イリヤ兄と美遊兄が合わさり最強(のお兄ちゃん)に見える   作:作者B

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皆様の暖かい感想とアイディアによって水着回が書けました。ありがとうございます。

ただ、皆様のご意見をすべて反映出来なかったことをここに御詫び申し上げます。



ひと夏の夢

「えっと……此処は何処だ?」

 

目の前に見えるのは広大な海。水平線の先は何も見えず、どこまでも青い海洋と青い大空が広がり、穢れを知らぬ純白に染まった雲が気持ちよさそうに漂っている。

えっと、確か俺はイリヤたちとその友達の引率で海に来たんだよな。だったら、この光景は何もおかしなところはない。ないんだが―――

 

「なんで拘束されてるんだ俺……」

 

地面からまっすぐ上に建てられた一本の棒。それにロープで縛られているのが現在の俺の状況だ。どうしてこうなった。

 

「……すみません、すみません」

 

そして、俺の後ろの物陰に隠れている女性が、俺の様子を伺いながら必死に謝っている。

いや、謝るくらいなら助けてほしいんだけど。というか、この女性(ひと)どこかで―――ああ、何だか思い出してきたぞ。

 

 

 

 

 

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美遊が俺の家に泊まった翌日、俺はイリヤの友達と一成、慎二と合流して海にやってきていた。まあ、俺たち高校生は引率役だけど、そういえばどうして慎二も海に来たがったんだろう。一成に引率の手伝いを頼んだとき、やたらと食いついてきたけど。まあ、いいか。

そして、イリヤの友達の一人が車に吹っ飛ばされながらも無傷だったり、メガネをかけた子に慎二と一成の関係を聞かれたりと色々あったが、今は皆でビーチバレーをして遊んでいる。

 

「なぁなぁ、衛宮」

 

俺と一成がビーチパラソルの下で座っていると、飲み物を買いに行っていた慎二がニヤニヤした笑みを浮かべて帰ってきた。

 

「な、なんだよ慎二。そんな変な顔して」

「これが浮かれずにいられるわけないだろ?海だぜ海!やっぱり海と言ったらナンパに決まってるだろ!」

 

おまっ、やたらと着いて来たがってたのはそういうことか。隣にいる一成も、全くお前は、と呆れた様に溜め息をついてるし。

 

「あのな、慎二。俺たちは仮にもイリヤたちの引率で来ているわけでだな」

「そんなの一人いれば大丈夫だって。ほら衛宮、お前も行こうぜ」

 

そう言って、やたらといい笑顔で俺の肩を叩きながらサムズアップする慎二。というかお前、さりげなく一成を省いてないか?まあ、確かに本人はそんなの興味なさそうだけど。

 

「ちょっと待たんか、間桐」

 

案の定というか、一成の"待った"が入った。

 

「衛宮の主張の方が正しい。そもそも、そんなに行きたいのなら一人で行けばいいだろう」

 

あれ?てっきり『ナンパなどけしからん!』とか言って止めるかと思ったのに。もしかして、慎二の言う通り確かに引率に3人は多いから、不満を垂れ流されるくらいならほっぽり出そうって魂胆かな。

 

「えー!いいだろ別にー!ナンパぐらい付き合ってくれたってー!」

 

しかし、一成の発言を無視して駄々を捏ねる子供の様に俺に縋りつく慎二。

……なんというか、今日の慎二は妙なテンションだな。

 

「慎二、今日はどうしたんだ?何か変だぞ」

 

俺に指摘された途端、慎二はピクッと身体を震わせ、その場で静止してしまった。

 

「あのー…慎二?」

「当たり前じゃないか!こんなテンションでもないとやってられんわ!」

 

お、落ち着け慎二!キャラが崩壊してるぞ!

