女の子だらけの職場で俺が働くのはまちがっている 作:通りすがりの魔術師
あと、オリキャラが消滅しました(女の子しかいねぇ)
葉山の出番も消失しました
社員旅行編も修正いれてます
花見というのは日本独特の文化の一つで、古来から桜が多い日本では春の桜が満開の時期に行われている。それは歴史的文献や、絵巻物にも残されており、伝統のようなものとなっている。
日本人はとにかくお祭りごとが好きなのは周知の事実だろう。それに伴い、周囲にはゴミが散乱するわけで、近隣住民は苦労する。
祭りとは皆が楽しむものであり、自分さえ楽しければそれでいいと言うわけにはいかない。自分達の出したゴミは自らの手で決められた場所に捨てるべきである。
ちなみに俺は花見とか呼ばれたことねぇし、したことないから分かりません。
一般的には桜の木の下でバーベキューでしょ?え?違うの?
まぁ、有名なのは混み合う前にブルーシートやら敷物を引いて場所を確保。あとはそれを死守する。謂わば、攻城戦みたいなものだ。自分達の陣地を敵に取られないように守り続ける……あ、戦国BASARAやりたくなってきた。
まぁ、守護は昼から交代で行ったおかげで場所はしっかり取れているらしく、俺はそこに向かうだけとなっていた。
「ごめんね、荷物持つの手伝わせちゃって」
「いや、大丈夫ですよ」
花見には酒やつまみが必要らしく、俺は遠山さんの持ってきた箱詰めの弁当とスーパーで仕入れてきたジュースや酒の入った袋を運んでいた。
なんで俺なのかというと、男の子だからだと思うが昨日のことをまだ引きずられてるんじゃないかと思ってしまう。
「しかし、仕事もあるのによくこの量作れましたね」
遠山さんの持ってきたお弁当は三段重ね。お正月とかお嬢様のお昼にしか見ないものだと思っていたが、現実に存在するのは初めて見た。うちの家庭は母親がめんどくさがって作らないし、頼まないからテレビで見ることしかなかったので少し新鮮である。
「うん、ちょっと大変だったけど頑張っちゃったわ」
多分、八神さんのために頑張ったんだろうな。どうにも、八神さんからこういう多人数での食事を提案したのが初めてらしく、遠山さんも張り切って作ったのだろう。これが愛の形というやつなのだろうか。
「そういえば、比企谷くん、コウちゃんのパンツ見ようとしたのってホント?」
花見をする公園までもう少しというところで、やはり昨日の事を掘り返された。相変わらずめちゃくちゃいい笑顔なのに目が笑ってらっしゃらない。
「だから、八神さんに聞きたいことがあったから行ったら、涼風にそんな誤解されただけですよ」
「ほんとに?」
ずいっと下から覗き込むように真意を確かめようと遠山さんはこちらに寄ってくる。確かに少しの下心はあったし、特に聞きたいこともなかったが、誤解は誤解だ。ほら、結局見れてないし。
「ほんとですよ」
「……よし、これ以上はもう聞かないわ」
そう言って離れてくれたのだが、何故かまたすぐに黒いオーラを解き放つ。
「でも、コウちゃんに手出したら容赦しないからね」
「出しませんよ。……遠山さんはいいんですか?」
「えっ?」
不意をつかれたのか鳩が豆鉄砲食らったような声を出す。
「いや、出しませんよ。遠山さんには八神さんがいますし」
「からかわないでよ…」
冗談混じりで言うと、遠山さんは怒ってそっぽを向いてしまう。
そんなこんなで公園へと辿り着き、先に来ていた八神さん達の姿を見つける。
「おーい!ご飯早く!お腹すいたよー!」
あちらも俺たちに気づいたのか大きく手を振る。八神さんの無邪気な姿を見て機嫌が良くなったのか遠山さんはにこやかに手を振り返す。
広げられたシートの上に袋を置くと、俺も靴を脱いでその場に座り込む。
「いやー八幡ご苦労!」
「ご苦労さん。八幡は何飲む?」
はじめさんに紙コップを渡されゆん先輩がオレンジジュースとコーラを持つ。じゃあ、コーラでと言おうとしたらひふみ先輩がとあるものを出してくる。
「は、八幡は……これ、だよね?」
手渡されたのは見慣れたというか、もう会社では俺=これになりつつあるMAXコーヒー。
「そうっすね。ありがとうございます」
