ラブライブ!サンシャイン!!夢の守り人   作:自由の魔弾

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祝!CSMカイザギア発売!おめでと〜!
はい、自由の魔弾です。約二か月の間、音信不通で申し訳ありませんでした!休日に出勤したりだとか、会社の飲み会だとかに付き合わさせた関係でいまいちやる気が起きずにいましたが、もう心配ありません。
カイザギアやラブライブ関係で言うとPDPの発表、さらには翌月のアマゾンズドライバーに背中を後押しされて今日はかつてないほどやる気に満ちております。
さぁ、前置きはこれくらいにして早速本編に入りましょう!


第24話 0からRe:Start

巧たちが謎のベルトを持つ男と対峙しているのと同時刻、小原鞠莉はかつての同志だった松浦果南の説得を続けていた。今、この内浦にかつてないほどの流れが変わってきている。浦女のスクールアイドルが認知され始め、少しずつ関心を集めている事実を受け止めて、自分たちの過去の因縁に決着をつけるべきだと。

そんな鞠莉の言葉一つ一つに対して、頑なに同意を拒む果南だったが、その攻防も終わりを告げることになる。

 

「ラブライブに優勝して学校を救うとか、そんなのは絶対に無理なんだよ」

 

今までの鞠莉の説得を受けた上で果南はスクールアイドルに未来はない、諦めるべきだと口にした。ここまで頑なにスクールアイドルを拒否する果南に対して、鞠莉は切り札ともいえる最後の手段に出た。

 

「・・・果南」

 

鞠莉は果南を受け止めるべく両腕を広げた。かつて果南から何度も受けた“ハグ”の体勢だ。自分がスクールアイドルに誘われた時、このハグがなければ興味のないスクールアイドルになどなる事はなかったかもしれない。ハグによって果南やダイヤと繋がれたと言っても過言ではないだろう。だから、果南も・・・と鞠莉は待っているのだ。果南が自分の腕の中に来ることを信じて。しかし、それは叶わぬ夢とかしてしまった。

 

「えっ・・・」

 

不意に果南は、両腕を広げて待つ鞠莉に向かって歩きだし、その横を通り過ぎた。

鞠莉は驚愕の表情を浮かべ硬直するも、すぐに自分の想いを果南に告げた。

 

「私は・・・諦めない!必ず取り戻すの!あの時を!果南とダイヤとうしなったあの時を!」

 

鞠莉は振り返る事なくどんどん離れていく果南の後ろ姿からひと時も目を離す事なくその想いを告げた。

 

「私にとって、宝物だったあの時を・・・」

 

鞠莉は糸の切れた人形のようにその場に泣き崩れて座り込んでしまった。ここまでして果南が自分たちとスクールアイドルを拒む理由がついに分からなくなってしまったからだ。言葉ではあぁは言ったものの正直のところ打つ手はないのが現状だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「小原さん・・・」

 

そんな彼女たちの会話を聞いていた木場はかつての自分たちのことを思い出していた。オルフェノクでありながら人間を守りたいと願う一方で、オルフェノクであるがために怪物と恐れられ理解されずに苦しんだことを。自分の想いが誰かに伝わらないことがどれだけ苦しいかを知っているからだ。

 

「俺にも、何かできる事はないのかな・・・ん?乾くんから?もしもし」

 

不意に巧から電話がかかって来る。タイミングからして何か重要なことだと感じていた。

 

『木場、スマートブレインが動き出した。それで新しいベルトを手に入れたんだが、このベルトはお前に持っていてほしいんだ。渡したいからこっちに来れるか?』

 

「分かった、今から十千万に。じゃあ、また後で」

 

巧との通話を終えた木場は鞠莉のことが気になるも、かける言葉が見つからず仕方なくその場を離れて近くに停めてあった車に乗り込もうとした時、不意に誰かに話しかけられる。

 

「あ、そこのお兄さん。突然で申し訳ありませんが、近くの旅館まで乗せていだいてもよろしいでしょうか?」

 

話しかけてきたのはおそらく高校生くらいの少年だった。半袖半ズボンにショルダーバッグ一つという軽装だったことから、この町の人間ではないことは予想がついた木場は、少年の頼みを快諾した。

 

「俺で良ければ構いませんよ。それで、どちらまで?」

 

木場の承諾を得た少年は促されて助手席に乗り込む。何処か不思議な雰囲気を醸し出す少年のことが気になるも、少年の口から行き先が出たことによってその思考は遮られてしまった。

 

「十千万って旅館があると思うのでそこに向かってもらえますか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「乾さん、少し痛みますよ」

 

謎の男との対峙から少し時間が経ち、現在は十千万で梨子に怪我の手当てをしてもらっていた。幸いにもすぐに出血は止まったため見た目ほど怪我の具合は悪くなかった。

 

「あの、一つ聞いてもいいですか?」

 

包帯を巻き終えた梨子が不意に巧に問いかける。

 

「んぁ?何だってんだ、いきなり?」

 

梨子が何か思いつめたような表情を見せた後、静かに口を開いた。

 

「今回のアンケート、乾さんがAqoursに投票しなかった理由って何ですか?」

 

