IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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第123話:第3回織斑家家族会議

 ~永遠 Side~

 

 あ~…日が沈む~…

 晩飯の用意をせんといかんな~…

 風呂にも入らにゃならんの~…

 

 ………

 ……

 …

 

 また懲りずに来るんじゃろうな~…

 

永遠

「はぁ~…」

 

 ワシは最近この時間になるととても憂鬱になる…

 その理由はあの『ホモ』じゃ…

 本人は違うと言うとるがあやつは絶対ホモじゃ!!

 なんせあのホモ、ワシ等がいくら注意しても風呂場に乱入しようとしよる!!

 このままじゃとワシの貞操も何時まで守れるか不安じゃな~…

 

永遠

「はぁ~…」

 

 溜め息が何度も出るの~…

 

 ………

 ……

 …

 

 そして今日も晩飯を食い終ると…

 

一夏

「師匠!!今日こそお背中を流させてください!!」

 

 懲りずにホモが同じ事を言ってきおった

 

永遠

「じゃからいらんと………あ!?」

 

 ワシは振り返りながら拒絶したんじゃが振り返るとホモの後ろに見知った人間がおった

 

一夏

「え?」

 

 織斑もワシの反応に気付いて後ろを振り返ったが、その瞬間固まりおった

 何せそこにおったのは…

 

一夏

「ち、千冬姉!?」

 

千冬

「………」

 

 ホモの姉…織斑先生じゃった!!

 腕を組んで仁王立ちしながら織斑を睨みつける織斑先生の姿がワシには女神の様に見えてしもうた…傍から見れば女神ではなく鬼に見えるじゃろうがの…

 

千冬

「…一夏…貴様…今、何をしようとした?」

 

一夏

「い、いや、俺はただ師匠の背中を流そうと…」

 

千冬

「ほぉ?火ノ兄は嫌がっているようだが?」

 

一夏

「そ、それは…その…」

 

千冬

「以前、デュノアの事で火ノ兄に説教されたのをもう忘れたのか?肌を見られたくない奴もいると言われたよな?」

 

一夏

「あ…うっ…」

 

 う~む…正論じゃからホモは何も言い返せんのぉ…頑張ってくれ…

 

千冬

「火ノ兄、この馬鹿は私が見ておくから風呂に入って来い。」

 

永遠

「スマンのぉ…」

 

 ワシは織斑先生に礼を言うと風呂場に向かおうとした

 じゃが…

 

 ガシガシッ!!

 

永遠

「…へ?」

 

 ワシの両腕を簪と本音がガッシリと掴んでおった

 

永遠

「…お二方…どうかなさいましたかのぉ?」

 

 何か知らんが嫌な予感がする…

 なんせこの二人…さっきからずっとニコニコしとって逆に怖い…

 

「ンフフ~♪大丈夫だよ♪今日から永遠は…」

 

本音

「私達が背中を流してあげるから~♪」

 

全員

「………へ?」

 

 何を言うとんのじゃ?

 

千冬

「オイ!更識!布仏!いくら何でもそれは教師として見過ごせんぞ!!」

 

 ウム!そうじゃよな!!

 

本音

「大丈夫です!!一緒に入ると言っても『水着着用』です!!」

 

「ですからやましい事は起きません!!!」

 

永遠

「いや、ちょい待ち…」

 

 水着着ればいいという訳では…

 

千冬

「ふむ…他人の家で口煩くする訳にもいかんし…それなら…」

 

永遠

「オイコラ!!!」

 

千冬

「そうだな…ならお前達の着る水着は『IS学園の指定水着』でやれ!!それが私の出来る最大限の譲歩だ!!」

 

「分かりました!!」

 

永遠

「え!?まさか…持って来とるんか!?」

 

本音

「そだよ~♪」

 

永遠

「ちょっと待てい!!IS学園の指定水着って言ったら…」

 

本音

「これだよ~♪」

 

 やっぱり『旧スク水』じゃった!!!

 何でそんなもん持って来とるんじゃ!!!

 

千冬

「随分用意がいいな…それなら問題無い。」

 

永遠

「待たんかい!!!」

 

 納得するな!!もちっと粘らんかい!!!

 

「さぁ永遠♪」

 

本音

「行こ~♪」

 

永遠

「待たんかお主等!!そげな事セシリアに知られたら…」

 

 何が起こるか分からん!!

 そう思っておったのに…

 

「大丈夫!!!」

 

本音

「セッシーには話を通してあるよ~♪」

 

永遠

「何ですと!?」

 

 既にそこまで手を回しておったのか!?

 しかし、これでは…

 

「という訳でお風呂入ろ♪」///

 

本音

「3人だから温泉の方だよ~♪」///

 

 逃げ道を塞がれたワシはそのまま2人に引きずられて行ってしもうた…

 

 ~永遠 Side out~

 

 

 

 ~千冬 Side~

 

千冬

「…さて一夏…コレで火ノ兄の背を流す必要は無くなったな?」

 

一夏

「…はい…」

 

 取り合えずコレで火ノ兄は大丈夫だ…

 まさかアイツ等がこんな手を撃って来るとは思わなかったが考えてもみれば恋人同志なら問題は無いな

 となると、後はこの『ホモの弟』だな…

 

千冬

「束…コイツと二人で話せる場所はあるか?」

 

「それなら離れの部屋があるよ。いっくんはそこで寝泊まりしてるからそこを使うといいよ。」

 

千冬

「分かった…一夏、そこに案内しろ!!!」

 

一夏

「…はい…」

 

 私は一夏に案内され、その離れの部屋に向かった

 

 ………

 ……

 …

 

千冬

「まさか3回もする事になるとはな…『第三回家族会議』を始めるぞ!!!」

 

一夏

「………」

 

 離れに着いた私は早速家族会議を始めた

 一夏は正座して私の前にいる…

 

千冬

「一夏………」

 

一夏

「………はい…」

 

千冬

「いい加減認めろおおおおおおぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」

 

一夏

「認めてたまるかああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

 私達の家族会議は休みを挟んで丸一日続いた………眠い…

 

 ~千冬 Side out~

 

 


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