IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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第066話:妹襲来!

 ~シャルル Side~

 

 皆さん初めまして

 僕の名前はシャルル・デュノア、今日この学園に転入してきたフランスの代表候補生です

 ちなみに僕は…その、男です…

 それで色々あってこの学園に来たんだけど…

 まさか男性操縦者に二人目がいたなんて思わなかった

 事前に貰った情報では織斑一夏君一人しかいないって聞いていたんだけど…

 二人目に関する情報は何一つ無いからどうしよう…

 とりあえず今は彼に対しては暫く様子を見よう…

 彼に接触するのはどういう人間か調べてからでも遅くないわけだし…

 そんな事を考えながら今は2組との合同授業でアリーナにいます

 

千冬

「本日から格闘及び射撃を含む実践訓練を開始する!」

 

シャルル

「………ねえ一夏、何で火ノ兄君は制服のままなの?」

 

 一夏や他の皆はISスーツに着替えてるのに彼だけ着替えてないんだよね…

 

一夏

「アイツの機体はISスーツが必要無いんだよ。」

 

シャルル

「え!そんな機体があるの!?」

 

一夏

「ああ、と言うかアイツの機体は見た目から普通じゃないからな…」

 

シャルル

「え?それってどういう…」

 

千冬

「お前達…無駄話とはいい度胸だな!」

 

一夏

「げっ!!」

 

 ガンッガンッ!!

 

シャルル

「うぅ…痛い…」

 

 こ、今度は僕にも出席簿が…

 

千冬

「今日はまず専用機持ちによる模範演技をして貰う。…オルコット、凰、織斑、前に出ろ!」

 

セシリア&鈴

「はい。」

 

一夏

「…はい…」

 

 専用機持ちが3人…どんな対戦形式なんだろ?

 

「…私達3人で模範演技って…バトルロイヤルみたいにやるんですか?それなら結果が見えてますよ?」

 

千冬

「ほぉ?…凰、どのような結果になるんだ?」

 

「セシリア、私、一夏の順で決まりですよ。」

 

千冬

「確かにお前の言う通りになるだろうな。お前はオルコットに必ず勝てるという訳ではないし、織斑はまだ雑魚だからな。」

 

一夏

「ぐはっ!」

 

 一夏…雑魚呼ばわりされてダメージを受けてる…

 

千冬

「だが、生憎とバトルロイヤルでは無い。」

 

「ならどうやるんですか?」

 

千冬

「慌てるな。まだ役者は揃って「どいてくださ~~~~~い!!」むっ!」

 

 上空から叫び声が聞こえて来たけど…アレって!

 

一夏

「山田先生!?」

 

 【ラファール】を纏った山田先生が落ちて来た!

 

 ドゴオオオォォォーーーンッ!!

 

シャルル

「一夏!?」

 

 山田先生…一夏に突っ込んで行っちゃった…

 

一夏

「…【白式】の展開が間に合ったな…一体何が…」

 

真耶

「あ…あのぅ織斑君…その…困ります…こんな場所で…その…」

 

 ムニュッ

 

 あ!…山田先生の胸を…

 

一夏

「え?………あっ!」

 

 一夏って…ラッキースケベなんだね…

 

「アンタいつまで乗っかってんのよ?」

 

一夏

「ちちち違う!俺はそんなつもり…」

 

「何焦ってんの?授業が進められないから早くどきなさいって言ってんのよ。」

 

一夏

「!?…そっか。………すみません、山田先生…」

 

真耶

「いえ、私も悪かったですから。」

 

 …何だろ?

 …一夏の様子が少しおかしかったような………気のせいかな?

 

千冬

「………。まず先に言っておくが山田先生はこれでも元代表候補生だ。実力も一部の者を除いてお前達より遥かに上だ。」

 

真耶

「昔の事です。それに候補生止まりでしたし…」

 

千冬

「模範演技には山田先生も加わって貰う。」

 

 …一部って誰だろ?

