~簪 Side~
対抗戦の次の日、私と本音、セシリアに鈴の4人は永遠に屋上に呼び出された
簪
「永遠、何の用なの?」
永遠
「ウム、実はな今度の週末じゃがワシの島に来てほしいんじゃ。」
鈴
「え?何で?」
永遠
「セシリアが知っとる事をお主等にも話そうと思うてな。」
セシリア
「よろしいのですか!?」
永遠
「ウム、束さんと織斑先生にも相談してある。二人は構わんそうじゃ。」
セシリア
「そうですか。」
永遠
「それに簪達なら誰かに話したりせんじゃろうしな。」
セシリア
「そうですわね。」
鈴
「ねえ!アンタ達だけで納得しないでよ!セシリアが知ってる事って何?」
セシリア
「…ココでは詳しく言えませんが永遠さんの秘密です。」
簪&本音&鈴
「えっ!?」
簪
「永遠の秘密って!」
セシリア
「皆さんも気にはなっていたのでしょう?」
鈴
「それは…確かにそうね…アンタのISの事とか気になってたし…」
本音
「うんうん!」
永遠
「それも含めて話すんじゃよ。」
簪
「でも、何で私達に?」
永遠
「お主ら3人はワシの島にも来た事があるし、束さんの事も3体目の事も知っとるからな。何よりお主等を信用しとるからじゃよ。」
簪&本音
「…//////」
鈴
「クサい台詞ね~♪」
永遠
「カカカッ♪そうじゃな!自分で言ってて恥ずかしいわい!じゃがお主等を信用しとるのは本当じゃよ。」
セシリア
「フフッ♪それでどうします?話を聞きたいですか?」
そんな事決まってる!
簪
「私は聞きたい!」
セシリアだけが知ってる秘密何て…知っておかないと差がつけられちゃう!
本音
「私も~♪」
鈴
「私もよ。ずっと気になってたし。」
永遠
「ならスマンが週末は予定を開けといてくれ。織斑先生にはすでに許可を貰っとる。」
簪&本音&鈴
「はい!」
永遠の秘密か…一体なんだろ…
~簪 Side out~
~楯無 Side~
楯無
「…いいなぁ~…」
火ノ兄君の家にお泊り…しかも今回は火ノ兄君の秘密を教えて貰う為に行くのか…
彼に何かあるのは知ってるけど私には教えてくれないんだよな~…調べても何も出ないし…
楯無
「…いっその事、後をつけようかな「そんな事を許すとでも?」え?」
私の言葉を遮って来た声を聞いて私は壊れたロボットみたいにギギギッと音を立てる様に後ろを向いた…そこにいたのは…
楯無
「…う、虚ちゃん…何でココに…」
虚
「貴方が仕事を放ったらかしにしていなくなったからです!仕事も終わってないのに何してるんですか?」
楯無
「…あ、あのね…これは、その…」
虚
「言い訳は後で聞きます!行きますよマダオ嬢様!」
楯無
「ま、待って虚ちゃん!その呼び方はやめて!!」
虚
「仕事が終わるまではこの呼び方をすると言った筈ですよ。マダオ嬢様。」
楯無
「うわ~~~~~ん!!」
~楯無 Side out~
~一夏 Side~
一夏
「………」
鈴にフラれた日から俺の周りは変わった…
その理由はその鈴だ…
鈴の俺に対する態度は今までとまるで変わって無かった…
今だって一緒に昼食を食べてるし、最初はそう思っていた…
でも2,3日するとその変化に気付いた…鈴は俺に対して深く関わらなくなっていた…
今までの鈴なら俺が何かすると必ず反応していたのに今はそれが無くなっていた…
この時になって俺はようやく火ノ兄が言っていた言葉を理解した…
永遠
『鈴はもう貴様に振り向く事は無い』
あれは…こういう事だったんだ…
鈴
「一夏、どうしたの?早く食べないと時間が無くなるわよ?」
一夏
「え!?…あ、そうだな…スマナイ…」
鈴
「変なの?」
一夏
「………な、なあ鈴?今度の休みに家に帰ろうと思うんだけど…」
鈴
「ふ~ん…で?」
一夏
「…え、ああ…それで久しぶりに弾達に会いに行こうと思ってるんだ。だからお前も一緒にどうかなって…」
鈴
「弾達か~…久しぶりに会いたいわね~…」
一夏
「な、なら行かないか?」
鈴
「悪いけど私はパス。その日は予定が入ってるのよ。だからアンタ一人で行ってきて。今度別の日に誘ってよ。」
一夏
「そ、そうか…それじゃあ仕方ないか…」
鈴のこんな態度も最初は冷たくなったんだと思った…でも違った…
本当に俺の事をただの友達にしか思っていないんだ…
それ以上の人間として見てないんだ…
これが、俺が今まで無自覚に人を傷つけて来た事への代償か…
一夏
