問題児たちとウロボロスが異世界から来るそうですよ?   作:問題児愛

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ρ

「「「じゃあこれからよろしく、メイドさん」」」

 

 

「「え?」」

 

「は?」

 

「ぬ?」

 

 レティシア奪還後、本拠に戻った一同のうち、問題児三人が口を揃えてそう言った。

 それに黒ウサギ・ジン・レティシア・ローズはきょとんとした。

 十六夜は「ヤハハ」と笑って、

 

「何だその間抜け面は。俺とローズで奪還したわけだし、それぐらいの権利はあるだろ?本当は俺とローズだけで所有権半分ずつにするつもりだったが、それだとお嬢様と春日部が()()()だしな。()()()()()()()()()()()四人で分割して、俺とローズが3ずつで、お嬢様と春日部が2ずつにしたわけだ」

 

「ええ。その件に関しては珍しいと思っているけれども、とても感謝してるわ十六夜君」

 

「うん。私も珍しく良いことをしてくれた十六夜に感謝してるよ」

 

「珍しいは余計だ」

 

 飛鳥と耀は深々と十六夜に頭を下げて感謝の意を示す。一言余計だ、と十六夜はムッとしたが、感謝されたから悪い気はしなかった。

 しかしローズは首を振り、

 

「いや、我はメイドは要らぬよ。汝らで我の吸血鬼の娘の所有権も分配すれば良い」

 

「あら、そう?ローズさんが良いならお言葉に甘えさせてもらうわね」

 

「えーと。ローズが要らないってことは………分配は十六夜が4で、私と飛鳥が3でいいのかな?」

 

「ああ、そうなるな」

 

 ローズが断り、飛鳥達はそれに頷いて配分を考え直す。

 唖然としていた黒ウサギはハッと我に返り、

 

「な、何を言っちゃってんで御座いますかこの人達!?」

 

 慌てて十六夜達に怒鳴る。ジンはまだ唖然としたままだ。

 だが十六夜達の提案を聞いていたレティシアは「ふむ」と考え込み、

 

「………そうだな。今回の件で、私は皆に恩義を感じている。コミュニティに帰れた事に、この上無く感動している。だが親しき仲にも礼儀有り、コミュニティの同士にもそれを忘れてはならない。君達が家政婦をしろと言うのなら、喜んでやろうじゃないか」

 

「レ、レティシア様!?」

 

 黒ウサギはぎょっとしてレティシアを見つめる。そんな彼女を余所に、飛鳥が嬉々としてメイド服を用意し始めた。

 

「私、ずっと金髪の使用人に憧れていたのよ。私の家の使用人ったら皆華も無い可愛げも無い人達ばかりだったんだもの。これから宜しく、レティシア」

 

「宜しく………いや、主従なのだから『宜しくお願いします』の方が良いかな?」

 

「使い勝手が良いのを使えばいいよ」

 

「そ、そうか。………いや、そうですか?んん、そうで御座いますか?」

 

「黒ウサギの真似はやめとけ」

 

「ヤハハ」と笑う十六夜。その様子を見ていた黒ウサギが力無く肩を落とす。

 ローズは「くく」と喉を鳴らして眺めていると、

 

「―――ああ、そうだ。ローズにもコイツを渡さなきゃな」

 

「………ぬ?」

 

 不意に十六夜に呼び掛けられて振り向くと彼の手には―――メイド服が握られており、それをローズに渡してきた。

 ローズは瞳を丸くしてメイド服を凝視し、

 

「十六夜?何故我にメイド服を渡しているんだ?」

 

「ん?そりゃあ、ね。ローズは俺達の方針って何だったか覚えてるか?」

 

「ふむ?無論だ。〝ノーネーム〟の方針は〝打倒魔王〟―――あ、」

 

 ローズは思い出して頬に汗が伝う。十六夜はニヤリと笑って、

 

「ああ、理解したようだなローズ。〝ペルセウス〟と決闘出来るようになったのはアンタのお陰だが―――その方法が魔王として振るった〝主催者権限(ホストマスター)〟による()()だ。これはもう俺達の方針を汚してる行為としか言えねえよな?」

 

「………そ、そうだな」

 

