女の子だらけの職場で俺が働くのはまちがっている 作:通りすがりの魔術師
遠山さんをヒロインにするためのフラグがねぇなと思って書いたけど、この人はやっぱり八神さんとくっつくべきでは……?と思いました。
即効思いつきで書いたので内容がスカスカで誤字脱字が多いと思いますがご了承ください(よくそんなの出したなとか言わないで死んじゃう!)
最近、ある先輩からの目線が辛い。昔はとても優しくて笑顔を絶やさないそんな人だった。今もそうなのだが、俺にはその笑顔を向けてくれなくなった。向けることもあるが、あれは目が笑ってない。完全に何かしらの悪感情がある時の笑顔だ。善意とか全く向けられたことないおかげで人の悪意に敏感になってしまった。
理由はだいたい分かってる。八神さん絡みで間違いないだろう。だが、思い当たることがない。あれか俺のMAXコーヒーを八神さんが飲んでいるからか…いや、それ俺悪くないな。
「ほら、行くわよ。比企谷くん」
そして、ある休日。俺はその怖い先輩と共に都内のショッピングモールを訪れていた。なんで?そんなこと俺が聞きたい。いつものように仕事を楽しみつつ嫌だなー嫌だなーって思いながらこなしてたら、突然背後に殺気を感じたので振り向いて見ると相変わらず目が笑ってない笑顔の遠山さんが立っていた。
『比企谷くん明日休みにしといたから』
と言われたのだ。多分、有給を取ってなかったからだろうか、と思ったのだが
『明日、ここに来てね。時間厳守だから』
黄色いメモ用紙には指定された場所の簡単な地図と集合時間。わけがわからないよ。どういうことか尋ねようと思ったがそれも、有無を言わせずな表情の遠山さんを前にはイエスマムと頷くしかなかった。
「まずはここね」
そして、現在その遠山さんと共にショッピングモール内の洋服屋に来ている。もうなんでとか聞くのも怖いので黙って従ってます。
「はい、これ着て」
店に入っていった遠山さんを待っていたらいきなり服を押し付けられた。こればっかりは本当にわけがわからず、なんでですかと言った。
「いいから早く着なさい」
怒られた。不遇、理不尽の極み。おかしいな、休みの日、可愛らしい先輩と2人でお買い物とか材木座が聞いたら『ぜんぜんうらやましくないでござるよ…拙者はぁ!!』とか否定しつつもキャラ崩壊してどっかに消えるに違いない。
「ふーん、やっぱり似合うのね……じゃ、次はこれ」
試着室を開けて服を着た姿を見せると、顎に手を置いて何か感心したと思ったら次の服を渡された。
その後も俺は遠山さんの着せ替え人形となった。トレンドらしい服装にポップスに、カジュアルからハワイアン、果てには侍スタイルなども着こなした俺に遠山さんは眉にシワを寄せる。
「比企谷くんって顔も目を除けばいいし、背もそこそこあるから割と何でも似合うわね」
一瞬、貶された気がするが結局褒められたらしい。やったぜ。もうイーグルジャンプやめて読モの道をまっしぐら出来ますかね、ジャニーズとか入れますかね?無理ですか、ごめんなさい。
「そろそろランチかしら。会計してくるから、比企谷くんは外で待っててもらえる?」
腕に巻いたキュートな時計を見てそう言うと、俺が着た服の何着か気に入った物を持ってレジへと向かう。……俺は遠山さんになにかしたのだろうか。
ちなみにランチを食べた後も、別に店に行って俺は着せ替え人形になりました。わっかんね☆
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「いい服がたくさんあってよかったわ」
来たときよりは幾分か上機嫌になった遠山さんを見て俺も一安心。結局、夏物と冬物を1着ずつ買って今日の買い物は終了らしい。よかった……というかなんで遠山さんが男モノの服を……?まさか……!!
男!?
あの、八神さん一筋の遠山さんに男!?
だとしたら、俺とじゃなくてその人と買いに行った方が……いや、遠山さんはそういうのは奥手というか引っ込み思案だから体型が似てる俺に着てもらうことで似合うかどうかをチェックしてたのか。なるほど、これで合点がいったぜ!真実はいつもひとつ!
「はい、これ」
はいいい?
「だから、これ比企谷くんにあげるわ?」
はいいいいい????
「どうしたの?いらないの?」
いる、いらないの問題じゃなくてなんで俺がその服を貰えるのでしょうか。さっぱりわからんぞ!終始困惑してる俺に遠山さんはため息をつく。
「…つかぬ事を聞くけど比企谷くんはいつも私服はどんなのかしら」
聞かれて考える。出社の時は小町から貰ったシャツか千葉loveシャツで、冬はテキトーにコートとか着てるな。それ以外はジャージかギンガムチェックの服か…?
