学園の守護者   作:新稲結城

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IS学園警備隊
学園警備総隊本部_警備隊(各小隊定員五十名×四:計二百名)
       | |―第一警備隊
       | |―第二警備隊
       | |―第三警備隊
       | |―第四警備隊
       |
       |_強襲隊(各隊定員十名×四:計四十人)   
       |  |―第一強襲隊
       |  |―第二強襲隊
       |  |―第三強襲隊
       |  |―第四強襲隊
       |
        |_衛生隊
       |_工兵隊
       |_通信隊  
       |_警備システム運用隊
       |_海上警備隊
       |_飛行隊
       |_整備隊

主要装備
・高機動車改型(見た目は米軍のハンヴィーと似ている)
従来の高機動車に防弾仕様を施し、屋根は幌ではなく金属で覆い銃座を取り付けた。
12.7mm重機関銃M2又は5.56mm機関銃MINIMI・九六式40mm自動擲弾銃を装備する事が出来る。
飛行隊
・UH-60JA『ブラックホーク』
高射隊 
・九三式近距離地対空誘導弾
・対空機関砲VADS
海上警備隊
・とから型巡視船
・かがゆき型巡視艇
※水上警備艦隊は海上保安庁がおこなう



第十六話 救出

若葉少将と織斑千冬が会談している日、五十嵐大尉と五反田大尉はIS学園島にあるIS学園警備総隊駐屯地にいた。

二人は国際IS委員会の会議が開催されてすぐに異動命令下り、学園警備総隊の警備隊第二警備隊に配属された。

学園警備総隊は大きく学園施設の警備と学生の身辺警護に当たる警備隊とISに関するテロなどにあたる強襲隊の二隊に分けられる。

二人は毎日のように訓練が繰り返され、身辺警護や射撃の訓練が行われた。

だが織斑一夏の護送任務は第一警備隊の第一分隊が任され、五十嵐大尉は任務に就くことはなかった。

それは首相の要望により出来うる限り危険な場所から離す為の処置だとは知らなかった。

 

《総員戦闘準備!》

 

宿舎で休んでいると突然の呼集があり、ロッカーを空け市街戦用の迷彩服に着替えると宿舎の前に隊員達と並ぶ。

並び終えるとすぐに号令を掛け、番号を叫び全員いることを確認する。

 

「隊長!第二警備隊総員五十名、不明者無し!」

 

「よし。」

 

目の前に立つ大柄の男は第二警備隊を率いる向井啓司少佐である。

この部隊での五十嵐の立場は副隊長を任されている。

 

「緊急事態につき追って任務は無線で説明する。急ぎ準備せよ!」

 

急ぎ武器庫で八九式小銃と9mm拳銃・弾倉・防弾チョッキを受け取り装着すると待機していた先頭の高機動車改型に乗り込む。

五反田が運転席に乗り込み助手席に向井が乗り込むと五十嵐は後部座席に乗り銃座に他の隊員が取り付く。

十五台の車列は学園警備隊駐屯地を出ると千葉県と繋がる“第二学園連絡橋”を渡る。

 

「第一警備隊第一分隊が護送中に襲撃され、現在千葉市内の雑居ビルで篭城している。俺達は先発した第一強襲隊と護衛対象並びに第一警備隊第一分隊を回収する。」

 

「了解!」

 

“第二学園連絡橋”を渡り終え、搭載されたナビに従い高速を下り千葉市内に入る。

高速を降り走行すると角を曲がったところで目の前に車を並ばせたバリケードが敷かれ、RPG-7を構えた男が現れた。

 

「くそ!」

 

向井少佐は五反田の持つハンドルを左に切らせると発射された弾頭は車体を掠めてコンビニを爆破する。

 

「兵長!撃ちまくれ!」

 

銃座に就いていた兵長は12.7mm重機関銃のチャージング・ハンドルを引いてバリケードに向けて銃撃する。

五反田はアクセルを踏み込み車体を無理矢理押し退けて進み続ける。

すると無線機から悲鳴のような音声が入った。

 

《レイブン1!対空誘導弾に狙われている!》

 

五十嵐は顔を車窓に押し付けるようにして空を眺める。

上空を飛行する一機のブラックホークにひとつの白煙が伸びて行きヘリのキャビンを吹き飛ばした。

 

