~千冬 Side~
臨海学校から戻って数日が経過した
その間に起きた事だが…
まず、学園に戻ると私はそのまま箒を懲罰房にぶち込んだ
臨海学校前までコイツが入っていた時と同じ部屋だ…どうせコイツの事だからまた戻って来るだろうと思って室内の掃除も簡単に済ませる程度にしていたんだが、まさか本当にすぐに戻る事になるとはな…
次にオルコットの【ハルファス・ベーゼ】に学園に残っていた生徒と教師が驚きまくっていた
巨大ロボの布仏の【ワイバーン・ガイア】と違って【ハルファス・ベーゼ】は通常のISと同サイズの第5世代だからな…驚くのも無理ないか…
最後に一夏だが…たった一晩で怪我が完治するなんて非常識な事が起きたから学園に戻るとすぐに精密検査を行った
検査の結果、体に異常は無く、後遺症も無いとの事だ
それは正直良かったと私は安心した…
だが…
今度は別の問題が浮上した…
それは一夏の【白式】が
一夏が検査を受けている間に【白式】の調査も行ったがまさかISまでこんな事になっていたとは…
本当に…一体一夏に何が起こったんだあああああぁぁぁぁぁっ!!!
~千冬 Side out~
~一夏 Side~
一夏
「うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
俺は今、放課後の訓練でオルコットと模擬戦をしている
精密検査の結果問題無しと言われたから、鈴やオルコット達の訓練に混ぜて貰ったんだけど…
何で【白式】がパワーアップしてるんだ?
て言うかいつの間に
名前も【白式・雪羅】になってるし、性能も上がってた…
鈴達も新しい【白式】に驚いてたし何でこうなってんだ?一体何が起きたんだよ?
でも…
ドガアアアァァァンッ!!
一夏
「ぐわあああああぁぁぁぁぁっ!!!」
俺はオルコットにアッサリ負けた…
【白式】がパワーアップしたから今度こそ勝てるかもと少しでも思っては見たけど…やっぱり無理だった…
そりゃそうだ…オルコットの方も【ブルー・ティアーズ】が第5世代の【ハルファス・ベーゼ】になったんだもんな…
それに新しい【白式】に着いて行けず使いこなせていない俺…【ブルー・ティアーズ】の方が着いて行けなくなったオルコット…お互いの実力差があり過ぎるもんな…
一夏
「も、もう一回!!」
セシリア
「いえ、織斑さん、貴方はまずその新しいISを知る事から始めた方がよろしいですわ。」
一夏
「え?」
セシリア
「今の戦いを見ると…その機体は性能が上がった分、燃費が更に悪くなっていますわね?その左腕の装備、【零落白夜】と同じでシールドを張るだけでもSEを消費し続けている様に見えましたがどうですか?」
一夏
「うっ…分かるのか?」
一回戦っただけで見抜かれたのか…
セシリア
「ええ、SEが0になって自滅する時間が今まで以上に早かったですからね。【零落白夜】以外でSEを使いそうな装備と言えばそれくらいでしょう?」
一夏
「…仰る通りです…」
オルコットの言う通り、この【白式・雪羅】はどうも【雪片弐型】の【零落白夜】の他に左腕の新装備【雪羅】を使う場合でもSEを消費するみたいだった…
その事がまだ分かっていなかった俺は【雪羅】のシールドの強度に調子に乗ってコイツを使いまくって一気にSEを減らしてしまった
そしてSEが残り僅かになったせいで【雪羅】のシールドが張れなくなった所をオルコットにトドメの一撃を喰らって負けたんだよな
…カッコ悪い…
セシリア
「今のままでは戦う以前の問題です。貴方の場合は先ず『自滅』をしない事から始めた方がいいですわ。」
自滅って…その通りだから何も言えないけど改めて言われるとキツイな…
でも、そうか…だからオルコットは先に機体を知る事から始めろって言ったのか…
一夏
「分かったよ。」
そうと分かれば、まずは【白式・雪羅】の事をよく知る事から始めよう!!
あ!でももうすぐ期末テストもあるんだよな…
そっちもあるから大変だなぁ~…
~一夏 Side out~