「だろ?これはもう罰ゲームとして、メイド服(こいつ)を着る外ねえよなあ?」

 

 ニコォリと邪悪に笑う十六夜。苦笑いを浮かべるローズ。

 やがて「はあ」と深い溜め息を吐いたローズは、十六夜の手からメイド服を掠め取った。

 

「確かに我の行いは最低だったな。〝ノーネーム〟の方針に泥を塗った故、罰を受けるべきだと我も思っている。………しかし何故メイド服なんだ?もっと別の罰ゲームとか無かったのか?」

 

「それは虹色の髪を持つ、とても稀少なメイドさんというのを是非見てみたいからよ、ローズさん」

 

 ローズの問いに答えたのは飛鳥だった。そう、ローズのメイド化を提案したのは飛鳥だったのだ。十六夜と耀もローズのメイド姿に興味があり、異論が出なかった為こうなったのである。

 ローズは「ふむ」と飛鳥達を見つめて、

 

「成る程な。我のような髪色は早々いない稀少な虹色。故に我のメイド姿が見たいと言うんだな汝ら?」

 

「うん。あ、でもメイド服を着るだけでいいかな。ローズはメイドとして働く必要は無い」

 

「いや、それは駄目だな春日部。それじゃ罰ゲームになってない。ここは是が非でも俺達の言うことを何でも聞いてもらわねえと気が済まないぜ」

 

 十六夜はニヤニヤと笑いながらローズを見つめる。それは名案、と飛鳥と耀も顔を見合わせてニヤリと笑った。

 ローズは再度「はあ」と溜め息を吐き、

 

「仕方が無い友らだな。ふん、良いだろう。別段メイド服を着たくないとは思っておらぬし、寧ろ着てみたいと思っていたところだ」

 

 そう言ってローズは徐に―――純白のワンピースを脱ぎ出した。

 

「「「「え?」」」」

 

「お?」

 

「なっ………!?」

 

 その行為に一瞬固まる飛鳥・耀・黒ウサギ・レティシアの四人。目を見開いて凝視する十六夜。ぎょっとするジン。

 そうしている間にもローズは服を脱ぎ終え、下着姿―――ではなく素っ裸になっていた。

 

「「「「「なあっ!!?」」」」」

 

「ほほう?」

 

 顔を真っ赤にして絶叫する黒ウサギ達。十六夜だけは瞳を光らせてローズの全身を見回す。

 ローズは「ん?」と小首を傾げて、

 

「どうかしたか、汝ら?」

 

「ど、どうかしたか、じゃないわ!何で服の下に何も身に付けて無いのよ!?」

 

「ぬ?それはワンピース以外不要だからに決まっているぞ飛鳥よ」

 

「いえ必要です!必要無いわけ無いのです!普通は服の下も身に付けるものです!」

 

「ほう。つまり人の子らや兎の娘、吸血鬼の娘も服の下は身に付けているというんだな?」

 

「あ、当たり前だ!寧ろワンピース以外身に付けていない君が可笑しいぞローズッ!」

 

「ふむ………そういうものか?」

 

「「「「そういうもの(よ・です・だ)!!」」」」

 

 黒ウサギ達女性陣に叱られてローズは納得いかないような顔をした。

 十六夜は「チッ」と舌打ちして、

 

「クソが、虹色の髪が邪魔で全身拝めねえじゃねえか!」

 

「ちょ、何を言っちゃってんですか十六夜さん!?」

 

 十六夜の唐突な変態発言にぎょっとした黒ウサギが慌ててツッコミを入れる。

 そう、ローズは素っ裸なのだが、辛うじて微かな胸の膨らみと下腹部は上手い具合に虹色の長い髪が隠していたのだ。

 ローズは「ほう」と十六夜を細めた青い瞳で見つめ、

 

「何だ十六夜?我の全身を余すところ無く見たいのか?」

 

「え?」

 

「ああ、見たい」

 

「な、何を言って」

 

「良いぞ。我が肢体を見尽くすが良い」

 

 そう言ってローズはその場でクルリと回った。それに伴い虹髪も一斉に舞い上がり、隠れていた大事な部分が晒け出てしまった。

 