「…本当に馬鹿だな…俺…」
~一夏 Side out~
~簪 Side~
永遠が秘密を話してくれると言ってから数日、待ちに待った週末になった
私達はいつも通りISで火紋島に向かった
束
「いらっしゃ~い♪みんなよく来たね♪」
クロエ
「お待ちしておりました♪」
到着した私達を束さん達が出迎えてくれた
セシリア
「よろしくお願いします♪」
私達は居間に来ると永遠が話を切り出した
永遠
「…さて、早速話すとしようかの。お主等も早く知りたいじゃろ?」
簪
「うん!」
永遠
「話す前に言っておくがワシが今から言う事は本当じゃ。信じるかどうかはお主等に任せるが、誰にも言うてはならん。よいかの?」
簪
「うん!」
鈴
「分かったわ。」
本音
「は~い♪」
永遠
「よろしい…実はな………」
そして永遠は自分の正体を話してくれた
詳しい内容は【第00話:プロローグ】を呼んで
全てを話し終わった永遠に、私達は…
本音&鈴
「アハハハハハハハハハーーーーー………っ♪」
簪
「プッ…クフッ…ククククッ…!」
本音と鈴はお腹を抱えて大笑いしていた
私も必死に笑いを堪えていた
永遠
「笑いすぎじゃい!!」
ガンッ!ゴンッ!ガンッ!
簪
「アタッ!」
本音
「アウッ!」
鈴
「イダッ!」
永遠の拳骨が私達に振り下ろされた
束
「やっぱりこうなったね…」
セシリア
「はい…」
クロエ
「皆さん必ず最初に笑いますからね…」
ちなみにセシリアと束さん、クロエさんの3人は永遠が話を始めると耳栓をしていた
最初は何でそんな事をしたのか分からなかったけど、話を聞いて笑わない為だったんだ…
簪
「ううっ…知ってたなら教えてくれても…」
私は涙目になって頭をさすっていた
セシリア
「ですが耳栓をしたら話が聞けませんわよ?」
鈴
「確かにそうだけど~…」
本音
「酷いよ~…」
束
「ごめんね~♪流石に束さんもとーくんの拳骨はまた喰らいたくないんだよ~♪」
クロエ
「兄様の拳骨って効くんですよね~…」
それから暫くして頭の痛みがやっと引いて来た…
簪
「痛かった…でも永遠が別の世界からの生まれ変わりなんて…」
鈴
「流石にいきなりは…」
本音
「うん…信じられないね~…」
永遠
「まあそれが普通の反応じゃよ。いきなり信じろと言う方が無理があるからの。」
簪
「…でもセシリアや束さん達は信じてるんですよね?」
セシリア
「はい♪」
束
「モチロンだよ♪それにとーくんのISがその証拠だからね。」
鈴
「…神様が造ったISか…だからあんな無茶苦茶な能力を持ってたのね…」
本音
「【ラインバレル】がそうだもんね~。」
クロエ
「その通りです。」
永遠
「さて、ワシとワシの機体の事は話した。もう一度言うが誰にも話すでないぞ?」
簪
「うん、分かってる!」
鈴
「大丈夫よ!」
本音
「誰にも言わないよ♪」
永遠
「よろしい!ならこれから改めてよろしゅう頼むぞ。」
簪
「うん♪」
これでセシリアに少しは追いつけたかな…
永遠
「それで、何か聞きたい事はあるかの?」
簪
「あ!それなら…どうして【ラインバレル】だけ束さんに預けてるの?ずっと気になってたんだけど…」
鈴
「それ私も気になってた!」
本音
「私も~♪」
永遠
「ソレか…束さん、言ってもいいかの?」
束
「いいよ♪それは束さんが教えてあげる。新型開発の為に使わせて貰ってるんだよ♪」
鈴
「新型ですか?」
それから私達は束さんから【ラインバレル】を預かっている理由を聞いた
ISを宇宙に還す…ISで宇宙に行く…その為に搭乗者の生存率を上げる為に【ラインバレル】を研究していた
束さんの目的を聞いて私はとても感動した…だから…
簪
「束さん!私にも手伝わせて下さい!」
鈴
「私もです!協力させて下さい」
本音
「お手伝いしま~す♪」
束
「ありがとう♪じゃあこれからよろしくね♪」
簪&本音&鈴
「はい♪」
セシリア
「よかったですわね~♪」
永遠
「そうじゃな。」
クロエ
「はい♪」
その後も永遠と束さんに色々な事を聞いた
束さんが開発している第5世代の事…
永遠のISが実は第6や第7世代だった事…
今日は本当に驚きの連続だった…
~簪 Side out~
~一夏 Side~
?1
「馬っ鹿野郎おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
バキッ!
