徹夜のテンションで書き上げましたので
支離滅裂な気がしなくもないですが、気にしないで下さい(汗
今回の話でストックが尽きましたので、今後は不定期更新になります。
後、沢山の感想ありがとうございます。
見てない訳ではないんですよ?
それで思ったんですが、アンチ・ヘイトのタグをつけた方がいいんですかね?
放課後
6時限目の終了を知らせるチャイムが鳴るのと同時に、
「今日は用事があるから早く帰らなきゃ…」
と言い、さっさと教室から出て行く小野寺。
小野寺が出て行った後に、宮本が親の仇を見るような目で睨んできたが、小野寺を追って教室から出て行く。
結局あの後、昼飯抜きのまま午後の授業を受けた。食事後の睡魔に襲われることは無かったが、空腹感が半端なかった。なんとかマッカンを飲んで凌いだが、やはり何か腹に入れたい。帰りにどっか寄って食うか。
どこに行こうか悩みながら教室を出て、駐輪場へと向かう。
自転車に乗り、校門を出たところで忘れ物に気付く。明日の授業で提出しなければならない課題だ。正直、今から教室に戻るのも面倒だし飯も食いたい。しかし、忘れた課題を見せてくれるような親しい人間は居ない。
「しょうがねーな」
来た道を引き返し、教室に向かう。
戻ってきた教室には、桐崎と一条が残っていてた。
2人は俺が教室に入ってきたことに気付かず、やれ友達の作り方が分からないからノート作っただの、やれ桐崎がクロードさんの所為で友達を作るのに苦労をしたという話をしていた。その話を聞いた一条が吹き出している。恐らくヤクザの息子という事で似た経験をしたことがあるのだろう。
正直、前半部分は俺にも当てはまる部分はあったなぁ…
結局今じゃ絶対に許さないノートになってるけど。
その後も桐崎の話は続き
「普通に友達作って、普通の暮らしがしてみたかった。
日本に来れば、みんなが私がギャングの娘だって知らないからチャンスだと思った…
でも…やっぱり上手くいかなくて…」
「ふっ」
そこまで聞いてつい笑ってしまった。
笑い声を聞いて2人が俺を見る。
「「!?」」
2人とも驚愕の表情を浮かべている。
「アンタ、一体いつから…
というか、何がおかしいのよ!!」
桐崎が一足先に復帰し、俺に喰ってかかる。
「いつからと聞かれれば、ついさっきからだが…
それで、なにがおかしいのかって?そりゃ、お前が日本に過度な期待をしてるからだ」
「なっ!期待することの何がおかしいってのよ!」
俺を睨むように聞いてくる桐崎。怖いからやめて欲しいんだが…
桐崎から目を逸らしながらもなんとか口を開く。
「お前は、日本に来ればチャンスだと思ったんだよな。でもな環境が変わったからといってもお前自身が変わるわけじゃない。日本に来れば何かが変わるってのは幻想だ。夢を見るのはやめておけ」
なんで、人間ってのは環境の変化に一喜一憂してしまうんだろうか。
学生ならば進級や進学などしてクラス替えとかは必ず訪れるイベントである。
新しく友達ができるかな?とか、上手くクラスに馴染めなかったらどうしよう!?とかさ。
毎回そういったイベントがある度に心踊ってた時期が俺にもありました。
結局上手く行かずにボッチだけど。べ、別に友達が欲しかった訳じゃないんだからねっ!
…キモイな、やめよう。
「な、何でアンタにそんな事言われなきゃならないのよ!」
しょうがない。ここはひとつボッチの先輩としてのアドバイスをしてやろう。
「…ひとつ、俺の友達の友達の話をしてやろう」
「え?比企谷に友達って…あっ」
「はぁ?いきなり何よ?てかアンタ友達いないでしょ」
おい、桐崎!折角一条が濁したのをドストレートでぶち抜いてきやがって!!
俺じゃなかったら泣いて、引きこもるレベルだぞ!
