オォォ
王は両手を広げ天を仰ぐ
そしてドサリと膝から王は地を付き最期は地面に倒れた
次第に王の身体は白く魂となり消えていった
「勝った……?」
この場に居たISを纏う五人の専用機持ちの誰かが呟く
其処には歓喜や達成感などは無くただただ多くの専用機持ちが死んだ悲惨な殺し合いが終わったと言う紛れも無い事実しか無かった。
「………後は織斑先生貴女が」
片腕を王に斬られ尚立ち向かったロシア製第3世代型IS ミステリアス・レイディを纏うロシア国家代表 更識楯無が言う。
織斑先生と言われた淡い桜色のIS 第2世代型IS 暮桜を纏い無数の切り傷が刻まれて未だ其処から血が流れている、彼女こそ世界最強と謳われているISパイロット織斑千冬である。
千冬は楯無の方を向き無言でうなづく、やる事は分かっている彼女がやらなくてはいけない、やらなくてはならざるを得ない状況になって居た。
千冬はチラリと無数の専用機持ちの死骸の中の一つを見る、その死骸は死ぬ間際に余りにも絶望した様な状況に落とされて殺されたのだろう。
彼女…織斑千冬の彼を見る目は憤怒の表情をし彼が生きていたら殺そうとするかの様な怒りに満ちた目をしていた。
「結局お前は何も救えなかったな自分の命も、所詮その程度だったのさお前は」
『実の弟の死骸』に余りにも厳し過ぎる言葉を投げ掛ける千冬だが…仕方ないのだ、彼女の弟『唯一男でISを扱える人間であり世界最強の弟 織斑一夏』は其れだけの実の家族にさえ冷たい言葉を投げ掛けられる程の……この戦いすらも織斑一夏らが干渉しなければ戦い等には発展しなかったのだ。
余りにも許す事さえ出来ない事をした一夏はこの場に生存している人間全員に憎しみを与えた。
片腕を失った楯無は腕以外にも実の妹さえ一夏の所為で死んでしまったのだ、いや…一夏について行った馬鹿な女と蔑めば言い…言いのだが千冬と楯無とは状況が違う。
「かんちゃん……私がもっと姉としてしっかりしていれば…」
妹の亡骸を抱き締めながらそう呟く。
その姿を申し訳無さそうに見つめながら、彼女…織斑千冬は王の近くにある錆びれた剣が刺さっている篝火に手をかざす。
すると千冬の身体に炎が纏い出す……が熱くはない逆に温もりさえ感じながら千冬はゆっくりと目を閉じ眠りについた。
漸く悲惨な事件は終わった、織斑一夏らによる王の復活そして専用機持ちらにより無数の火継ぎの試練を終え王となった化身達との交戦そして撃破。
そして……王の化身の撃破により新たな王が生まれた。