~千冬 Side~
千冬
「授業を始めるぞ!」
一夏
「…あの…織斑先生…」
私が授業を始めようとしたら一夏が質問してきた…予想はつくが…
千冬
「ん?…火ノ兄達の事か?」
一夏
「え!…あ、はい…まだ来てないんですけど?」
千冬
「アイツ等なら今朝火ノ兄から連絡が来た。4組の更識と一緒に今日は遅れるそうだ。理由を聞いたが戻った時に分かると言われた。」
一夏
「…はぁ…」
千冬
「そういう訳であの4人はまだ学園にいない。理由によっては説教しておくから安心しろ。」
一夏
「…はい…」
それからしばらく授業をしていたんだが…
ヴィーーーーーッ!ヴィーーーーーッ!ヴィーーーーーッ!
千冬
「警報!?」
Prrrrrr
千冬
「織斑です!何事ですか!?」
教員
『先ほど学園のレーダーに反応があり未確認機がこちらに向かっています!』
千冬
「未確認機!?火ノ兄達では無いんですか?」
教員
『違います!方角は同じですが数は1機です!それに機体がISにしては大きすぎるんです!』
千冬
「…大型の未確認機…分かりました!教員部隊の準備を、それと専用機持ちと代表候補達にも召集をお願いします!」
教員
『分かりました!』
ガチャ!
真耶
「…織斑先生…」
千冬
「…授業は中止だ!山田先生は管制室へ!それから、織斑、デュノア、ボーデヴィッヒは着いて来い!他の者はココで待機だ!」
生徒達
「は、はい!」
真耶
「わ、分かりました!」
ラウラ
「教官!未確認機とは一体?」
千冬
「説明は後だ!行くぞ!」
一夏&シャルル&ラウラ
「はい!!」
箒
「………」
私は廊下を歩きながら現状で一番必要な奴の顔が思い浮かんでいたが…
千冬
「………火ノ兄がいないのは痛いな…」
ラウラ
「!?」
何で肝心な時にいないんだアイツは!
鈴
「一夏!」
一夏
「鈴!お前も呼ばれたのか?」
鈴
「当たり前よ!私も代表候補なんだから!」
シャルル
「でも君の機体は…」
鈴
「誰かさんのせいで使えないわ!けど訓練機は使えるからね。」
ラウラ
「………チッ!」
千冬
「貴様ら、無駄話してないで早くいくぞ!」
一夏&鈴&シャルル
「は、はい!」
~千冬 Side out~
~永遠 Side~
永遠
「意外に乗り心地がいいのぉ。」
セシリア
「本当ですわね♪」
簪
「これからはこれで行き来できる。」
本音
「そ~だね~♪」
ワシ等は雑談しながら学園に向かっとる
機体は自動操縦にしとるから本音もこっちにいても大丈夫になっとる
簪
「次に私達が向こうに行く時、必要な物をこれに積み込める。」
セシリア
「何を持っていきましょうか?」
本音
「う~~~ん?」
簪
「…後でゆっくり考えればいいよ…」
セシリア
「そうですわね。」
永遠
「…あそこはワシの家なんじゃが…まあいいか…」
そんな話をしとるとアラームが鳴った
永遠
「もうすぐの様じゃな…本音、コックピットに戻りんさい。」
本音
「は~い♪」
簪
「所でコレの事どう説明するの?」
セシリア
「そう言えばそうですわね?」
永遠
「どうするも正直に束さんが造ったと言うしかあるまい。」
セシリア
「よろしいのでしょうか?」
簪
「でも、それしか言いようがない…」
永遠
「まあ、織斑先生と山田先生、それに鈴も事情を知っとるからあの3人にも弁護して貰えばいいじゃろ。束さんもこれを学園に持っていけばワシ等との関係がバレる事くらいは分かっとる筈じゃよ。」
セシリア&簪
「そうですわね(だね)。」
本音
