問題児たちが異世界から来るそうですよ?  ~無形物を統べるもの~   作:biwanosin

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まだゲームは続きます。


では、本編へどうぞ!


SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING ③

一輝は違和感の原因が見つからず、とりあえず巨人を狩っていた。

聴覚を強化して聞こえてきた会話でも、とりあえず混乱させる、とあったので問題ないという判断だ。

 

「スレイブ、無双って意外と楽しいかもしれない。」

「解らなくはありませんが、これで満足しないでください。」

「解ってるよ。俺が降りてきた目的は、これじゃないからね。」

 

そう言いながらも、スレイブで次々と巨人を切り倒す。

ただ倒すだけだと飽きるのか、たまに三枚に下ろすなどの遊びまで入れている。

 

「さて・・・何か動きはないか?」

 

一輝は、自分は基本戦闘に集中して、スレイブに怪しいものを探してもらっている。

 

「そうですね。今のところ特にない」

 

ズガァァァァァァァァァァァァン!!

 

「訂正します。たった今、何かありました。」

「だな。あの赤い稲妻は・・・」

「黒ウサギの、“擬似神格・金剛杵”ですね。」

 

つまり、黒ウサギがそれを使うほどの相手がいた、ということなので。

 

「一応、行っとくか。」

「それほどの実力者なら可能性はありますからね。」

 

一輝は水に乗り、巨人族を切りながら黒ウサギのほうに向かう。

 

 

 

        ==============

 

 

 

“アンダーウッド”東南の平野。

一輝はそこに着くと同時に黒ウサギに向かうナイフを、全て切り落とした。

 

「嘘!」

「嘘じゃないよ。んで、大丈夫か、黒ウサギ?」

「YES。ありがとうございます。」

「ならよかった。じゃあ、この子は俺に任せて“バロールの死眼”をどうにかしてくれ。スレイブも、向こうの武器はただのナイフみたいだから、サポートについていってくれ。」

「解りました!」

「了解!」

 

黒ウサギとスレイブは、脱兎のごとくその場を走り去った。

 

「さて、俺はノーネームの寺西一輝だけど、君は?」

「いや、この状況で自己紹介とかしますか?ってそれより、今、名前は何だと?」

「どう呼んでいいのか解らないと不便だからな。後、名前は寺西一輝だ。」

「そうですか。私はリンです。にしても、あなたが・・・聞いていたような感じがしませんね。偶然同じ名前の人がいた?」

 

一輝はリンの言葉に違和感を感じ、聞き返す。

 

「えっと・・・リンちゃん・・・でいいかな?今聞いてたって言ったか?」

「はい。でもただの偶然だと思います。鬼道、なんて苗字に聞き覚えはないですよね?」

「いや、俺が元々使ってた苗字だけど。」

 

リンは一瞬、聞き間違えたかのように目をパチクリさせた。

 

「え、え?それって本当ですか?」

「ああ。ってか、こっちとしては何で知ってるの、って感じなんだけど。」

 

一輝は質問をするが、リンは答えず、

 

「そっか。ならちゃんと戦って実力を知っておかないと!」

 

ナイフを投擲してきた。

 

「危ないなあ。」

 

そして、なんのひねりもなく、普通に飛んできたナイフを、ただの日本刀ではじく。

 

「あれ?じゃあこれは!」

 

リンは再びナイフを投擲するが、それも普通に飛んでいく。

 

「え?なんで・・・」

「そうそう、リンちゃんのギフトだけどね、もう見破ってるし、完璧な対策も立てたよ?」

「・・・あれ?私が何をしているのか分かるの?」

「分かるし、どれだけの規模かも知ることが出来る。」

 

一輝はリンの疑問を肯定し、その解を言う。

 

「リンちゃんは、概念的な距離を操ってるんだ。だから黒ウサギの攻撃は効かないし、自分の攻撃はトリッキーに動く。違う?」

「・・・いえ、違いませんけど・・・どうして分かりました?私、何か・・・」

「ああ、そうじゃないよ。ただ、そう考えれば巨人のことも説明がつくしね。

 あとは、俺が空気の一部を操ってどのくらい操ってるのかを測って、」

 

一輝は一瞬でリンの後ろに回り、

 

「同じだけかそれ以上、操ればいいだけだよ。」

 

刀を振り下ろすが、リンにナイフで防がれる。

 

一輝はペストとのゲームで知った、距離と頭痛の関係を利用したのだ。

 

「危ないなあ。それが本当なら、私大ピンチじゃないですか。」

「そうだね。それに、他の魔王たちももうすぐ片付くだろうしね。」

 

リンは一輝の言っていることが分からないのか、小首を傾げる。

一輝はDフォンを取り出し、

 

「この場は見逃してあげるから、もう帰ったほうが良いよ。さっきコイツに、白夜叉から連絡があった。『今、仏門に神格を返上した。じきにこちらも片付くから、最低でも、持ちこたえろ。』って。確かに、本来なら霊格を上げる神格も、白夜叉にとっては枷でしかないだろうしね。」

「・・・嘘、」

「じゃないよ。あいつが本気でやるなら、下層にいるような魔王は相手じゃないだろうし、あいつが全部片付けてくれるだろ。で、俺個人としてはその苗字を知っている・・・つまり、何らかの形で俺の過去を知ってる人と繋がりがあるやつを今消すのは得策じゃない。」

「・・・では、お言葉に甘えます。」

 

リンは、顔に苦渋の色を滲ませながら空を見上げ、戦場から姿を消した。

一輝は、巨人が復活し、カオスなことになっている戦場のほうを向き、

 

「さて、俺のことを誰から聞いたのかは気になるけど・・・今はあっちだな!」

 

そのまま、戦場に向けて飛んだ。

 




こんな感じになりました。

リンのギフトが原作の現時点で分かっていることまでしかできないのなら、一輝との相性は最悪です。


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