問題児たちが異世界から来るそうですよ?  ~無形物を統べるもの~   作:biwanosin

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本日四度目の投稿です。

では、本編へどうぞ!


乙 ③

「全く、皆さんは石橋をたたいてわたると言う言葉を知らないのですか?」

「俺はそもそも、心配なら空を飛ぶ派だし。」

「あ、私も。」

 

確かに、それならわざわざたたく必要もない。

 

「全く、どんな罠が仕掛けられているのか分からないんですよ?とにかく十二分に注意して」

 

その瞬間、黒ウサギの姿が消えた。

前を見ていなかったせいか、油断をしていたのか、罠の落とし穴にはまったのだ。

 

「「「「ガンガン進もうぜ!!!!」」」」

「お願いですから助けてくださーい!!!」

 

さすがに放置はせず、一輝が倉庫の中から取り出したロープで黒ウサギを引っ張りあげ、

 

「あ、手が滑った。」

「きゃあああああぁぁぁぁ・・・」

 

再び黒ウサギが落ちた。

 

「ちょっと一輝君、何をしているの?早く引っ張りあげないと。」

「え?引っ張りあげた方がいいの、アイツ?」

「まあ、このまま放置していくのもなんだし。」

 

一輝はロープをしまいかけていたのだが、二人に言われて再びロープをたらし、黒ウサギを釣り上げる。

黒ウサギは完全にへそを曲げていたが、四人は放置してる。

 

「そうだ。春日部はグリフォンの力で空とべたよな?ちょっと上から迷路全体を見てくれねえか?」

「あ・・・うん分かった」

 

十六夜に言われて上空から迷路全体を眺めるが、両手で大きくバツ印を作る。

 

「ダメ・・・霧がかかっててあまり遠くまで見えないよ。」

「そうか・・・なら、一輝。ちょっと風を起こして霧を払ってみてくれ。」

「了解。」

 

一輝は言われたとおり風を起こすが、耀はバツ印を浮かべたままだ。

もうムダだと判断し、耀も降りてくる。

 

「そういえば以前本で読んだのだけれど、こういう迷路は壁に右手をついて歩けばいずれ出口に・・・」

「それは平面的な迷路での話しだよ、飛鳥。」

「一輝の言うとおりだ、お嬢様。ここみたいに孤立した階段、建物があるところじゃ応用できないぜ。」

 

二人に言われ飛鳥はむすっとするが、すぐに別の案を思いついたようでギフトカードを掲げる。

 

「飛鳥、何をする気だ?」

「別に。要は出られればいいのだから・・・ディーン!壁を薙ぎ倒し、一直線に進むのよ!」

 

そして、ディーンに命令を出して壁を破壊させようとするが・・・それは黒ウサギがディーンの拳の前に出て、庇いに出た十六夜によって止められる。

 

「なにやってるんだ駄ウサギ!」

「そうよ、危ないでしょう!?」

「す・・・すみません!反則だったものでっ!!」

 

十六夜と飛鳥は黒ウサギを攻めるが、黒ウサギはそう返した。

なんでも、クリア条件が「ステージの謎を解き迷宮を突破」であるが故に、迷宮としての形を壊すのはルール違反らしい。

 

「申し訳ございません・・・」

「あなたは無理に判定を覆すと爆死するのだし、仕方ないわ」

「別に問題ないと思うんだが・・・」

 

一輝はポツリとつぶやいたが、それを聞くものは誰もいなかった。

 

そしてそのまま黒ウサギの案内で歩き回るのだが、数時間後。

 

「あれ・・・?この道、さっきも通りました?」

 

思いっきり迷っていた。

 

「はぁ・・・これだけ歩いてると、さすがに疲れてくるわね・・・」

「お腹空いた・・・」

「ハハハ・・・屋台で買ったのまだ残ってるけど、食べるか?」

「食べる!」

 

一輝が耀の腹の音に苦笑いしながら倉庫から食料を渡すと、耀は嬉々として食べだす。

 

「やっぱ壊すか。速やかに!」

「爆死しろと、速やかに!?」

「じゃあ、地震でも起こすか?大体ここが崩れるくらいのを」

「結局爆死するじゃないですか!!」

 

十六夜が壁に手を当てながら、一輝が量産型妖刀を抜きながら言うと黒ウサギが全力で突っ込みを入れる。。

 

「あ・・・でも見てください!なにやら大きな建物が見えましたよ!!あそこに入ってみませんか!?」

「おおっ本当だ」

 

黒ウサギが指す方には、確かに建物があった。

 

