IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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第118話:弟子入り成功!

 ~永遠 Side~

 

 織斑の弟子入りを断ったワシは家に帰ると少し身構えた…

 

「………」

 

 うちには束さんがおるからのぉ…織斑を追い返したと知って色々と言われると思うたんじゃが…

 

「いっくん…明日もいるといいね?」

 

 簪と本音同様、束さんもワシの意図に気づいとった

 ワシが驚いたのを見て小さく笑った

 

「なんだかんだでとーくんとは一緒に暮らしてきたんだもん!何を考えてあんな事言ったのかは大体察しがつくよ♪」

 

永遠

「スマンな…」

 

 やはり…こん人には敵わんのぉ…

 それから日が沈み始めた頃…

 

「降って来たね?」

 

 予報通り雨が降って来た…と言ってもどしゃ降りではなく少し強めの小雨と言った所じゃな…

 

永遠

「織斑…お主の覚悟…見せてみい!!!」

 

 ~永遠 Side out~

 

 

 

 ~一夏 Side~

 

一夏

「ブエックションッ!!!」

 

 う~!さみい!!

 真夏とは言え一晩中雨の中にいるのは堪えるな…

 でも、俺は諦めねえぞ!!

 絶対にアイツの弟子にして貰うんだ!!

 雨になんか負けて堪るかよ!!!

 さて、朝飯にするか…こんな事もあろうかと思って数日分の食料は持って来てあるからな!

 俺が荷物から食い物を出そうとした時…

 

永遠

「まだおったか?」

 

一夏

「!?」

 

 火ノ兄がやって来た

 

永遠

「中々頑張るのぉ?」

 

一夏

「当り前だ!!俺だって軽い気持ちでココに来たんじゃない!!!」

 

 俺が自分の覚悟を言うと…

 

永遠

「さよか…」

 

 パサッ…

 

一夏

「…え?」

 

 火ノ兄が俺にタオルをかぶせてくれた…

 

永遠

「合格じゃ…主の覚悟、確かに見せて貰ったぞい。」

 

一夏

「え?」

 

 今、何て言ったんだ?

 合格?

 それって…つまり…

 

永遠

「先ずは風呂に入れ、その後は飯じゃな…訓練をするのはそれからじゃ。」

 

一夏

「ヤ、ヤッタアアアアアアアァァァァァァァァァァァッ!!!」

 

 俺の弟子入りを許してくれたんだ!!

 

一夏

「よろしくお願いします『師匠』!!!」

 

永遠

「ドアホ!!師匠と呼ぶ出ない!!」

 

一夏

「え?でも…」

 

 修行を付けて貰うんだから師匠だろ?

 

永遠

「同い年の奴にそげな呼ばれ方されとう無いわい!!ほれ!早よ行くぞ!!」

 

 師匠はそう言って歩き出した

 

一夏

「ああ、待ってくれ!!!」

 

 俺は慌てて荷物を背負うと後を追いかけて行った

 

 ………

 ……

 …

 

 師匠の家にやってきた俺はいきなり驚いた

 何故なら…

 

「いらっしゃ~い♪」

 

 束さんがいたからだ

 確かに束さんがココに住んでたって千冬姉から聞いたけど居場所がバレたから出て行ったみたいな事を言ってたのに…本当はまだいたんだ!?

 その後、この島に温泉があるからそこに入って来いって言われた時は驚いた…まさか温泉があるなんて思わなかったからな…

 それで俺は師匠に案内されてワクワクしながら温泉に向かったんだけど…

 何とその途中で熊と出くわした!!!

 何で熊まで居るんだよこの島!?

 そう思いつつも俺は咄嗟に『死んだ振り』をしてやる過ごそうとした…でも熊はそんな俺に目もくれず温泉に入って行った

 え?熊も温泉に入るの?

 それを見て呆然とする俺に師匠が島の動物達は大人しいから大丈夫と言われた

 だから攻撃するなと注意をされて俺も温泉に入ったんだ

 一緒に入ってる熊は怖いけど…温泉…凄い気持ちよかった…

 ただ…

 

 ………

 ……

 …

 

全員

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!」

 

 温泉から戻ると師匠達が俺の『死んだ振り』をした映像を見て大笑いしていた

 

一夏

「だあああああぁぁぁぁぁっ!!いつの間に撮ったんだあああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 ~一夏 Side out~

 


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