どうももうまめだです…、第…14話にもおこしいただき(ry
時間に迫られて書いたわけではないですが、あまりいい出来栄えではないです……
私の書き書き力不足ですね……
まぁ、ひとまずどうぞ!
「流石……だな」
「ん、シエテのこと? やっぱ十天衆ともなると私たちとは強さの次元が違ってくるよね」
「いやオレ様だって……まぁいい。クラリス、もう傷は大丈夫なのか?」
「うん、フュンフが完全に治してくれたんだ! さすが十天衆だよね、治癒力がすごい! 私もこういう魔法のほうがよかったなぁー。 そりゃあ爆発でどっかーんもいいけどさっ」
「今はそんなことはいいからここはオレ様とシエテに任せて、クラリスも行ってこい。まだまだ意識不明になってぶっ倒れる奴は増えるんだから。そのためにここにいるんだろ?」
「うん、そうだね。それじゃあクラリスちゃんがんばっちゃうよぉ! 気を付けてね、カリちゃん!」
「お前もな」
「あとね……さっきはありがと」
「……」
クラリスが路地に入り姿が見えなくなった。ジータとの戦闘で気づかなかったが、今でさえ街のあちこちで悲鳴や騒音が聞こえ、混乱はまだまだ収拾できていないことがわかる。絶妙のタイミングで救援しにきたソシエ、ユエル、そしてフュンフは、シエテの指示によりすでにここを離れ、元の任務にあたっていた。広大な領土をもつエルステ帝国の都市を数百人の人間がどうこうするなんて土台無理な話だと思っていたが、そうわかっていても行動してしまうのはグランの性格が移ったからか。くそ、昔は人のためなんて考えたこともなかったが……
いや、街はほかの奴らに任せて、目の前の状況をちゃんと把握しねぇと。
シエテとジータの戦闘はまだ続いていた。圧倒的な戦力差。戦闘開始から一歩も動いていないシエテに対し、ジータはその姿さえ見せることができていなかった。シエテの周りに漂う剣を模した光るエネルギーの塊、剣拓がまるで意志を持つかのようにその切っ先をジータに向け、飛び込んでいく。それがこの十数分間、何度も何度も絶え間なく行われていた。文字通り、絶え間なく行われているその連撃は、常人に扱えるであろう二、三本の剣によるものではなく、シエテの周りに漂う何重にも何段にも待機している数千という剣によるものだった。
かわす、避ける、いなす。その全ての言葉が絶望的に聞こえる一方的で容赦のない攻撃を、カリオストロは疑問を抱きながらもただ見ていることしかできなかった。
ジータの姿を隠すほど無数に飛び交う剣拓は、轟音のように連撃音を鳴り響かせながら、たった一人の獲物に刃を向ける。永遠に続くと思われる攻撃は、その予想に反して突如終わりを迎え、辺りは静かになった。飛び交っていた剣拓はその光を消滅させ、眩しかった街は街灯が消えたかと思えるほど薄暗くなった。そして確かに、カリオストロは笑い声を聞いた。
「あはっ、あははははははははは、はぁ~楽しかった。久しぶりに身体を動かせたって感じかな、ねぇシエテ、もう終わりなの? もっと面白いことしてくれないと、殺すよ」
「嘘だろ……」
「あれ~、カリオストロまだいたんだ。カリオストロは死なないからつまんないんだよねー。私の楽しみを奪った三人はどこに行っちゃったかなぁ。あとで見つけないとねぇ、見つけないと見つけないと……」
ジータは立っていた。さっきまでの攻撃がただの小手調べであるかのように、無傷で平然と。驚きとともに、カリオストロは自らの疑問への答えを見つける。いくら今は敵だとしても、昔は仲間だったジータにどうしてあれほどまで一方的で凄惨な攻撃をシエテは行うことができるのか。また、圧倒的な戦力差にもかかわらず、どうしてシエテは険しい顔を崩さずにいたのか……
「クラリスもいないのね、惜しかったな、もう少しだったのに。まぁでもクラリスを仕留める前に……」
……今のジータにとっては取るに足らない攻撃だとわかっていたからか
「シエテからねっ!」
両の手に持った剣を構えたジータの姿が陽炎のように揺らぎ、かき消える。その攻撃を何度も受け続けたカリオストロは目の端にジータの姿を追うことができたが、ただそれだけでしかなかった。不意な攻撃に魔法を練ることも、錬金術を発動することもできず、ただただ刃がシエテの身体に突き刺さらんとするその様を傍観することしかできなかった。