「「「「なっ!?」」」」

 

「ごちそうさま」

 

「―――――ブハッ!!?」

 

 これには黒ウサギ達女性陣の全身が紅潮して口をパクつかせる。十六夜は両手を合わせて感謝の意を示す。そしてジンは―――盛大に鼻血を撒き散らして床に仰向けの状態で倒れてしまった。

 

「え?ジ、ジン君!?」

 

「す、すみません、飛鳥さん………僕はもう、限界………です………」

 

「ジン君―――ッ!!」

 

 ガクリと鼻から大量に流血させたジンは力尽きたように気を失った。

 飛鳥はどうしよう、と狼狽し、耀もジンの額をペシペシ叩くも起きる気配はない。

 それをローズは不思議そうな表情で見つめて小首を傾げ、

 

「ふむ?ジンの坊やはまだまだ青いな。我の肢体を見て興奮するとは」

 

「ジン坊っちゃんはまだ子供で歳も十一です!当然なのですよこの御馬鹿様ッ!!!」

 

「いいからお前は服を着ろッ!!!」

 

 ズパァーンッ!ズビシッ!と黒ウサギのハリセンとレティシアの手刀がローズの頭を叩きのめす。

 ローズはムッとした顔で二人を睨んだが、仕方が無いな、と溜め息混じりに十六夜から掠め取ったメイド服を着るのだった。

 因みにメイド服以外に上下の下着も付いていた。どうやら白夜叉はローズが服の下に何も身に付けていないことを見抜いていたのだ。

 恐らく決闘の際に白夜叉の鋭い眼光が捉えていたのだろう。それを指摘せずに黙っていたのだ。流石は変態且つ残念な駄神だった。

 

 

ρ

 

 

 その騒動の真夜中。ローズはレティシアを屋敷の屋根上に呼び出した。

 レティシアは一体私に何の用があるのだ?と思いながらもローズの下へ来ていた。

 因みにレティシアの恰好は、純白と青を基調としたメイド服。

 ローズの恰好も、漆黒を基調としたメイド服で今度は白夜叉が用意したであろう漆黒の上下の下着も身に付けている。

 そんなメイド二人は、否、ローズが一方的にレティシアの頭の天辺から足先まで見つめ、

 

「単刀直入に言うが―――汝は弱いな」

 

「本当に容赦無しだな………勿論自覚はしているが」

 

 苦笑を零すレティシア。神格を失っているのだから、自分が弱体化しているのは痛い程分かっていた。

 ローズはなら良い、という風にニヤリと笑って、

 

「正直魔王戦は、今の汝では厳しい戦いになるだろうよ」

 

「そ、そうだな。嘗ての私なら前線で戦うことは出来たが、今は主殿達や君の足手纏いになってしまうかもしれない」

 

「そうだ。そんな汝に提案だが………吸血鬼の娘、いやレティシアよ。我の―――眷属になってみないか?」

 

「………は?」

 

 レティシアは一瞬ローズが何を言っているのか理解出来なかった。

 私が龍の純血の眷属に?とレティシアは紅い瞳を瞬かせる。

 

「………私が君の眷属に?」

 

「ああ。今の汝は弱い。それに我が汝を眷属にしたい理由は他に有る」

 

「他に?それはどんな理由だ?」

 

 レティシアが問うとローズはスッと瞳を細めて告げた。

 

「だって汝は、いや、汝ら吸血鬼は―――龍の純血が生み出した存在だろう?」

 

「………ッ!?」

 

「そう驚く事はない。我は全知全能だからな、それくらいは見抜けるぞ?それに汝からは龍の力を感じる故な、隠したところでバレバレだ娘」

 

 ローズの言葉にレティシアは観念したように苦笑いを浮かべた。

 

「そうか。君にはとっくにバレていたのか。………ああ、そうだ。君の言う通り私は龍の純血によって造られた吸血鬼だよ」

 

「ふふ。して汝の返答は?我の眷属になるか否か。強制はせぬ、ゆっくり考えると良い」

 

「……………」

 

