全国ガンプラバトル大会
そこに出場したチーム、ブレイブリターンズ。
その喜劇的で悲劇的、過激的なバトルや出合い、個性が強すぎるライバル達の物語。

なお、ガンダムシリーズとは別のキャラが本人で出てきます。ご注意を。
それと、この話はとある方の影響を受けて書いております。似ていたらすみません。

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お久しぶりです。

この頃ガンプラを作りまくってたら書きたくなったので書いちゃいました。
変態いっぱい、本人勢揃いの物語(短編予定)よろしくお願いします。


プロローグ

始まった全日本ガンプラバトル選手権中高生の部。

俺達、南郡学園高等部、チーム名「ブレイブリターンズ」も今年福島県代表として参加することとなった。

 

第三シード、俺達の相手は同じ東北地方の学校、岩手県の香風中学校。

確か昔会った知り合いの女の子が香風って名字だったけど関係ないよな?

 

そうそう。俺達「ブレイブリターンズ」のメンバーは、俺、フウカ カゼタカとヒメカイドウ タカトシ、ミヅキ リュウスケの三人。

実は俺を含めたこの三人、この世界、タカトシやリュウスケの言い方をすれば「ガンダムビルドファイターズ」の世界とは違う世界の人間、いわゆる異世界人なのだ。

 

まぁ、現状、大人も子供も異世界人も未来人もガンプラバトルの前では一人のビルダーでありファイターだ。

 

今、俺達の前にはガンプラバトルのための装置、GPベースがあり、向い側には対戦相手、香風中学校の生徒(どっかのチマメそっくりの三人の女の子達)がガンプラをセットしていた。

 

「よし!俺達も行くぞ‼」

 

俺達もそれぞれにガンプラをセットする。

リュウスケはゴッドガンダムの改良機、GDガンダム。背中にデスティニーのバックパックが付いており左手はマスターガンダム、そして何故か右手にドリルが追加されていた。

何故ドリルなのかと聞いた事があるが、本人曰く、「ドリルはロマン‼」だそうだ。まあ、ドリルのプロから色々教わったみたいだし、なんとかなるかな?

タカトシはバイアラン・カスタムのチェーン機、バイアラン・MAXカスタム。見た目は普通のバイアラン・カスタムだが、チェーンをしているためか出鱈目な性能だ。それを扱う訳だから、タカトシ自体凄いファイターである。まあ、チェーンをしたどっかの邪神共や考案したシスコン野郎のせいで完璧に変態機と地元で言われるようになったけどな‼

タカトシとリュウスケ、二人は俺達の通っている南郡学園高等部の近くの模型屋で出入り禁止を食らっている。理由は強すぎるのもあるが、何より戦い方が変態だ。いや、機体も変態だけど。

 

俺も、全国大会用の機体を出す。

 

 

 

 

「あれ?カゼタカさんガンプラ変えてきましたよ?」

 

県大会決勝で私達のチームに勝った「ブレイブリターンズ」の応援に来たのだ。だが、あのときとは違うガンプラを出したカゼタカにびっくりする私達。

 

「……ガンダム00劇場版に登場した機体……ブレイブ指揮官用試験機。グラハムの乗ってたやつ……」

 

私の右隣にいる赤いツインテールの子、クー子が簡単にカゼタカさんのガンプラの説明をする。

 

「それぐらい私でも知ってます‼」

 

全く、ある程度のガンダム知識しか無いからといって馬鹿にしないでくださいよ。ってかまたスカートの中に入り込んできた‼

 

いつものように一撃お見舞いしたあと、またカゼタカさん達のガンプラを見る。

 

「なんて言うか…カゼタカさんやタカトシさんのは普通に感じるのに、なんでかリュウスケさんのはゲデモノに感じる…」

 

左隣のハス太はリュウスケさんの機体をマジマジと見る。確かに、最初は普通のゴッドガンダムが何故あんなになったのだろうか?

