やはり俺がドキドキ!させられるのはまちがっている 作:トマト嫌い8マン
でも、ちょっと展開を変えていこうと思ったので、その前部分だけでも終わらせて見ました、はい
あと、人の心理描写?的なのってやっぱりスッゲェ難しいっす
公園にたどり着いた俺が見たのは、いかにもアイドルの応援やってますっという姿をしたジコチューと、戦っているハートたち。敵に見つからないように、近くの茂みから覗くようにする。
「し〜っ。見つからないようにしないと、な」
「アイ。し〜」
人差し指を立てて口に当てる。ぶっちゃけ普段やってたらきもいと言われるだろう仕草にも、アイちゃんは素直に従ってくれる。やはり赤ん坊は素晴らしいな〜、ってそんなことを考えている場合ではなく。
「まこぴーハオレダケノモノダ!」
叫びながらサイリウムを振るうジコチュー。愛がどうとかジコチュー叫ぶと、サイリウムが発火し力が増している。
「アノオトコ、クサッタメナノニヒトリダケナカヨクシテ!ユルサン!」
あ、これ俺のことですね、間違いない。というか腐った目は余計だっつの。いや、事実だけどね。
けど、これではっきりしたことがある。
このジコチューを動かす強い感情。それは嫉妬心だ。
俺にも覚えはある。小学校のころ、帰りに誰かの家によってみんなでゲームをする、なんてことを羨ましいと思ったことは何度もあった。そしてその感情は、おそらく今も……
きっと誰もが、誰かに嫉妬して、その瞬間に自己中になるのだろう。ふと、様子がおかしかった菱川の姿を思い出す。あれも、きっとそうだったのだろう。相田と菱川が一緒にいるのは、きっと今まで当たり前のようなものだったのだ。そこへ最近になって俺が来て、剣崎が来て……不安に思うこともあったのかもしれない。
「……けどな、菱川。お前は本当に恵まれてると思うぞ……」
思わずそんな言葉が口から漏れる。聞こえないとはわかっていても、つい言い聞かせるように話してしまう。そんなことをしたところで、結局のところ何の意味はないとわかっていても。
「相田にとって……お前は唯一無二の存在だ。なんてったって、夫婦と言われるくらいなんだからな。そんな風に思ってくれる相手がいる。それは、本当に恵まれてる……」
知らず識らずのうちに暗い表情になっていたのだろうか。腕の中のアイちゃんが不思議そうな顔をして覗き込んでくる。なんでもないと首を振り戦いの方に視線を戻す。
力を合わせて戦う四人は、一つのチームになっていた。余分なものがなくて、足りないものもないチーム。そんな印象を抱かせる連携を見せている。
なら俺は、果たしてそこにいるべきなのだろうか?
相田と関わるようになって、。菱川と関わるようになって。
ありすに出会って。剣崎を知って。
俺は、諦めたはずのものを、また勝手に期待し始めてしまったのではないか。
そんなもの、するだけ無駄だと、知っているはずだというのに。
相田と菱川のコンビネーションによって、ジコチューが浄化される。四人が勝利の喜びを分かち合うのを見た俺は、一人でソリティアへと先に戻った。
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「みんなで親友になれる。私はそう思ってるよ」
「私も。ありすとも、まこぴーとも、ちゃんと親友になりたいと思ってる。それに、八幡君とも」
四人で一緒に戦うことを改めて決意した私たち。でも、これまではいつも戦いの場所に来ていた彼は、今日は来ていなかった。
アイちゃんを危険に巻き込まないように、ここに来なかったのかしら。
彼については、少し気になっている。
何の特別な力も持たない、ただ巻き込まれただけの一般人。でも、その彼に、私は何度も助けてもらっている。
「もちろんですわ。八幡さんも含めて、一緒に戦う仲間ですもの」
一緒に戦う仲間だとこの前言っていたけど、彼はいつもマナたちとは一歩引いた場所にいる。積極的に関わろうとはせず、でもマナが声をかけると応じてくれる。
彼は、どう思っているのだろう。
マナのこと。六花のこと。ありすのこと。
プリキュアのこと。ジコチューのこと。
あいちゃんのこと。そして私のこと。
彼の様子を見ていると、どこか俯瞰で眺めているような気がしてくる。どうしたら一緒の場所から物事を見られるようになるのだろうか。
何故自分がここまで気にしているのかもわからないけれど、
「そうね。私も彼のことを知っていきたい。彼も、私たちの仲間だもの」
私たちがソリティアに戻ると、眠っているアイちゃんを、彼が抱っこして外のベンチに腰掛けている。
「終わったみたいだな」
「うん。みんなで力を合わせたからね」
「そうか」
そう言って立ち上がった彼は、腕に抱いていたアイちゃんをマナに渡す。
「じゃ、俺帰るわ」
「えっ?まだ時間あるし、一緒にどこか行こうよ。せっかくのお休みなんだし」
「馬鹿、お前。せっかくの休みの日にどこか行ったら、それは休みじゃねぇだろ。俺は休みの日は休みたいんだよ。つーわけで俺は家で休むことにするわ。じゃ、また学校でな」
さっさと立ち去る彼を見て、マナと六花は首を傾げている。ありすは何か心配しているような表情をしている。私は……
どうしてかわからないけど、彼がどんどん遠ざかっていく気がした。物理的な距離もそうだけど、それよりももっと大きな、根本的なところで。
次のエピソードから、展開が色々と変わっていくと思います
まぁ、書く気力が湧いてくれたらの話ではありますが、ね笑