 ローズの問いにレティシアは暫し考え込む。確かに彼女の眷属になれば強力な恩恵や加護が得られるかもしれない。寧ろ願ったり叶ったりだ。

 だがそれで本当に良いのか?神格を手離したのは自分であり、奪われたわけじゃない。仲間の為とはいえ自ら望んで弱体化してしまった自分が、彼女の眷属になり力を得る資格はあるのだろうか?と。

 レティシアが悩んでいると、ローズがフッと笑って、

 

「何だ、そんなことで悩んでいるのか吸血鬼の娘。仲間の為に、ならばそれは立派な行為だ。ただ自分が助かりたくて神格を(なげう)ったわけではないんだろう?」

 

「………!?あ、ああ。そうだが、でも………私に君の眷属になる資格は―――」

 

「有るぞ」

 

「え?」

 

 驚くレティシアにローズはニコリと微笑み、

 

「汝は友らを想って行動し神格を失ったんだろう?ならばそれで良いじゃないか。我も友らを守る為ならば、命など惜しくは無い。それは人の子らや兎の娘、そして―――吸血鬼の娘、汝も例外ではないぞ?」

 

「………!!そ、そうか」

 

「故に汝は弱き龍の子(むすめ)らしく、龍の神(われ)に守られていれば良い。それとも我では汝の主になるのは力不足か?」

 

「そ、そんなことは無い!寧ろ私が君の眷属になるのは勿体無さ過ぎるくらいだからな」

 

 慌てて手を振りながら言うレティシア。それにローズは「くく」と喉を鳴らして笑い、

 

「なら、我の眷属になってくれるな吸血鬼の娘よ?」

 

「………分かったよ。私の負けだ、君の眷属になろう。だが―――娘はやめてくれ。レティシアと呼んで欲しい」

 

「ふむ?我に意見するか。………くく、良いだろう。折角の記念すべき初眷属だしな。名で呼んでやるとしようか、レティシア」

 

「ああ。ありがとう、えーと………我が主?」

 

 小首を傾げて呼び方の確認を取るレティシア。ローズは悪戯っぽく笑って首を振り、

 

「そこは〝御主人様〟だろう?メイドの恰好である汝の呼び方はな」

 

「は?」

 

「それともレティシアは龍の子だからな………龍の神たる我を〝御母様〟と呼んでも良いぞ?〝マザー〟でも〝母上〟でも〝母君〟でも〝母様〟でも」

 

「………いや、主にさせてもらうよ」

 

「ふん、つまぬ奴だ。………まあ良いか」

 

 レティシアが乗ってくれなかったからちょっぴり残念そうな顔をする。

 まあそんなことよりも、やらなければならないことがある為、ローズはレティシアに呼び掛ける。

 

「さて、レティシアよ近う寄れ」

 

「ん?何だ、我が主?」

 

「口を開けろ」

 

「は?………ああ、分かった」

 

 ローズに言われた通り口を開けるレティシア。するとローズは右手の人差し指を彼女の口元へ持っていき、

 

「我が指を咥えろ」

 

「………は?」

 

「ん、説明不足だったな。我が指を咥え―――血を啜れレティシア」

 

「え?いや、それは必要なことなのか?」

 

「凄く必要だ。我が血を啜れば無限とはいかぬが、並みの純血の吸血鬼を遥かに凌駕する不死性と力を得られる」

 

「!?」

 

 ローズの言葉を聞いて瞳を見開かせるレティシア。不死性が増すということは、より死なずの肉体を得られることを意味していた。力も神格持ちの頃の自分にかなり近付くことが出来るかもしれない。

 だが、

 

「指からじゃなくて―――主の首筋から吸っちゃ駄目なのか?」

 

「………ほう?指より首筋が良いか。くく、強欲なる娘だなレティシア」

 

 そう言いながらもローズは漆黒のリボンを解いて左の首筋をレティシアの前に晒す。

 ローズの透き通るような白い首筋を前にしたレティシアはゴクリと生唾を飲み込み、彼女の背後へと回る。

 

「………本当に良いのか我が主?」

 

「問題ないぞ。我は〝不変〟故な、汝に吸血されたところで吸血鬼化せぬよ。我は永劫、龍として生きるが性なんでな」

 

