城下町のダンデライオン ~平凡次男の非凡な日常~   作:翼月

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 今さらながらにアニメを見てハマってしまったので、勢いで書いてしまいました。
 だいたいの流れはアニメ寄り、原作とオリジナル要素は適宜混ぜていきます。


プロローグ

 パチリと目を覚ます。眠さでまだまだダルイ身体を無理やり動かして、ベッドの近くに置いてある目覚まし時計へと手を伸ばし、目の前に引寄せる。

 時刻は6時半。それだけを確認すると、俺は目覚ましを元あった場所へと置き、欠伸を堪えながら身体を起こす。

 眠い。眠いが起きて支度をしなければ大変なことになってしまう。

 このまま二度寝したい気持ちを必死に抑えベッドから出て、制服に着替えてリビングへと向かう。

 

「おはよう、母さ……ふぁ……」

 

 リビングでは、俺たちの朝食の支度をしてくれている母さん――五月(さつき)と、姉――(あおい)の姿があった。

 二人は俺のそんな様子を見るなり小さく吹き出した。

 

「おはよう、相変わらず眠そうね」

「人は朝の9時前に起きれるようにはできていないんだよ……」

「そんなこと言ってないで、早く顔洗ってらっしゃい」

「……うぃ」

 

 そんな言葉を交わして、トイレを済ますと洗面所へと向かった。そろそろ混みあってきてしまう、そんな時間だ。

 顔を洗うとようやく意識も覚醒し始めてくる。混みあってくると面倒だと、すぐにまたリビングへと向かった。

 リビングに戻ると、ちょうどテーブルに朝食が並べられようとしているところだった。

 

「母さん、手伝うよ」

「ありがとう、それじゃ葵、まだ起きてない子たち、起こしてきてくれる?」

「うん、わかったわ」

 

 葵姉さんと入れ替わりで俺がリビングに入る。と、リビングの外が次第に騒がしくなってきた。

 朝少し早く起きているのは、何も俺が真面目な性格だからではなく、この騒々しいのに遭遇したくないからに他ならない。

 いや、朝くらいゆっくりしたいじゃん? だからと言って早く起きて睡眠時間が少なくなっているのは、本末転倒な気もしないでもないけど。

 テーブルに朝食が全て並び終える丁度いいタイミングで、みんながぞろぞろとリビングへと入ってきた。席に着くと、ようやく朝食が始まる。

 

「今日はママ特製野菜オムレツでーす。みんな、残さず食べるように」

『いただきまーす』

「うへぇ……やっぱりグリンピース入ってる……」

「好き嫌い言ってると身長伸びないわよ」

 

 食べようとして声を上げたのは、五女の(ひかり)

 その隣で言葉を発するのは次女の(かなで)

 

「嫌いなものは嫌いなのー」

「母上、僕は好き嫌いないので、大きくなれますよね」

 

 次に声を上げたのは、四男の(てる)だ。

 輝の言葉に頷く母さんは、隣に座っている末っ子、六女の(しおり)に話しかける。

 

「栞、よく噛んで食べてね」

「うん」

「あ、そういえば、トイレットペーパーのストック、もうなかったけど」

「今週の買い物当番誰だっけ?」

 

 パンを食べながら、三男の(はるか)と、その隣に座る四女の(みさき)。こいつらは双子だ。

 

「修ちゃんでしょ」

「あぁ、俺か……今日帰りにでも買ってくるよ」

「お願いね、修くん」

 

 声をかけられたのは、長男の(しゅう)。ちなみに姉貴(奏)とは双子だ。

 それに微笑みかけるのはさっきも紹介した長女の葵。

 

「どうした?」

「ん? べっつにー?」

 

 隣で嬉しそうに笑っていたのは、三女の(あかね)。俺の双子の姉。

 双子――というか兄弟多いなと思う人も居るだろうが、そんな家族も稀にだがあるだろう。実際、うちがそんなようなものだし。

 ただ、これだけなら普通の大家族なのだが、櫻田家にはもっと特別な、普通とは異なる点がある。

 

「また迎えを待たせちゃうでしょ!」

 

 と、母さんが親父が読んでいた新聞を取り上げたのが横目に入り、チラリとそちらに視線を向けて、俺は思わず顔を引きつらせた。

 

「親父、なんで王冠してんの……?」

「あ、いや、間違って持って帰って来ちゃったから、せっかくなんで」

 

 そういう親父の頭には、煌びやかな装飾がされた王冠が乗っかっていた。

 いやいやいや、間違って持って帰れるもんじゃないでしょそれ。

 

「パパなんか王様みたい!」

「いや、一応本物だから」

 

 普通とは異なる点、それは――父である総一郎(そういちろう)が、この国の国王だということ。

 つまり俺たち大家族は、王族ということになる。

 

 

 これはそんな王家に生まれ落ちた次男――櫻田(あきら)の、賑やかであり騒がしくもある、そんな日常の物語だ。




 導入でした。
 これからも勢いで書いていきますが、どうぞよろしくお願いします。
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