キャラが多いため台本形式+お祭仕様のためかなりカオス化しているかと。
個人的にオリジナル勇者・巫女のCVイメージはこんな感じで。
・一条信乃:早見沙織
・本山信羽:諏訪ななか
2017/6/16 文章修正。解説・おまけ追加。
2017/6/18 セリフ一部修正・追加
2017/6/19 犬吠埼風の郡千景に対する呼び方が判明したので修正(【郡】→【千景】)
【戦いを終えた2人】
暦を『神世紀』と改めてから99年、安寧の地となった四国に攻めてきた人類の敵『バーテックス』の侵攻は唯1人のみ選ばれた『勇者』と呼ばれる少女、四国を守護する神様の声を聞く『巫女』の導きもあり瓦解した。
その侵攻を阻止するという御役目を乗り越えた勇者『
本山信羽「……あれからあっという間に年を超しちゃったね『しののん』」
一条信乃「あぁ……ついこの前まで勇者として戦っていたのは夢のようだな」
戦いの日々であったがまるで懐かしむように振り返える。戦いだけではなく、御役目のため引っ越した『大橋市』。新たに転入した学校での学友たちの青春の日々、大赦から来た個性豊かな一族の人たち、とにかく色々あったが今では2人とっての思い出となりつつあった。
そのように話ながらいつも通りに学校への帰り道を歩いていたが、
信羽「ッ!」
信乃「アラーム…しかし、この音は『樹海化警報』と同じ!? きゃぁ!」
慌てふためく信乃と信羽。樹海化警報と呼ばれるアラームに酷似した音声が聞こえたかと思うと、その瞬間2人を包み込むように辺りが光る。その閃光に視界が奪われ強烈な光が消えた瞬間、2人の姿は忽然と消えており、そのような騒動とは裏腹に辺りは静まり返った。
―――――――――
【勇者部】
時と場所は変わって讃州中学の家庭科準備室兼勇者部部室、ここに幾多の少女たちが集まっていた。
友奈(結)「ヒナちゃん、ミトちゃん。みんなを集めて、何かあったんですか」
ここにいる少女たちは土着神の集合体である神樹から離反しようとする造反神を打ち倒すために神世紀・西暦の時代から集められた勇者と巫女である。
彼女らが今いる世界は神樹の内部に疑似的に再現された四国である。
ひなた「はい、結城さん。実は皆さんの活躍でまた神樹様の力が戻ったので、新たに勇者と巫女を呼ぶことができるようになったのです」
須美「そうですか。心強い味方がまた増えるんですね」
水都「私とひなたさんの呼びかけで少し特別な勇者を呼ぶ事ができるそうなんです」
若葉「特別な勇者? ひなた、いったいどんな勇者と巫女なんだ?」
ひなた「新たな神託では……『軍神』と呼ばれる勇者とその巫女のようですね」
銀「『軍神』! ひなたさんが前に言ってた若葉さんの異名みたいですね!」
若葉「いや、それはひなたが……」
歌野「ともかくその二つ名だけでクレイジーな勇者だっていうのは間違いなさそうね」
ひなた「では、さっそく呼び出してみます。水都さん」
水都「はい!」
ひなたと水都は祈るような仕草をすると心で呼びかけた。すると、部室内が光に包まれた。やがて光が治まったが……、
友奈(高)「……あれ、あれれ? 何も起きないよ」
園子(小学生)「本当だ~」
ひなた「おかしいですね。呼び出しには成功したのですが」
夏凜「前の銀や若葉たちみたいにどこか引っかかったんじゃないの?」
ひなた「そのようですね」
水都「すみません、慣れない事で……」
歌野「みーちゃんやひなたの責任じゃないよ」
風「そうね。って言っても前の事もあるし…なんかデジャブ…」
樹「お姉ちゃん、…それフラグ…」
犬吠埼姉妹がそう呟くと、勇者たちのもつ端末からアラーム音が鳴り響く。
棗「…これがフラグ回収…」
球子「見事な回収っぷりだ。3タマポイントくらいか」
風「ふ…私ぐらいの女子力になるとフラグ回収なんてお手のものよ」
雪花「風っち、それ…褒めてないわよ」
杏「そ、そんな事言わないで~バーテックスが現れたんですよ」
ひなた「ッ! 待ってください。神樹様の神託が…大変呼び出した勇者と巫女が『未開放地区』に召喚されてしまったそうなんです」