《レイブン1が撃墜された!敵は地対空誘導弾を...》

 

もう一機のパイロットが報告する中、もう一機にも誘導弾が命中して火達磨となって落ちていく。

 

「最後尾の四台は二手に別れ撃墜地点に向かい生存者救出に当たれ!」

 

《了解!》

 

向井少佐の命令で車列から四台が離れ、十一台の車列は進み続ける。

 

「これで我々だけです、隊長。」

 

「ああ、そうだな副長。おい兵長!敵のいそうな場所に満遍なく撃ち込め!」

 

「了解!」

 

機銃座に就く隊員は返答すると右側の雑居ビルの屋上に向け銃撃して上半身だけの死体がボンネットに降って来る。

ビルや路地裏など敵が潜んでいそうな場所に12.7mm重機関銃を浴びせながら敵の真っ只中を突破する。

車列は銃火を掻い潜り第一警備隊第一分隊が篭城する雑居ビルの裏手に止めた。

 

「副長!突入の指揮を任せる!」

 

「了解!」

 

五十嵐は八九式小銃に銃弾を装填し十名の隊員が突入準備を整える。

 

「突入!」

 

隊員がドアを蹴破ると同時に突入すると目の前にAK-47を構えた男と遭遇する。

即座に引き金を引き三発を叩き込み、さらに奥に進み入口に出ると数名の男達がこちらに向かって走ってくる。

すぐに銃撃して接近を阻止すると向かいにある雑居ビルからRPK軽機関銃を乱射され退避する。

部下達が一階部分を制圧すると続いて二階に上がる階段を登り踊り場に出ると上から銃声が響く。

階段を頭部の半分を失った男の死体が滑り落ち、階段は真っ赤に染まる。

さらに二階に近づくと数人の襲撃者の死体と第一警備隊の隊員の死体が折り重なっているのが見える。

 

「IS学園警備隊の第二警備隊だ!救助に来た!」

 

誤射を避けるために上の階に向かって叫ぶが返答はない。

慎重にゆっくりと歩みを進め、死体を越えて二階のフロアに顔を出すと目の前に銃口が現れた。

その先には同じ市街戦用の戦闘服を着た第一警備隊の隊長の姿だった。

戦闘服はいくつかの小さな穴が空き、そこから血が流れ服は血に染まっていた。

 

「お前達か...護衛対象は奥にいる...気は失っているが怪我はしていない。」

 

そこまで言うと隊長は壁に背中をつけてそのまま地面に座り込んだ。

表通りに面するフロアの窓はすべて割れ、壁にはいくつもの弾痕が残り一部の壁は崩れていた。

廊下や階段には負傷した隊員の姿があり、奥のトイレに衛生兵と護衛対象の姿があった。

 

「すぐに負傷者を運び出せ!」

 

手の空いている部下に命じると衛生兵に護衛対象の容態を聞く。

 

「護衛対象の状態は?」

 

頭に包帯を巻いた衛生兵は答える。

 

「対戦車ロケットの爆発で護送車が横転した際に気絶してますと多少の外傷を負っていますが特にありません。」

 

「動かせるのか?」

 

「大丈夫です。」

 

八九式小銃を肩に掛けるとすぐに衛生兵と共に護衛対象の担架を持ち上げる。

 

「そう言えば護衛対象の名前は?」

 

「織斑一夏という名前です。」

 

すぐに担架で運び出すと車列の中央部の高機動車改型に乗せるとすぐに先頭車両に戻る。

 

「隊長!護衛対象並びに隊員の収容を完了しました!」

 

「わかった!総員撤収する!」

 

全員が乗り込むと五反田はアクセルを踏み込み路地裏を飛び出す。

飛び出すとすぐに銃撃を浴びせられ防弾板が銃弾を弾く音が車内に響き渡る。

機銃座に就く兵長は必死に撃ち返し、空薬莢が雨のように車内に降り注ぐ。

車列は一路IS学園に向かっている中、最後尾の車輌が発射された対戦車ロケットの餌食となった。

 

「最後尾の車輌がやられました!」

 

