IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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お待たせしました。

今回から本編に入ります。


1学期
第026話:IS学園


 ~一夏 Side~

 

真耶

「このクラスの副担任になった山田真耶と言います。よろしくお願いします」

 

一夏

「………(き、気まずい…)」

 

 俺は織斑一夏、世界で初めての男のIS操縦者としてここIS学園に強制入学されてしまった

 俺は1年1組に編入されたんだけど、現在、クラス中の生徒の視線が俺に集まっている

 その理由は簡単!俺以外は全員女子だからだ!クラスどころか学園でただ一人の男だから皆珍しいんだろう…

 だからってそんなにガン見しなくていいだろうと思う…そんな事を考えていると…

 

真耶

「…くん?…斑くん?織斑一夏くん!?」

 

一夏

「え?は、はい!俺!?」

 

真耶

「大声出してごめんなさい!で、でもね、今自己紹介で『あ』から始まって次は『お』で始まる織斑くんなの。嫌かも知れないけどやってくれないかな?」

 

一夏

「い、嫌とかじゃないですから!そんなに謝らなくてもやりますから!」

 

真耶

「本当ですか?本当にやってくれますか?」

 

一夏

「やります!やりますから…えー…織斑一夏です、よろしくお願いします。」

 

女生徒達

「………」

 

 何だ、この視線!他にも何か言わないといけない空気になってる…えーと…

 

一夏

「…い、以上です!」

 

女生徒達

「………」

 

 ズンガラガッシャーン!!

 みんなコケた…

 

一夏

「あれ?ダメ?」

 

 あ、よく見たらコケてない子もいる…

 

「駄目に決まってるだろ馬鹿者!?」

 

 スパァーン!

 

一夏

「ってぇ!げ!呂布!?」

 

 じゃない、千冬姉!?

 

千冬

「誰が天下の飛将軍だ馬鹿者!?」

 

 ズドーン!!

 

一夏

「うごっ!!ち、千冬姉!」

 

千冬

「織斑先生と呼べ馬鹿者!?」

 

 ガンッ!

 

一夏

「ぐおお!!」

 

 さ、三回も殴らなくても…

 

真耶

「織斑先生。もう会議は終わったんですか?」

 

千冬

「ええ、山田先生、クラスへの挨拶を押し付けてしまい申し訳ない。」

 

真耶

「いいえ。副担任ですからこれくらいはしないと…」

 

千冬

「さて、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。私の仕事はこれから一年でお前達を使い物になる操縦者に鍛えぬくことだ。私の言うことはよく聴き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導する。そして「IS」を使う事の意味も伝えていくつもりだ。逆らってもいいが、私の言うことは聞け。いいな。」

 

 我が姉ながらどこの軍隊だよ…

 

生徒達

「キャーーーーーーッ!!!」

 

一夏

「ぐああぁぁーーっ!耳がぁー!!」

 

 何だいきなり!

 

生徒1

「キャー!千冬様、本物の千冬様よ!」

 

生徒2

「ずっとファンでした!」

 

生徒3

「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです!北九州から!」

 

生徒4

「私、お姉様の為なら死ねます!」

 

 最後の人何言ってんの!

 

千冬

「毎年毎年…なぜこれだけお調子者ばかりが集まるんだ…この反応が来るたびに嫌でも新年度が来たことを体感させられる…」

 

 毎年こうなのか!

 

生徒5

「キャーーーーー!お姉様!もっと叱って!罵って!」

 

生徒6

「でも時には優しくして!」

 

生徒7

「そして、つけあがらないように躾をして~!」

 

 どんどん酷くなってる…

 

千冬

「で…?挨拶も満足にできんのか、お前は…」

 

一夏

「千冬姉、俺は…」

 

 スパァーン!

 

千冬

「織斑先生と呼べ!」

 

一夏

「……はい、織斑先生…」

 

 何も殴らなくても…

 

生徒8

「え…?織斑くんって、あの千冬様の弟?」

 

生徒9

「それじゃあ、世界で唯一男でISを使えるっていうのもそれが関係して…」

 

生徒10

「いいなあっ…代わって欲しいな…」

 

 やばい!もうバレた!

 

千冬

「さて、まずは全員に一つ伝えておく。このクラスだが実はまだ全員揃ってはいない。一人遅れている。2時間目には来ると先程連絡があったので、その時、紹介をしてもらう。以上だ!」

 

 一人いないのか…けど女子なんだよな~…どうせなら男が来てくれないかな~…

 

真耶

「ではHRを終わります。…それからオルコットさんは少しお話があるので来てください。」

 

セシリア

「はい。」

 

 あれ、この子さっきコケなかった子だ…あの子だけ呼んでどうするんだろ?

 

 ~一夏 Side out~

 

 

 

 ~セシリア Side~

 

 わたくしは今、山田先生に呼ばれた理由を聞いています

 

セシリア

「先生方、何か御用でしょうか?」

 

千冬

「ああ、さっき言った遅れている奴と言うのが火ノ兄でな…」

 

セシリア

「永遠さん!?永遠さんもこのクラスなんですか!?」

 

真耶

「え、ええ…それで、火ノ兄君にとっては始めての学園生活ですからオルコットさんには学園内でのお世話をお願いしたいんです。」

 

セシリア

「喜んでやらせていただきますわ!」

 

 永遠さんと同じクラスなんてもはや運命ですわ!

 

千冬

「…それから、お前には先に言っておく…」

 

セシリア

「はい?」

 

千冬

「…実はな、火ノ兄が来たら私の弟の一夏にジャーマンスープレックスをかける事になっている。」

 

セシリア

「ジャーマ、何ですの、それ?」

 

真耶

「プロレス技です。」

 

セシリア

「何故永遠さんがそんな事を?」

 

真耶

「それはですね………」

 

 詳しくは【第16話:入学前のお願い】を読んで下さい♪

 

真耶

「………という訳です。」

 

セシリア

「確かに永遠さんの言う通りですわね。永遠さんの生活を壊したんですものその位されて当然ですわ!…ですけど…織斑先生は本当によろしいのですか?」

 

千冬

「構わん!…アイツは今、自分がただの被害者だと思ってココにいる。あいつの軟弱な精神を叩き直すには、織斑によって被害を受けた火ノ兄が丁度良い。」

 

セシリア

「そうですか。後、永遠さんの登下校はどうなっておりますか?」

 

千冬

「それは火ノ兄が来てから言う。」

 

セシリア

「分かりました。」

 

 もうすぐ永遠さんに会えるのですね♪楽しみですわ~///

 

 ~セシリア Side out~

 

 




 次回『第027話:再会』

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