梨子の問いに思わず黙る巧。もちろん答えたくないというわけではなく、どう答えていいものか迷っているというべきだろうか。

返答に困っていると、梨子がため息をつきながら呆れたように口を開いた。

 

「乾さん、もういい加減に本当の事を教えてくれてもいいんじゃないんですか?」

 

梨子の言葉に驚きを隠せない巧。何故梨子が本当の事を知っているのか?その情報の出所はと考えたところで自ずと答えが見えてきた。

 

「何であんたがそれを・・・黒澤か?」

 

巧の問いにコクコクと頷く梨子。その姿を見て珍しく困り果てたように頭をかく巧。

 

「まったく・・・自分で黙っておけって言ったくせに。だったら分かるだろ、俺が票を入れたところでどうなるものでもない。逆に自信をなくしてしまうからあえて票は入れるなってよ」

 

巧の話を聞いた梨子はつい思った事を口にしてしまった。

 

「乾さん、やっぱりツンデレですッ!女の子の気持ちが全然分かってません!」

 

梨子が身を乗り出して巧に迫る。あまりの迫力に思わずたじろぐ巧。

 

「お、おい梨子!分かったから落ち着けって」

 

巧の制止の声に我に返ったのか、自分の大胆な行動に恥じらいを覚え、すぐに巧から離れる梨子。

 

「えっ・・・あ!ご、ごめんなさい!私ったら何してんだろう・・・」

 

「何かあったのか?その、梨子がこんな事するなんて意外だったから・・・」

 

すっかり尻すぼみしてしまった梨子に、行動の真意を問う巧。

不意に梨子がその真意を話し始めた。

 

「実は、さっき帰ってきた時に千歌ちゃんに聞いたんです。大丈夫?って。千歌ちゃん、本当はすごく辛そうなのにみんなに隠して明るく振舞ってるみたいで・・・」

 

梨子はその時の千歌との会話を巧に話した。

 

 

《千歌ちゃん、大丈夫?》

 

《うん。少し考えてみるね。私がちゃんとしないと、みんな困っちゃうもんね。でも0票っていう結果は仕方ないけど、巧くんにも響かなかったんだって思うと・・・少し辛いかな》

 

《千歌ちゃん・・・》

 

《ごめんね。梨子ちゃんに言っても仕方ないのに。じゃあ、この話はもうおしまい。巧くんの傷の手当て、お願いね。あ、今のは巧くんに言っちゃダメだよ?》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あいつがそんな事を?」

 

「えぇ、だから千歌ちゃんにちゃんと言ってあげて下さい。誰だって一番理解してもらいたい人に理解されないと辛いですから」

 

梨子はそう言って、部屋から出ていってしまった。一人部屋に残された巧は、梨子の言葉について考えていた。梨子のいうことが本当ならば、既に千歌にも無投票の事実が知られている事になる。今更謝ったところでどうにもならないが、それよりも先に体が動いていた。

 

「千歌!お前に話がある」

 

いきなり扉を開けられ驚いて振り返る千歌。その頰にはうっすらと涙の跡があった。

 

「え、あぁ、ごめん。ちょっと考え事してたら寝ちゃって、それで怖い夢見ちゃったから・・・。何か用かな?」

 

嘘だ。千歌は寝ていたなんていうはずがない。そもそも寝たいてそんなに跡になるまで泣けるはずがない。巧は自分が密かに拒絶されていることに感づきながらも、自分の行動を謝罪した。

 

「悪かった、千歌。俺はお前らを傷つけたくないばっかりにあんなことして。お前らの心が折れるくらいなら、俺が悪者になっているほうが」

 

巧がそう言いかけたところで、不意に千歌が近づき巧の口に指を当てて塞ぐ。

 

「分かってる。巧くん、優しいからさ。ただ、今は時間をちょうだい。このモヤモヤを全部吐き捨てられたら、Aqoursとしてまた巧くんと付き合っていけるとおもうから、ね?」

 

千歌の視線によって、巧はそれ以上のことは言えなかった。本人がそう言っている以上、こちらとしては待つ他にないだろう。

そんな時、玄関のチャイムが鳴らされ、二人の意識はそちらに向かう。

 

「誰だろう、こんな時間に」

 

千歌が先に向かう後ろで巧ま後を追う。確かに木場が来ることは知っているが、それならわざわざチャイム何て鳴らさずに電話すればいいだけのこと。とすれば、ほかの誰かということになるが検討もつかなかった。

 

「はーい、どちら様で・・・」

 

千歌が扉を開けた瞬間、チャイムを鳴らした人間が千歌に抱きついた。千歌と同じくらいの年頃で千歌よりも少し背が高い軽装の少年だ。

困惑する千歌に一言、こう呟いた。

 

「ただいま。千歌・・・君のために帰って来たんだ」

 

 

 

 

 




Open your eyes for the next φ’s

「でもね、だから思った。続けなきゃって」

「千歌なら出来るさ!俺はちゃんと見てるし、知ってるよ」

「あの子は、何処か彼に似ているところがあるみたいだ」

「今は俺よりも、あいつらの夢を叶えてやりたいんだ」

第25話 敗北からの帰還
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