IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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第033話:布仏本音

 ~永遠 Side~

 

 あの後、試合を行う事が正式に決まったんで授業を始めたんじゃ…

 で、今は昼休憩じゃ!ワシも腹が減ったし飯にするかの

 

セシリア

「永遠さん♪お昼をご一緒しませんか?」

 

永遠

「ん?別に構わんが…食堂で食うんか?」

 

セシリア

「そうですが?どうかなさいましたの?」

 

永遠

「いや、一応弁当を持ってきたからここで食おうと思ったんじゃが…まあ食堂で食えばよいか。ワシもご相伴に預からせて貰おうかの。」

 

セシリア

「フフッ♪それでは参りましょう♪」

 

 という訳でワシはセシリアと食堂に向かったんじゃ

 

 ………

 ……

 …

 

 食堂に着くと中にいた生徒たちの視線が一気にワシに向けられてきたが気にせん事にした

 料理を持ってきたセシリアと開いていた席に座ると、持ってきた弁当を出した

 

セシリア

「…あの永遠さん…何ですの、それ?」

 

永遠

「弁当じゃが?」

 

セシリア

「お弁当って…どう見ても竹にしか見えませんけど…」

 

永遠

「ああ、この中に「ね~ね~…」ん?」

 

 トレイを持った3人の女子が話しかけてきた…

 

?1

「な~に~それ~?」

 

?2

「あ、あの相席良いですか?」

 

永遠

「ワシは構わんぞ。セシリアは?」

 

セシリア

「わたくしも構いませんわよ。」

 

?3

「よし!」

 

 3人は空いていた席に座ると自己紹介を始めたんじゃ

 

静寐

「あの、私、鷹月静寐って言います!よろしくお願いします!」

 

清香

「私は相川清香。清香でいいよ。」

 

本音

「私は布仏本音~♪本音でものほほんでも好きに呼んでね~。ひののん、セッシー、よろしくね~♪」

 

セシリア

「セッシーって、わたくしの事ですか?」

 

永遠

「ひののん?」

 

本音

「そ~だよ~♪」

 

永遠

「ひののん…っと、こっちも名乗らんとな。ワシは火ノ兄永遠じゃ。よろしゅうな。」

 

セシリア

「セシリア・オルコットですわ♪」

 

本音

「それでひののん、これな~に~?」

 

セシリア

「…お弁当らしいですわ…」

 

清香

「え!これが?」

 

静寐

「竹にしか見えないけど…」

 

永遠

「見た目はそうじゃがこれを開くと…」

 

本音

「うわ~♪おむすびだ~!」

 

 中には笹で包んだ塩むすびが4つと沢庵が入っているんじゃ

 

清香

「本当にお弁当箱だったんだ…」

 

永遠

「何じゃ知らんのか?昔の人は竹を弁当箱や水筒にしておったんじゃぞ。」

 

静寐

「そう言えば、時代劇のドラマでも時々出てたね…」

 

セシリア

「そうなんですの?」

 

永遠

「そうじゃ。それにこうすると竹の風味が付いて旨味も増すんじゃよ♪」

 

本音

「へ~~~…」ジーーー

 

永遠

「ん?」

 

 本音の視線がワシのおむすびにくぎ付けになっとるな…

 

永遠

「………塩むすびじゃが、食うか?」

 

本音

「食べる~~~!いただきま~す♪あむっ…」

 

 ワシが1個本音に渡すと…旨そうに食べ始めた

 

静寐

「ど、どう?」

 

本音

「んっくん!…おいし~~~♪」

 

清香

「ほ、ホント!」

 

セシリア

「…あの…永遠さん…」

 

永遠

「…お主もか?」

 

セシリア

「…は、はい…」///

 

静寐&清香

「…あの~~~…」

 

永遠

「だと思ったわい…」

 

静寐&清香

「…」///

 

永遠

「………食いんさい。」

 

セシリア&静寐&清香

「いただきま~す♪」

 