若葉「ひなた、それは本当か!?」
東郷「端末を見てください。ちょうど先日調査した未開放地区の境目付近に勇者の反応があるようです」
千景「早く行きましょう。未開放地区にいる以上、奴らが襲ってくるのは目に見えてるわ」
風「千景の言うとおりね。……勇者部出撃! 新たな勇者と巫女を迎えに行くわよ」
若葉「西暦勇者も出るぞ! バーテックスの殲滅もだ」
一同『おぉーーー!!』
園子(中)「みんな~気を付けてね~」
ひなた「若葉ちゃん、みなさんご武運を」
水都「うたのん、みんな、無事に帰ってきてね」
――――――――――
【召喚された世界で】
信乃「ん……ここは」
信羽「見慣れない場所……」
気が付いた2人は辺りを見渡す。どこかの市街地のようだが、少なくとも彼女たちが住んでいる『大橋市』や『神樹館』と呼ばれる学校の付近ではなかった。
信羽「し、しののん。その服装!」
信乃「服装って……な、何故我はいつの間に勇者の姿になってるんだ。それにこれは大赦に一時的に奉納していたはずだぞ」
信乃はいつの間にか蝦夷菊を思わせる白を基調としさし色に赤が加わえられており、その背中には蝦夷菊が家紋のように刻まれ、どこかの戦国武将を思わせるような信乃の勇者装束となっていた。さらにその手には戦いを終え、大赦に奉納した軍配も握られていた。
珍しく慌てふためく信乃だったが、信羽がぼーっとこちらをじっと見つめていた。
信乃「信羽?」
信羽「あ、あぁ。ごめん、しののんの勇者姿を久しぶりに見て惚けてた」
信乃「そ、そうか。何時も見せられないから運が良かったかな。…それにしてもここはどこなのだ?」
信羽「私にもなんだか。しののん…この気配」
信乃「あぁ。こう纏わりつくような嫌な感じだ。さっさと離れたいところだが」
彼女ら以外に誰もおらず静まり返った街並みに加え、信乃は自分たちに害異をもったような気配も感じていた。勇者の姿である以上、同じ力がない信羽の事もあるのでこの場にいるべきではないと判断した信乃は信羽を連れてここを離れようと声をかけようとした。
信乃「(!?)信羽、どうしたのだ!?」
信羽の目にはどこか異様な光が宿り、口からは呪詛のような言葉が漏れていた。
信乃「まさか…神託! 信羽、しっかりするのだ!」
信羽「……ッ! しののん……分かったの。今私たちがいるこの世界は…」
信乃「いや、残念だが遅かったようだ」
振り向きざまに軍配を振るい彼女らに音もなく忍び寄った白い生命体を一刀に両断。信羽が見上げると2人は全身が不自然のように白く、人より巨体をもった生命体に囲まれていた。
信乃「前より力が上がってる? 信羽、大丈夫か?」
信羽「うん。しののん……あれって」
信乃「そうだ。勇者でない信羽が実物を見るのははじめてだな。これがバーテックス…私たち人類の敵だ」
信羽を自らの後ろへ引き、バーテックスを見据える信乃。信羽を守りながら自らに置かれた状況を整理しつつ周囲の個体を処理していく
信乃「数は不利。増援も来る可能性もありか。いくら勇者システムがあるといっても……」
信羽「心配しないで。神樹様が教えてくれた。しののんが使っている勇者システムは200年後の最新型で、本気でやっても影響がないみたいだよ」
信乃「だから力が湧き上がってくるように感じたのか。ご都合主義とはこの事か」
力の説明を聞きながら第一波をあっさりと凌いだ。携帯端末を取り出しアプリのマップを見るとさらに赤い点の一団が2人に接近していた。迫りくる危機に信羽はぎゅっと手を握ってくる
信乃「信羽、我を信じろ!」
信乃は装束に備えたポーチから小さい人形のような物を何体か取り出し、接近するバーテックスの一団を見据える。
信乃「守りながらは不利だから大判振る舞いでやらせてもらおう。これよりこの戦場を掌握する!」
――――――――――
【『軍神』と呼ばれた勇者】
side:勇者部
未開放地区にたどり着いた勇者部の一行は変身し召喚された勇者の元へと急いでいた。
