霊夢、魔理沙、咲夜は人間。老いるのが早く、冥界へ逝くのも早い。
そして、その周りの妖怪や妖精等は殆どが人間より長く生きることができる。
この「差」が産んだ、物語。
死ネタがあるのでお気をつけください。苦手な方は、ブラウザバックを推奨します。
おかしいところは仕様、もしくは間違いですので、見逃してくれると嬉しいです。
人間、妖怪、妖精など、様々な種族がある幻想郷。
妖怪の寿命は長く、また人間にとっての2年は、妖怪にとっての12年…と、時間感覚も違った。
妖精には寿命がない。体が滅んでもまた同じ姿と記憶を持って生まれ変わることができる。
そんな妖怪や妖精とは打って変わり、人間の寿命は極端に短い。
人間の寿命は長くて80年程。また、致命傷を受けるとすぐに亡くなってしまう。病にも侵されやすい。
そんな人間と妖怪・妖精が関係を持つことがごく稀にある。
例えるなら、前代の博麗の巫女である、「博麗 霊夢」。
彼女は数多くの異変を解決し、異変の数だけ妖怪や妖精等と関係を持った。
そんな前代の博麗の巫女とその周りの人間や妖怪達の、ほんの少しだけ昔の話。
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「今日も平和ねぇ……恐ろしい程に平和。」
「あぁ。そうだな。最近は異変も何も起こってないからね〜。」
霊夢と魔理沙は、賽銭箱の近くで茶を飲んでいた。
すると、空から何かが飛んできた。
「れーいむーーーー!まーりさーーーー!」
「………チルノね…あの声は…。」
「私もいるー!」
「私もーー!」
「私もいるわ…」
「あぁ、あんた達もいんのね。4人揃ってバカルテットなの?チーム?」
「バッババババカっていうなぁー!」
「そうよ!私たちバカじゃないわよ!」
ほのぼのした日常風景だ。
「それで?何の用?お賽銭くれるの?」
「んーとね、……あれ…なんだっけ?」
「霊夢と魔理沙が何歳か聞きに来たんでしょう?チルノさんったら…」
「そーだったのかー?忘れてたよ私ー」
「まったくもーう…ふふふっ♪」
「……何歳だったっけ?魔理沙…。」
「確か………28歳だろ?」
「ええぇ⁉︎私たちもっと少女でしょ⁉︎もうおばさんになるじゃない…。」
「……え?に……28?吸血鬼は確かごひゃく歳くらいで、ごひゃく歳は28より小さくて、霊夢たちは吸血鬼より大きくて……え?あたい聞き間違えたかな?」
「チルノいいか?私たち人間は長く生きられない。でも、あの吸血鬼のような妖怪は人間より長く生きられる。それに、妖怪は大きくなるのが遅い。だから私と霊夢の方が大きくて問題ないんだ。」
「……そ、そそそそのくらいあたい知ってたもん!ちょっとの演技よ!え・ん・ぎ!」
「………あはは…」
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「霊夢!今なんさいなのー?」
「……そうだねぇ…70はあったねぇ………うーん…75だったかねぇ…」
「…あ、チルノ……だっけ?勝手に入っちゃだめよ。」
「…紫おねえさん!久しぶり。…あと、…ごめんなさい。」
「…霊夢は今、病気なんだから。ちょっと間違えると死んでしまうのよ?……あの竹林の薬師の薬ですこし症状は治まってるけど…」
「はい……ごめんなさい…ごめんなさい…グスッ……あたいのせいで霊夢が死ぬのやだよぉ……だからあたい帰る…じゃあね霊夢…」
「…言い過ぎたかしら………藍!橙も一緒でいいからまたおつかい行ってきてくれる?」
「はい、わかりました。紫様。ですが橙は連れて行きません。…そろそろ、私から離れて修行に行く時期ですから……」
「そう…わかったわ。行ってらっしゃい……この幻想郷も随分変わったわね………それはそうと、次の博麗の巫女はどうするのかしら…博麗の巫女の座が空いていると幻想郷に支障が出る……霊夢も子供をつくらなかった…。どうするつもりなの?霊夢………覚り妖怪に来てもらってもだめだった…霊夢は幻想郷をどうするつもりなのよ……」
「……紫?わたしゃ…」
「無理して話さないで…」