セシリア

「…本当においしいですわ♪」

 

静寐

「うん♪丁度いい塩加減だわ♪」

 

清香

「笹って味がするのね~♪」

 

本音

「でしょ~♪」

 

永遠

「………」

 

 喜んでくれるのは嬉しいんじゃが…ワシの昼飯…沢庵しか残っとらんのぉ…

 

セシリア

「おいしかったですわ♪…あ!」

 

本音

「セッシー…ど~したの~?」

 

セシリア

「永遠さんのお昼…」

 

静寐&清香

「ああっ!?」

 

永遠

「…ああ、気にせんでいい…ハァ…」

 

 そういうとワシ残った沢庵を口に放り込んだんじゃ

 仕方がない、沢庵と水で腹を満たすか…

 

セシリア

「…え~と…と、永遠さん、わたくしのをお食べ下さい!」

 

静寐

「…わ、私のもいいよ!」

 

清香

「私も!」

 

本音

「分けてあげる~♪」

 

永遠

「…すまん…」

 

 ワシはありがたく4人の料理から少しずつ貰っていただいた…お陰で腹も十分満たされたわい

 

本音

「ところでひののん?」

 

永遠

「何じゃ?」

 

本音

「変な喋り方だね~?」

 

永遠

「…そうかの?」

 

本音

「そだよ~。」

 

永遠

「昔からこれじゃからの…直せと言われても直せんわい。直す気も無いがの。」

 

本音

「そっか~♪」

 

永遠

「話し方じゃったらワシほどではないがお主も変わっとるぞ?随分間延びした話し方じゃと思うたが。」

 

本音

「う~ん?私も昔からだからね~…直せないんだ~♪」

 

永遠

「カカカッ、そうじゃな。直せんのぉ。」

 

本音

「カカカ~♪そうなのだ~♪」

 

永遠

「マネするでない!」

 

本音

「カカカ~♪ごめ~ん♪」

 

永遠

「全く…変わった娘じゃ…」

 

セシリア

「ム~~~!」

 

 ん?セシリアの奴、頬を膨らませてどうしたんじゃ?

 

永遠

「どうかしたんか?」

 

セシリア

「何でもありません!?」

 

永遠

「そ、そうか…」

 

本音

「アハハ~♪セッシー面白~い♪」

 

セシリア

「本音さん!!」

 

永遠

「カカカッ♪お主も十分面白いぞ♪」

 

本音

「ム~ッ!ひののんヒド~イ!」

 

永遠

「カカカカッ♪」

 

静寐&清香

「アハハハッ♪」

 

 布仏本音か…ほんに面白い娘じゃ…

 その後もワシ等は他愛のない話をしてから教室に戻ったんじゃ

 

 ~永遠 Side out~

 

 

 

 ~一夏 Side~

 

一夏

「………」

 

 楽しそうだな~…火ノ兄やオルコット達の笑い声がこっちまで聞こえてくる…

 …それに引き換えこっちは…

 

「一夏!今日の放課後から私がお前を鍛えてやる!お前を腰抜け等と言った奴等に目にもの見せてやれ!」

 

 …火ノ兄とオルコットがいる方を睨みながら箒がキレてるんだよな~…

 ていうかここって食堂なんだけどな…

 

一夏

「箒…少しは場所を考えろよ…」

 

「え?………はっ!す、すまん!」

 

 俺に言われて箒も周りの視線に気づいたみたいだな

 俺が腰抜けって言われた事が他のクラスにも知られたか…

 

一夏

「もう遅いよ…」

 

「本当にすまん!…それもこれも全部あいつ等が…」

 

一夏

「いや、俺が言うのもおかしいけど、今のは全部お前が悪いだろ!責任逃れするなよ!」

 

「ううっ…すまない…」

 

 俺…これからどうなるんだろ…

 

 ~一夏 Side out~

 

 




 次回『第034話:帰宅』


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