やはり俺がドキドキ!させられるのはまちがっている 作:トマト嫌い8マン
というわけで、オールスターズNS2編笑、始まります
伝説の戦士プリキュア。
トランプ王国を守る戦士をそう呼んでいたとのことらしい。
現在俺の身近には、4人のプリキュアがいる。トランプ王国の妖精は彼女たちのパートナーである4人しか残っていないため、新しくトランプ王国からのプリキュアが増えることはない。
しかし、いつから妖精はトランプ王国からだけ来ると錯覚していた?
つまり、いつからプリキュアは彼女たちだけと錯覚していた?
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事の発端はシャルルに突然来た連絡だった。
その日、相田、菱川、ありすの3人恒例のお茶会というやつに、俺と剣崎が初参加することとなった。
「それじゃあ、八幡君とまこぴーの初参加を記念しまして、お茶会を始めまーす!」
「あ、ありがとう」
「……おう」
テンション爆上がりの相田、笑顔の菱川とありす。目の前に並べられるいろいろな食べ物に、執事のおじいさんが淹れるお茶。なんかもう、色々と豪華すぎて萎縮してしまう。まぁ、そもそも自分が場違い感あるのは前々から思っていたことであるため、今更な気もするが。
それに、やはり自分が入るべき場所は、どこにもない。リーダーは相田、ブレインは菱川、あらゆる面でのサポートをありす、そして戦闘経験の多い剣崎。バランスのとれた、いいチームだ。だが、そこに俺を加えようとしたらどうなるのだろうか……
「アイ?」
なぜか俺の膝の上に乗りながらこちらを見上げるアイちゃん。考え事をしているのが顔に出ていたのだろうか。とりあえず首を振って心配するなと伝えてみる……って、赤ん坊にこれで伝わるのか?
そんな人の考えなど露知らず、お茶会が着々と進んでいく。あ、紅茶まじうめぇ。
「今日はせっかくなので、あちこちで隠れた名産品と言われている食べ物を、色々用意させてもらいましたわ」
たこ焼き、チョココロネ、豆大福、シュークリーム、ハートの穴があるドーナッツ、カップケーキ……なんとも統一性がないものの、どれもこれもが名産品と言われているだけあり、なかなか美味しそうである。
と、相田が皿に盛られた飴を指差す。
「ありす、これ何?」
「それは世間で一時期入手困難になる程の人気を博した、納豆餃子飴ですわ」
「納豆……」
「餃子飴?」
「なんだその地雷臭しかしないネーミングの食べ物は……」
「ねぇありす、これ、美味しいの?」
「さぁ?まだ食べたことはなかったので」
いやいやいや、それにしてもだろ。名前だけでもう危険ってわかるじゃん!というか味を確かめていないのかよ……
「いや、流石にこれは、って剣崎?」
隣に座っていた剣崎が、手を伸ばし納豆餃子飴を一つ手に取る。ゆっくりと包みを開ける剣崎。えっ、おいまさか、食べる気なのか?
「どんな味がするのかしら?」
「あ、まこぴー、やめといた方が……」
菱川の制止の声も聞かず、剣崎が飴を口の中に放り込む。一瞬の沈黙、そして、
「〜〜〜〜〜〜!?」
部屋に響くのは声にならない悲鳴。うわぁ、アイドルが絶対しちゃいけない顔になってるよ、これ。あまりのリアクションに、流石の相田も少し引いてるし。
「ま、まこぴー、大丈夫?」
「ほら、お茶!お茶飲んで」
「ンク、ンク……はぁぁぁっ、な、なんなの今の?」
「あらあら、噂通り、強烈な味のようですわね」
あ、これありす知ってたパターンや。完全に確信犯だろ、怖っ!それからダビィも止めてやれよ。さっき食べる前にニヤニヤしてたのしっかり見てたからな。
「とりあえず、納豆餃子飴はやめておこっか。でも、他のもすごく美味しそう!」
「お茶会でたこ焼きって、なんか変な感じするけどね」
そんなこんなでわちゃわちゃする相田たち。と、急に携帯の着信のような音が鳴り始める。
「あたしじゃない。六花?」
「違うわよ」
「わたくしもです」
「私でもないわね」
「八幡君は?」
「違う。そもそもお前ら以外とか小町くらいしかいないしな」
「じゃあ誰?」
「あっ、シャルルシャル!」
はて、ここにいるメンバー以外にシャルルのことを知っていて、なおかつ連絡を取ることができる奴がいるのか?