友奈(高)「未開放地区は神樹様の根がないんだね。ここで戦っても大丈夫なのかな」
棗「ひなたからの話だと神樹様の結界で建物壊しても影響はないらしい」
樹「それは都合がいいというか……神樹様の内部の世界って便利ですね」
東郷《こちら東郷、召喚された勇者と巫女を発見しました》
別動隊として動いていた東郷から連絡が入る。召喚された勇者と巫女を早期に発見するために東郷が須美・杏ら遠距離武器を持った勇者と護衛のために球子と園子(小)を引き連れ高い建造物から周囲を捜索し発見した旨を伝える。
風「勇者と巫女は無事かしら?」
須美《2人は無事な様子。なんですが…少し変なんです》
若葉「変、一体何があったんだ?」
友奈(高)「見つけた~。…って、な、なにあれ~!!!」
樹「み、皆さん、あれを!!!」
一同『(!?)』
友奈(高)・樹がバーテックスに囲まれた勇者と巫女らしき姿を見つけ声を挙げる、一同が視線を送った先には鎧武者のような存在が勇者と巫女を守りながらバーテックスと対峙している光景であった。
銀「すっげー。一緒に戦ってるのかな」
それに交りながら勇者らしき少女が鎧武者と連携しバーテックスを殲滅していく。その姿は統率された軍隊のようで銀がそれに感慨の声をあげる。
千景「味方なのかしら…それとも、敵?」
勇者たちにとっては明らかに異質な光景である。人見知りな性格の千景は敵なのか味方なのか疑っている様子だ。
side:信乃&信羽
信乃「第3波撃退! ……と思ったらまた来るのか。キリがないな」
レーダーを見るとまた一団が接近中の模様だ。余力があるがこのままでは消耗戦になるのを危惧した信乃。信羽に関しては数体の鎧武者に護衛をつけさせているが状況が悪化する前にここから離脱するプランも練ろうとした。
信羽「しののん、もう少し耐えて。直に援軍が来るから」
信乃「いや…来たようだが」
視線を送った先に様々なタイプがあれど、信乃と同じような装束を纏った少女たちの姿があった。しかし、困惑した様子である程度の距離からこちらを見ていた。信乃は少女たちの様子からさらに分析する。
信羽「どうしたんだろう?」
信乃「……多分、我の軍団を見て、味方なのかわからなくなっているのでは。せめてあの子たちに伝えることができればな」
信羽「そうかもしれないね。あ、しののん端末にあの勇者たちの連絡先があったはず」
信乃「まて、そんなの……あったわ。……個人情報はプライバシーに侵害がというが、緊急事態だから仕方ないか」
信乃は『秋原雪花』という子に連絡をかけた。理由は五十音順で連絡帳の一番上にあったからである。
雪花《あっと……もしもし》
信乃「こちらを見ている勇者たちだな? 我は『一条信乃』。勇者だ」
雪花《えっと、一条さん? あたしは『秋原雪花』。同じく勇者よ。こちらの巫女からあなたたちが未開放地区…つまりは敵にとられている領地に跳ばされたって聞いてね。急いで助けに来たって訳》
信乃「敵の領地に黙って踏み込んでしまったという訳か。その鎧の人形は我の心強い味方だ。状況は第3波まで撃退。だが、大きな反応を含めた第4派が接近中。非戦闘員…巫女を守りながら戦っている状態だ」
雪花《おっけー大体わかったわ。その鎧武者は味方ね。風っち、話は聞いた?》
風《聞いてたわ。今すぐそっちに行くから待っててね》
信乃「理解が早くて助かる…か」
すると、頭上を何かが高速で通りすがったのか発生した暴風で髪が舞い上がる。信乃は見上げると武器を構えた数人の勇者がバーテックスの一団へと突っ込んでいた。
side:戦闘
夏凜&銀「「一番槍ーーー!!!」」
若葉&棗「はぁぁぁああああああ!!!」
我先にと一団へ切り込んだ4人の勇者たち、夏凜と銀が二振りの武器で暴風のように敵を切り刻み、若葉の鞘から抜き放てられた一閃が多数の敵を一薙ぎに両断、棗がヌンチャクを振り回し多数の敵を穿つ。切り込み隊とも言える一隊の突入により敵の侵攻は揺らぐ。
若葉「勇者たちよ。私たちに続けーーー!!!」
