アラガミ転生記〜ザイゴートからの成り上がり〜 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
様々なご意見、ありがとうございました!!!
今、目の前では白い悪魔とSDガンダムっぽいのが戯れている。
というか、俺の家族だ。
もはや家族となったこの2体。
無理矢理眷属にしたのにも関わらず、今でもこうやって暖かく俺に付いてきてくれている。心の支えだ。
だから、なんとしてでも......なんとしてでも!!!
いい名前を考えなければ!!!!
長々と語って居たが、ただ名付けに困っているだけだ。
マキナの様にスラスラっと思い浮かぶ時もあれば今みたいに難産になる時もある。
何も思い浮かばない。
目の前では、白テイルが分裂してマキナを追いかけている。
うわぁ、凄い魑魅魍魎だ。
......ん?魑魅魍魎?
魑魅魍魎=化け物いっぱい=化け物行列=........百鬼夜行!!
火サスの様な無理のあるこじつけだが、今確かに俺の頭はニュータイプばりにキュピピーンと来た。
百鬼夜行を削って、「百鬼」
百鬼!!響きも良いし呼びやすい!!
白テイル!!ちょい来い!!!
いや、そんなにゾロゾロ来なくて良いから。
じゃあ......そこの白テイルY!!お前が代表だ!!
呼ばれた白テイルYは俺の前にヒョコヒョコ歩いてきた。
良いか?お前達は今日から、百鬼って名前に改名する。
そう聞いた白テイルズは一斉に遠吠えを上げた。
喜んでくれたようで何よりだ。
ズズーン.......ズズーン.......ズズーン!!!!
ん?何の音だ。
音をした方を見てみると、ラーヴァナが大砲を構えていた。
.......へ?
理解するのを許さずに砲台から砲弾を放ってきた。
遠吠えをやめた百鬼×4が盾の様に俺を庇ってくれた。
ひゃ、百鬼S、U、V、Wぅぅぅぅ!!!!
4体の尊い犠牲とともに戦闘がこれまた唐突に始まった。
ラーヴァナは軽いフットワークで動きながら公害(毒)と砲台をぶっぱして来る。
しかし、これまた百鬼は潰されてもまた復活し、潰されてもまた復活し、と無限増殖しながらゴリ押しする。
次第にラーヴァナは、百鬼の波に追い詰められる。
いつの間にか上からマキナも空爆の様なことをしていた。
ラーヴァナはあっという間に、数の暴力と高所からの陰湿な爆撃で瀕死になった。
百鬼×40がニヤニヤと笑みを浮かべる。
そして、一斉に襲いかかった。
あとはもうただの蹂躙だ。
グシャッ!!!グチャッ!!!メキメキッ!!!!
筋肉や四肢をもぐような音が聞こえる。
ラーヴァナの哀れな悲鳴が響き渡る。
俺は耳を塞いで縮こまっていた。
しばらくして、爽やかな笑みを浮かべた百鬼達がこちらに向かってくる。
そして、目の前で一体に戻った。
撫でて欲しそうだったので、思いっきり撫でてやった。
大喜びでピョンピョン跳ねている。
あぁ可愛い。もう超可愛い。
そういえば、こいつら進化して黒蛛病を相手に起こしたりはできなくなったっぽいな。
つまり、俺だけが現在黒蛛病を操れるわけだ。
......ワクチンとか作って仲良くできないかな。
そんな平和主義な考えを浮かべていた。
???side
『ソレ』は、荒廃した都市の建造物の上で立ち尽くしていた。
顔には、表情は無い。
人には見えない真っ白な肌。
胸の辺りまで伸びた白髪。
ボロきれの様で、布ではない『ナニカ』を見に纏う。
『ソレ』は、かつて地球を救い、月へと飛んだ少女の様であった。
だがその少女は、『コレ』とは違い、感情豊かだった。
「.......」
呆然と立ち尽くす『ソレ』。
ここで、初めて表情を見せる。
「........フヘヘ」
笑みだ。どこまでも儚いようで、どこまでも薄気味悪い笑みを浮かべる『ソレ』。
「フヘヘ、フヘヘヘヘ」
どんどん笑みは深くなる。
そして『ソレ』は、小さく呟いた。
「.......イタダキマス」
偶然なのか、呟いた言葉は、あの少女の口癖と同じだった。
結果、キノノさんの「百鬼夜行」でした!!
おめでとうございます!!!!