問題児たちが異世界から来るそうですよ?  ~無形物を統べるもの~   作:biwanosin

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では、今回からギフトゲーム開始です。


A CAPTIVE TITANIA ②

「・・・村だ。」

 

一輝は、ほかの言葉も出ず、ただそう言った。

 

そんなりアクションしか出来ないくらい、そこは村だった。空には星が輝いており、中央には神殿がある。

ここにあると違和感半端ないな、神殿。

 

「はい。ここは神隠しにあった人が来る村、富士蔵村です。」

「どっかで聞いた気が・・・確か、日の入りの時間にワンダーパークに入場するとたどり着く村だっけ?」

「それもまた神隠しです。山の中を散歩していたら、などの形で神隠しにあってここに来ることもありました。箱庭に召喚されてからはあの森限定になりましたが。」

「ギフトゲームを行うために?」

「はい。」

 

《そこまでギフトゲームによる縛りは強いのか・・・》

一輝は、実際に体験しながら箱庭の仕組みを理解していく。

 

「じゃあ次の質問。契約書類にあった村人ってのは・・・」

 

そこで一回言葉を切ると、一輝は辺りを見回し、

 

 

「包丁だのバットだのを持って俺らを囲んでる、目が真っ黒な人たちってことでいいのかな?」

 

早速のピンチを迎えた。

 

「はい。」

「ピンチなんだが?」

「だから私が神隠しにあわせたほうがいいと・・・」

 

《なるほど。あそこから入るとこうなるのか。》

 

「じゃあ、敵だから倒しても良いんだよな?」

「かまいませんが、この状況でどうやって倒すのですか?」

「まあ見てなって。」

 

そういうと、一輝はさっき武装したものの一つをポケットから取り出した。

 

「・・・・・あの。」

「?なに?なんかおかしいことでもあった?」

「はい。なぜ、今それを取り出すのですか?」

「それって?」

「その・・・」

 

そこで鳴央は言葉を切り、一輝が取り出したものを指差して言った。

 

「350mlのペットボトルです。」

 

 

そう。先ほど一輝が武装したものの一つは中に水が入った350mlのペットボトルだったのだ。

 

ちなみに、他にはライターとバタフライナイフ。武器と呼べそうなものが一つしかない。

 

 

「確かに水分補給も大切ですが、何も今しなくても。」

「ああ、そういうことか。違う違う。俺にとってこれは立派な武器だよ。」

 

一輝はそう言うとふたを開けさかさまにすると水はこぼれていき、そのまま空中にとどまった。

 

「!?」

「ああ、言い忘れてたけど、近くにいないと巻き添えを食らうよ?」

「それはもっと早くに言ってください!!」

 

 

鳴央はあわてて一輝の近くによる。

 

 

「じゃあ、始めますか。」

 

その言葉と同時に水は一輝と鳴央の二人を囲むように円になり、

 

「発射!!」

 

そのまま円を大きくするようにしてものすごいスピードで発射し、村人たちを切り裂いた。

 

「こ、こんな簡単に・・・」

「う~ん・・・予想以上に弱いな。塵は積もってもやっぱり塵か?」

 

鳴央の驚きをよそに一輝は不満をもらしていた。

 

「・・・一輝さんのギフトは水を操るものなんですか?」

「え?違うよ?そんな弱いギフトじゃない。」

「ではいったい・・・」

 

何なのですか?と言い切る前に一輝から説明を開始した。

 

「俺のギフトは形の無いものを操る能力。俺は無形物を統べる者って呼んでる。」

「形の無いもの?」

「ああ。水に空気、火、そういった形の定まってないものならほとんど思いのままに出来る。」

「っ!?」

 

予想以上の便利さ、チートさに鳴央は絶句した。

 

「もちろん代償もあるけどね。」

「代償ですか?一体どのような?」

「使ってる間は頭痛がする。」

「頭痛?その程度なら・・・」

「その程度ってひどいなあ。だって、一番症状が軽い水を操っても、頭を金槌で殴られる三百倍は痛いんだよ?」

「さ、三百!?」

「一番軽くてね。まあ、もうそれくらいならなれたんだけど。」

 

そんなことを言いながら、驚いて固まっている鳴央をおいて歩き出すと、

 

 

「じゃあ、まずはここの村にいる村人を全滅させよう。捕まったらアウトみたいだしな。なにより・・・」

 

言葉の途中でライターを取り出す一輝。そしてそのまま火をともすと・・・

 

「村人がこの程度のやつらなら、戦うだけ損だ。一気に終わらせる。」

 

 

その火を操り、村の中央を除く全体に火を放った。

 




一輝のメインの能力のお披露目です。



ここで少し、能力について補足を。

能力の使用には、かなりの集中力が必要になりますので、頭痛というのはかなり厄介です。
なれている一輝だから、器用に一箇所だけを除いて焼けています。



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