学園の守護者   作:新稲結城

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第八十四話 戦闘第六日目

-2013年6月22日午前8時/学園島地下施設ー

 

 

 

 

 

 

 

臨時政府軍による総攻撃が始まった。

まず破壊された砲台に手榴弾が投げ込まれ、炸裂すると火炎放射器を持った兵士が内部に火炎放射する。

そして火炎放射が終わるとそこから次々と兵士達が流れ込む。

その様子を坑道内に設置されたカメラで確認した隊員はある程度流れ込ませると起爆装置を作動させた。

坑道内に設置された大量の爆弾が爆発、中に入った兵士達は狭い坑道で爆風に吹き飛ばされ体がバラバラになり一部の砲台は爆発の影響で崩れ多くの兵士が生き埋めになって死んだ。

けれども臨時政府軍は攻勢を緩めずに、兵士達も復讐に燃え士気が高く怯むことなく坑道に突入する。

各所で設置された対人地雷が次々と炸裂し、兵士達を切り裂くがそれにも怯まず進み続ける。

そして防御扉を爆破しながら進み、とうとう学園警備隊の守る各所の防衛拠点に到達した。

 

「来たぞ!」

 

隊員の一人が叫ぶ。

そして積まれた土嚢から銃口を出して銃撃する。

五十嵐少佐も拳銃を取り出し、銃撃する。

 

「ここを突破されたらすぐに避難施設だ!全員ここを死守するんだ!」

 

「了解!」

 

五十嵐少佐の言葉にそこにいた隊員達は力強く返答した。

臨時政府軍の兵士達は血に飢えたゾンビのように無我夢中でこちら突撃を仕掛ける。

銃弾が飛び交い、通路には次々と死体が折り重なる。

そんな中で一人の兵士が爆弾を背負って走ってくる。

隊員達は銃撃するがいくら銃弾に体を貫かれても倒れず走り込んできた。

 

「革命万歳!女性至上主義者に死を!」

 

兵士は叫んで土嚢を飛び越えたとき爆弾が炸裂した。

何重にも土嚢を積んだ陣地の一番前にいた隊員が巻き添えになり、爆風で五十嵐少佐も地面に叩きつけられた。

すぐそばに自爆した兵士か隊員の手足が転がってくるのが見えた。

立ち上がろうとした時、雄叫びと共に煙の中から兵士達が飛び出してくる。

五十嵐少佐は急いでサバイバルナイフを取り出すが小銃の先端にある銃剣が五十嵐の脇腹を突いた。

痛みを無視してサバイバルナイフで刺した兵士の首を切り、蹴って離す。

左手にサバイバルナイフ、右手に拳銃を持って隊員達の前で立ち上がと叫んだ。

 

「怯むな!俺に続いて突撃しろ!」

 

五十嵐少佐が走り出すと隊員達が続く。

臨時政府軍兵士はまさか反撃に出るとは思わずに驚いて突撃をやめる。

先頭を走る五十嵐少佐は9mm拳銃を乱射して前にいた兵士二人を射殺する。

拳銃の弾を撃ち切ると臨時政府軍兵士の集団に飛び込んで近くにいた兵士の首筋をサバイバルナイフで切った。

血飛沫が派手に飛び、血がシャワーとなって降る中を隊員達も臨時政府軍兵士の集団に突入した。

各所で白兵戦が始まり、双方の悲鳴が通路に響き渡りと血飛沫が飛び白い床を真っ赤に染める。

そんな中で臨時政府軍兵士の一人が叫んだ。

 

「撤退しろ!」

 

後ろに続いていた兵士達は一斉に逃げ帰った。

何が起きたか分からない隊員達はそれを眺めることしか出来なかった。

すると少しの間をおいて隊員の一人が叫んだ。

 

「勝ったんだ!我々は勝ったんだ!」

 

その声と共にその場にいた生き残った隊員達が万歳三唱し喜びあった。

五十嵐少佐は何で臨時政府軍兵士が逃げたかわからずにいると内田中尉から通信がはいった。

イヤホンを耳につけると内田中尉は喜んだ声で伝えた。

 

《上空に米軍の戦闘機が飛んでいます!米軍が来ました!》

 

「そうか、これで我々の勝利だな。」

 

午後一時、五十嵐少佐は白兵戦の手当てを受けるとフォッグと共に内田中尉のいる地上に出る。

すると学園島の上空には青枠を付け赤線入り白細帯の上に青に白い星がある国籍マークをつけたF-35C“ライトニングⅡ”の編隊が周回する。

 

「俺の言った通りだろ?フェニックス。」

 

「そうだったな、お前の国を信じてよかったと思う。」

 

フォッグの言葉に頷いて言った。

そして東京方面から飛翔してきた三機のV―22“オスプレイ”が荒野となったIS学園に着陸する。

三機の“オスプレイ”から次々と海兵隊員が飛び降り安全を確認すると背広姿と制服姿の老いた白人が降りてきた。

駐日アメリカ大使と太平洋艦隊司令官だった。

この二人から臨時政府とアメリカの交渉が纏まり、残り十一時間の停戦期間が五十嵐少佐の判断によって設けられることが決まった。

駐日アメリカ大使から臨時政府側の要求を読んだ五十嵐少佐は予想していた通りの条件だと思った。

五十嵐少佐はすぐに要求を呑み、停戦となった。




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