 

「学校では遠坂とエーデルフェルト(あいつら)のせいで何故か僕がいつも酷い目に合うし!家では最近妹が背筋の凍る笑みを浮かべてるし!もうやだ!僕だって偶には癒しが欲しいんだぁぁぁ!」

 

それは、漢の魂の叫びだった。

 

「……はぁ、わかったよ。ついて行ってやる」

「衛宮?!」

 

一成が目を見開いて俺の方を向く。まあ、普段ならナンパなんてやらないから意外だったんだろうけど、あんな切実な心の叫びを聞いてしまったら付き合ってやらないわけにはいかないだろ。それに遠坂、ルヴィア、桜が原因だと言われると、あまり他人事のような気がしないしな。

 

「本当か?!衛宮ー!お前はやっぱりいい奴だなぁ!」

「そんなにくっつくな!その代わり、少しだけだからな!すまん、一成。適当なところで帰ってくるから、後は頼む」

 

その場を一成に託し、俺は慎二に引っ張られるままナンパへと繰り出すことになってしまった。

 

 

 

 

 

それからどうしたかというと、最初は妙なテンションのせいで引かれていた慎二も時間と共に落ち着いていき、案の定と言うべきかあっさりナンパに成功した。その様子を確認した俺は、もう大丈夫だろうと判断して一成の下に戻るべく歩き出していた。

 

「あ―――」

 

その途中で、浜辺に座る一人の女性が目に入った。ホルターネックタイプの黒ビキニを纏い、やや紫がかった長い髪が海風に揺れる。すらっと伸びた手足からはモデルのような高身長を想起させ、その物静かな様子は眼鏡を掛けていることも相まって知的な印象を与える。

普段なら、綺麗な人だなー、で終わらせるところだけど、俺は何故か彼女に話しかけたい衝動に駆られた。それは、慎二に付き合ってナンパなんて言う慣れないことをしたせいなのか、それとも、彼女の背中がどこか寂しそうに見えたからなのか。

 

「あの、今お時間は大丈夫ですか?」

 

 

 

 

 

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「……完全に自業自得じゃないか」

 

縛り付けられながら器用に項垂れる。あの後どうなったかと言えば、意外にも話が弾み、色々なことを話してくれた。

リフレッシュも兼ねて海に来たこと、二人の双子(?)の姉のこと、海を見て地元の思い出に浸っていたこと、意地悪な二人の姉のこと、一人で来てみたものの周囲から浮いてしまっていて困っていたこと、安全なところから他人の慌てふためく様を見るのが趣味である姉のことetc...

その後、急に何か思いつめたような表情をしたと思ったら『少し歩きませんか』と言われて海岸の端の方へ歩いて行って、そこから記憶がない。

 

でも、ここ何処なんだ?さっきまで居た海水浴場はおろか、辺りの植生からしたら下手すれば日本ですらないぞ。

 

「あら、(ステンノ)。久しぶりの人間だわ」

「ええ、(エウリュアレ)。暫くぶりの人間ね」

 

そして、縛り付けられている俺の様子を微笑みと共に観察しているのが、地面にまで届くのではないかというほど長いツインテールをした幼女二人。服装は純白のドレスであるものの、ステンノと呼ばれた少女は左胸に黒い花飾りを身に着け左側にスリットの開いたドレスを着ており、エウリュアレと呼ばれた少女はステンノと飾りやスリットが左右逆のドレスを着ている。というより、二人の顔が瓜二つで、ドレスでないと見分けがつかない。

 

その髪の色は俺の後ろで未だに謝り続けている女性と同じであること、そして海で散々聞かされた特徴から察するに、あの女性の姉ということになるのだろう。

普通なら逆じゃないかと考えるところだが、俺の女難センサーがこの仮定を真実だと告げている。こういう時の勘はよく当たる。俺の実体験からの経験則だ。

 

「なあ、いい加減状況の説明をしてほしいんだが」

「すみません。姉さま達に突然『面白(おいし)そうね。それ、連れてきなさい』と脅されまして。さもないと私が……」

 

だからって俺を生贄にしなくたって。

とはいえ、何故か余り彼女を責める気にならない。どうしてだろう、どこからともなく独逸の白い小悪魔のせせら笑う声が……うっ頭が!

