問題児たちが異世界から来るそうですよ? ~無形物を統べるもの~ 作:biwanosin
問題はこの後・・・
では、本編へどうぞ!
「なあ一輝。一つ質問だ。・・・あの執事、何者?」
「我がノーネームが誇る万能執事さんだ。掃除洗濯炊事その他諸々なんでもござれ。なお、一番得意なのは荒事な模様」
「いやそれなんも説明してへんからな・・・?」
と、順番に拘束を解かれていく夜子ズノーネームの三人を見ながら話している一輝たち。三人の正体を知る二人にしてみればあれを一人で片す執事など何者なのかという話なのだが、一輝にしてみればこの執事にどうにかできない相手という方がおかしな話なのだ。こんな反応になってしまっても仕方ない。
「はぁ、酷い目に会った・・・にしてもそうか、別の箱庭だったのか、ここは」
「お前らからすればそうなるな。悪いけどまだ増えるとは思ってなかったからしばらくこの辺で待っててくれ」
「あ、なんかスイマセン。こちらから突っかかったのに滞在中の諸々までお願いしてしまって・・・」
「気にすんな、ソイツ一回こっち来て遊びたい放題(俺で)遊んで帰ってったから」
「ねえ待ってそれ知らないんだけど」
めんどくさいため、ひとまず真哉の発言はスルーである。
そして、そのまま一輝と異世界組の簡単な自己紹介のみ済ませる。が、正直描写してもつまらないので割愛。なんだか流したり割愛したりと手抜き感を感じた君。きっと勘違いだ。
「さて、と・・・暇だし、ちょっと手合わせしようぜ夜子」
「待てオイコラちょっと待て。暇だからっていきなり手合わせするのかよオマエは」
「だって暇だし」
仕方ない、一輝だもの。
========
「で、マジで始まるんだもんな・・・」
「まあ、せっかくの異世界交流なんだ。代表同士のギフトゲームくらいしないと嘘だろ」
と、一輝のテキトーなノリで提案された手合わせは黒ウサギ審判、その他諸々観客のギフトゲーム形式で執り行われることとなった。
「では、不肖ながらこの黒ウサギが審判を務めさせていただきます。
一つ、相手の肩に触れた方の勝ちとする。
一つ、ギフト、使い魔などの使用には基本制限なし。
一つ、周囲への被害を考え、湖札さんの張る結界を壊さないこと。
一つ、勝った方は負けた方へ一つ命令権(のようなもの)を得る。
以上を承知いただいたうえで契約書類へのサインをお願いします。特に三つ目。いいですね、特に三つめへの同意ですよ!?」
「なあ一輝、黒ウサギはこっちの世界でも苦労してんのか?」
「や、だって俺がいるし」
「悪い、聞くまでもなかったな」
南無黒ウサギ。きっと君の胃に穴をあけることはないさ。
と、そんな間に双方ともにサインを終え、湖札によって結界も張られる。いつでも始められるだけの状態が出来上がり。
「それでは、始め!」
黒ウサギのあいさつと同時に、どでかい水素爆発が起こった。
『・・・・・・』
「ん、決められなかったか。残念」
爆心地から、ゆらゆらと立ち上がる影一つ。
「よし分かった。よーし分かった、分かったぞ一輝。前に会った時は全く勝てないと思ってあれだけおちょくられても挑まなかったけど、もう知ったことか」
と、それは若干ボロった服に、乱れた髪。しかし傷一つなく、笑みを浮かべる夜子の言。そして、その手に乗るのは一冊の書物。
「ちょ、十六夜!?それはさすがにアカン、喧嘩で使うのはアカンて!」
「大丈夫だって蛟劉。開幕同時に水素爆発喰らわせてくるようなキチガイ相手なんだ、ナニヲサレテモモンクハイウマイ」
「「「「十六夜!?」」」」
その書物の真価を知る異世界組四人は悲鳴のような声を上げるが、一輝はむしろワクワクしてきている。そして十六夜は若干キレそうで怖い。
「再現、
訂正、たぶんこれキレてる。しっかりとキレてる。キレッキレである。異世界に来たせいか封印が解けてしまっているのをいいことに思いっきり使ってきている。