心の中で桐崎にツコッミを入れながらも話をなんとか始める。
「まぁ聞け。
そいつは、小学生の頃周りに上手く馴染めてなかったんだ。所謂ボッチってやつだ。
でも、中学生になれば何かかが変わると、何もしなくたって勝手に友達が出来ると信じていた。
結局、何もしないでいたおr…そいつは一人ぼっちのままだった。
でもある時にそいつは気付いたんだ。今の受身の状態では駄目だと。
それからそいつはとにかく様々な努力をした。
流行の芸人やドラマ、遊びについて必死になって学んだ。笑顔の浮かべ方や髪型だって勉強した。
でも、駄目だった。時すでに遅しってやつでな、クラスの中で俺は既にボッチとして認識されていた。
それに小学生時代の噂まで流れてきて、それがさらに俺のボッチ道に拍車をかけたんだ。……噂を流し始めた中岡くん、絶対に許さん」
「…結局アンタの話じゃない」
「いや!?これは友達の友達の話でだな…」
「いやもう最後のほう俺って言っちゃってたぞ…」
おかしいな、俺だとバレないように話してた筈なんだが…
「で、結局アンタは何が言いたかったわけ?」
「俺が言いたいのは、立場が確立してそっから悪い噂が入ってくればボッチまっしぐらだって事だよ。
ただでさえ今のお前の立場は微妙だってのに」
「ちょっ、比企谷!!それは…」
「なに?どうゆう事よ…」
一条がそれは駄目だと言いたげな顔をして、桐崎が訳がわからないという顔で俺を見てくるが、こういうのは遅かれ早かれ本人の耳に入ってくるものなんだから早めに教えてやった方が良いに決まっている。
「知らないんだったら教えてやる。お前は転校生だ。しかもスタイル抜群の美人で帰国子女と来たもんだ。
そりゃ注目も浴びるだろうし、仲良くしようとする奴も大勢いるだろう。
だが、お前自身、親が原因か知らんが無意識に壁を作っている。一条にはそれがないが、他の奴らは薄々気付いてるぞ、避けられてるって。一部女子の中じゃ周りを見下してるんじゃないかって話があるくらいだ。そんな状況が続いてる中でもし親がギャングだってバレテみろ。
そうなればどうなるかお前だってわかるだろ」
「そ、そんなこと…」
「お前がどう思っていようが評価するのは周りの人間だ」
「………」
顔色を悪くしつつ黙り込む桐崎。
「比企谷っ!!なにもそこまで言わなくたっていいだろっ!」
「だけど…だけどな、状況は違えど似たような境遇を過ごしてきた奴が、ここには居る」
「「え?」」
「友達を作る為のノート作ってんだろ?一条もそれくらいは作ったことあるみたいだしな。
手伝って貰えばいいじゃねーの?まぁ、一条次第だけど」
そういって一条の方を見る。
「え、あ、うん…まぁ、お前は嫌な奴だけど、お前の気持ちは少しは分かるからな。
…手伝ってやってもいいぜ?そのノート作るの」
男のツンデレとか誰得だよ。
「…あーそう!!
そこまで言うなら手伝わせてあげなくもないけど!?」
「ホンットかわいくないよな、お前って…」
そのまま2人が言い争いを始めるが、俺にはもう関係がない。
これが上手く行くかどうかは本人次第だろ。
一先ず、こんなもんでどうですかね。クロードさん。
「あ、ちょっと待ちなさいよ!」
教室から出て行こうとした俺を、引き止めるのは桐崎の声。
「…なんだ?」
正直、もう俺居なくても良いと思うんだが…
「あの、その、えっと…ぁ、 」
顔を真っ赤にして何かを言ったらしい。
「すまん、なんて言ったのか聞き取れなかったんだが…」
「あーーー!もう、なんでもないわよ!」
そこまで言って神妙な顔つきになった。コロコロ表情が変わるやつだな。
「ところでさ、アンタいいの?」
一体、何の事だが分からずつい聞き返してしまう。
「なんの事だ?」
「小野寺さんとの事…」
それを聞いて、一瞬顔が強張った気がした。
「…昼にも言ったが、俺と小野寺の関係は正しい形に戻っただけだ」
「でも、ホントにこのままでいいの…?」
小さく聞こえた桐崎の声を聞こえないフリをして教室を後にした。
どっか寄ってく気分でもなくなったし、まっすぐ帰るか。
感想誤字脱字等お願い致します。