『みんな~到着するよ~!』
さて、どうなるかのぉ…
~永遠 Side out~
~千冬 Side~
私は教員部隊、専用機持ち、代表候補生たち全員を校庭に集め事情を説明した
私も【打鉄】を纏い、他の者達もそれぞれがISを装着している
千冬
「現在この学園に未確認機が接近しているとの事だ!レーダーで確認した所かなりの大型との事らしい!」
ザワザワ…
楯無
「…織斑先生、未確認機に通信はしたんですか?」
千冬
「ああ、だが応答は無かった!」
ラウラ
「教官!ではその未確認機は攻撃してもいいんですね?」
千冬
「落ち着け!まだ相手の目的も分からないんだ!向こうが攻撃してこない限りこちらから手を出すな!勝手に攻撃した場合は処罰するぞ!」
ラウラ
「…分かりました…」
楯無
「織斑先生…火ノ兄君はどこにいるんですか?彼がいないのは戦力的にかなりの痛手になるんですけど。」
千冬
「アイツはまだ学園に来ていない。オルコット、布仏、お前の妹と一緒に遅れると今朝連絡があった。」
ラウラ
「あんな奴の手を借りる必要はありません!未確認機は私一人で倒して見せます!」
楯無
「そうは言ってもね~…彼は間違いなくこの学園最強よ?現に貴方は生身の彼に刀1本で負けたじゃない。一昨日の事もう忘れたの?」
ラウラ
「!?…あれは少し油断しただけだ!」
楯無
「確か貴方の機体はドイツの最新鋭機よね?隙をついただけで貴方のISの武器を破壊して、強制解除するまでのダメージを与えるなんて事が生身の人間に出来るのかしら?」
ラウラ
「グッ!」
楯無
「そう言えば貴方軍人だったわね。その事は本国に報告したのかしら?まあ、出来る訳無いわよね。生身の人間に負けたなんて恥以外の何者でも無いものね~。」
ラウラ
「き、貴様!」
楯無
「何かしら?全部ホントの事でしょ?自分が国を馬鹿にされる様な事をしておいてよく他の国を馬鹿に出来たわね~。感心するわ~。」
ラウラ
「…死にたい様だな貴様!!」
楯無
「アハッ♪相手が火ノ兄君なら殺されるでしょうけど、貴方程度の相手に殺されるほど私は弱くないわよ。」
ラウラ
「…なら貴様を殺して証明してやる!」
千冬
「貴様らいい加減にしろ!今は緊急事態だ!そんな事も分からんのか!!」
楯無
「…すみません…調子に乗って言い過ぎました…ごめんねボーデヴィッヒさん…私が言い過ぎたわ…」
ラウラ
「………」
千冬
「ボーデヴィッヒ!!」
ラウラ
「…申し訳…ありません…」
千冬
「喧嘩だったら後で好きなだけさせてやる!それとも殺し合いがしたいのか!なら今すぐ学園から出て行け!今は『織斑先生!?』ムッ!」
管制室にいる山田先生から連絡が来た
真耶
『未確認機がもうすぐココに来ます!そちらでも視認できる頃です!』
千冬
「了解した!全員注目!もうじき未確認機が視認できる距離まで来る!今一度通信を試みる!返答が無かった場合、もしくは返答の内容によっては攻撃を許可する!」
全員
「了解!」
一夏
「…ん?………な、何だあれ!?」
一夏が空を指さして叫んだ…奴が見える位置まで来たのか…一体どんな奴…
千冬
「何!?」
ザワザワ…
全員が動揺している…それもそうだ…未確認機の姿は…
鈴
「人じゃ…無い?」
シャルル
「アレは…ドラゴン!!」
ラウラ
「何だあの大きさは!?」
楯無
「【戦国龍】とは違う…」
そう、所謂ドラゴンの姿をしているのだ!しかも同じドラゴンでも火ノ兄の【戦国龍】を遥かに上回る巨体!あれでは完全に怪獣ロボットだ!