そして、それをさも当然のように火取り魔を召喚して消し去った一輝を見て、一周回って冷静になった。もはや一輝相手に一々気にしても仕方ない。そんなどうしようもない現実を再確認し、そして。
「来て、ヴァーくん」
使い魔使用許可、からこれも使って大丈夫だろうと双頭龍を呼び出す。呼び出されたそれは瞬時に本来の大きさになって一輝に襲い掛かるが、一輝はそれをかわし、かわし、かわしてかわしてかわし続けた。
「うっひゃー、双頭龍召喚とかマジかよ。よくこんなの持ってるなオマエ」
「俺の、ってよりは再現なんだけどな。さすがにアジ=ダカーハのそれをそのまま出せるわけねえだろ」
「それもそうか、っと」
と、そんなことを言いながらも夜子は夜子で青龍偃月刀で一輝に切りかかり、一輝はそれと獅子王で切り結ぶ。が、さすがの一輝も刀の腕はあるとはいえヴァーくんと夜子の二人を同時に相手するのは難しいものがあるのか防戦一方になり、
「だークソ、メンドクセエなオイ」
「知るか、お前が悪い。ってかさっさと本気出せ」
「え、出していいの?なら出すけど」
「よし、ぶった切る」
思いっきり殺しにかかる夜子の剣を弾き、ヴァーくんを踏み台にしていったん距離を置くと。
「我が百鬼より出でよ、アジ君」
掌の上に、蜥蜴を召喚する。
「・・・・・・やれ、ヴァーくん」
そして、それを見た夜子はふざけているものとみてヴァーくんを特攻させる。
「んじゃ、あれ止めてくれアジ君」
『蜥蜴に対してあまりにも無茶ではないか?』
「完全開放、許可」
『む、そうか』
そして、一輝は向かってくるヴァー君に対して掌の上の蜥蜴を投げつけ・・・それが、彼の三頭龍『アジ=ダカーハ』へと変わった。
「「「「「・・・・・・は?」」」」」
当然、それを見た異世界組の反応は『驚愕』ただ一つである。夜子のようにギフトでの再現ではないかと最初は疑ったが、しかしそれにしてはそこにあるのがリアルすぎる。説明できないが、再現では絶対に現れない何かがある。そして何より。
『お手』
そこには、三頭龍の右手に右手を乗せる双頭龍の姿が。
『おかわり』
そこには、三頭龍の右手から右手を下して左手を乗せる双頭龍の姿が。
『聞き分けがいいな。それ、取って来い』
そこには、ビクビクしながら三頭龍に撫でられ、夜子の背後へと投げられた骨を全力で鳥に走る双頭龍の姿があったのだ。そこはっきりと表れている力関係を見て、まだそれが実物ではないとなぜ言えようか。
「・・・・・・なあ一輝、聞くまでもない気がするけど、あれ何?」
「彼こそは箱庭を恐怖のどん底に叩き落とし、暴虐の限りを尽くした絶対悪の元人類最終試練、アジ=ダカーハさんです」
「や、うん。まあやっぱりそうだよな。・・・何でいるの?」
「俺が殺してゲットした。我がコミュニティの誇る万能執事さんです」
「さっきの・・・そりゃあの三人があっさり捕まるわけだ」
「ま、そう言うこった」
と、骨を取ってきて再びびくびくしながら頭を撫でられているヴァーくんと頭をなでるアジさんを並んでみる夜子と一輝。もはや驚きのレベルが高すぎて他のことに意識がいかないのか呆然としている彼女の肩をポンと叩き。
「ま、確かに双頭龍はいい手だったかもしれねえけど、相手が悪すぎたな」
「ホントそれな」
そして、なんとも微妙な流れで勝負が決まった。
さあ、こっから頑張るぞい。
小話その2。難産になる理由
biwa「ハナ様!男キャラの口調が分かりません!」
オシロイ大明神「ほれ、セリフサンプルだ」
biwa「ハナ様!夜子ちゃんがツッコミキャラしてます!」
オシロイ大明神「問題ない。こっちでもツッコミしてた」
biwa「ハナ様ハナ様!」
オシロイ大明神「今度は何だ・・・」
biwa「夜子ちゃんが死んじゃいました!」
オシロイ大明神「オイコラふざけんなテメエ」
みたいな感じです。
・・・怒られない、よね・・・?