 

「心配しなくても、とって食べたりしないわよ」

「女神ですもの、そんな野蛮なことはしませんわ。少し血を貰うだけ」

 

俺の様子を見かねた少女二人が、俺を安心させるような口調で語りかける。

いや、それでも十分大事(おおごと)なんですけど。

 

「えっと、因みにどれくらいなんだ?」

「ふふ、怖いのかしら?」

「ほんの少しよ。ええ、ほんの0.1 talanton(タラントン)だけ」

 

タラント?聞いたことない単位が出てきたな。でも、0.1って言ってたし本当に少し―――

 

「……おおよそ2.6リットルです」

「死ぬわ!」

 

後ろの女性がボソッと教えてくれた。

おかしいだろ!ほんの少しでそんなに血液取られたら堪ったもんじゃない!しかし、この鎖余程頑丈なのか、体を必死に左右に振ってもびくともしない。

……こうなったら最後の手段だ。

 

投影開始(トレースオン)!」

「ッ?!」

「あら?」

 

俺の魔術回路に魔力が流れる。俺が魔術師だったことがそんなに意外だったのか、後ろの女性、前の少女の順で声が上がる。

俺の頭に浮かんだのは一つの宝具。何故それが急に浮かんだのかはわからないけど、なるほど確かにこれなら今の状況に丁度いい。

 

鏡像結界の袋(キビシス)!」

 

真名解放の瞬間、俺の手に現れた皮袋が光を発し辺り一帯を包み込む。そして―――

 

「よし、抜け出せた!」

 

光が収まったとき、俺は鎖から逃れていた。

 

鏡像結界の袋(キビシス)

「内」と「外」の概念を反転させる力を持つ、ペルセウスが冥王ハデスから授かった皮袋だ。

俺は縛っていた鎖を結界と見立て、その内外を反転させることで(結界)の内側に居た俺を外側へと移動(反転)させた。結構無理やりな使い方だったけど、上手くいってよかった。

 

「こんな、いとも容易く?!というか、その宝具は!」

「ちょっと、抜け出されてしまったじゃない」

「まったくだわ。きちんと捕まえておけない愚妹(メデューサ)は後でお仕置きしましょう」

「えぇっ?!」

 

後ろの女性が不憫な目に合いそうになっているが、そんなのは後回しだ!

俺はとにかくその場を離れるべく、強化した脚で全力で駆け出す。

 

「でも、私達から逃げられるかしら。ねえ、強い女(ステンノ)

「そうね、遠くに飛ぶ女(エウリュアレ)。私達から逃げられた獲物(おもちゃ)なんて今まで居なかったわ」

 

何だか不穏な会話が聞こえてくる……

走りながら振り返ってみると、そこに居たのはエウリュアレの両手を掴みジャイアントスイングの様にグルグルと回すステンノの姿だった。

 

「そぉーれっ!」

 

そして、掛け声とともにステンノが手を放し、振り回されていたエウリュアレが俺の方へ飛んできた―――って、えぇぇぇッ?!

 

「ぐはぁッ!」

 

突発的な事態だったことと、子供サイズとはいえ流石に人一人を受け止めきれるはずもなく、そのまま押し倒される形で地面に倒れこんでしまった。

 

「それじゃあ、いただきまぁす」

 

うわっ!この娘、意外と力強い!ぎゃー!助けてー!ヘルプミー!

すると、そんな願いが通じたのか、俺の近くに魔法陣のようなものが現れる。

 

「お兄ちゃん!」

 

この声は美遊?!魔法少女の恰好してるし、ステッキの力で来たのか?まあ、何でもいい!とりあえず助かった!

 

「お兄ちゃん、大丈b―――」

 

すると、美遊が俺の姿を見た途端ピタリと、まるでビデオの一時停止の様に止まった。一体どうしたんだ?