千冬
「あれが…未確認機…」
楯無
「…先生!通信を!」
千冬
「!?…そこの大型機!こちらはIS学園教師、織斑千冬だ!何が目的でココに来た!返答しだいではこちらには迎撃の用意がある!」
返信は来ない…聞こえてないのか?…それとも無視しているのか?
ラウラ
「教官!攻撃許可を!」
………くっ、やむをえん!
千冬
「………仕方がない!こっ『もしも~し♪』ん?」
な、何だ今の間の抜けた声は?と言うかこの声はどこかで?
?
『やっと通じた~♪織斑先生~攻撃しないでね~♪』
楯無
「この声!?…まさか貴方…本音ちゃん!?」
本音
『あっ!たっちゃんさん♪そだよ~布仏本音だよ~♪』
全員
「えええええぇぇぇぇぇーーーーーっ!!」
千冬
「本当に布仏なのか?…なら火ノ兄達は!?」
本音
『みんなココにいるよ~♪』
楯無
「ココにって…そのドラゴンの中に全員いるってこと!?」
本音
『そだよ~♪それで着陸したいんだけど何処に降りればいいのかな~?』
千冬
「あ、ああ…なら私達のいる校庭に降りてくれ…」
本音
『は~い!』
~千冬 Side out~
~鈴 Side~
しばらくすると私達の前に巨大なドラゴン型のロボットが降りてきた
ズシイイイイイィィィィィーーーーーン!!
全員
「………」
<ギャオオオオオオォォォォォォーーーーーーン!!>
全員
「!?」
目の前のドラゴンが突然吼えたせいで、隣にいた一夏を含めた何人かが腰を抜かしてしまっていた
私達は全員そのまま目の前のドラゴンを見つめていた…いや、見上げていた
それ程までこの機体は大きい…
一夏
「デッケエエェェーー………」
鈴
「あんた何時まで腰抜かしてんのよ?」
一夏
「あ///」
何やってるんだか………ん?
ガシャッ…ズウウウゥゥゥーーーンッ!
千冬
「何だ!?」
突然、背中の翼を片方、地面に水平に突き刺した
バシュッ!
背中のハッチの様な所が開くと、そこから…
永遠
「やっと着いたのぉ…」
セシリア
「そうですわね~…」
簪
「いい旅立った…」
永遠達3人が出てきた
千冬
「お前達!」
3人はそのまま地面に刺さっている翼を通って降りてきた…あの翼は橋代わりだったわけね…
…ってあれ?
鈴
「ねえ本音は?」
永遠
「まだあの中じゃ。」
千冬
「…何故アイツだけ残って…ちょっと待て!」
一夏
「千冬姉?」
千冬
「織斑先生だ!…そう言えばさっきの通信…布仏しか話してこなかったな…」
楯無
「言われてみれば…」
もしかして!?
千冬
「火ノ兄!アレを動かしていたのは布仏なのか!?」
永遠
「そうじゃよ。」
全員
「ええええぇぇぇぇーーーーっ!!」
やっぱり本音が操縦してたんだ!でも、何で本音が?
カッ!
目の前の巨大ドラゴンが突然光り出し、光が消えるとそこにはドラゴンがいなくなる代わりに本音が立っていた
これってまるで………まさかこの機体!?
楯無
「本音ちゃん!?」
本音
「ただいま~♪」
千冬
「お前達!聞きたい事は山ほどあるが、まず1つ聞きたい…あのドラゴンの様な機体は束が造ったISなのか?」
全員
「え?」
千冬さんも気づいてたんだ!
