~束 Side~
束
「う~~~ん…」
私は今、この間のタッグトーナメントで起きた事件…
その原因になったドイツのISを調べていた
とーくんがあの不細工な偽物をぶっ壊したけど、ちーちゃんからコアが無事だったって聞いてクーちゃんに【ドットブラスライザー】と【ラインバレル】を持って来る時に一緒にコアも持って来て貰った
でもコアはすぐに返さないといけないらしいからデータだけ写しを取って次の日にはちーちゃんに送り返しておいたよ
まあ【VTシステム】に関するデータは消去しておいたけどね
それで今はその写したデータを見てるんだけど…
束
「…やっぱり弄られてる…」
【VTシステム】のデータが基本の物より性能が上がっていた
コレのせいで乗り手がいないのに勝手に動き出した訳だ…
けど…
束
「誰がこんなプログラム組んだんだろ?ドイツの馬鹿共の中にこんな事が出来る奴がいないのは調べが済んでるし…」
そう…あの後、ドイツの連中に責任を取らせようと思ってあの国の不正の証拠を集めてた
それに合わせて誰がコレを積んだのか調べる為に【VTシステム】の研究をしていた連中も全員調べてあげた
でもその中にはこんな強化プログラムを組めるような奴は一人も見当たらなかった
もしかしたら他の部署かもと思って探したけどそれらしい人間は見つからなかった…
束
「それに【ゴーレムⅠ】…アレも不明な事がある…」
いっくんとリーちゃんの試合に乱入した【ゴーレムⅠ】…あっちもあの後、とーくんに運び込んで貰って調べた
その結果、やっぱりあれは束さんの所から盗まれた【ゴーレムⅠ】に間違いなかった…
それも予想通り僅かだけど性能が上がっていた
つまり盗まれた後誰かが手を加えたって事か…
束
「【ゴーレム】を盗んで送り込んだ奴…【VTシステム】の強化………まさか…裏にいるのは同一の存在?」
だとしたら…
そんな事が出来るのは…
束
「やっぱり…アイツ等なのかな…」
実はこんな事が出来そうな奴等に私は心当たりがあった…
そいつ等の名は…
束
「…【
あの国際テロ組織が動いた?
でも何の為に?
束
「…これ以上は情報が足りないか…」
直接動いて調べるにも今は忙しいし【
束
「取り合えず【VTシステム】の証拠をちーちゃんに送っとこ…委員会を通じて糾弾すればあの国も少しは反省するでしょ。」
それでもしないなら束さんが直接引導を渡してやる!
束
「取り合えずこっちはこれで良し!!後は………」
私は後ろに視線を向けた
そこにあったのは完成した2機のIS
『青い
その内の一つ…
『赤いIS』に目を向けると…
束
「…あの子に使いこなせるかな~…」
この機体を渡そうと思っている子が使えるか不安で仕方無かった…
ちーちゃんに無理言って資料を送って貰ったけど『アレ』じゃ不安しかないんだよね~…
束
「それに引き換えこっちは大丈夫なんだけどな~…」
そしてもう一方の『青い
この機体の持ち主には束さんは何の不安も感じないんだよね~…あの子はそれだけの努力を重ねたんだもんね~…
束
「はぁ…まあいいや…あの子に関しては考えてる事もあるし渡した時に言えばいっか…」
赤い機体には色々と細工をしてあるからね…
ま、あの子の性格なら教えたら間違いなく文句を言うけど、これが束さんに出来る最大の譲歩だから諦めても~らおっと!
そう結論付けると束さんは次の研究に取り掛かった…
束
「さ~て!次はどんなの造ろっかな~♪」
とーくんから貰った大量のデータの中から次はどんなISを造ろうか探し始めた♪
~束 Side out~