 

「………ニャル子…始まる……」

「とか言いながらスカートの中に入るんじゃありません‼」

 

クー子が隣だとおちおちバトル観戦も出来ませんよ……。

 

 

バトルが始まる。

 

『GDガンダム リュウスケ 目標を駆逐する‼』

 

お前はどこの刹那さんだよ…。

 

『バイアラン・MAXカスタム タカトシ 逝きまーす』

 

何だろう…漢字に悪意を感じるぞ…。

 

「えーと…ブレイブプラス カゼタカ 行きます」

 

そう言ってバトルフィールドに出る。

 

ブレイブを可変させモビルアーマーの状態にして空から相手の動きを見る。

 

地形は森と岩肌のある場所。そこまで大きくない森でガンプラの腰から上が見えてしまう。

そこまで上空に行っていないためよくわからないが、どうやら森の場所には敵はいないようだ。となると岩肌の当たりで奇襲、もしくは罠を張っている可能性がある。

 

強力なビーム系兵器で岩肌ごと攻撃すればいいのだろうが、生憎、そんな超兵器持っている訳無いし、何より効率とコスパが悪い。

それに、全国大会はダメージレベルA。そんな兵器を使っていたら機体にどんな影響があるかわかったもんじゃ無い。

 

『俺が牽制をかける!』

 

先に行動したのはタカトシだった。タカトシのバイアラン・MAXカスタムは岩肌の上空に対して右手のメガ粒子砲の砲身から何かを打ち出す。その打ち出した物は岩肌の上空で爆発して何かキラキラしたものがちりばめられているのが見えた。

あれは通信遮断機か?

 

そこにタカトシは両腕のメガ粒子砲を撃ち出す。そこからキラキラしたものがメガ粒子砲を拡散させて岩肌を次々と焦がしていく。この戦法は確か…。

 

その時、此方に対してビームが迫る。それをモビルアーマー状態で避ける俺。

それに対して変態性能で次々と避けるタカトシに…

 

『これぐらい、俺のドリルなら‼』

 

右手のドリルを回転し、迫ってくるビームをねじ曲げてどっかに飛ばして行くおかしいゴッドガンダム。ってか、そのビームが俺やタカトシに向かって来ているので人一倍避けているのだが…。

 

『ごめーん。俺のメガ粒子砲、こっちまで拡散しちゃった。てへぺろ』

「よーし、タカトシ。お前、後で説教だ!」

 

そんな事を話していると岩肌で爆発を確認する。どうやら予想外過ぎる攻撃により相手のガンプラの一機がやられたようだ。まあ、あんな攻撃、予想出来ないわな。俺達にも攻撃来てるし。

 

『よし!ならば俺も!必殺!ギガ!ドリル!ブレイク‼』

 

右手を天に翳したと思うと大きくなるドリル。そしてそのドリルを回転させてまるでトルネードのようになり岩肌に突っ込むGDガンダム。なにあれ?あれ本当にガンダムなんですか?チームメイトの俺もわからなくなってきた。

 

俺達も遅れながら岩肌に到着する。そこには、原型の無いガンプラが二つ。どうやら一機はタカトシの拡散メガ粒子砲で、もう一機は先程突っ込んだドリル野郎の攻撃でバラバラにされたみたいだ。

 

俺は空中で、タカトシは地上に降りてドリル野郎がどこに行ったのか探していた。あいつ、通信切って突撃かけたから、どこにいるのかわからないのだ。まあ、相手の二機を倒した(?)のだから、後は生き残るだけで勝てる。

 

『チノとメグの敵‼』

 

そう言って目の前に青色のノーベルガンダムが現れる。ノーベルにしては髪のような部分が短いが気にしてはいけないし、なぜかビームサーベルで攻撃してきた。俺はモビルスーツの状態にしてそのビームサーベルをGNビームサーベルでガードする。

 

『絶対倒してやる‼』

「そう、やすやすと倒されるか!?」

 

俺はノーベルガンダムの後ろから迫る二つの巨大な弾丸に気が付いた。あれは…

 

『ギガドリルブレイク‼』

『超級覇王電影弾‼』

 

馬鹿だ。馬鹿野郎二人が此方に迫ってきている。目の前のノーベルは俺に集中していて気が付かない。ってかあいつら俺ごと攻撃する気だよな?せっかくの全国大会用のこのブレイブ壊す気満々だよな?

