親父の興奮が伝染したのかアタシの水着がコスプレなのに気付いた数名が母ちゃんに撮影許可を求めてきたから
「 陽乃ちゃんが構わなければ… 」
そう答えると陽乃さんが
「 良いよ 」
と、あっさり許可を出したからチョッとした撮影会って思ったら事情を知らない人達まで集まってとんでもない事態… に輪を掛けたのはアタシだった
アタシ自身も元ネタを知ってるからヒロインの少女のセリフを真似してたら盛り上がりすぎちゃって収拾がつかないんだけど?
最初のうちこそ引いてた小町もアタシの画像と動画をアタシのラインに流してる
閲覧者は雪乃、結衣の奉仕部の二人に平塚先生と鵜飼先生に戸塚とお前は見るなの材木
優美子に姫菜と葉山グループの四人に… テニス同好会の面々で後は把握できん… フットサルで知り合ったのがかなりいるから無理だ
取り敢えず撮影会に二時間ほど食い潰されてアタシのだらだらタイムが減っちゃたじゃんか?
ナンで旅行に来てまで仕事擬きの事をせにゃならんのか理解できんのだが?親父よ
親の背中を見て育った八とアタシは絶対に社蓄だけにはなるまいと誓って生きてるんだぞ?
おまけにむちゃくちゃ疲れたしラインのメッセージがうるさいから
「 うるさい、黙れっ! 」
と、言ってPHSの電源オフにしてやった
だらだらと寝そべりたいのにヒエンが一緒に泳ごうとしつこいから
「 自慢じゃないけど泳ぎは苦手だから浮き輪で流れるプールで流されるくらいなら付き合ってもいいがアタシすに泳ぐ気はない 」
そう答えると満面の笑顔でアタシの手を引っ張って流水プールに向かったはずが特大の滑り台に並んでいるがマジ無理ゲーだ
ハッキリ言うが八があまり絶叫マシンが得意じゃないから多分アタシも得
( ん~っ… やっぱり全部で25匹はさすがに多すぎるよね? )
そう思って考え込んでたら
「 あ~っ、比企谷課長ぉ~っ、どぉ~もでぇ~すっ♪ 」
そんな結衣を連想させるアホっぽい愛挨拶するのが居る会社だったのかよ?そう考えるとちょっとショックなアタシか振り向くと
わりかしイケメンっぽい10人の男の人と結衣と似た雰囲気の女の人が8人居て親父に挨拶してる
「 残りの四部屋はお前らだったのか? 」
上司風を吹かせた親父が偉そうに言うと
もしお前らが嫌じゃなきゃ俺の家族と一緒に晩飯食わねぇかチョッとマスを釣りすぎちまってな?」
そう親父が声を掛けると
「 お父さん、見栄はよくないよ?お父さんが釣ったの他のより小さい二匹で後は全部お姉ちゃんが釣ったんじゃん? 」
そう小町に言われて焦る親父だけどどうでも良いアタシは出されたお茶を静かに啜っていた意じゃないから多分アタシも苦手だというのは想像に固くない
階段を一段上がる度に鼓動が早くなり嫌な汗が背中を伝いついにアタシ達の番になり係員がアタシ達を見て
「 一人でもだいじょうふ?」
って、見りゃわかるだろ?膝が笑ってるし顔もひきつってるのが自分でもわかるからヒエンにしがみつくと二人一緒に滑り落ちた
自分でも不思議なんだけど高い所から平気で飛び降りるのにナンで今の状態が怖いのか理解…
とか言ってるバヤイではない
「に、にゃぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーっ…」
『はっ、やえにゃんが私を呼んでいる…』
そんな事を雪乃が言ってる幻聴?が聞こえた気がするってかやえにゃんってナニ?
そんな叫び声を上げてヒエンにしがみつくアタシはかなり情けないが怖いものは怖いんだから仕方無いじゃんか?
うん、間違いなく絶叫マシン無理だわゼッテー乗らねぇーっ…
そう固く誓ったアタシは涙目で流水プールを漂っている
八重の幼女化?人々はただそれを見守ることしかできません