やはり俺がドキドキ!させられるのはまちがっている 作:トマト嫌い8マン
というわけで続きますよ、このSSは。
今回は一話分ではなく少しだけ砕くことにしました。
「じゃあ、改めまして自己紹介とかしようか!」
現在俺、相田、菱川の三人は理科準備室に集合している。ちなみに言うが自己紹介というのは・・・
「相田マナです!」
「菱川六花、よろしくね」
「比企谷八幡だ・・・これ、俺も必要なのか?」
「シャルルシャル!」
「ラケルケル!」
「ランスでランス~」
人間三人が横並びに座り、その正面に3匹の妖精たちが浮いているという構図だ。初めに言わせてもらおう。すんげぇシュールだ・・・
「・・・というわけケル」
「六花、わかった?・・・六花?」
一通り事情を菱川に説明し終えた俺たちだったが、緊急事態が発生してしまったようだ。あまりの出来事、というかあまりに突拍子もない話を聞かされた上にそれが否定しようにもしきれない現実だということもあって菱川の脳回路がショートしてしまっているようだ。まぁこいつは頭がいい分かなり現実的な考え方をする人間だからな。おそらく自分の知っている現実と今目の前に起きている現実がうまくかみ合わなくなってしまった結果云々なんだろうな・・・そう考えると相田はともかく割とあっさりこの現実を受け入れてしまっていた俺って結構頭の中問題があったのだろうか?何それヤダ~、ただでさえ変人扱い受けているのにもっとひどい扱い受けることになってしまうじゃねぇかよ。
「お~い、六花~」
「しっかりしろ、現実を見るんだ」
「っ、大丈夫!大丈夫だから」
ほっ、どうやら無事にこっちに戻ってきたようだ。一安心だな。
「とりあえず、状況はわかったか?」
「何とかね・・・でも、結局どうすれば解決するの?」
「それが・・・」
「僕たちにもよくわからないケル」
「まぁとりあえず目的云々はわからないとして、だその封印されているキングジコチューとやらの復活を遅らせる。当面の行動としてはそれでいいんだよな?」
「そういうことシャル」
「とりあえず、これから頑張って行こう!ねっ、二人とも?」
「いや、俺は戦わないし」
「それこそ菱川がいれば・・・菱川?」
また菱川の様子がおかしくなった。今度は心なしか表情もすぐれなく見える上に黙り込んでしまっていた。
「六花?」
「あっ、なんでもないよ・・・なんでもない」
「そう?あっ、そろそろ夕ご飯の時間だね!今日はうちで食べて行ってよ、ね?」
「あっ、うん、そうする」
「八幡君も!パパの作るごはん、すっごくおいしいんだから」
「ほ~ん、ならごちそうになろうかな」
断る理由もとくにないしな。それに・・・菱川の様子も気になるしな。
その後突然現れた教師にさっさと帰れと言われた俺たちは急いで帰りの準備を済ませ帰路に就いた。けど、その時何かが足りないような、忘れてしまっていたような気がするんだが気のせいだろうか?
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「いらっしゃいませ~って、お帰りマナ」
「あっ、パパただいま~!」
「お邪魔します」
「おや、今日は六花ちゃんも一緒か、ようこそ・・・ん?」
「・・・どうも」
洋食屋ぶたのしっぽ。相田の家族が経営しているレストランらしい。入口を入ってすぐ木製のテーブルやカウンターが目につく。カウンターの裏に立っているコック服に身を包んでいる男性。この人が、相田マナの父親・・・とりあえずこっちに気付いたようだから挨拶をしてみたがどうにも反応がない。何か俺したかな?
「ま、ま、マナが・・・」
「?あたしがどうしたの?」
「マナが男の子を連れて来た~!」
「何?何?どゆこと?」
「何事じゃ!?」
次々にあらわれる相田一族・・・なんなのこの現状?というか全員が全員俺のことを見ているんだが何?俺が何かしたの?というかさっきの発言、完全に何やらあらぬ誤解が生じているような気がするんだけど・・・
「なぁ、相田?これ何どういう状況?」
「さ、さぁ?六花、どうしたらいいのかな?」
「私に聞かれても・・・」
「君、名前は?」
うぉっ、びっくりした。さっきまで家族で固まっていたと思ったらいつの間に俺の前まで来てたんだこの人。相田も結構気づいたら近くまで来ていたってことあるけど何?親譲りの才能か何かなの?