「まって黒ウサギ。建物に入るならあっちの方が近そうだけど・・・」

「い・・・いやダメですよ!」

 

耀の言葉に、黒ウサギは少し焦ったそぶりを見せるが、女性陣二人は気にしない。

 

「こっちの道のほうが安全そうですから!ほらほら、お早くー!!」

「あらあらなんだか張り切っちゃってるわね。とりあえず、ここは黒ウサギについていきましょうか。」

 

そう言って、女性陣は黒ウサギについていく。

 

「オイ、一輝・・・」

「ああ。間違いない。」

「OK。迷宮は任せた。」

 

そして、男二人も少し話をしてから歩き出した。

 

そして、進んだ先にあったのは壁画に囲まれた空間だった。

 

「ふぅん。牛の頭に人の体。ってことはミノスかミノタウロスか?迷宮に糸玉、短剣・・・ミノタウロスっぽいな。糸玉もあったし。」

「お、そっちには糸玉があったのか。」

 

一輝が糸玉を拾って弄っていると、十六夜が話しかけてくる。

その手には、三つにばらされた短剣があった。

 

「お、どうしたんだその短剣?」

「大切にもっておこうと思ってな。攻略に必要なアイテムだって黒ウサギも言ってたし。」

 

そう言いながらも、さらに短剣を折る十六夜。

行動と言動がまるでかみ合っていない。

 

「確かに。じゃあ、これも大切に持っておかないとな!」

 

そういいながら、一輝はチャッカマンで糸玉に火をつける。

こちらもこちらで、行動と言動がまるでかみ合っていない。

 

「ちょ、ちょっと二人とも!?」

「一体何をしているのでございますか!!」

 

飛鳥と黒ウサギの二人から突込みが入るが、一輝と十六夜は「「大切だなぁ・・・」」と言いながら残骸を背後に投げる。

 

「何って・・・なあ?」

「ああ。くだらねぇ茶番に付き合ってやってんだよ。」

「なあ、このゲームのクリア条件は何だった?」

 

二人は、黒ウサギにそう聞いた。

 

「何って・・・『ステージの謎を解き迷宮を突破』『又はステージ内に潜むホストを打倒』ですが・・・」

「今ならもれなくその条件、二つ同時に満たせるぞ」

 

そう言いながら、十六夜は黒ウサギを思いっきり殴り飛ばした。

 

「「な・・・」」

「一輝!」

「おう!我が百鬼より出でよ、山男!この迷路を力づくでぶっ壊せ!」

 

一輝の体から現れた山男は、一輝の命に従って力づくで迷路を叩き壊し、四人はもといた町に戻ってきた。

 

「戻って・・・来た・・・?」

「私達が勝ったと言う事?」

 

女性陣二人が戸惑っているので、十六夜は倒れているおっさんを指差す。

 

「見ろ、俺がさっき殴ったのはアレだ。」

「え・・・まさか、さっきまで私達が一緒にいたのって・・・」

「「おっさん(変態)」」

 

二人は全く同じタイミングでそう言いはなった。

 

「まあ、変化のギフトでも持ってたんだろうな。で、黒ウサギが穴に落ちたときに入れ替わったんだ。」

「まさか、一輝君が落としたのも・・・」

「もちろん、わざとだ。あの時点でもう分かってたからな。」

「で、そこからずっと俺たちと一緒に行動して俺たちを誘導し、迷路が見た目ほどは広くない張りぼてのつくりだと悟られないようにしたんだ。」

「で、俺たちの体力の消耗を待った。耀が指した近道を通らなかったのは、少しでも疲れさせるため。ディーンの召喚のときに焦ってたのは、それがクリア条件だからだ。」

 

二人の説明にしばし呆然としながらも、耀が質問した。

 

「でも、どうして二人はアレが偽者だって分かったの?」

「俺は髪の色だな。アイツの髪は感情が高ぶったときに桜色になるのに、穴に落ちてからはテンションに関わらず桜色だったからな。」

「まあ、普段から割りと簡単に変わってたりはするけどな。俺は、霊格が圧倒的に下がってたからそれで分かった。黒ウサギは、なんだかんだでかなりの霊格の持ち主だからな。」

「で、だ。何より決定的だったのは・・・」

 

二人は一泊置き、

 

「「あんまりアホ面じゃなかったことか・・・」」

「「ああ・・・!!」」

 

そこで納得するなよ、二人とも。

 

その後四人は黒ウサギと合流し、チップに貰ったバーベキューセットを見てなきながら突っ込んでくる黒ウサギをさんざん弄るのだった。

 




こんな感じになりました。

では、また一時間後に!
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