-11月??日/?―
医療機器に囲まれたベットの中で五十嵐は目覚めた。
「お目覚めね」
横から女性の声、アメリカ英語で問いかけられた。
五十嵐はここが捕虜収容所ではないと周囲を見て気付いた。
「ここはどこだ?いまは何月何日のいつだ?そしてお前は誰だ?」
横にいる椅子に足を組んで座っている背の高い金髪の白人女性に聞いた。
「一度に質問しないで、質問されるのは嫌いだから」
不機嫌そうに答えるも五十嵐の問いに白人女性は答える。
「ここはアメリカ合衆国フロリダ州のハールバールフィールドで11月15日の...えっと午後14時を回ったところね。それで私の名はスコール・ミューゼル。アメリカ合衆国空軍第1特殊作戦航空団第2特殊作戦飛行隊の隊長、階級は少佐。」
ミューゼルという女性指揮官は前置きなしに本題に入った。
「君には私の部隊に入ってもらうわ。当然アメリカ空軍兵士として。」
突然の宣告を聞かされ反発する。
「何を突然言うんだ!勝手に連れてこられアメリカ兵になれと!」
大声で叫ぶと外にいた屈強の兵士が入って来たがミューゼルは手を振って部屋から出す。
「うるさいわね。けれど当然よね、他国の為に命捨てろというのはおかしいよね。けれどこれは君と日本国のためになるわ。」
“君と日本国のためになる”という言葉聞いて五十嵐は黙る。
「アメリカ合衆国はこの大戦を終結と世界の平和を実現するために行動を起こす。今はまだ大きく動かないけど大統領は日本と英独の陣営に加わることを決めた。けど邪魔者がいるわ、欧州のヨーロッパ連盟とISの開発者の篠ノ之束、また貴国と君の邪魔者は母を殺した村瀬首相を始めとする女性主義者。それらを排除し、すべての原因のひとつである全世界のISの排除をすることによって大戦の終結と世界の平和を実現することができると大統領は思っている。君にはそれに協力して欲しい。君のISの能力を使って両国の邪魔者を排除することを。」
話を聞き五十嵐は彼女とアメリカが自分の事を知っていることを知り、さらにアメリカは戦争終結に向けて動いていることを知った。
ただ五十嵐はただひとつ知りたいことを聞いた。
「更識楯無は俺にとっての邪魔者なのか?」
ミューゼルは更識楯無の名前を聞くと少し動揺するも間をおいて話した。
「更識家は確かに君の母親である漆原首相を殺した。けれど彼女と村瀬首相の関係がわからない。真相を知るには彼女を生け捕りにして聞かないといけない。それに彼女は日本で影響力を持つ人間。戦後の日本に必要な人間だから殺すと新たな日本国としては面倒よ。」
「殺したという証拠は?」
五十嵐は証拠を求めるとミューゼルは少し考え込み、携帯を取り出す。
そしてあるところに電話をするため病室を出る。
「...すぐには用意できないけど数日まってくれればここに届けられる。」
数分後、病室に戻ってきたミューゼルから“証拠はある”と言われた。
五十嵐は少し悲しそうな顔をして言った。
「あるのか...その言葉だけでいい。」
そして五十嵐は決断した。
「わかった、俺はミューゼル少佐の指揮下に入る。」
「ありがとう、協力に感謝するわ。明日から早速よろしく。」
ミューゼルはそう言うと病室を離れた。
そして翌日、アメリカ空軍のパイロットスーツが届けられさっそく訓練に入った。
与えられたISはオリジナルコアを使用した第三世代IS“紫電”だった。
なぜアメリカに紫電が?と思ったが、これはアラスカ条約が効力のあった時に試作機の“紫電”の設計図を参考に取り寄せていたアメリカ国防省の国防高等研究計画局が五十嵐の為に作ったのだった。
しかし機体は“紫電”だが武装と兵器システムなどはすべてアメリカ軍の物で、慣れるために訓練は必要だった。
また新たに所属する第2特殊作戦飛行隊のメンバーと呼吸を合わせる為の訓練がおこなわれた。
その間にも大戦の様相は刻々と変わってきた。
フランスを始めとするヨーロッパ連盟はドイツやポーランドなどを占領し、欧州の覇権を握ろうとしていた。
唯一イギリスのみがアメリカの支援でかろうじて生き残っていたがいつ上陸されてもおかしくは無い状況であり、イギリスはロシアの参戦を望んだ。
一方、アジアでは日本が琉球を占領し、東南アジア全域に上陸を開始した。
中国大陸ではジリジリと朝鮮半島北部から中国の北京に中国連邦軍を押し上げていた。
そして五十嵐は二ヶ月の訓練を終え、新たな任務に就いた。
解説
米合衆国空軍第1特殊作戦航空団第2特殊作戦飛行隊
米空軍唯一のIS実戦部隊。
米空軍仕様“紫電”
装備:・M242アサルトライフル(元:25mm機関砲)
・44口径120mmM258ライフル狙撃銃
・AIM-120D四連装発射器×2
・チャフ&フレア発射機
・煙幕弾発射筒(六個一組)
・AN/APG-81レーダー
・射撃用射撃管制装置
・MIDS-J
第六十八話です。
やっつけですみません。
本当に時間が無くこんな結果になってますが頑張ります。
ではまた今度。