CSMホッパーゼクターが来ましたが、私はスルーさせていただきます。
それよか、映画に注目ですね。北岡弁護士の復活が個人的にツボです!
ゴライダーにて劇中で死んだライダー復活も気になりますが、見られないのが悲しいです。
今月は楽しみと悲しみがWで襲って来て、鬱になりそうです・・・。
「皆さん!!落ち着いて下さい!私たちはさっきも言ったとおり、Aqoursとして精一杯頑張ります!」
「ですが、その為にはどうしても皆さんの協力が必要なんです!」
「私たちの学校を、この町を守る為に!」
巧がオルフェノク達と交戦している隙に、千歌たちは不安と恐怖に怯えている町の人々に協力を仰ぐよう声を上げる。しかし、容易には承諾してもらえないのが現実だった。
『あんな怪物がいるなんて聞いてねぇよ!!』
『噂じゃ怪物の狙いはあんたらだそうじゃないか!』
『私たちに身代わりにでもなれって言うの!?』
『あんたらに関わってたら、命がいくつあっても足りねぇよ!』
町の人々が口々に千歌たちを責め立てるように言葉を続けた。もちろん本心で言っているのだろう。オルフェノクへの恐怖心から今まで塞ぎ込んでいた不安と恐怖をぶつけているのだ。Aqoursが悪くないことは分かっているものの、人間とはいつの時代も誰かに責任を押し付けずにはいられない生物なのかもしれない。愚かとは分かっていても、そうすることでしか自らの恐怖心を抑えられなかった。
「そ、そんなこと・・・」
尚も続く町の人々の訴えに、何も言い返す事が出来ないAqours。次第にその追及は激しくなり、千歌たちを精神的に追い込んでいく。一瞬でも繋がったと思った絆なだけに、この状況は千歌たちに相当なダメージを与えていた。
(みんなの気持ちが分かる・・・。ものすごく不安で、ものすごく怖いって。でも、諦めないって決めたから!最後までやるって決めたから・・・だから!!)
千歌は深く息を吸い込み、一気に想いと共に言葉を吐きだした。
「それでも、やるって決めたんだからァアアアアアッ!!!」
千歌の叫びが早朝の砂浜に木霊した。突然の行動に町の人々は何事かと思い、その矛先である千歌に注目する。
「私たちは絶対に諦めません!どんなに険しい道だって進んでいきます!それが・・・私たちが歩く道だから」
大勢の人々の前で物怖じせずにそう宣言した千歌。その姿を見たAqoursのメンバーは強き意志に突き動かされたように、静かに千歌の隣に並び立った。お互いにその手を繋ぎながら。
「みんな・・・?」
驚いた様子で目を丸くしている千歌に、梨子が代表してその想いを伝える。
「千歌ちゃんが諦めないって言ったから。だから、みんなで・・・でしょ?」
横並びに繋がれた手が想いの強さを物語っていた。梨子の言葉に、Aqoursの絆に思わず涙ぐむ千歌だったが、堪えて再びAqoursとしてその想いを町の人々に伝えた。
「私たち、輝きたいんです!!皆さんの笑顔を取り戻せるように私たちに協力して下さい!」
千歌はそこで一旦言葉を止めて梨子たちと顔を見合わせた後、深々と頭を下げた。
『お願いします!!』
間に合わせの姿勢なんかじゃない。そこには確かに誠意があったのだ。こんな状況ですら気持ちのこもった彼女たちの姿勢に町の人々が黙るのは時間の問題だった。しかし、完璧に納得させるにはあともう一押し、決定的な後押しさえあれば。
千歌たちがそう考えていた時、思わぬところから援護が入った。
「bravo!いい気迫じゃないの!これがまさに“ヤマトダマシー”ってわけね?」
千歌たちに向けて拍手を送っていたのは鞠莉だった。人目も気にせずに尚も賞賛の声を上げる鞠莉を取り押さえるようにダイヤが口を封じる。
「ち、ちょっと鞠莉さん!?こんな状況で何言ってますの!?」
「んー!んん!」
ダイヤに羽交い締めにされても尚、ジタバタジタバタと釣り上げられた魚のように激しく動き回る鞠莉。ルビィが鞠莉が何かを伝えたい事に気がついたらしく、ダイヤに拘束を解くよう説得する。
「お、お姉ちゃん・・・何か言いたいみたいだよ?自由にしてあげたいなぁ・・・?」
「えぇ?まぁ、ルビィがそう言うなら仕方ありませんわね!」
流石のダイヤも最愛の妹の頼みとあれば断ることなど出来るわけもなく、鞠莉を即刻解放した。
「ダイヤったら心配し過ぎ。私は千歌っちたちを応援するって言ったでしょ?」
「鞠莉さん・・・」
鞠莉の言葉にAqoursを含む町の人々は黙って聞いている。Aqoursを激しく責めていた町の人々の声が無くなるほどに。