風「犬吠埼風の女子力、見せつけてくれるわ!」
千景「塵殺してあげるわ!」
歌野「諏訪パワー…思い知りなさい」
続いて大きな得物をもつ風と千景が突入、風は伸縮自在の大剣を振り回し叩きつけ敵を破砕、千景は大鎌を振るい敵を刈り取っていく。その隙を歌野が鞭で打ち据えて補う。さらに敵の一陣は崩れていく。
友奈(高)「勇者…パアアァァァンチッ!!!」
友奈(結)「勇者…キィィィッッックッ!!!」
それを打破しようとバーテックスは堅めの個体を前線に送ろうとしたが、似たような容姿の2人の友奈が必殺技を放つ。堅めで中型の個体は一撃で破砕された。
東郷「友奈ちゃんたちに近づけさせはしない!」
須美「支援します!」
杏「下部から増援。支援攻撃をそちらに集中してください」
戦場が見渡せるポイントから的確に敵を狙撃する東郷と須美。杏は戦場の状況を見極め支援が有効となるポイントを算出し指示しながらもボウガンで敵を射抜いていく。
それを狙ってなのかトゲトゲしい個体がレーザーを放ってきた。放たれた無数のレーザーだったがそれを遮るように2人の勇者が前へと躍り出た。
球子「杏たちはタマと」
園子(小)「園子が護るよ~♪」
球子は手に持った盾で防ぐとお返しといったばかりに投げつける。刃が展開された円盤は敵を切り裂いていく。園子(小)は傘となった武器のモードを突撃槍へと変更させると連続して突いていき個体を穴だらけにした。
信乃「やるではないか」
援軍に来た勇者たちの活躍を見て心高ぶってしまう信乃。そう呟きつつも鎧武者に指示を出す。場を乱さぬよう陣を展開し、さらに勇者との連携も考えながら敵を殲滅していく。
若葉「あの勇者、この多数の兵隊を動かしながら戦っているのか。それにあの軍配、もしや私たちと同じ神の武器か」
若葉が信乃の戦闘スタイルに驚愕している。同時に若葉は信乃のもつ軍配に秘められた力の一片を感じる。信乃がもつ軍配はその昔戦国時代と呼ばれる日本の戦乱の時代、幾多の戦場・数々の武将に用いられた曰くつきの品で若葉たち西暦の勇者と同じ『神の武器』と同等の力をもついわくつきの物だ。
その軍配に宿る力は『軍勢を率い、導く』ものである。信乃の凄まじく高い適正により神樹の力を滞りなく使える。その力を有効に使うために大赦の開発した『依代』と呼ばれる人形に軍配の力を込めることで勇者と変わりとなる戦力として行使ができる。戦闘能力が低い信乃はこの兵隊まるで手足のように操る。これが信乃の基本的な戦闘スタイルなのである。
千景「ちぃ!」
風「しまった! 高速型に抜かれた!」
千景の舌打ちと風の声にはっとした表情となる若葉。高速型を呼ばれるバーテックスの個体が数体戦列を突破し、杏たちの元へと強襲をかける。
若葉「狙いは杏たちか!」
僅かな隙で戦術的な司令塔がいる支援チームを狙ってきたのを若葉が気付いた。しかし、護衛の球子と園子(小)も戦闘中で動けず、若葉からの位置は遠く前線の勇者たちの援護が間に合わない。
信乃「それを我が許すと思ったのか」
ただ一人、事前にこれを予期していたかのように信乃はポーチから数体の人形を取り出すと高速型バーテックスの進路前に投げつけると軍配を振るう。具象化された鎧武者は高速型に踏みつけるようにしその強襲を止める。止めとばかりに得物で何度も刺し穿ち個体は消滅した。
若葉「視野が広い。……本質は杏のような司令塔タイプなのか!」
若葉が信乃に関してそう分析する。数が半分に減ったバーテックスの一団にある変化が起こり始めた。
杏「合体! みんな気を付けて、『進化体』が来ます」
一か所に集まったバーテックスは合体し文字通り『進化』をした。
棗「『レクイエムバーテックス』…厄介なのが来た」
信乃「なるほど、あれが奴らの要か。撃退しないとここからの脱出は無理そうだ」
風「みんな、強敵だけど。あれを撃退すれば道が開けるわ。あと少しよ。新たな勇者も頑張って!」
風がみんなに檄を飛ばす。それは新たに召喚された勇者である信乃に対してもだ。
