相変わらず遅くてすいません。
そして番外編で申し訳ない。
今、ニセコイの原作が手元に無く続きが書けないんです・・・
という言い訳をさせて下さい。
さて、今回は初の番外編です。
時系列としては、前回以降のどこでも…と、適当です。
タイトルで察せる方もいらっしゃると思いますが
今回は、作者が好きなアーティストのsupercell様の楽曲の1つ
『星が瞬くこんな夜に』を聞きながら書きました。
とても素敵な曲なので、聞いた事の無い方は是非聞いてみて下さい。
勿論、他にも素敵な曲は沢山ありますので、今作品が切欠として
興味を持って下されば幸いです。
今回は八幡の視点ではなく、別のキャラクターの視点です。
最初はどのキャラでも当てはまる様に書いていたのですが…
まぁ、読めば誰視点なのか直ぐ分かってしまいますが、ここでは明かしません。
番外編なので、今後メインに影響は無いと思います。
整合性?キャラ崩壊?そんなもん知ったっこっちゃねぇっ!!ですが
今回も楽しんで頂ければ幸いです。
次?次はいつになるんだろうね…(遠い目
今、私と比企谷くんの2人きり。
場所は地元でも知る人ぞ知る天体観測スポット。
林道を抜けた先にある小高い山の上。
どうしてこんな状況になってしまったのかしら・・・
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切欠は誰かの一言だった。
「今夜、星を見に行こう」
それからあれよあれよと話は進み、皆で観測スポットへと向かう事となった。
比企谷くんは『俺は関係ありません』と言った感じだった。
だが、彼の妹を巻き込む事により連れ出されたのだ。
(以前、彼の家にお邪魔した時に連絡先を交換しておいたのだ。させられたとも言うわね)
道中、普段と違う雰囲気に各々楽しんでいるようで、比企谷くんも多少、楽しんでいる様に見えた。
目的地に到着。
それから、自由行動となり時間と集合場所を決めて、バラバラに行動をしていた。
そして気付けば一緒に行動していた人達と逸れてしまい、ばったり比企谷くんと遭遇したのだった。
聞けば、比企谷くんも
「いや・・・星を眺めながら歩いていたら迷って・・・」
との事で、スマートフォンは圏外でGPSは使えるが、地図アプリがまともに機能しない状況。
完全無欠の迷子である。
とはいえ、少し歩けば電波も拾えるであろうと比企谷くんと2人歩きだしたのだった。
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以上が、今現在に至るまでの簡単な経緯。
誰かに伝える訳でもないが状況整理の為つい、思い返してしまった。
・・・中心都市から離れ、周りは静寂に包まれている。
季節の割には大分冷え込んできていて、つんと冷たい空気が頬をさした。
『ちょっと痛いな』と思いながら、つい比企谷くんを見る。
思っていた事が顔に出ていた様で『…いやいや、俺のせいじゃないでしょ』と、そんな顔をしている。
別に比企谷くんを攻めた訳でも無いのに…
だけどこのやり取りが少し可笑しく思えて、クスッと笑みが零れる。
なんでもない一時。
何故か、この瞬間が一生記憶に残るような気がした。
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ふと、スマホを見る。
先程からそんなに時間は経っていない。
隣を見れば、比企谷くんは星空を見ている。
つられて私も空を見上げる。
綺麗な星空だ。
いつもとは違う雰囲気にお互いの口数は少ない。
まぁ、元々話が盛り上がるタイプでも無いのだが。
だけどこの雰囲気が心地良くて、どうしてだろう。
つい願い事をしてみてしまう。
『叶うのなら、この時がずっと続きます様に…』
私らしくないな、なんて自覚はあるけれど。
同じ空を見上げながら、大切な事ほどすぐそばにあるのかも…
なんて思った。
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暫く歩いたが、未だ電波は圏外のまま。
変わらず、お互いの会話も殆どないので、普段考えない様な事も考え始めた。
どうして比企谷くんは悪感情には敏感なくせに好感情には疎いのかしら。
いつも、あの子からのアプローチに気付いていない。
こっちでどれだけサポートなどしても、のらりくらりと逃げようとする。
逃がさないけど。
……恐らく、というか中学時代の件を引きずっているのでしょうね。
他にも、比企谷くん本人の口から出る黒歴史も関係しているのかもだけど。
これらは本人に乗り切って貰うしかない…のかもしれない。
きっとこっちから何を言っても素直に受け止めて貰えないだろうし。
私からなんて特にね。
普段の事もあるし、愛想が良くないのも自覚している。
比企谷くん程じゃないけど。
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ふと、何時ぞやの休日を思い出した。
本屋に出かけていて、あの日もばったり出くわしたのだった。
本好きなのはなんとなく知っていたけど、私の好きなジャンルもカバーしていたのには驚いたものだ。
あの時は正直、楽しかったし…存外、嬉しかった。
あの子とはジャンルが違うし、そういった話をする相手もいなかった。
別に、読書なんて自分が楽しめればそれでも構わないと思っていたのだ。
だけど、あの時、自分の好きな領域で会話が盛り上がったのが、嬉しかったのだ。
あの時はあの時で、『あぁ、こういったのも悪くないな』などと思ったものだ。
まぁ、それ以降の事に関しては、お互いの印象は良くなかったでしょうけど。
……この間の事を謝罪して、そしてそれを受け入れて貰った。
比企谷くんは全く気にしていないとの事だった。
そしてそれ以降も、以前と変わらないまま。
あの子とは多少、変わったみたいだけど。
一体、何故いまこんな事を考えてしまうのだろうか。
私としても、謝罪したとはいえ罪悪感が全く無いわけでも無い。
だけど今更、聞くのも変な話だ。
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お互い無言が続いたが、比企谷くんがふとこんな事を言った。
「流れ星とか…見えないもんかねぇ…」
そして、人差し指だけを立てた右手を星空へと向ける。
勿論、そんな事しても何かが起こる訳でもない。
それは本人も分かっているようで
「らしくねぇな…」
そう言って、俯き、右手を下ろした時だった。
人差し指の動きに合わせるように一筋の軌跡が描かれたのだ。
比企谷くんは気付いていないようだったが、私は見ていた。
それはまるで、魔法のようで……
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その後、スマホも無事圏外から復帰する事ができ、集合時間から30分程遅れての合流となった。
皆から心配の声をかけて貰い、素直に謝罪をした。
次の日は休日という事もあり、女子はお泊り会を、男子もやろうと言っていた。
だけど比企谷くんは当然の様に帰宅していくのだろう。
妹さんも帰ると言っていたしね。
そして、比企谷兄妹、男子達に別れを告げ歩き出す。
思い出すは、合流するまでの間の出来事。
鼓動の跳ねた瞬間。
暗い中、足場が悪い事に気付かず、バランスを崩し、つい比企谷くんの手に触れた時。
確かに鼓動が跳ねた。跳ねてしまったのだ。
隣にいる子をちらりと横目で見る。
そして、少し痛む心。
もしかして…これって……
『星が瞬くこんな夜に』
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