「さよなら、シエテ」
凶喜に満ちたジータの口が動き、別れを告げる。声は聞こえない。声がカリオストロの耳に届くまでにすべては終わっていた。
「そりゃあさ、三千本も剣拓を集めてれば、麻痺属性の剣とか魔法の剣なんかもあるよね」
ずっと無言だったシエテが口を開く。すぐ目の前には、今にも剣を薙ぎ払い、シエテの首を落とそうとするジータが目を怒らせたままシエテをにらみつけている。その身体には、再び現れた光り輝く剣拓が茨の棘のようにジータの身体を拘束していた。少しでも身体を動かせば絡みつくように存在する剣拓の刃が牙を剥くだろう。今のジータにとっては痛みなど何も意味もないだろうが。
「実は二人を助ける前にジータの戦い方を少し見ていてね。それで今回もまだ同じ攻撃だろうと思ったんだ。狙いが俺だとわかっていれば待ち伏せするのは簡単だろう?」
「見ていたんならもっと早く助けてくれよ」
「それについてはごめんね。もちろんいつでも助けにいける準備はしておいたんだけどね」
飄々と話すシエテが再び真剣な顔つきに戻る。その両手にいつの間に抜刀していたのか、短剣とも思える得物を握って。
「なぁジータ、俺は君とグランが七星剣を覚醒させたとき、君たちに本当にその剣を扱える技量があるかを確かめるために闘ったよね。俺はあの時安心したんだ、七星剣の持ち主が稀に見る素晴らしい人間だったからね。君たちは強くて、でもその強さを傲慢に扱わず、弱きものたちを助けるために使った」
今までとは打って変わって怒りに燃えるジータに、シエテは憂いな視線を向ける。
「でも今の君は違う。君たちなら大丈夫だと思っていたが、俺の恐れていたことが起きた。再興の島で君に何が起こったのかは詳しく知らないが、君の心は闇への誘惑に勝つことができなかったんだろう。でもまだ間に合う、まだ戻ってこれる」
ふっと息を吐きシエテはまっすぐ顔を向ける。
「ジータ、戻ってこい。前みたいな団員たちに好かれ、どんな時も選択を間違えず、自らの信念のもと弱きを助け、悪に立ち向かっていたお前に戻って来い」
「何を馬鹿なことを言っているの……。自分たちがどれほど幸せで、どれほど私が苦しんでいるのかも知らないくせに。信頼された仲間たちに裏切られ、今でさえあなたたちの心から私への悪意が聞こえる。そんなことも知らないで、戻ってこいだとか……、私は救われてないのに……、あの時だって、ただみんなを助けたかっただけなのに……」
「もう気づいているんだろ? この世界で他人の心が聞こえるなんてことはありえない。だからこそ、この世は難しくて、でも面白いんだ。それにお互いに認め合った俺たちが、どうしてジータのことを裏切る? 自分の心に聞いてよく考えろ!、今ならまだやり直せる」
「私は……」
ジータの目から一滴の滴が流れる。それは、顔を伝い、流れ落ち、複雑に絡み合う剣拓の隙間を抜け、服に落ちる。はっとした表情に変わるジータの口が、何か思い切ったように開く。
「そうだ。私は……忘れていた……」
「ジータ……!」
「何を考えてたんだろうね、私は。憎しみとか怒りばっかで、何も考えてなかった……」
「そうだ、戻ってくるんだ……!」
「だからクラリスだって、カリオストロだって仕留め損ねた……」
「……」
「チャンスは逃しちゃだめだよね、どんな時だって邪魔が入ることはあるんだから。ささっと行動不能にして、人目に付かないところへ移動して、それから楽しめばよかったのに……。ほんと私って馬鹿」
「……それがたどり着いた答えか……、残念だ、仕方がない。この世界を破滅へと向かわせるものを防ぐのが俺たちの役目だ。だが以前はお世話になった、ならば最後ぐらい、十天衆が頭目、天星剣王のシエテが看取ってやる」
「ふふっ、そうはいかないよ。ずっと忘れてたよ、せっかくもらったんだから使ってみないとねぇ」
ジータの言葉と共に、その身体から薄暗い瘴気があふれ出す。それに反応するかのように、ジータの行動を抑えていた無数の剣拓が音を立てて崩れていく。
「おい!、剣拓が……」
「これはやばい……、いったん下がるぞ!」
