戦姫絶唱シンフォギア ~Gungnir Girl's Origin~   作:Myurefial0913

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EPISODE3 戦争の終結

 

 

 

 

 

 突然始まった聖遺物をめぐる戦争。その終わりもまた、突然であった。

 

 暴走していた立花響が突如として現れなくなったことを受けて、事態は終息。

 持つ者に必ず勝利をもたらすとされる槍。

 神槍や魔槍と評されるその力を身に纏った少女は、この戦争において一度の負けは無く、最後の決戦もまた未知の出来事、不可抗力により勝負事態が消滅。

 伝説の再現となったこの戦いにおいて、戦争を仕掛けた日本以外の国々は、聖遺物に関して何の成果も得られず、被害だけが積み重なった。

 

 

 こんなものは祖国において汚点でしかない。

 そして彼らは、この戦争を無かったことにしたいと、そう宣った。

 

   

 では、この戦争の責任は一体誰が取るのか。世界は暫くこの話題で一杯一杯になってしまった。

  

 この戦争において世界のすべてが被害者であった。

 一番の被害があった国である日本は連合国側に対して巨額の賠償金と支援を要求。国際社会上の常識から当然とされ、痛烈な批判を受けた連合国はこれを受諾。 

 連合国以外に加害者として一番焦点を当てられた少女もまた被害者であり、その原因を作ってしまったのも連合国だった。

 

 

 結果、連合国側の頭の悪い首脳部の自業自得に一方的に巻き込まれた日本と国連組織のS.O.N.G.、というのが世界の通説であった。  

  

  

 国連組織、超常災害対策起動部タスクフォース、通称S.O.N.G.は日本を含む各国政府に通達。

 

 聖遺物を狙った今回の戦争において連合国側は著しく正統性を失う根拠をもとに、無秩序に無関係な人々を亡き者にしたとして、組織への関与と永久に情報開示を禁止。

 

 日本もまた、その場しのぎの責任逃れのために組織を貶めたとして、同じく組織関与及び情報開示を禁止する。

 

 そして、この両者より迷惑料及び賠償金を要求する、といった内容だった。

 

 明らかに一組織として逸脱した内容ではあったものの、強く言える立場ではなかった各国政府はこの要求を飲まざるを得なかった。

 各国上層部が集まる国際連合も何故かこれには後手にまわり、これを承認。

 

 

 世界中に被害をもたらせるほどの力を持った組織として批判はされるが、うかつに手をだせば今回の二の舞にならざるを得ないとして、世界中で今回の出来事を黙認し、闇へと葬り去ろうとした。以後、このことを話題に上げるのはタブーとされた。

 

 情報が流れることがなくなり権限がある程度強くはなったが、これまで通りに活動していくこともS.O.N.G.は発表した。  

 

 聖遺物の保有は出来なくなったが、緊急時にはちゃんとその恩恵を受けれると知って、各国が安堵したのはここだけの秘密。

 

  

 

 

 だが、一般人にはただただ苦しく辛い思い出であり、密やかに語り継がれていくこととなる。

 世界が再び過ちを犯した事実を忘れないために……。

  

 

 

 


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