学園の守護者   作:新稲結城

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第六十二話 本土防空戦

-9月6日午前零時/宇久島城ヶ岳-

 

 

 

 

 

 

 

IS学園襲撃事件後、日本国民の対中感情は最悪となった。

街々では自警団が編成され中国人狩りをおこなっていた。

口々に「虐殺された人々の仇」だと叫びリンチを加え、政府はその行動を奨励し国家親衛隊も動員した。

さらにマスコミは前々から村瀬首相代行に従い以前から中華連邦との対立を煽っていた。

持ち上げられた国民は中国のクーデターにおける日本人への虐殺事件から志願兵が急増して18歳から25歳の者達の殆どが国防軍に志願。

志願兵は訓練後に部隊編成され本土防衛の為に徴用兵の部隊と代わりに配置された。

徴用兵は五個軍に分けられ各々、中華派遣軍・フィリピン派遣軍・東南アジア派遣軍・琉球攻略軍・台湾攻略軍と名付けられた。

彼らは航空艦隊に護衛されながら洋上へ退避していた。

そして中華連邦軍の弾道誘導弾の発射態勢が確認され上空にはIS、陸上にPAC-3、海上には防空駆逐艦が配備され発射に備えた。

五十嵐は北九州・特に佐世保の防空任務に就き、宇久島の城ヶ岳に待機していた。

12式55口径120mmライフル狙撃銃を構え、光学迷彩により森の中に溶け込む。

敵ISによる直接攻撃に備え自分を含めオリジナルコア搭載の“対IS戦闘型紫電”が四機と量産型コア搭載の“拠点防空型紫電”六機が北九州に配備された。

織斑と篠ノ之は東北方面、オルコットやボーデヴィッヒなどの同盟国海外留学生は欧州IS派遣部隊と名乗って中国地方の防空任務に就くことになった。

五十嵐はただ彼らの無事を祈る。

そして凰が目の前に来ないことを祈った。

 

《中国本土からの弾道誘導弾の発射を確認!》

 

欧州大陸で戦争が始まってから一日遅れて戦争は始まった。

バイザーの画面にC4Ⅰシステムで共有される情報を見ると日本に向かう弾道誘導弾の数は三百を越える。

海上では防空駆逐艦が捕捉した弾道誘導弾に対して迎撃誘導弾SM―3を発射。

同時に高高度では二十機を越える“戦域高高度防空型紫電”が搭載する小型AN/MPQ-53が弾道誘導弾を補足すると横田の国防軍宇宙空間防衛司令部が情報を統合して目標を振り分け、振り分けられた目標に対して浮遊式M902発射機を展開して迎撃する。

これらの機体から発射されたPAC-3弾は高い命中率を誇り、次々と迎撃する。

それでも通り抜けた数発は地上のPAC-3により迎撃され第一波を凌ぐことができた。

だが間髪入れずに第二派の発射が確認され、琉球と台湾からも巡航誘導弾が放たれる。

第一波よりも多くの誘導弾が放たれ先と同じように迎撃するが残弾切れも起きすべてを迎撃することには失敗した。

さらに駆逐艦・戦闘機をも投入して超低空を飛行する巡航誘導弾を迎撃する。

重要目標に近づいた巡航誘導弾は“拠点防空型紫電”により迎撃されたが本土への着弾は防げなかった。

次々と誘導弾が町に落ちて火災を引き起こし、瓦礫に変えていくが致命的ではなかった。

撃墜される自国の弾道誘導弾の結果を見て中華連邦軍はISを投入。

本土防空に就く“戦域高高度防空型紫電”への攻撃を開始し、護衛にあたっている“対IS戦闘型紫電”と激しい空戦に突入した。

護衛の“対IS戦闘型紫電”は高空から中華連邦軍のISを見下ろす位置で攻撃を加えた。

ゲリラ豪雨のような様々な火器の弾幕に中華連邦軍主力第二世代IS“黒龍”が突撃をする。

名前にあるとおり黒い機体は次々と真っ赤に燃えるが生き残った機体が“紫電”に襲い掛かった。

近接戦闘に入ると戦争に備えて量産型コアを数多く生産して配備された“黒龍”は性能差を数で補って“対IS戦闘型紫電”の動きを抑えて、一部が“戦域高高度防空型紫電”狩りを始めた。

宇久島城ヶ岳に配置された五十嵐からは上空で煌びやかに輝く星のように見えた。

しかしそれらは敵味方のIS・戦闘機・誘導弾が爆発した光で壮絶な戦闘がおこなわれているのがわかった。

 

《こちらアスター3からディーヴァ各機へ。敵ISと思われる機影を探知、低空で斉州島方面から真っ直ぐ佐世保方面に向かっている。》

 

《こちらディーヴァ1、了解。各機戦闘準備!》

 

編隊長の号令で五十嵐を含めた四機の“対IS戦闘型紫電”は12式55口径120mmライフル狙撃銃を構えて敵を待つ。

ちなみにディーヴァ隊とは五十嵐が所属する編隊のコールサインだ。

なぜ歌姫かと言うと編隊長が歌が上手だかららしい、昔は歌手を目指していたとか。

 

《二時の方向に敵機。各機は手動射撃で先頭の四機を確実に仕留める、以後は任意で攻撃せよ。健闘を祈る。》

 

「了解。」

 

五十嵐は12式55口径120mmライフル狙撃銃の照準器を覗く。

V字隊形で接近する機体はすべて凰の専用機である“甲龍”だった。

それが数えて12機、自分達の三倍の数で迫る。

しかもこの中には凰がいる可能性が高い、“甲龍”を実戦で扱える人間の数を考えれば当然だ。

 

《シュウター、右端を狙え。》

 

「...了解。」

 

銃口を少し右に向け、“甲龍”の胴体と脚部の間に狙いをつける。

心の中で凰がいない事を祈りながら、友人と戦場で会わされた事に神を呪った。

 

《撃ち方用意。》

 

編隊長の号令で引き金に人差し指を掛ける。

 

《撃て!》

 

そして引き金を引いた。




第六十二話です。

ちょうど第六十一話を投稿してから一ヶ月になってしまいました。
そういえばこの物語をにじファンで初投稿してから二年が経ってしまいました。
いつになったら終わるのかと思っている読者もいるでしょう。
自分は今年一年で終わらせたいと思っています。
ですがレポートに次ぐレポートで書く暇が無く、さらに定期試験に追われている始末で中々各暇が無い。物語はもう頭の中では完成しているのだけど。
夏休みにある程度進めるかな~でもバイトで稼いで免許取りたいし旅行にも行きたいしな~
とにかく頑張ります。

ではまた今度。

追記

そう言えばiponeのアプリでWOTが配信しているのを知っているでしょうか?
手軽に出来て通学途中にプレイするにはいいと思いますよ。
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