「本当は千歌っちたちだって怖いに決まってる。けれど、負けないって頑張ろうとしてるんだもん。私たち大人が応援してあげないでどうするの!」
鞠莉が町の人々に向けて訴えかける。その心はオルフェノクに負けないという決意が籠っていた。
「鞠莉さん・・・ありがとうございます!皆さんもどうか、よろしくお願いします!!」
再び深々と礼をするAqours。同じ言葉、行動でも鞠莉の説得もあって先ほどとは全く重みが違った。
確固たる意志が籠ったその姿に、町の人々の心が動かされるのに時間はかからなかった。
『そうだよ、俺たち大人が逃げててどうする!』
『怖いのはこの子たちも一緒のはずよね』
『こんなに若い子たちばかりに背負わせるわけには行かねぇな!』
町の人々から口々に声援が湧き上がる。先ほどまでの不安と恐怖は完全に消え去り、今度こそ確実にAqoursと町の人々は繋がったのだ。
Aqoursは町の人々に感謝すると同時に、鞠莉の心の強さを改めて痛感させられる。自分たちではまとめられなかった町の人々の心を、いとも簡単に同調させ結束させたのだ。この町の魅力を知っている鞠莉だからこそ出来たことかもしれない。
「鞠莉さん、あなたどういうつもりですの?」
町の人々がやる気に満ち溢れているのとは他所に、ダイヤが鞠莉の行動の真意を問う。鞠莉がこうまでしてAqoursを助ける理由が知りたいのだ。
「ダイヤも信じているんでしょ?私達の乗り越えられなかった壁を、乗り越えてくれることを」
鞠莉に心中を言い当てられ、思わずたじろぐダイヤ。
「避けるわけにはいかないの。本気でスクールアイドルとして学校を救おうと考えているなら。ならせめて私たちと同じ場所まではいかないと、ね?」
鞠莉はそれだけを言い残して、町の人々と共に千歌たちの手伝いに向かってしまった。やはりと言ってはなんだが、鞠莉もまだ諦めていないということなんだろう。以前、巧ならAqoursを輝かせることが出来ると言っていた。巧の存在を見出したから、鞠莉にも希望が残っているというのか。
「まぁ、考えていても仕方ありませんわね。私も今は出来ることを・・・」
ダイヤは考えることをやめ、鞠莉の後を追うのだった。その途中でもう一人の幼馴染を見かけたが、あまりいい顔をしていなかったように見えたのだった。
Aqoursと町の人々が結束したのと同じ頃、カイザは尚も二体のオルフェノクと交戦していた。しかし、オルフェノクに対して優勢なのはカイザの方だった。
「うぐッ!何故だ!?お前の身体は既に限界を迎えているはず・・・」
二体の内の一体、オウルオルフェノクが驚いた様子でそう呟く。カイザはカクタスオルフェノクを殴り飛ばして、ベルト右側に携帯されているカイザブレイガンを取り出す。
「そんな事、俺が知るか!!」
カイザはミッションメモリーをセットし、遠くのオウルオルフェノクに容赦なく斬りかかる。迷いのないその太刀筋は以前のようなどこか弱々しいものとは違った。その威力は一太刀ごとに強くなり、やがてオウルオルフェノクを斬り飛ばした。
「ウアァアアッ!!?」
斬撃の威力に耐えきれず地面にひれ伏すオウルオルフェノクに、トドメの一撃を喰らわせる。
“Exceed charge”
ベルトからカイザブレイガンにフォトンブラッドが供給される。その全てが供給されると同時にコッキングレバーを引き、オルフェノク目掛けて放った。銃口から放たれたフォトンブラッド光弾がオウルオルフェノクに直撃し、動きを拘束するように展開した。
「ハアッ!!ダァ!」
カイザはオウルオルフェノクの懐まで接近して上から一閃、更に横からもう一閃を喰らわせた。
「ウゥ!?うぅああ・・・」
その攻撃を受けた瞬間、オウルオルフェノクはΧのマークを浮かべ蒼炎をあげた後、その場で灰となって崩れ去った。
カイザは続けて残っているカクタスオルフェノクに視線を移す。
「ひ、ヒィ!?ま、待ってくれ!!分かった、もう人間を襲ったりしない!だから、殺さないでくれ!!」
すると、カクタスオルフェノクはカイザに命乞いを始めた。味方のオルフェノクが死んだ以上、自分に勝ち目がないと見限ったのだろうか。
「乾くん・・・」
近くでその様子を見ていた木場も、その光景に困り果てていた。経験上、自分たちに良かった試しがなかったからだ。しかし、巧がどんな決断を下すかなど共に戦いあった木場には既に分かりきっていた。
「・・・分かった。行けよ」