……そういえば、今の俺の恰好って『見た目少女に押し倒されている』様にしか見えないんだよなぁ。やばい!何がどういう風にやばいのか具体的にはわからないけど、とにかくやばい!

まるで浮気現場を見られた夫の如き心境で、恐る恐る美遊の方を見る。

 

「 だ れ ? そ の 女 」

 

予想外に冷たいッ?!

ハイライトのない、底なしの闇で染まった瞳で俺を見つめる美遊には、もはや恐怖しか感じない。

 

「お、落ち着けって美遊!とりあえず俺の話をだな!」

「私は冷静だよ、お兄ちゃん。だって、こんなにも心が冷たいもの」

「それは冷やしちゃ駄目ぇぇぇ!」

 

すると、上に跨っていたエウリュアレが俺の身体から離れた。チャンス!今はこの状況を何とかしないと、俺の命が危ない気がする!……あれ?これ、さっきと状況変わってない?

しかし、俺は気が付かなかった。俺の近くに、いつの間にかステンノが来ていたことを。そして、二人してとても悪い笑みを浮かべていたことを。

 

「と、とにかくこれは誤解で―――」

「あら、酷いわ。あんなにも熱く語り合ったのに」

「ええ。あれだけ散々身体に刻み付けておいて、もう他の女に目移りだなんて」

「えっ?!ちょっと何を―――」

 

「 は ? 」

 

なんか周りの気温が更に1度下がったんだけど!ていうか、なんなんだこの二人?!急にこんな態度をして……!

するとステンノに遅れて、岩の後ろに隠れていた長身の女性が近付いてきた。

 

「すみません。言い忘れていたのですが、姉さま達は他人の人間関係を引っ掻き回すのに至高の喜びを感じる方でして」

「控えめに言って最低だなそれ!」

 

畜生!なんて娘たちだ!この人が浜辺で話してくれたことは、すべて誇張のない実話だったというのか?!

 

「ふふ、滑稽だわ。男が盗られて、そんなに荒れ狂って」

「違うわ、(ステンノ)。こんなのだから捨てられた(・・・・・)のよ」

 

         ブチッ

 

あっ、何だか切れちゃいけないものが切れた音がした。

 

「……サファイア。夢幻召喚(インストール)

『え?み、美遊様?あの―――』

「 イ ン ス ト ー ル 」

『は、はいぃぃぃ!』

 

美遊が1枚のカードを取り出すと、それをサファイアに翳し、抑揚のない声で呪文を唱えた。そして、光は美遊の身体を包み、新たな姿へと変身させた。

手足を守る革製のプロテクターに、黒い腰鎧。胸はサラシで覆われ、その手には美遊の身長を優に超える大剣、いや、剣と言えるのかも怪しい、ただ岩を荒削りしただけのような斧剣が握られていた。

 

「今度は逆上?益々無様だわ」

「ね、姉さま?!これ以上煽るのは!」

「いいわ。相手をしてあげる――――――――――愚妹(メデューサ)が」

「……え?」

 

ステンノが長身の女性、メデューサさんの方を指さすと、美遊はターゲットをそっちへ定めた。

 

「■■■■■ッ!」

「こ、これは洒落になっていませんよ、姉さま―――ひぃぃッ!本当にこっちに来たぁぁぁッ!」

 

そして美遊が、女の子がしちゃいけない顔と奇声を発しながらメデューサさんへと襲い掛かっていった。

……どうしてこうなってしまったんだ。

 

「中々面白いことになってきたわ」

「そうね、(エウリュアレ)。まさか、借り物の力とはいえあの男(・・・)の子孫を見ることになるなんて」

 

美遊とメデューサさんが激闘を、というか暴れまわっている美遊から必死に逃げ回っているメデューサさんの様子を、俺の横で楽しそうに眺める鬼畜双子。なんというか、自分の妹が慌てふためいている様を見て愉しんでいるあたり、本当にアレだな。

 