「あ~比企谷八幡ですけど・・・相田とは同じクラスです」
「そうなのかい?今日はどうしてうちに?」
「なんか相田がうちでご飯食べないかって誘ってくれたんで三人でちょっとやることがあったので・・・」
何で俺急に質問攻めにあっているの?俺何かした?いやないな、そもそも個々の人たちとは全員初対面だし入って数分間の間に俺がしたことと言えばあいさつしたことくらいだし。
「あの・・・俺、何かしました?」
「気にしなくてもいいと思うわよ・・・ただ珍しいだけだと思うから」
「珍しい?」
「マナって誰とでも仲良くなれるけど、「友達」は少ないのよ。さらに言えば今まで男の子の友達なんていなかったし」
「そうなのか?」
「そんなマナが突然家に男友達を連れて来たんだものそりゃびっくりもするでしょ」
「いや~あたしもびっくりしたよ~。まさかみんなこんなに驚くなんて・・・」
「おっと、すまなかったね。すぐに夕食の用意するから少し待っていてくれるかい?」
「あ、はぁ」
なんだか暖かいというか明るい家庭だな。うちは両親共働きだし小町は割と友達の家に行ってばかりだし家の中がこんなににぎやかなのはあまり経験したことがなかったな。この家で育ったらそりゃ相田もあんな感じに育つわけだな。
「ん?八幡君どうしたの?」
どうやら無意識のうちにじっと相田のことを見てしまっていたようだ。いかんいかん、家族の前でそんな意味深なことしたら変な誤解をされてしまうだろうが。
「いや、なんでもない」
結局俺の下の名前で呼んでいるということについて再び相田の家族が驚いていろいろと聞いてくることもあったがそれはまた別の話。
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あ~満足。さすがに洋食屋ということだけあって相田の父が作ってくれた夕飯はうまかった。御代を払おうとしたら「いいよいいよ、マナの友達だしね。これからも仲よくしてあげてくれ」とか言われて結局ただで食べさせてくれたし、なんならおかわりも自由にさせてくれた。やべぇよあの人超かっこいい。
「ごちそうさまでした」
「ごっそさん」
「ごちそうさせました」
外も暗くなってきたこともあり、俺と菱川は帰ることにした。ご丁寧な菱川と若干投げやりな俺のお礼の言葉に相田は奇妙な造語で返事しやがった・・・お粗末様とかでいいだろそこ?まぁお前が作ったわけじゃないから何とも言えないが
「六花、よかったら僕のパートナーになってくれないケル?」
「えっ?」
「六花は頭もいいし、優しいし、一緒に戦ってくれると頼もしいケル」
「それいいよ!名前は・・・そーだなぁ。あたしがハートだから・・・キュアダイヤとか?」
「ちょ、ちょっと待ってよ私は、マナみたいに運動神経良くはないし。それに私にはああいうフリフリした衣装とか、多分似合わないし。マナの足を引っ張るようなことはしたくない」
「そんなことないよ!あたし、いつも六花に助けてもらってばかりだし」
「・・・ごめん!でも、今まで通りサポートはするから。じゃあ帰るね」
「じゃあ俺も」
「あ・・・そっか。じゃあ、また明日ね。八幡君、六花のことよろしくね~!」
それはつまり家まで菱川を送れということですかそうですか。まぁ確かにそこそこ暗くはなってるからな・・・
「・・・まぁ、じゃあ送るわ」
「あ、うん。ありがとう」
MU・GO・N!
菱川の家まで送ることになった俺はとりあえず菱川の隣を歩いているだけだった。同じ秘密を共有していて協力関係となった俺たちではあったがやはり相田がいないと特にお互いに話すこともないためかただひたすらに歩くだけになっていた。
別に会話がないことに対しては気にはならない。ただ、先ほどから菱川が何やら沈んだ表情をしているのが気になる。先ほどの相田との会話からやや気分が沈み始めていたようにも見えたためおそらくはああいう返事をしておきながら自分自身ではどこか思うところがあるのだろう。
本来ならば、ボッチたる俺が他人の悩み事に首を突っ込むなどという愚行に走った暁には俺の社会的抹殺及び新たな黒歴史の一ページの始まりとなるために極力関わらないようにするのだが、なんだかんだ言ってこいつとはプリキュアの件で協力関係にあるわけだし、なんならあのジコチュー連中がいつまでいるのかわからないわけでもあるからな。付き合いが長くなると予想されるのであればここで何もしないというのは少々後味悪くなるだろうな。俺は意を決して菱川に話しかけることにした。
「なぁ、菱川」
「何?」
「お前、何をそんなに迷ってんだ?・・・まぁ、言いたくなきゃ別にいいけどよ」
「何?もしかして慰めてくれるつもり?」
「いや、それはないな。俺は妹以外の女子の慰め方なんて知らねぇし。何なら慰めようとしたら逆に泣かれたまである」
「なんでそんなに誇らしげなのよ・・・」
いやだってそうでもしないとなんだか悲しくなっちまうんだよ。こういう話って忘れられないからな。だからネタにすることで自分の中でも笑い話に意図的にしているんだよ。
「まぁでも気にしなくてもいいわよ。大したことじゃないし」
「そうか?そうは見えねえけど」
「さっきも言ったけど、マナの足を引っ張りたくないだけ。私はマナほどすごくはないから・・・」
「全国模試で必ず上位10人に入るやつのせりふとは思えねぇな」
「医者を目指しているわけだし、それくらいはね。それしかマナの役には立てないから。マナほど運動できないし、行動力もないし」
「けど相田に必要とされている。それだけでお前がやるには十分な理由じゃねぇの?」
「・・・ここ、私の家だから。また明日ね」
「・・・そうか。んじゃまた明日な」
どうやら、俺に話すような内容ではないということらしい。なら俺も引き下がろう。特にしつこくかかわろうとする理由もないしな。はてさて、この先の雲行きが怪しくなったような・・・まぁ、俺にはどうしようもないことなんだろうな。
ドキプリの何がいいって相田マナのあのプリキュアピンクチーム随一ともいえるオールマイティーさですよ。
なんですかあのチート主人公は。しかもその行動や思考は八幡とはある種正反対なものにも見えますし、どこか似ているようにも思えますね。
どこかのエピソードでこの二人の考え方の対立か何かを描けたらいいと思ってるんですけどね~