やはり俺がドキドキ!させられるのはまちがっている   作:トマト嫌い8マン

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八幡とプリキュア、コラボって意外と少ないのね

ラブライブ!とかアイマスとかは結構見るのに……なんでだろ?


パーティの裏の影

はてさて、謎の虹色の道を通って俺たちがたどり着いたのは、緑豊かな場所だった。空には向日葵にも見える太陽があり、優しく大地を照らしている。

 

「ふっ、眩しすぎるぜ」

「ほーら、くだらないことやってないで歩く」

「……へいへい」

 

冷たい視線の菱川に押されるように、先頭を歩く相田に続く。相田の腕の中では、アイちゃんが物珍しそうに辺りを見ている。心なしいつもより機嫌が良さそうなのは、妖精の国だからだろうか。

 

「早く会いたいなぁ、他のプリキュアのみんな!」

「どんな方がいらっしゃるのでしょう」

「もしかしたら、王女様のことを何か聞けるかもしれないわね」

 

他の奴らもまぁ楽しそうにしちゃって。こちとら他のプリキュアのメンバーから「えっ、なんでいるの?」ってキモがられるんじゃないかと気が気じゃないんだけど。いやほんと、大丈夫かな。スマイルプリキュアの人たちにもなんか変な誤解されてたっぽいし。それにしても、一つ問題があった。

 

「で、結局そのパーティー会場ってどこなんだよ?」

 

一応妖精学校の世界に来たものの、こんな広い場所、全部見て回ったらもうパーティーも終わるわ……あれ、むしろそれはそれでいいんじゃ無いだろうか。いや、けどそれだとかなり疲れるしなぁ……

 

「「はぁ〜」……ん?」

 

思わずついた溜息が、誰かの声と重なる。その声はしかも足元から聞こえて来たような……

 

「……えっ?」

「ひゃう!?」

 

俺の足元、つま先の近くに、被っているフードからキツネのような耳が出ている、1人の妖精がいた。

 

……若干涙目になってるのはなんでかな?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「わぁっ、可愛い!君、名前は?……ってあれ?」

「驚いてるみたいね」

「八幡君、何かしたの?」

「ふっ、よく考えてみろ菱川。俺が何かすると思うか?コミュ障の俺がだぞ」

「まぁ、それもそっか。それに、その目を見るだけでも十分驚かされるものね」

「そうそう。目と目が合う瞬間に恐怖を与える、っておい!」

 

思わずコントみたいなノリを披露してしまったじゃないか。というか、この子本当に固まったまま動かなくなっちゃったんですけど。

 

「わたくしたちは怪しいものではありません。実はプリキュアパーティーの会場を探しているのですが、ご存知ですか?」

「ひゃっ!?ぷ、ぷ、ぷ、プリキュアパーティー!?」

 

固まっていたかと思ったら、猛スピードで駆け出していく妖精。にしても今の反応……明らかに何か知っているようだったが……それも、悪い意味で。

 

「なぁ、相田。今の妖精、「「わぁぁぁあああっ!」」、って、なんだ!?」

 

今度は二つの悲鳴が森の方から聞こえてくる。そちらを見ると、先ほどの妖精に加え、熊に似た妖精が、真っ黒な猪に追いかけられている……って、

 

「猪!?」

「まぁ、真っ黒ですわね」

「いや、落ち着いてる場合じゃないでしょ」

「マナ、行きましょ」

「うん。八幡君、2人をお願い」

 

携帯型に変身したシャルルを手に、相田が構える。当たり前のように俺が行動することを疑っていない。なんだってそんなに俺のことを信頼できるんだ、こいつは……まぁ、

 

「わかった」

 

その信頼に応える努力だけはしてみますか。協力者として。

 

 

今にも追いつかれそうな2人の妖精を抱え、横に飛ぶ。突然のことに驚いたようで、目を白黒させている。一方腕の中のアイちゃんは仲間が増えたと思ったのか喜んでいるようだ。呑気でいいな、お前は。

 

猪が無理矢理急停止し、その黄色く光る瞳がこちらを向く。

 

「なんだ、お前は?」

「名乗るほどのもんじゃねぇよ。俺はおまけみたいなもんだ」

 