シエテの呼びかけで二人は一度ジータから距離を取る。瘴気はなおもあふれていき、地を這うように流れ、それに触れた剣拓がまるでエネルギーを取られるかのように崩壊し、消滅していく。
「あはははっ、はぁ、いいねー、この感じ。魔晶は初めて使ってみるけど、この、力がみなぎるって感じがすごく……うっ、げほっ、がはっ」
ジータがせき込むと同時に、口を押えた手から血が垂れる。掌から零れるほどの量の血が血を濡らす。腰を曲げて激しくせき込むジータの衣服から何か紫黒色に光り輝く大きな結晶が落ちるのを二人は見た。以前、フリーシアやその他の帝国兵が魔晶を使っているのを見たことはある。しかし、ジータの持っている魔晶の大きさは今まで見てきたものとは比べ物にならないほど大きかった。
「なぁシエテ、あれはやっぱり魔晶なのか? でも魔晶って米粒大から大きくてもライフル弾ぐらいだよな、あの大きさは……」
「それでも魔晶みたいだな……。グランには悪いがジータを助けることは無理かもしれない……」
「助けるって、さっきとどめを刺そうとしたじゃねえか」
「いや、峰打ちで気を失わせようとしたんだよ。さすがにグランのことを考えるととどめは刺せないしね。だがこのままだとね……」
「ねぇねぇ、二人で何話しているの? 魔晶ってすごいんだよ?、せき込んでも血を吐いても身体が痛くないんだ。それに、すごく頭がすっきりして……あぁ、私二人の血が見たくなっちゃった、うわっ、何これ、頭が……」
頭を抱え、再び激しくせき込むジータは、立つことさえ難しいのか膝をつき荒く呼吸をする。カリオストロは以前までのジータの姿を思うと、目の前で苦しんでいる一人の少女を直視できなかったが、シエテは違った。数多の戦闘を超えてきたシエテにとって、今の状況は好都合、敵を仕留めるのは今だった。
独特の金属音を震わせ、両手の剣を振りかざし、周りに数百という剣拓を出現させる。すべての剣拓がその刃先をジータに向け、攻撃対象を見定めるがごとくゆらゆらと揺れる。
「またそんな、はぁ、はぁ、攻撃を続けるわけ? ただの時間の無駄で、うあああぁ、頭が割れる……!」
「魔晶に蝕まれたな、ジータ。力を持っていてもそれを制御できなければ何の意味もない、ただの能力不足だ。……一度眠れ、ジータ」
ーーー
「みんな、けがはないか!」
「あぁ、大丈夫だ。だが……」
これで何度目の戦闘だろうか、一個小隊を戦闘不能にした俺たちは徐々に溜まっていく疲労を感じながらひとまずの身を休ませていた。
タワー内部は、天にまっすぐに伸びるその様子と打って変わり、複雑な構造になっていた。まさに侵入者のための施設といった感じで、罠あり、帝国軍の奇襲ありで俺たちは神経も体力もすり減らされていた。
今のところ仲間たちに目立った傷はない。皆一様に疲労はしているが、大部分は精神的なものだろう。今の一個小隊も隠し扉から急に現れたのだった。非常に精巧な造りで
、見た目にはただの壁、また開く音もほとんどしなかった。隊長とみられる兵が魔晶を持っていたため、その気配にルリアとオルキスが気づき難を逃れたが……
だがおかしい。すでに俺たちの侵入はフリーシアにばれているはず。ピンポイントに俺たちの居場所をついて奇襲をかけてきたということは、今どこを進んでいるのかさえはっきりとわかっているはず。それなのに、特に強い兵を戦わせるわけでもない。疲労を狙っているのかもしれないが……
俺たちを誘っているのか……?
答えはわからない。だがやることはわかっている。俺はみんなに声をかけさらにタワーの奥へと進もうとした、その、刹那、
天井から音もなく落ちてきた鉄の壁に気づける者はいなくて、咄嗟にルリアをかばったカタリナと、オルキスをかばった黒騎士は絵に描いたようにきれいに逆方向に飛び、何が起こったかわからないまま、俺たちは見事に二つに分断された。
どうでしたか
頭に戦闘描写は浮かぶのですが、それをいざ文字にしようとするとうまくいかない……
の結果、戦闘シーンは少なめです……
人の心情変化とか来ているほうが好きですね~
二週間ぐらい暇な時期が続くのでできればその間に完結までもっていきたいです。もう全体の三分の四ぐらいまで来ているので。
というわけでまたお願いします、評価、お気に入りありがとうございますね!