「…そうかい……」
一方、魔法の森では……
「…魔理沙……霊夢が病気になったそうね……そっちでの暮らしはどうなの?」
「………」
「……もうすぐ、霊夢もそっちに行くかもしれない…その時は霊夢をよろしくね………」
魔法使い……それは食事を取らずとも、睡眠を取らずとも生きていける。そして、老いることがない。
霧雨魔理沙の墓の前に立つアリス・マーガトロイドは魔法使いだ。
かつてはアリスと魔理沙は仲の良い魔法友達だった。
だが、数年前に魔理沙が冥界へ逝ってしまった。
魔理沙の状況は宴の時に冥界の住人、そして亡霊である、西行寺幽々子から聞けた。
「魔理沙の様子はどう?」
「……魔理沙は最近から転生を目標に修行するようになったわ。生きていた頃と同じで、他の霊に「私が転生するまでこの本を借りるぜ!」って感じで転生に関する情報を借りているわ…」
「………そう…」
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霊夢が天界へ逝く時だった。
多くの妖怪、妖精等が集まった。
仕事がある者も皆駆けつけた。
「霊夢……私は貴女を裁きたくなんてないですからね⁉︎説教ですよ⁉︎」
「やだよぉ…いかないで霊夢…!あたいの…あたいのせいで…うわあああああぁぁん…!」
「霊夢さん…今までお世話になりました…グスッ…」
「霊夢……私の起こした異変を解決してくれてありがとう…自分と妹のことしか考えてなかったわ…改めて謝る…ごめんなさい…」
「貴女には無駄なことをさせてしまっていたわ…あの月が無意味なんて…勉強しておくべきだったよ……あれがなかったら霊夢はあと数秒生きられていたかもしれない…」
「霊夢……また酒飲もうよ……ほら、酒だよ…なんで……」
「…無意識の私でも、霊夢がいなくなっちゃうこと、わかるよ……。」
「………読めない…何も聞こえないわ…こいしじゃないのに…」
「らんしゃま!霊夢は戻ってこれないの?なんとかならないのぉ…?」
今まで、こんなに多くの妖怪や妖精、鬼、亡霊、半人半霊、半霊半獣、半人半妖、魔法使いが泣いたことは無かった。
その中で、人間である霊夢は息を引き取った。
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「咲夜……今まで…ありがとう…最期まで…迷惑かけたわ…」
「お…嬢様…」
「咲夜様……こんな頼りない門番ですいませんでした…」
「咲夜……貴女ともっと話しておくべきだったわ…今更、後悔してるわ…借した本…ちゃんと返してくれていてありがとう…」
「咲夜様…私もパチュリー様と同じ意見です!…今までありがとうございました!」
「咲夜ぁ……おいしいケーキとお茶、ありがとう…おいしかったよ…もっと食べたいよ…」
「美鈴…パチュリーさん…小悪魔さん……妹様……」
「………グズッ…ヒグッ…しゃくやしゃみゃ…グスッ…」
「…最期まで…役立たないメイドですいませんでした…ヒャグッ…」
「……貴女たち…いいえ…私も…怒りすぎた……もう少し貴女たちを休ませてあげるべきだったかもしれない…」
「咲夜ああああ‼︎いままで!本当に!あり…が…とう…うわあああああぁぁん‼︎うわあああああぁぁ…咲夜あああああぁぁぁ‼︎」
「お嬢様……こんな…すぐに力尽きてしまうメイドで…すみません…で…した…」
「ああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁ‼︎」
紅魔館のメンバーや妖精メイドに見送られて、咲夜は冥界へと旅立った。
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人間と妖怪等は寿命の差がある。
その差が、このような悲しい物語を産んでしまう。
悲しい、人生に傷跡として残る、生と死の美しい物語を━━
この話は、取材を元に執筆しています。
古明地 さとり
最後まで読んでくださりありがとうございました。
本文は、さとりんが自ら地上に出て取材して、その話を元に書いた…という設定です。