 

セシリア

「これで4人…では2対2のタッグ戦ですか?」

 

千冬

「それも違う。火ノ兄!!」

 

セシリア&鈴&一夏

「え?」

 

永遠

「ワシもか?」

 

千冬

「お前達3人は山田先生と組んで火ノ兄一人と戦って貰う。」

 

シャルル

「え?」

 

生徒達

「ええええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!!」

 

生徒1

「織斑先生!いくら何でも無茶ですよ!!」

 

生徒2

「そうです!いくら火ノ兄君が強いからって!!」

 

生徒3

「専用機持ち3人と元代表候補生1人を同時に相手にするなんて!!」

 

一夏

「そ、そうだよ千冬姉!流石にそれは…」

 

千冬

「織斑先生だ!…オルコット、凰、お前達もそう思うのか?」

 

セシリア

「いいえ…永遠さんが使うのが【ドットブラスライザー】でしたら、ほんの僅かですがわたくし達が勝てる見込みがある程度ですわね…」

 

「私も同意見です。【戦国龍】が相手なら100%勝てません。」

 

真耶

「私もそうです。火ノ兄君がどちらの機体を使っても勝てる自信はありません。」

 

 現役の代表候補生二人と今は教師をしているとはいえ代表候補生だった人が揃って勝てないなんて言うなんて

 織斑先生が言っていた一部の人って火ノ兄君の事なんだ

 

「て言うか一夏、アンタまでそんな事言うなんて思わなかったけど?」

 

一夏

「え?」

 

「永遠の強さはアンタも知ってるでしょ?コイツが4人がかりだからって後れを取るような奴だと思ってんの?」

 

一夏

「…それは…そうだけど………けど…お前とオルコットの二人が組めば…」

 

「あのね、私達が組んだぐらいで勝てるなら苦労しないわよ。そうでしょセシリア?」

 

セシリア

「はい!…織斑さん…忘れてませんか?永遠さんに勝てるなら織斑先生にも勝てると言う事を?」

 

一夏

「あ!そうだった!」

 

 え?…今何て言ったの…

 

ラウラ

「オイ!貴様今何て言った!?」

 

セシリア

「はい?永遠さんに勝てるなら織斑先生にも勝てると言ったのですが?」

 

 やっぱり聞き間違いじゃ無かった…

 

ラウラ

「何だと!?そんな事があって堪るか!コイツが教官より強いなど!!」

 

 ボーデヴィッヒさん凄い顔で火ノ兄君を睨んでるな…

 ココは本人に聞くのが一番早いかな…

 

シャルル

「あの~…織斑先生…オルコットさんが言った事って…」

 

千冬

「そう言えばお前とボーデヴィッヒはまだ知らなかったな。火ノ兄に勝てれば私に勝つ事も出来るぞ。コイツはそれだけ強いからな。」

 

ラウラ

「きょ、教官!?………そんな…そんな事があって堪るか!私は認めないぞ!!」

 

一夏

「………」

 

「どうしたの?」

 

一夏

「いや、俺も入学した日に千冬姉から火ノ兄の方が強いって聞かされた時、アイツみたいに反論して最後は喧嘩を売ったんだ。」

 

「それでどうなったの?…って聞くまでも無いか…」

 

一夏

「ああ、説教されて半殺しにされた…」

 

「でしょうね。」

 

 …半殺しって…一体何があったの…

 

千冬

「さて、そろそろ始めるぞ。」

 

永遠

「織斑先生…ワシはどっちを使えば………ん?」

 

千冬

「どうした?」

 

永遠

「…何か来る!」

 

千冬

「何!?」

 

 火ノ兄君はそう言って上空を見上げた…

 僕も織斑先生達も釣られる様に上を見上げると…

 

 ゴオオオオオオォォォォォォーーーーーー………………

 

 何かがこっちに向かって来る音がドンドン大きくなっていた

 

千冬

「!?…全員伏せろ!!」

 

 ドガアアアアアァァァァァーーーーーンッ!!!

 

 何かが空から落ちて来た!

 

 ~シャルル Side out~

 

 

 

 ~千冬 Side~

 

千冬

「何だ一体!?………ん?…アレは…人参!?」

 

 落ちて来たのは人参型の物体…

 いや、これはロケットか…

 こんな物持っているのは…束か!?

 そう思った時、ハッチが開くと…

 

「に~い~さ~ま~~~~~♪」

 

 中から出て来たのは束じゃ無く、銀髪の少女だった…

 

 ~千冬 Side out~

 

 




 次回『第067話:第3の鬼』


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