 

「取り合えず…さいなら‼」

 

ビームサーベルを弾いて急いでその場から逃げる俺のブレイブ。可変して加速をかける。

 

『ちょ!逃げ…』

 

迫る轟音でノーベルは気が付く。

 

そして、二つの接近する弾丸とドリルによってノーベルは跡形も無く消し飛んだ。

 

バトル終了の合図とともにバトル画面が無くなり三つのバラバラのガンプラを見る。

 

「イェーイ!これで一回戦突破だな‼」

 

長身の男、リュウスケがテンション高めに言ってくる。

 

「まあ、これぐらい当たり前じゃね?俺ら結構修羅場越えてるし」

 

修羅場ね…。目の前で中学生女の子三人泣かせているのですが?確かにガンプラバトルでの修羅場は多かったけど、これ、ガンプラバトル外での修羅場になりませんかね?

 

「さーて、飯行こーぜ」

 

その、磯野、野球行こうぜみないなノリで飯に誘うな。リュウスケ…。

 

 

「めちゃくちゃだな…戦略も戦術も何も意味を成していない…それに俺の教えた事の半分しか出来て無いじゃないか」

 

客席で隣に座っている親友、ルルーシュがタカトシにぶつぶつと文句を言っている。

 

「しょうがないよ。あれはルルーシュしか出来ないことだし、あそこまで再現出来たタカトシが逆に凄く思えるよ」

「そうよ。ルルーシュ。文句言っても仕方がないじゃない」

 

ルルーシュを宥める僕とは逆の方に座っている女性、カレン。

 

「そうだな。やはり、タカトシには無理があったか…」

「だが、やつらが私らに勝ったのは事実だからな。まあ、せめて応援ぐらいはしてやってもいいんじゃないか?」

 

ルルーシュの後ろの席にいる緑色の髪の魔女…C2はそう言って皮肉を入れ込む。

 

彼は僕達に勝ったんだ。その実力は本物だ。だから、良いところまでは行って欲しい。

 

「スザク、お前はさっきのバトル、なんか思ったことはあるか?」

「僕かい?僕は…」

 

ここで淡々と三人の動きについて話していった。

 

 

「すまない遅れた」

 

そう言って俺は席に座る。

 

「遅いぞ。ガイ。もう試合終了したぞ」

 

グラサンを掛けた二人の長身の男は俺の方に顔を向ける。

 

「やっぱ、シモンが教えたドリルはスゲーな。昔よりなんていうか、勢いがあるな」

 

そう言って前の席に足を乗っける長身の男、カミナ。

 

「いや、あの技は最初兄貴の技だったんだ。兄貴の技が凄いだけだよ」

「ははは!嬉しいこと言ってくれるな!ダチ公!成長してもあんまり変わってねーよ。シモンは。それはそうと、ガイ、なんで遅れたんだ?」

「ああ、少しばかり野暮用が出来てな。それで遅れたんだ」

「野暮?なんだそれは?」

「これを買ってたんだ」

 

そう言ってガンプラ、Ez8を取り出す。何故か知らないがこのガンプラに惹かれたのだ。後、陸戦型ガンダムも買った。

 

「何故それを買ったの?」

 

シモンとカミナをはさんだ席にいる女性、ヨーコが質問してくる。

 

「俺にもわからない。でも、何故か惹かれたんだ」

「わかる。俺もこれを買った…」

 

そう言ってシモンがローゼン・ズールを取り出す。シモンに合わないガンプラだ。

 

「シモンとガイもか!俺もだ」

 

そう言って今度はカミナがガンダムスローネアインを取り出す。これまたカミナと似ても似つかないガンプラ。どうしたお前ら?