中身を紙コップの中に移すと、全員が飲み物を持ってそれを前に突き出す。
『かんぱーい!!』
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花見はいつの間にか規模を増して、キャラデザ班とはじめさんを含めたメンバーだけでなく、今日来れるイーグルジャンプ社員全員が参加している。つまり、男は俺だけである。
「まぁ、比企谷くん以外にも男の人はいるんだけどね。今日は来てないみたいだね」
「そうなんすか…」
「安心したまえ!君の話し相手はこの葉月しずくがしてあげよう!」
酒飲んでなくても葉月さんは元気だなぁ。あと、人が飲み物飲んでる時に背中を叩くのはやめてください。
「葉月さん、比企谷さんが嫌がってるじゃないですか」
酔っ払ってるのか声のトーンが幾分高いうみこさんが銃を持ちながらやってくる。
「あ、そういえば、葉月さん。この前のこと覚えてますよね?」
「こ、この前の?」
「仕様変更したら……バン!」
「デコピンだよね!?」
そんな話したのか…。サバゲーの時も愚痴ってたな。葉月さんが仕様変更しすぎて仕事が増える。その怒りが弾丸にのってくるあたり恐ろしいんだよなぁ。そして、葉月さんへの怒りが八つ当たりという形で俺にも来た。
「比企谷さんも、そんな甘ったるいコーヒーではなくブラックを飲むべきです!ブラックかホワイトかはっきりしてください」
「いや、マッ缶は正義ですし…」
それに人生がブラックなんだから、コーヒーくらいホワイトでいいと思うんですよね。
てか、最後のコーヒーの話じゃない気がするんですけど気のせいですか?
「そうですよ!比企谷くんは早く色々とはっきりするべきです!」
「なんでお前がしゃしゃり出てんだよ」
酒の匂いだけで酔っ払ったのか、涼風が立ち上がって俺に指さしてくる。
「だって、比企谷くん、男の子だよね!?」
「……はぁ?」
そりゃ、男ですよ。『子』が『娘』じゃなきゃ合ってる。俺の中で男の娘は戸塚だけで十分です。ましてや、俺が男の娘とか誰の得になるんだよ。
何が言いたいのかと聞き返そうとしたが、ひふみ先輩に袖口を引っ張られる。
「…今日は、楽しい日だから…ね?」
喧嘩はするな、ということだろうか。する気はさらさら無いが…。
「青葉ちゃんも落ち着きなぁ」
「そうだよ楽しくやろうよ」
あちらもあちらではじめさんとゆん先輩に宥められていた。
それでもまだ何か怒っているのか頬を膨らませている。
「まぁまぁ、2人ともこれでも食べなって。美味しいからさ」
そう言って俺達の間に入るように八神さんは大トロを差し出してくる。受け取ろうとしたがはじめさんが物欲しそうな目でこちらを見てくる。それを見て食べていいものかと思案するが、八神さんはさらに前に出してくる。
「2人とも1年間頑張ったからそのお祝いってことで」
そういうことならとはじめさんは引き下がり、俺と涼風は皿を受け取る。でも、これわさび入ってるよね。
食べれないことは無い。しかし、醤油がいるわこれ。取ろうと手を伸ばすとイタズラな笑みが目の前に現れる。
「あれれ?もしかして食べれないの?」
「いや、醤油……」
「食べれますよ!ねぇ?比企谷くん!」
食べれないことはないけど醤油がないとキツイから取ってほしいのだが。取りたいのだが。しかし、取らせてくれない。となれば、覚悟を決めるしかない。箸でシャリの部分を掴み、口に放り込む。飲み込んでしまえば味はしないはず……!
「「〜〜〜〜〜〜!!」」
「2人とも無理せんで良かったのに…」
「ははは」
流石、わさび。お前に負けるなら悔いはないさ。
あまりに辛くてひふみ先輩から水をもらう。ちくしょう、あんなに笑わなくてもいいだろ。涼風もはじめさんから貰った水を飲み干すと俺と目が合う。そして、にこりと笑った。
変わったこともあれば、変わらなかったこともある。
自分の顔とか性格とかは変わらなくても、周りは変わってる。
俺はそれに合わせればいい。もし、俺が変わることがあればそれは周りが変えてくれたのだろう。
それでは、比企谷八幡、希望の未来へレディーゴー!
雑になったから後で修正いれました(一応)