巧の決断は“許す”だった。オルフェノクと人間の共存を掲げる者としては当然だと言える。
「乾くん、良かった・・・」
木場がそう呟いた時、近くから別の声が聞こえてきた。
「やはり、奴は甘いな・・・そうやってオルフェノクに肩入れするから、利用されるんだよ・・・」
木場は声の主を見て、思わず息を飲んだ。
「き、君は・・・!?」
木場が驚くのを他所に、声の主は手に持っていたケースからベルトを取り出し装着する。
「ま、それでもいいけどね。君はずっとそうして中途半端をしているといい」
声の主はそう言いながら変身コードを入力する。
“5・5・5 Enter Standing by”
「ただ・・・彼女たちを守れるのは、君だけじゃないんだよ・・・変身ッ!!」
変身待機音が鳴り響く中で、バックルに持っていた携帯を斜めに装填した。
“Complete”
声の主はその姿を変え、カイザとオルフェノクのもとへ跳躍する。
「ハアッ!」
無事に降り立つと、いきなりオルフェノクに蹴りを入れ攻撃を始めた。
「ガァッ!?」
蹴り飛ばされたオルフェノクに尚も追撃をしようと近づくファイズ。突然の登場に驚きながらも、カイザはオルフェノクを助けるためファイズに掴みかかった。
「おい、やめろ!そいつに戦う意思はない!!」
ファイズの動きを拘束しようと後ろから掴みかかったカイザ。しかし、それ以上にファイズの力は凄まじかった。
「邪魔をするなッ!!」
ファイズは拘束を解くと、振り向きざまにカイザを殴り飛ばした。
「ガァッ!?お、お前は・・・」
拘束が解けたファイズは再びカクタスオルフェノクに攻撃を始めた。抵抗出来ないオルフェノクに容赦なく殴り、蹴りを入れていく。その姿は正しく悪魔そのものだった。
「これで、終わりだ」
ファイズはベルトからファイズフォンを取り出して、新たにコードを入力する。
“1・0・6 Enter Burst mode”
二つ折り型のファイズフォンを小型の光弾銃変形させた。そして、カクタスオルフェノク目掛けてその銃弾を浴びせた。
「ウグッ・・・アアアアッ!!?」
一度に三発ものフォトンブラッド光弾を連続で受けたカクタスオルフェノクは、無残にもその場で灰となってしまった。尚もトリガーを引いているファイズだったが、ファイズフォンからこれ以上弾が出ることはなかった。
「チッ・・・弾切れか」
ファイズは諦めたようにまた新たにコードを入力する。
“5・8・2・1 Enter Auto Vajin Come closer”
再びファイズフォンをセットすると、不意にカイザと視線が交差する。お互いに特に何かを言うわけでもなく、ファイズは呼び出された専用ビークル“SB-555 V オートバジン”に飛び乗って何処かへ走り去ってしまった。
「あいつは・・・」
巧はカイザへの変身を解いて、ファイズが走り去った方向を見つめていた。今まで行方不明だったファイズ、オートバジン、オルフェノクの謎はますます深まるばかりだった。
「え?この前のPVが5万再生!?」
数日後、Aqoursは自分たちの作ったPVが話題になっていることを知った。
「ランキングも・・・99位!?上昇率では1位!!」
予想外の出来事に驚くAqours。それもそのはずだろう。つい先日までほぼ無名に等しいアイドルグループが、全国の5000以上いるスクールアイドルの中で100位以内に入ったのだから。
「町の人たちにも協力してもらったし、乾さんにも花火打ちあげて貰えたし、順調だね!」
「なんかさ・・・このままいったら、ラブライブ優勝できちゃうかも」
(ミサイルなんか打ち上げても、良かったのかな?)
曜と千歌が嬉しそうにそう言っている横で、梨子が内心心配していた。その場の流れで決まったものの、やはりその後のことが気になって仕方がないのが常識人の性だ。
「あれ?なんかメールを受信しましたよ?」
パソコンを操作していたルビィのもとにメールが送信された。
「Aqoursの皆さん・・・東京スクールアイドルワールド運営委員会・・・って書いてあります」
一瞬、Aqoursの中に沈黙が襲う。そして、次の瞬間にはその沈黙は爆発していた。
『・・・東京だぁー!!』
Open your eyes for the next φ’s
「だったら、誰がどう思おうが関係ありません・・・でしょ?」
「俺も行く。お前らとな」
「これが、μ'sがいつも練習していたって階段・・・」
「あなた達が乾さんを・・・許しません!!」
第19話 約束の地・東京