信乃「ふ……檄を飛ばされるとはな。実質、勇者1人で戦ってきた我としては同じ勇者と戦う事はここまで心躍るほどだったとは思わなかったぞ」
信乃は軍配を一度横に振るい、大型のバーテックスに目掛け軍配を突き出す。ポーチから色のついた人形を取り出すと勇者たちに伝えた。
信乃「我の切り札を使う! 少し時間を稼いでくれないか」
風「(!?)OK~。時間を稼げばいいのね。みんな一気に決めるわよ!」
風の一声に勇者たちは総攻撃の準備に入る。レクイエムはそれを阻止しようと残った個体を向かわせ、自らも砲撃などを加える。信乃は鎧武者に指示を出し多数の個体を足止めしていく。
千景「呪われし刃…あなたにはふさわしいはずよ!」
銀「よっしゃ! 勇者は根性!」
棗「邪魔よ!」
歌野「これでフィニッシュ!!!」
勇者たちの総攻撃が始まる。レクイエムはその圧倒的な力を発揮できず外殻がどんどん削られ着実にその生命力が弱っていく。
樹「全部まとめてーーー!!!」
雪花「まずは弱体化成功……」
樹がワイヤーでレクイエムを拘束し動きを制御。雪花が槍を何本も投げつける。無数の槍が突き刺さり、レクイエムをその場に縫い付けた。
杏「結城さん、高嶋さん、夏凜さん!」
友奈(結&高)・夏凜「「「どぉぉぉりやぁぁぁ!!! トリプル勇者ァ…パァァァァァンチ!!!」」」
杏の指示と共に上空へと飛んだ3人が神の力を纏ったパンチを同時にレクイエムに放つその巨体が揺らいだ。
杏「若葉さん、風先輩!」
風「面の攻撃でぇ…押しつぶ―――す!!!」
若葉「切り捨てる!!!」
風が最大まで伸ばした大剣で叩きつけ、若葉が居合で切り捨てる、光となった刃の一閃で巨体がぱっくりと割れる。
東郷「大人しくしてて。国防奥義!」
須美「同じく、国防…奥義!」
球子「いっ……けえええぇぇぇ!!」
東郷が狙撃でレクイエムの傷と正確に打ち抜く。火炎を纏った球子の旋刃盤が巨体をさらに切り裂き、最大まで引き絞りチャージの花弁がすべて咲き誇った須美の矢がレクイエムの傷跡に突き刺さり大爆発を起こした。
信乃「『精霊召依』……来い!『本田忠勝』!」
精霊を専用の依代に宿すことでその力を発揮する。精霊『本田忠勝』の力が宿った大型の鎧武者が具象化される。これが勇者信乃の切り札だ。豪槍を振りかぶると目も止まらなぬ速さで接近、中枢部へと振り降ろし巨体を真っ二つにした。
レクイエムはその巨体を維持できずはじけ飛んだ。その巨体から七色の光が飛び散り天へと昇っていた。残った個体は不利だと悟ったのか一目散に逃げて行った。
友奈(結)「敵はいなくなったようです」
信乃「……我らの勝利ぞ!」
その決め台詞と共に勇者たちから勝鬨が挙がった。
――――――――――
【事情説明と協力】
戦闘を終えた一同は、讃州中学の家庭科準備室兼勇者部部室へと戻った。
ひなた「皆さん、おかえりなさい。ご無事で何よりです」
歌野「たっだいま~。サモンされた勇者と巫女は無事だったよ」
水都「ご苦労様、うたのん」
園子(中)「お疲れさまだよ~」
信羽「な、園子ちゃんがもう1人」
園子(小)「私は小学生バージョン。こっちは中学生バージョンだよ~」
驚きながらも2人を交互に見る信乃と信羽。信乃はふむと頷くと納得しながら、
信乃「様々な時代と聞いていたが、違う時代の同一人物もいてもおかしくはないという事か。ここの代表は?」
ひなた「はい。勇者の代表は若葉ちゃんと勇者部部長である風さんですが、巫女は『上里ひなた』が務めさせていただいております」
信羽「『上里』! 『乃木』に続いて大赦の重鎮がまたここに」
信乃「まさにオールスター…というわけか。そっくりさんとも言える子までいるからのう」
友奈(結&高)「「ん、そうだね~♪」」
さらに驚愕した2人であったが、ひなたからかくかくしかじかという感じに説明。世界の現状とこの世界に呼ばれた御役目についてを聞いた。
信乃「緊急で聞けなかったが、大体わかった。信羽の言う通り、私たちは御役目があってここに呼ばれたという訳か」