五十嵐は助手席に座る向井隊長に叫びながら前を振り返ると一人の男が飛び出してAK-47を構える。

気づいた機銃座に就く兵長は前に銃口を向けるが、男の銃撃が顔面に撃ちこまれた。

操り人形の糸が切れたように体は車内に落下して、五十嵐の膝に落ちてきた。

顔面は銃弾で原型を留めず認識票がなければ判別が出来ないほどだ。

 

「くそ!すぐに誰か機銃に就け!」

 

「...了解。」

 

向井隊長が叫ぶと五十嵐は機銃座に就きチャージング・ハンドルを引き銃弾を装填する。

目に付いた建物から次々と流れ作業のように銃撃して、中にいる襲撃者を殺していく。

機銃座の周りを銃弾が飛び交い車体を銃弾が削り火花が散る。

 

「うっ!」

 

一発の銃弾が防弾チョッキに命中する。

貫通はしないがバットか何かで思いっきり胸を殴られたような痛みで体がよろめいた。

 

「大丈夫か!」

 

先輩隊員である軍曹が心配をして声を掛ける。

 

「くっ...大丈夫です...」

 

五十嵐は手を離した機銃を再度持ち上げ、引き金を引く。

脳内にアドレナリンが回ったのか破片や銃弾が顔を掠めようが肩を撃ち抜こうが痛みを無視して撃った奴らを銃撃する。

五十嵐の乗る車輌は千葉市内を出ようとした時だった。

胸に強い衝撃が加わり、機銃座の上で仰け反るようになり白い雲と青い空が見えた。

その空に赤い点が次々と現われ、その点が顔に降って来て肌を滴るとわかった。

自分は撃たれたのだと。

 

「五十嵐!?」

 

後ろで床に倒れる音を聞いた五反田が彼の名前を叫ぶ。

軍曹はすぐに防弾チョッキを脱がせると左胸に銃創があり、床に大量の血が流れる。

 

「隊長!五十嵐大尉が撃たれました!」

 

「くそ!すぐに機銃を代われ!」

 

軍曹は医療キットを出してガーゼや包帯を左胸の銃創を押さえつけるが出血は止まらない。

もうひとりの隊員が防弾チョッキを見ると左胸のあたりに見事に穴が開いていた。

一発目の銃弾で破壊された防弾チョッキの部分にもう一発撃たれ完全に破壊されたのだろうと推測した。

 

「出血が酷い!」

 

軍曹の手は彼の鮮血で赤くなり、彼等にはどうすることも出来なかった。

向井隊長は軍曹に質問した。

 

「脈はあるのか!」

 

「はい!あります!」

 

「なら大丈夫だ!この速度でIS学園に突っ込めば高度な手術が受けられる、押さえ続けるんだ軍曹!」

 

高速道路を上がり“第二学園連絡橋”を目指す。

だが“第二学園連絡橋”に差し掛かったとき、橋に二台の装甲車で固められたバリケードが敷いてある。

装甲車には青と白の塗装が塗られており、警察の機動隊車輌であった。

しかし向井隊長は警察が橋を警護しているとは聞いておらず、嫌な予感が頭の中で警告を鳴らす。

 

「五反田!橋に入らずこのまま真っ直ぐ上がれ!」

 

「はい!?五十嵐がやばいんですよ!」

 

五反田は五十嵐の容態を気に掛けて向井隊長に食って掛かる。

だが橋に差し掛かった時、バリケードから機動隊の格好をした警官が車列に向かって銃撃する。

 

「何なんだよ!」

 

五反田はハンドルを切り車線を変更して、車列はそのまま高速道路を北上する。

警察の襲撃と五十嵐を含める負傷者達の事で向井隊長は混乱する。

混乱する中でも、隊長は指示を出し高速道路の傍にある立体駐車場に車列を誘導した。




第十六話です。

高校最後の三学期が始まりました。
自分はなかなか大学に提出する課題文が終わらず(あと二ヵ月後だが)、図書館で調べ物をしていて小説を書くのが遅くなっています。
すみません。

今はドイツ帝国の建国者ビスマルクについて調べているのすが、図書館に行ったらビスマルク関連の本が六冊中四冊が借りられ予約が最大で五件!...どんだけ人気なんだよビスマルク...

そう言えば艦コレの外来艦は枢軸側が優先されると聞いたのですが...
戦艦ビスマルク...鉄血宰相のような艦娘が来るのかな...

ではまた次話で!
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