一夏
「ぐっ!!」
俺を殴ったのは昔馴染みの親友・五反田弾…
俺は休みを利用して弾の祖父が経営している五反田食堂に来ていた
俺は鈴にフラれた事、それまで自分が鈴にしてきた事を弾に話すと力一杯殴り飛ばされた
?2
「ちょっとお兄!?何してんの!一夏さんを殴るなんて、いくらお兄でも許さないわよ!?」
騒ぎを聞きつけてやって来たのは弾の妹・五反田蘭だった…
弾
「どけ蘭!!コイツはやっちゃならねえ事をやったんだ!!今のコイツはお前が庇う様な奴じゃねえっ!!」
蘭
「何言ってんのよ!」
一夏
「…いいんだ蘭…弾の言う通りだ…」
蘭
「え?」
弾
「…いいか蘭…コイツはな…コイツは…鈴にフラれたんだよ!!!」
蘭
「フ、フラれたって!…一夏さんが!?鈴さんに!?」
弾
「その理由も全部コイツが原因だ!鈴を傷つけて、泣かせ続けて、愛想をつかされたんだ!!」
蘭
「そんな!?…嘘ですよね?」
一夏
「………」
蘭
「本当…何ですか?」
一夏
「…ああ…」
蘭
「そんな!?」
弾
「………それで、お前これから鈴とどう付き合っていくんだ?」
蘭が仲裁に入った事で落ち着いたのか弾は聞いて来た
一夏
「…分からない…鈴は…俺の事をただの友達、ただの幼馴染だって…言ってる…」
蘭
「…鈴さんがそんな事を言うなんて…」
弾
「そうか………鈴に感謝しろよ!本当だったらお前は赤の他人だって言われてもおかしくないんだからな!まだ友達扱いしてくれるだけありがたいと思え!!」
一夏
「………ああ…」
赤の他人…そうだな…そう呼ばれても仕方のない事をしてきたんだもんな…
一夏
「…俺…本当に馬鹿だよな…鈴みたいな子をどれだけ…泣かせてきたんだろうな…」
弾
「両手の指じゃ数えられねえよ!」
一夏
「…そんなにいるのか…俺…どれだけ鈍いんだよ…」
弾
「お前の鈍さは病気レベルだ!それも一生治らない程のな!!」
一夏
「…そこまでか………千冬姉に言われたよ…また鈴みたいに泣かせる様な事をしたら弟だろうと許さないって…火ノ兄は俺にパワーボムを喰らわせるって言ってたよ…」
弾&蘭
「火ノ兄?」
一夏
「…火ノ兄永遠…俺と同じ男のIS操縦者だ…」
蘭
「もう一人いたんですか!?」
一夏
「…ああ…アイツさ…鈴の恋を応援してたんだ…でも、俺が鈴を傷つけるとその度に説教と制裁を喰らわせてさ…一度パイルドライバーをかけられて三途の川に送られたよ…」
弾
「三途の川って…お前死にかけたのかよ?…それでもその鈍さが治らなかったのか…」
一夏
「…ああ…」
弾
「…はぁ…一夏…一つ答えろ。お前反省してるのか?」
一夏
「も、勿論だ!…でも鈴は…もう…」
弾
「当り前だ!反省した所で鈴はもうお前を見る事はねえよ!!」
一夏
「…火ノ兄も同じ事を言ってたよ…鈴はもう俺に振り向く事は無いって…」
弾
「俺の言いたい事は全部そいつが言ってるのか。なら俺が言う事はねえよ。………蘭、昼飯の用意をしてくれ。」
蘭
「え?」
弾
「一夏…今日はうちで食ってけ。」
一夏
「弾…」
弾
「お前が鈴にした事は俺も許せねえ!本当なら家から追い出してやるところだが、これ以上追い打ちをかける様な事は俺もしたくねえんだ。千冬さんやその火ノ兄って奴にタップリ説教されたみたいだしな。」
一夏
「………」
弾
「お前も反省してるみたいだから、飯食って元気出せって言ってんだよ。」
一夏
「…弾…スマナイ…」
弾の気遣いで俺はそれから食堂で昼食をとった…
~一夏 Side out~
次回『第065話:フランスの金、ドイツの銀』