 

なんなのだろうか、この不思議な現象は…それに…カミナの声、どこかで聞いた事がある気がするのだ。

 

「なあ、ガイ、俺とお前、この世界で合う前、どっかで合ってねーか?」

「俺も、ガイとはどっかで合った気がする」

「シモンとは合った感じはしないが、カミナとは合った気がするんだ」

「だよな…なんなんだ、このモヤモヤする感じは!あーーーー!めんどくせぇ‼シモン!ガンプラバトルでもしてこのモヤモヤ吹っ飛ばすぞ!」

「いいぜ!兄貴!昔より強くなった俺を見せてやる!」

「ちょ!シモン、カミナ!」

「なら、俺もやろう」

「ガイまで!」

「そんじゃ、近くの模型屋行くぞ‼シモン!ガイ!ついてこい!」

 

そう言って走っていってしまうカミナ。それを追いかけるように行ってしまうシモン。なんていうか、カミナとシモンは似ている。

それについていく俺とヨーコ。

 

元の世界に戻らなくてはいけないが、慌てたってしょうがない。ゆっくりする勇気も大切なんだ。

 

 

「やはり、カゼタカ達が勝ったか…」

 

マジマジと先程のバトル会場を見る。

 

「あれ?伍長さん、試合終わったんですか?」

 

お菓子を食べながらやって来たタママ二等。全く、戦士として自覚が無いのかこいつは。

 

「ケロロはどうした?」

「軍曹さんなら、後で録画を観るからいいって言って近くの模型屋にドロロ先輩を連れて行きましたよ」

「クルルは…まあ、また隠っているのだろうな」

 

全く。これで小隊が勤まっているのだから恐ろしい。

 

「っで、どうでした?」

「カゼタカ達の圧勝だ。さすがとしか言えないな」

「さすがッスね。軍曹さんを倒しただけはあります」

 

あのケロロがガンプラで負けたのだ。あのケロロがだ。ケロロに勝ったのだから、あいつらは凄い。戦士としても一流だ。戦いにムラがあまりない。敵を徹底的に叩く。別に悪い戦法では無い。だが、あれはチームとして、どうだろうか?ファイターとしては一流揃いではあるが、団結力に賭けている。

 

いや、逆か。仲間を信じているからこそ、最後の攻撃が出来たのかもしれんな。

 

「そんじゃ、帰るデス」

「俺は暫く見ている。来年の偵察も兼ねてな」

「わかりました。伍長さん。ではお先に~」

 

と言って出口へ向かうタママ二等。

 

ガンプラバトルか…。魂が叫ぶこの感覚。俺も一人のファイターということか。

今日の試合が終わった後、ケロロにでも頼んでガンプラバトルの相手をしてもらおう。

 

 

先程のバトルを観ていた二人の人物。

 

「名人…あれは…」

「チーム、ブレイブリターンズ…今年の全国大会は荒れるな!」

 

笑いながらブレイブリターンズの選手達を上から眺める三代目名人カワグチ。

 

「やはり、あのゴッドの改良機が気になるのかしら?」

「いや。ブレイブとバイアラン・カスタム、あの二機、世界レベルだ。正直、手合わせ願いたいね。それに… 」

 

カワグチはブレイブリターンズの一人を睨むように見る。

 

(やはり、七年前と年齢が変わっていない。レイジ君達と同類か?まあ、そんなことは関係無いか)

 

もう一人の人物、レディカワグチは三代目名人カワグチが少しおかしいのに気が付く。

 

「三代目…」

「カゼタカか…彼の本気のバトル…観てみたい…いや、戦ってみたいものだ!」

 

そう言って名人カワグチは伝説のガンプラ、レッドウォーリアを取り出す。

 

 

その日、近くの模型屋に出鱈目なガンダムにそれと戦う試作3号機、それとドリルを使う同じ二体のガンプラと獅子の顔のついた黒いガンプラ、そして伝説のガンプラが舞い降りたのだった。

 

これは、キャラが濃すぎる面子に囲まれた異世界から来てしまった輩達の悲劇的で喜劇的、そして過激的なガンプラバトルのお話しである。




続きは書くか悩み中ではありますが、過去編が大体頭のなかにある感じです。
それはそうと、今日ガンダムビルドファイターズトライのOVAがやるとかやらないとか…
まあ、自分のいる地方ではやらないのは確実ですがね。
あー、早くシアクアンタ出ないかな…。

あ、では、次回(あれば)出会いましょう。それでは~


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