ひなた「分かってくれて何よりです」
須美「お二人はどの時代の勇者と巫女なんですか? 私と小さい方のそのっち、銀は神世紀298年、結城さんたちは神世紀300年の勇者で」
若葉「私たち丸亀城勇者学校、歌野と水都は諏訪、雪花は北海道、棗は沖縄。西暦の時代に選ばれた勇者と巫女だ」
信羽「私たちは四国出身の神世紀99年……今は100年となりましたが、その時代の勇者と巫女です。神世紀となってからはバーテックスの侵攻は皆無でしたが、1世紀経とうとしていた時にバーテックスの襲来が神託よりもたらされ、私たちはその御役目に選ばれた」
信乃「そして、撃退に成功して御役目御免となった。今この時まではな」
ひなた「すみません、せっかく御役目を終えたばかりですのに」
信乃「謝る必要はない。せっかくの危機だ。我らの力が必要だからこそ呼んだのであろう?」
信羽「神世紀が300年まで続いているからこそ、私たちの御役目は未来に繋がっている。だからこそ、それを守りたいからこそ協力させてください」
この世界の事情を聞き、2人は勇者たちに協力の意を示した。信乃と信羽は立ち上がると手を差し出した。
信乃「『一条信乃』。神世紀99年の勇者だ。人からの『信』のために戦っていた。今ここに異なる時代の勇者とともに戦う事を誓おう」
信羽「『本山信羽』。しののんの親友で巫女をやっています。戦う事はできないがサポートの方で精一杯頑張らせてもらいます」
棗「……頼もしい、勇者と巫女の加入だ……」
風「OK。これからもよろしくね」
若葉「あぁ。よろしく頼むぞ2人とも」
風が信乃、若葉が信羽の差し出した手を握り、互いに握手を交わした。こうして『軍神』と呼ばれた勇者とそれを支えた巫女は造反神を鎮める戦いに身を投じることとなる。
オリジナル勇者・巫女の設定は前話を参照に。ゆゆゆいキャラは、まだやっていない人たちに対するものとしておいておきます。
〈解説〉
●『結城友奈は勇者である-花結いのきらめき-(以下、ゆゆゆい)』登場の勇者たち
・
西暦の時代に、北海道、旭川市のカムイコタン周辺で戦っていた勇者。明るく社交性の高い性格で、友人の多い中学2年生。笑顔は絶やさないが、その裏では、かなりクレバーで計算して立ち回る事が多い。『勇者である』シリーズメインキャラでは数少ない眼鏡キャラ。
ゆゆゆいでは、実装当初CRT率の高さと遠射型勇者にあるまじき攻撃ペースの速さという仕様もあり、必須カードクラスと呼ばれるポテンシャルである。
・
西暦の時代に、沖縄、南城市の海で戦っていた勇者。中学3年生、長身(『勇者である』シリーズでは一番高く。あの風や若葉よりも高い)で褐色、一見怖い不良のような外見だが、その心はとても優しい。生まれついての無口だが、一度口にしたことは必ず守り、面倒見が良い。
ゆゆゆいでは、必殺技の倍率が非常に高い。劇中ではイケメン性格なのか撃墜2を早速記録したそうな。
〈おまけ〉
もしも、『一条信乃』がカード化したら。
黄:範囲型、HP:1000代、ATK:1500少し、踏ん張り:D-、速度:C-、CRT:B+
・リーダースキル:軍神と呼ばれた勇者
このカードが所属するPT位置より前だと攻撃ペース・踏ん張り+20%、後ろだと攻撃力+20%に加えダメージカット+30を付与する。ただし、このカードが所属するペアにはその恩恵を受けれない。
・必殺技:軍神の大号令(消費ゲージ4つ)
[攻撃ペース昇、異常効果1回無効]5倍ダメージをライン範囲の敵に与え、30秒間攻撃ペース+50%、さらにバーテックスから受ける必殺技並びに付与する異常・特殊効果を1度だけ無力化する。(技強化の倍率は少なめで威力が低い変わりに強化バフの性能を上げた感じ)
・アビリティ:『我を信じろ!』
十段昇格時、20秒間自ペアのすべての能力に+100%。
コンセプトは素の能力・必殺技の火力を犠牲にした代わりに、リーダースキル・必殺技後の再始動までの強化・アビリティを強力にした晩成型タイプ。