「そこまでよ」

 

すると、俺の背後から声が聞こえてきた。この声は―――

 

「クロ?!それにイリヤも!」

「やっほー、お兄ちゃん」

 

そこに居たのは、ステンノとエウリュアレに剣を向けているクロと、美遊の様子を苦笑いしながら眺めているイリヤだった。

 

「あら、またお邪魔虫?それに、貴方は遊び甲斐が無さそうだわ」

「でも、後ろの白い娘は別だけどね」

「えっ?!な、何?」

 

今度はイリヤに目を付けた双子。おいおい、流石に今度は見過ごせないぞ。

 

「でも丁度良かった!イリヤ、クロ!美遊を止めてくれ!」

「そ、そうしたいのは山々なんだけど……」

「あれに割って入るのは流石に……ねえ?」

 

それを聞いて再び視線を美遊に戻すと、身長以上ある斧剣をブンブン振り回しながらメデューサさんを追いかけていた。

……うん。俺もどうにか出来る気がしない。

 

「心配しなくても大丈夫よ」

「そうですわ。もう時間ですもの」

 

俺達がどうしたものかと立ち尽くしていると、答えを示すように双子が口を開いた。時間?何のことだ?

すると突然、目の前の風景が歪み始めた。

 

「なッ!これは―――」

「血を貰い損ねてしまったわね」

「仕方ないわ。所詮は夢、いずれ醒めるものだもの」

 

あれ……声が、遠く……

 

「愉しかったわ。気が向いたら、また遊んであげる」

「ええ、気が向いたら」

 

薄れ行く意識の中で、その女神の微笑と女神の視線だけはしっかりと覚えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――みや。起きろ、衛宮」

「うおッ!」

 

一成に声を掛けられて飛び起きる。

あれ?ここは……海水浴場?

 

「疲れているのか?まったく、そんな調子で引率を引き受けて、もう少し身体を労ったらどうだ?」

「だ、大丈夫だって。陽射しが心地よくて、ついウトウトしちゃっただけだし」

「ふむ、ならばよいが」

 

俺は頭をポリポリと掻きながら起き上がる。でも、なんか一成の言った通り、なんか疲れてる気がする。

えっと……何か疲れるようなことあったっけ?……駄目だ、思い出せない。

すると、飲み物を買いに行っていた慎二が戻ってきた。

 

「なんだよ、慎二。そんなニヤニヤして」

「なぁなぁ衛宮、ナンパ行こうぜ!ナンパ!」

「はぁ?」

 

慎二曰く、学校では遠坂とルヴィアに、家では桜によって胃がキリキリするような思いをしているから、たまにはリフレッシュしたい、ということらしい。

あまりにもキャラ崩壊しながら訴えかけるもんだから、付き合ってやろうかなんて思い始めていた。

 

 

 

その時、ふと小悪魔のような女神の微笑みが頭を過った。

 

 

 

「いや、俺は遠慮しておくよ。イリヤたちを見てないといけないし」

「なんだよー!一緒に来てくれたっていーじゃん!ケチ!いいもんね!僕一人で行っちゃうから!後で仲間に入れてって言っても駄目だからね!」

「あ、おい!慎二!」

 

キャラ崩壊、といか最早退行を起こしている慎二は、一人でナンパへと行ってしまった。

 

「まったく間桐は……まあいい。引率は二人でも十分だ」

「……ああ」

 

俺は慎二の後ろ姿を何気無く眺めていた。それは、慎二の誘いを断ってしまった罪悪感からなのか。それとも、別の―――

 

 

 

 

 

ちなみに慎二は、別件で来ていた遠坂とルヴィアの喧嘩に巻き込まれたそうな。

 

 

 

 

 




というわけで、水着回(ただし水着は無い)でした。

今回は色々とツッコミどころがあるかと思いますが、そんな方にはこの言葉を送ります。

今回の話は夢オチです!



あと、今回も一部某氏の作品をリスペクトしています。

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