~永遠 Side~
束さん達がワシの島に墜落してから1年たった
この1年、束さんとクロエはワシのISにあったデータと追加のデータを解析して、それを元に束さん製の第5世代機の開発に取り掛かっておる
出会った頃の束さんなら第4世代を造るのも結構な時間が掛かったそうじゃがワシのおかげで束さんの技術力は飛躍的にアップしたらしい…実感はないがな
そのおかげで、最近になって新型はようやっと形になって来たらしいがさすがにワシのISと比べると性能は劣るそうじゃ
ちなみにこの島は束さんが一部改造してテレビやネットが使える様にしてくれたんじゃ
そんなある日、3人でテレビを見ながらくつろいでると…
TV
『先程、藍越学園とIS学園の合同入学試験会場にて男性がISを起動したとの事です!』
ん?…今、なんつった?
TV
『ISを動かした男性の名前は【織斑一夏】さん、15歳。織斑さんは藍越学園の試験を受ける為に会場に来たのですが、道に迷ってしまい間違ってIS学園の入試会場に迷い込み、そこで試験の為に用意してあったISに不意に触ってしまったところ、起動したとの事です。』
束
「いっくーーーーーーーん!?」
永遠
「ほ~男の操縦者か~…」
クロエ
「兄様以外にもいたんですね~…」
束さんは驚いとるがワシとクロエは気にならんかったな
永遠
「ん?…確か織斑一夏というと束さんがよく話していた者と同じ名前じゃな。…偶然とは恐ろしいのお~…」
束
「違うよ!本人だよ!何してんのあの子はーーーーーーーー!?」
クロエ
「こんなに取り乱す束様も久しぶりですね~…」
永遠
「うちで暮らすようになって免疫出来てたようじゃからな~…」
初めは毎日のように驚いとったからな最近はそんなに驚くことは無くなったようじゃが
TV
『織斑さんは第一回モンドグロッソで優勝した織斑千冬さんの実の弟であるとの事です。』
束
「一体何でこんな事に!とりあえずちーちゃんに詳しく聞かないと!」
ちーちゃん?ああ、織斑千冬の事か
TV
『なお、織斑一夏さんは話し合いの結果、IS学園に入学する事になったそうです。』
永遠
「IS学園?」
クロエ
「その名の通りISを学ぶ為の学校です。この学園はどの国にも属していません。そして、あらゆる国家、組織はIS学園に一切干渉できないという国際条約があるんです。」
永遠
「ほ~~~、しかしその織斑という奴は大丈夫かのぉ?その学校は女しかおらんのじゃろ?ストレス溜まって死なんといいがな~。」
クロエ
「ありえそうで怖いですね~。…兄様はIS学園に行きたいですか?」
永遠
「興味ないのぉ~…」
ワシにはどうでもいい事じゃからな~
~永遠 Side out~
~束 SIde~
私は今、急いでちーちゃんに連絡を取ってるんだ
Prrrrrr
千冬
『もしもし。』
束
「ちーちゃん!さっきのニュース何なの!」
千冬
『束か!丁度良かった私もお前に聞きたい事があった!』
束
「聞きたい事って?」
千冬
『この件はお前が関係しているのか?』
束
「そんな事してないよ!してたら慌てて電話なんかしないよ!」
千冬
『そう言われてみるとそうだな。』
束
「それで何でいっくんがISを動かしちゃったの?」
千冬
『ああ、テレビで言ってた通りなんだが、あの馬鹿は藍越の入学試験を受けに行ってどういう訳かIS学園の用意していた【打鉄】の置いてある部屋に迷い込んでな。』
束
「それを触って起動させちゃったんだね…」
千冬
『…そうだ…ハァ~…お陰で今朝からその対応に追われている始末だ。』
声だけでもちーちゃんが疲れてるのが分かるね
永遠
「しかしその織斑という奴は大丈夫かのぉ?その学校は女しかおらんのじゃろ?ストレス溜まって死なんといいがな~。」
クロエ
「ありえそうで怖いですね~。」
とーくんとクーちゃんは相変わらずのんびり話してるし
千冬
『所で束、お前の他にも声が聞こえるんだが誰かいるのか?』
束
「うん、二人いるよ。今一緒に暮らしてるんだ。」
千冬
『一緒にって、お前がか!』
束
「それどういう事かな?束さんだっていつまでも昔と同じじゃないんだよ。少しずつ他の人にも興味を持つようにしてるんだよ。」
千冬
『なんだと!?』
束
「まあそれは別にいいけどさ。けどそっちは大変だね~。まさかいっくんもISを動かすなんてね~。」
千冬
『まったくだ。………束…今何て言った?』
束
「へ?」
千冬
『今、一夏『も』と言ったな?』
束
「あ!?」
やばい!口が滑った!?どうしよ~!?
~束 Side out~
次回『第015話:二人目』