問題児たちが異世界から来るそうですよ?  ~無形物を統べるもの~   作:biwanosin

80 / 238
今回で七巻は終わりです。

そして、また短いです。
原作を読んでる人は分かると思いますが、前回の続きの七巻は、そんなにないんです。

でも、この話はこの話としてやりたかったんです。


では、本編へどうぞ!


覚悟

「この揺れ・・・地震!?」

「え、うそ。これって・・・!」

 

二人はその揺れに堪えることが出来ず、地に膝をついて耐える。

二人の視界に入る鬼は全て倒れ、下にいるものから消滅していく。

 

「湖札!今の言い方は、このことを知ってるのか!?」

「知ってはいるけど・・・説明してる暇はないよ!早く“煌焰の都”を離れないと、皆殺しになる!」

 

湖札はそういいながら、体内から出てきた妖刀を引き抜き、一度鞘に収めて再び抜く。

すると、“契約書類”から『主催者から“主催者権限”が失われました。これにてギフトゲーム、“大祓”を終了します。』というアナウンスが流れるが、一輝はそれどころではない。

 

「それでも説明してくれ!この地震、ウロボロスが原因なのか!?」

「ああもう!そうだけど、こんなに早くにやる予定じゃなかったの!」

「地震を起こすことがか!?」

「違う!これは、地下に封印されてる魔王が復活する余波なの!!」

 

一輝は湖札の言葉に絶句し、固まった。

 

「たぶん、復活した魔王が狙うのはサラマンドラの宮殿だろうから、そこには絶対に近づかないでね!!!」

 

湖札はそう言い残し、妖怪に乗ってその場を去っていく。

一輝はそこで冷静になって動き出し、Dフォンで四人を召喚する。

 

「四人とも、緊急事態だ。それも、今までに無いレベルで。」

「言われなくても分かるわよ!何が起こってるの!?」

 

一周回って冷静になった一輝とは違い、音央たち四人は慌てている。

 

「まず、これは魔王が復活する余波だそうだ。」

「これが余波、ですか・・・?」

「ああ。で、そいつはサラマンドラの宮殿を最初に狙うそうだから、お前らはそこの林をぬけたところまで逃げろ。ヤシロちゃんが三人を連れて行ってくれ。四人のなかじゃ、一番強い。」

「・・・その言い方だと、お兄さんはどこかに行くのかな?」

「ああ。一回宮殿に戻って、黒ウサギ、その他もろもろを連れ出す。」

 

一輝がそう言うと、四人は息をのんだ。

 

「もう時間がないな。急がないと・・・」

「待ってください、危険すぎます!せめて私を、」

「だめだ。戦うつもりはないから、連れて行くのは危険すぎる。」

 

一輝はきっぱりと言って、拒絶する。

 

「じゃあ、早く逃げろ。後で必ず合流する。」

「・・・ですがっ」

「分かった。また後でね、お兄さん。」

 

スレイブはなお食い下がるが、ヤシロがそれを遮る。

 

「ヤシロ!なぜ、」

「お兄さんの邪魔になるからだよ。戦闘目的ならスレイブちゃんは行くべきだけど、そうじゃないなら、ね。理解は出来るでしょ?」

「・・・・・・分かりました。御武運を。」

 

スレイブはどうにか納得し、大人しくなった。

 

「悪いな。二人もそれでいいか?」

「いやだけど、邪魔になるのは間違いないわ。」

「ですから、必ず黒ウサギさんを連れて合流するのなら、構いません。」

「OK。約束するよ。」

 

一輝はそう言いうと水に乗り、

 

「じゃあ、行ってきます。」

 

そう言ってサラマンドラの宮殿に飛んでいった。

 

「じゃあ、私たちも行くよ。念のため、あんまり離れないでね。」

「「「了解。」」」

 

スレイブはまだ付いて行きたそうにしていたが、ヤシロの言うことに従い、走っていった。

 

 

 

           ======================

 

 

 

一輝は全速力で、今までに出したスピードのさらに上を行くスピードで宮殿に向かったが、それでも遅かった。

一輝が付いた時点で既に、黒ウサギをかばい、十六夜は貫かれていた。

 

「うそ・・・だろ・・・」

 

一輝は目の前の光景を受け入れられずにいたが、

 

「十六夜!まさか、死んじゃいねえよな!?」

「一輝か・・・本音は一緒に戦って欲しいんだが・・・」

 

十六夜はそう言いながら、脇腹で自分を貫いている爪を抱きとめ、

 

「黒、ウサギを・・・・連れて逃げろ!!!」

「く・・・了解。」

「ああ、皆を頼んだ。この龍は・・・俺が足止めする・・・!!!」

 

十六夜に加勢しようとする意思を抑え、一輝は陰陽師モードになり、是害坊を憑依させると、黒ウサギを抱き上げ、上空に逃げる。

一輝は涙を流しながら、伝説級を除いた空を飛べる妖怪、魔物を顕現させ、この場では無力な人たちを逃がすよう命令する。

 

「だ………駄、ぁ、………駄目………!!!」

 

黒ウサギは一輝の腕の中から落ちそうなほど身を乗り出し、十六夜の背に手を伸ばす。

十六夜は、それに気づいたが、

 

「――――ごめん。旗を取り戻す約束は・・・果たせそうにない。」

 

無理矢理に笑みを作り、まっすぐな言葉で謝罪をした。

黒ウサギは言葉にならない叫びを上げ、身を乗り出そうとするが、一輝が腕に力をこめ、制する。

十六夜の言葉を聞いた時点で、覚悟を受け取った時点で、一輝は黒ウサギを逃がすと決めたのだ。

一輝は十六夜に背を向け、その場から一目散にさった。

 




こんな感じになりました。

ここで終わっといてなんですが、当分の間は・・・具体的には、問題児の最新刊が出るまでは一輝の箱庭にくる前の話、特装版の話、乙の話のような短編か、もしかすると新しいのを始めるかもしれません。

理由は、最新刊が出て矛盾が生じると困るからです。


では、感想、意見、誤字脱字待ってます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。