「今出るシャル!」
そう言ってから相田のコップへと向かうシャルル。指先でコップのふちに触れると、映像が投影される。
白いふわふわした毛並みに、くるりと巻かれた金色の髪……いや耳か?どっちにせよ、今まで見たことない動物が、
『シャルル!久しぶりクル〜!』
「キャンディ!久しぶりシャル!」
喋った!?
なんてリアクションは流石にもう通り越してしまった。これはあれですね。また新しい妖精ですね。
慣れて来ている自分が怖い……
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「シャルル、その子知り合い?」
「この子はキャンディシャル。マナと会う前に、仲良くなったシャル」
『はじめましてクル!』
やや舌足らずな喋り方ではあるものの、しっかりとお辞儀して挨拶してるところから、意外としっかり礼儀は学んでいるらしい。
「今日はどうしたシャル?」
『あ、そうクル!シャルルたちもパーティーに来るクル?』
「パーティーシャル?」
「なんのパーティーケル?」
『プリキュアパーティークル!プリキュアがみーんな集まることになってるクル!』
「プリキュアパーティー?」
「プリキュアみんなって……」
「わたくしたち以外にも、プリキュアの方がいらっしゃる、ということですの?」
「そういうことでランス〜」
「トランプ王国だけではなく、様々な世界にプリキュアの伝説があるビィ」
なんか妖精界の神話みたいなものらしいな、プリキュアって。ということはあれか。相田のようなお人好しが、他にもいっぱいいるってことなのだろうか。
しかし、
「でも、パーティーがあるなんて聞いてないケル」
『招待状、届いてないクル?』
「もしかしたら、マナたちがまだプリキュアになって日が浅いから、招待状が間に合わなかったかもしれないビィ」
なるほど。そういうこともあり得る、のか?
「そっちにいるの?プリキュアさん!おーい!」
『はーい!』
相田の呼びかけに応えるように、映像内に1人の少女が映り込む。
年は同じくらいだろうか。顔立ちはやや幼く見える。くるりと巻かれた髪に、黄色のリボン。どこか相田と似たような感じもする少女。
『星空みゆきです!』
『キュアハッピークル!』
「はじめまして、相田マナです!」
「キュアハートシャル!」
しばし見つめ合う2人。と、星空の視線が菱川、ありす、剣崎と来て……
『あれ、男の子もいるんだ!』
「あ、いや、俺は……」
『なになに!男の子やって?』
『ほんとですか?』
『ひゃー、そりゃまたびっくりだよ』
『そんな一度に覗き込むと、あちらも見えにくいですよ』
俺はあくまで違うと説明しようとしたら、突然向こう側にさらに4人の顔が映り込んだ。少しボーイッシュで関西弁を話す子、気弱そうにも見えるが興味津々に覗き込んでくる子、ポニーテールに髪をまとめた子、そしてやたらと上品な雰囲気のある子。
『あ、えーと、こっちから日野あかねちゃん、黄瀬やよいちゃん、緑川なおちゃん、それから青木れいかちゃん。私たち、スマイルプリキュアです!』
星空が全員を軽く紹介する。どうやら彼女がこのチームのリーダーらしい。それに対し、相田は、
「じゃあこっちも。この子が菱川六花、四葉ありす、まこぴーこと剣崎真琴、それから比企谷八幡君!みんなで、ドキドキ!プリキュアです!」
「いやちょっと待て」
思わずつっこんでしまったが、それも仕方がないだろう。いつから俺はプリキュアになったんだ?俺はあくまで秘密を共有している協力者ってだけなんですけど。
しかしそのツッコミも完全にスルーされ、
『みんなと会えるの、楽しみにしてるからね!妖精学校に来て!』
「うん!パーティーで会おう!」
なんて、2人のリーダーはさっさと約束してしまうのだった……
投影が消え、一瞬の静寂が訪れる。
「よーし行こう!妖精学校へ!」
「あー、俺はパスす「さぁ行こう!」っておい!」
そーっと退散しようとした俺の腕が相田に掴まれる。逃す気は無いということですね。
こうして、俺たちは妖精学校のあるという世界へと向かうことになったのだった。
それが、プリキュアたちを誘き寄せるための、罠であったとも知らずに。
思い返してみると、色々とすごかったなぁこの映画
プリキュア教科書とかいうチートアイテムとか、
初代様たちの戦いとかも