蒼き鋼のアルペジオ─ディソナンス─   作:葱沢 桐ノ丞

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Depth.012 嵐の中へ・後編

 

 

said 優

 

「優、重力子反応を検知したわ。たぶんタカオの超重力砲よ」

 

「401は!?」

 

「タカオが索敵の手を緩めていないところを見るとなんとか無事のようね」

 

「…そう。では、私達は先程話し合った通り、敵駆逐艦隊がコチラの射程に入り次第攻撃を開始します」

 

「了解」

 

クマノの報告を聞きながら私はメインパネルに表示されたレーダーなどの情報を確認していく。その中で一つ、気になることがあった

 

「…クマノ、タカオのカタログスペック上の索敵範囲と現在の予想索敵範囲をマップに重ねてちょうだい」

 

クマノは了解と短く返事を返し、即座にマップに大小2つのサークルを表示させる

 

「…何となく分かるけれど一応聞くね。小さい方が現在の予想索敵範囲だよね?」

 

もちろん、原作知識があるので分かってはいる。が、やはり信じたくはない

 

「優、現実逃避はやめなさいな。分かってるんでしょ?小さい方がカタログスペックという事が」

 

「ですよねえ…」

 

そんな気持ちをしっかりとクマノは粉砕してくれた。もうやだぁ

 

「で、どうするの?」

 

「このまま突撃し、超重砲による敵駆逐艦隊を撃破する。その後、タカオを牽制しつつ離脱し再度横須賀港へ向かう。OK?」

 

何とか気を持ち直し再度作戦を確認する

 

「わかったわ。」

 

「では始めましょう。両舷前進、第三戦速。超重砲の発射タイミング任せる。オペレーションスタート!」

 

「了解。両舷前進、第三戦速。オペレーションを開始します」

 

クマノの復唱とともに艦は速力を上げ、敵駆逐艦隊との距離を縮める。私たちの接近にタカオが気づいたのか駆逐艦隊は私たちの方へと進路を変える

 

「超重力砲、エンゲージ。目標、敵駆逐艦隊」

 

クマノのつぶやきとともに船体が駆動音を立てて変形してゆく。喫水線あたりから上下に割れた船体は宙に浮き、超重砲の発射に備える。そして駆逐艦隊が一直線に並んだ瞬間

 

「発射空間軸固定!発射角修正、仰角プラス1度。 超重力砲、発射!」

 

一筋の仰々しい光線がクマノの船体から放たれ、敵駆逐艦隊を貫く。光線が通り抜けた後には駆逐艦隊の姿は見えず、荒れた海が広がっていた

 

「敵駆逐艦、ロスト。轟沈したものと判断し、現海域からの離脱を行います」

 

「了解」

 

「さてタカオ、お土産よ。牽制攻撃開始」

 

敵駆逐艦隊を視認できず、レーダーからもロストしたことから轟沈したと判断し、私たちは進路を反転、タカオを攻撃しつつ横須賀港へと撤退する。あとは蒼き鋼がやってくれるだろう

 

「優、報告よ。タカオに向けて超重砲が発射、タカオの船体の影にかくれていたイ501に直撃、轟沈したそうよ。そしてタカオは401にキーコードを奪取され、太平洋へ撤退したわ」

 

「そう。早かったね」

 

もう少し時間がかかると思っていたがそうでもなかったらしい。流石は千早群像と言ったところか…

 

「あら、何か言いたいことでもあるの?」

 

「いや、何も無いよ」

 

「ふーん。ま、いいけれど。それで?このまま横須賀港に行くことにしていいのかしら?」

 

「うん、できるだけ最短距離でお願いね。私は少し疲れたから休むよ」

 

そう言って、クマノの返事も聞かずに私は艦橋を出る。1度深呼吸をし、チラリと窓の外の景色に目を向ける

 

どうやら台風をぬけており荒れ模様だった空は一変し、キラキラと柔らかな光が降り注ぎ始めていた





あけましておめでとうございます。そしてお久しぶりです

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次回更新日はまたしても未定でございますがそれまで、シーユー・:*+.(( °ω° ))/.:+
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