「そ、そうか………では行くぞ我が主」

 

「うむ」

 

 レティシアはローズの白い首筋に牙を突き立てる。無限という割にはすんなりとレティシアの牙は彼女の体内に侵入し、鮮血を吸い上げる。

 これではまるでレティシアがローズを眷属化しようとしている絵面なのだが、ローズを眷属化させることは出来ない。何者にも為らない〝不変〟のギフトが有る限り彼女が龍以外の何かになることは絶対に無いのだから。

 暫くして、久し振りの吸血で喉を潤したレティシアはそっとローズの体内から牙を抜き取り、口周りに付いた血を舌で舐め取った。

 

「久し振りの生き血、堪能させてもらったよ主」

 

「ふむ?趣旨が違うが………まあ満足したなら良い。して、何か変化は見られたか?」

 

 肌蹴た服を直して訊くローズ。レティシアは小首を左右に捻り、

 

「ん?そうだな………別段体に変化は見られないが」

 

「そうか。なら試しに我を殴ってみろ」

 

 ローズにそう言われてレティシアは逡巡したが、相手は無限を司る龍神だ、と首を振って、

 

「ハァア!!」

 

 怒号一閃、拳をローズの腹部に叩き込む。その拳の速さは―――第三宇宙速度に匹敵していた。

 ローズはその一撃を受けてもやはり平然としていたが、レティシアを呆れたように見つめ、

 

「レティシアよ。我の血を吸いすぎだな。今の一撃は十六夜の足並みはあるぞ」

 

「は?」

 

「まあ良いか。我の龍の血を濃く受け継いでしまったからには〝龍殺し〟の恩恵に注意を払うことを忘れるな?」

 

「あ、ああ………気を付ける」

 

 それはつまり、レティシアがかなり龍の肉体に近付いてしまったことを意味していた。調子に乗って吸いすぎたことを後悔するレティシア。

 やれやれだな、とローズはレティシアの頭にポンと手を乗せ撫でやる。

 

「まあ〝龍殺し〟のギフトについては我が何とかするから安心しろ。それと主たる我から魔術の一端を貸し与えてやろう。龍らしいのがいいからな………〝火〟〝水〟〝風〟〝雷〟の四つのうちどれを選ぶ?」

 

「済まない、助かるよ我が主。………そうだな、私は―――〝雷〟がいいかな」

 

「ほう。〝雷〟………【ヴロンティ】か。ふふ、良いだろう。では早速貸し与えてやる。ギフトカードを我に寄越せレティシア」

 

「分かった」

 

 レティシアは頷いて自分のギフトカードを懐から取り出してローズに手渡しする。

 ローズはそれを受け取ると―――一瞬眩い光を放ち、すぐに収束した。そしてそれを確認するとローズはギフトカードをレティシアに返す。

 レティシアはありがたく新たなギフトが付与されたギフトカードを受け取り、確認した。

 其処には、〝純潔の吸血姫(ロード・オブ・ヴァンパイア)〟を始めとした、元々在ったギフトの中に新たなギフトの名前が三つ程刻まれていたのだった。

 

 紅と金と漆黒

 レティシア=ドラクレア

 ギフトネーム(追加ギフトのみ)

〝無限の加護〟

〝ウロボロスの眷属〟

〝雷の魔術師〟




一巻完結。そしてレティシアが強くなった。

レティシアのNEWギフト

〝無限の加護〟―――ローズの加護により、吸血鬼の弱点の一切を無効化。太陽の光も例外なく無効化。ただし〝龍殺し〟の恩恵だけは無効化出来ない。

〝ウロボロスの眷属〟―――ローズの眷属である証。身体能力は十六夜の足並みまで強化されており、最速は第三宇宙速度に達する。力は地殻変動級。まさに鬼神クラス。

〝雷の魔術師〟―――ローズから貸し与えられている雷の魔術を自在に操れるギフト。技名等は本編にて。


十六夜のNEWギフト

〝ウロボロスの瞳〟―――十六夜が望む力を一つだけ顕現させられるギフト。勿論何でも一つ顕現できるわけではないが、強力なのは間違いない。しかし十六夜はまだ使う気は更々無いようだ。
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