「どうせ、ろくなの着てないんでしょ?それでコウちゃんとデートさせるわけにはいかないじゃない」
へぇ?八神さんとデート?俺が?いつ?なんで?
「……いずれはそうなるわ」
いずれってもしもの話ですか…。多分、そんなこと未来永劫いつまで経っても起こらないと思います。
「そうは言うけどコウちゃん、比企谷くんとご飯食べたの楽しかったらしいわよ」
それは俺の金で食べたからじゃないですかねぇ……。
「え、そうなの?コウちゃんが奢ったって聞いたんだけど……」
あの人なに自分を高く盛ってるんだ…盛るなら別のとこ盛れよ……まぁ、俺は小さくてもOKです。
「というか、遠山さんはいいんですか?」
「え?」
え?ってアンタ……。
「だって、遠山さん八神さんのこと好きですよね?」
「えぇぇぇぇ!?」
道中で大声を上げると、驚いた周りの人の視線が注がれる。少し前から見られてはいたのだが。ほら、遠山さんって顔も可愛いし、性格もよければファッションセンスもピカイチのファビラスだから。
「い、いつから気付いてたの……?」
「入ってすぐには」
確定的だったのは初給料の話で、2人で温泉旅行に行ったのにそれを八神さんが忘れていたと知った時の態度である。まぁ、好きでなくても少しは怒るだろうが、あそこまでプンスカしないだろう。それにあの後日帰りで行ったというのを八神さんから聞いた。それでそれから1週間は遠山さんがホクホク顔だったのも覚えてる。
「はぁ……なんで後輩は気付いたのにコウちゃん気付かないんだろ……」
「それはあの人が鈍感だからじゃないですかね」
普通あんなにチョコ要求されたり、楽しげに話してたら気付くと思う。そう思っていると、遠山さんにジト目を向けられる。
「それ比企谷くんが言えることじゃないと思うんだけど……」
いや、俺は悪意とかそういうのに敏感なんでそんなことないです。敏感肌に優しい肌想いとか使いたいくらいに敏感である。好きとかは面と向かって言われたことないから知りまシェーン。
「俺は応援してますよ、遠山さんのこと」
「え?」
今時、同性愛者なんて世界中探さなくてもいくらでもいる。世間体を気にして隠してる者もいれば、隠さずに見せつけるようにイチャイチャしているのもいるくらいだ。愛に制限などない。好きになれば、年齢や格式、家柄、そして性別すらも超越する。それが本当の愛ではないだろうか。たとえ世界を敵に回したとしても、その愛は貫くべきだ。俺は人の持てる可能性を信じたい。
「……そう。ありがとう」
目にゴミでも入ったのか、涙を拭き取る遠山さんの目は晴れ晴れとしていて、その目は真っ直ぐ俺に向けられている。
「じゃ、この服受け取って?」
「……なんでそうなるんですか」
応援するとは言ったけど服を受け取るとは一言も言ってないです。何かの聞き間違いだろうか、と首を捻った時には俺の手には今日買った服の詰まった紙袋が。
「それじゃあね比企谷くん、また会社で」
そう言って手を振った遠山さんは足早にこの場から消えていった。服を返さねばと声をかけようと思ったが、追いかければ信号にそれを阻まれてしまった。
はぁ、とため息をついて来た道を引き返して帰路につくとこの服たちをどうしようかと思考する。新品同様だからメルカリとかで売れるかな…いや、せっかく貰ったのに売るのもなぁ。
それにこの服は俺のためでなく八神さんのためらしいし……どういうことかと立ち止まって、今までの会話や会社での2人の関係やら遠山さんの思考ルーチンを組み合わせて考えると。
さっぱりわからん!
りん(コウちゃんから比企谷くんを引き離すより、比企谷をこっちに抱き込んでからコウちゃんも抱き込んだら幸せになれるんじゃ……?)
とか考え始めた遠山さん。つまり、りん+八×2というハーレム計画。
ちなみに遠山さんの思考ルーチン
コウちゃんは比企谷くんが好き(とまではいかなくても気はある)
↓
比企谷くんといる方が幸せなら……!(*´・ω・`*)グスン
↓
どっちもファッションセンスがゴミというか雑!( `△´)
↓
コウちゃんは無理だから比企谷くんのをなんとかしようε-(´-`*)
↓
私は明日休みだから、比企谷くんの有給を使えばいけるわね!(・∇・ )
↓
よし!服を買った!(´∀`*)
↓
後輩にコウちゃんが好きだとバレたけど応援してくれるらしいヽ(;▽;)ノ
↓
比企谷くんはそんなに嫌いじゃないしいっその事3人で……←イマココ