ふっ、一度は言ってみたかったセリフを、まさかこんなところで言えるとは。ヤベェ、ちょっとテンション上がって来たぞ。

 

まぁ、実際に俺はおまけみたいなものだしな。本命はあくまで、あいつらだ。

 

「「「「プリキュア・ラブリンク!」」」」

 

その掛け声とともに、4人が光に包まれる。光のベールを脱ぎ去り、姿を変えた4人が現れる。

 

「みなぎる愛!キュアハート!」

「英知の光!キュアダイヤモンド!」

「陽だまりポカポカ!キュアロゼッタ!」

「勇気の刃!キュアソード!」

「「「「響け、愛の鼓動!」」」」

「「「「ドキドキ!プリキュア」」」」

 

「ドキドキ、プリキュア?」

「あの人たちが?」

「ん〜?ドキドキプリキュア?」

 

三者三様の反応。うち熊の子と黒い猪は全然知らないという反応だったのに対し、狐の子はまるで何処かで相田たちを知ってるかのような口ぶりだった。

 

猪の突進をかわす相田たち。と、猪が形を変える。猫のように見える頭に、人間のような胴体。そいつ……仮に影とするか、影は一冊のピンク色の本をめくりながら、首を傾げている。

 

「ない……ない……プリキュアなのに、なぜ載っていないんだ?けっ!」

 

本を閉じた影は、戦う様子を全く見せず、飛び上がって、森の奥へと消えていった。

 

 

「なんだったんだろう、今の」

「すぐに逃げ出してしまいましたね」

「あっ、そうだ!さっきの子たち!おーい、八幡君!」

 

駆け寄ってくる相田に、腕の中の3人を見せることで無事を伝える。

 

「良かった〜無事で。八幡君、ありがとね」

「おう。んで、まぁさっきのやつについてだが……こいつらに話を聞いてみたほうがいいかもな」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あたし相田マナ!よろしくね」

「いや、今のお前はキュアハートだろ」

「私はキュアダイヤモンドよ」

「キュアロゼッタですわ」

「キュアソードよ」

「それから、八幡君!」

「いや自己紹介させないのかよ。いやいいけどよ」

「2人の名前、教えてくれる?」

 

屈み込みながら話しかけるキュアハート。驚いた様子の妖精たちは互いに顔を見合わせると、

 

「ぼ、僕、エンエン」

「お、俺は、グ、グレルだ!」

 

一先ず名前を教えてくれる。泣き虫のエンエンに、怒りっぽそうなグレル……うーむ。名は体を表すとはいうが、表しすぎじゃね?なんて俺の思考など知る由もなく、ウンウンと頷いてから、ハートがエンエンを見ながら質問する。

 

「さっき、プリキュアパーティーについて、何か知ってるような感じだったけど、何かあったの?」

「そ、それは……」

 

チラリ、と一瞬エンエンの視線がグレルの方を向いたのを、俺は見逃さなかった。どうやらエンエンだけではなく、グレルも関係あるらしい。それも、悪い方向で、だ。

 

「さっきの影と、何か関係があるのか?お前ら襲われてたみたいだが」

 

それにだ。ここが正しい待ち合わせ場所の世界だとしたら、既に他のプリキュアたちも来ていなければおかしい。そして相田たちと同じように、プリキュアに選ばれるような連中が、あの影を放置しておくわけがない。

 

そうなると考えられるのは二つ。

 

一つ目は俺たちがくる場所を間違えてしまったこと。それはまだいい。とりあえずここの事件を解決した後にでも合流する方向で考えればいいのだから。

 

厄介なのは、もう一つの場合だ。二つ目、他のプリキュアが戦える状態にいない場合。変身が出来ない、既に負けた、あるいは捕まったなど、色々可能性はあるが、この場合は最悪すぎる。

 

それが示していることは、

 

敵がプリキュアさえも倒すことができるほどの相手だということ。

 

そして、それを相田たちだけで相手しなくてはならないということ。

 

どうやらプリキュアパーティーの裏には、何かとんでもない出来事が待ち構えていたらしい。

 

心なしか、空の太陽がどんどん暗くなって来ている気がする。まるで何か良からぬことの暗示かのように……

 




ところで最新のプリキュア、キャラデザがかなり好きですね〜

なお、的組織のバイトちゃんがかなり可愛い模様笑
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