一夏
「束って…アレを束さんが!?千冬姉どういう事だよ!何で火ノ兄達が束さんの造った機体に乗って来るんだよ!?」
千冬
「織斑先生だ!…まあもう言ってもいいか?アイツは今火ノ兄の家で暮らしている。」
一夏
「え?」
全員
「えええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーっ!!!!」
一夏
「ど、どういう事だよ!?俺と千冬姉と箒以外は石ころ程度にしか思わないあの束さんが、何で火ノ兄の家に住んでるんだよ!!」
千冬
「そのままの意味だ。私も最初は驚いたが、アイツも変わって来てるという事だ。」
一夏
「あの束さんが…」
千冬
「聞いた話だが、アイツもお前同様火ノ兄に説教されたらしくてな、徹底的に凹まされてそれから考えを改めたらしい。」
一夏
「束さんにまで説教したのかよアイツ…」
シャルル
「篠ノ之博士が…火ノ兄君の家に…」
千冬
「…言っておくが火ノ兄の住んでいる島はコイツ個人の所有地だ。法律上、所有者の許可なく勝手に入れば不法侵入として捕まるからな。例え外国国籍の者でも例外ではない。」
全員
「………」
何人かが悔しそうな顔してるわね…大方、永遠の家に乗り込もうって考えてたんでしょうね…
千冬
「捕まってもいいなら好きにしろ。まあ、そんな事をすれば火ノ兄に半殺しにされるのがオチだがな。」
全員
「………」
確かにそうなる姿が目に浮かぶわね…
永遠
「ワシって織斑先生にはどんな風に映っとるんじゃ?」
セシリア&簪&本音
「さあ~…」
一夏
「火ノ兄!」
永遠
「ん?何じゃ?」
一夏
「何で束さんがお前の家に住んでる事を言わなかったんだよ!」
永遠
「聞かれんかったからな。それに言わんかったのは束さんを守る為じゃ。そんな事も分からんのか?」
一夏
「え?」
鈴
「アンタ本当に分からないの?束さんは世界中から狙われてるの忘れたの?」
一夏
「あ!?」
鈴
「実際、この場にいる何人かは今すぐにでも永遠の家に乗り込んで束さんを確保しようと考えてる筈よ。」
全員
「!?」
私の言葉に反応したって事は図星だったわけね…
鈴
「だから永遠は極一部の人間にしか言わなかったのよ。」
一夏
「…その極一部の中にお前も入ってるのか?」
鈴
「ええ、後は山田先生もよ。」
一夏
「山田先生も…」
千冬
「束の所在を知っていたのは私と山田先生、オルコット、更識、布仏、凰の6人だけだ。」
一夏
「…何で…何で千冬姉には教えて俺には教えなかったんだ!それに箒にも!」
永遠
「単純に信用出来んからじゃ。」
一夏
「な!?信用…出来ないだと!?」
永遠
「言い方が悪かったな。信用出来ん言うのはお主も篠ノ之も口が軽そうと言う意味じゃ。」
一夏
「ぐっ!…で、でも俺は束さんの…」
永遠
「束さんとお主の関係なんぞワシは知らんし関係ない。それに会ってどうするんじゃ?世間話でもする気か?それなら電話で十分じゃろ?」
一夏
「…それは…」
永遠
「篠ノ之にも言わんかったのはあの娘が束さんを毛嫌いしとるからじゃ。居場所を教えても意味は無かろう。」
一夏
「ううっ…」
永遠
「逆にセシリアや織斑先生達は口も堅く信用出来た。じゃから教えたんじゃ。それ以外に理由は無い。」
本当は永遠の家に行った時に、一緒に住んでる事を知っただけなんだけど…
一夏
「………」
千冬
「束の事はもういい。それにアイツは火ノ兄の家にはもういないだろう。所在がバレた時点でまた雲隠れするだろうからな。」
永遠
「そうじゃな。…寂しくなるのぉ…」
全員
「………」
千冬
「お前達、改めて聞くがあの馬鹿デカイ機体は束が造った物で間違いないな?」
永遠
「そうじゃ!」
セシリア
「アレこそ束さんが開発した新型!」
簪
「第5世代型試作1号機!」
本音
「【ワイワイ】だよ~♪」
ズコッ!
何よその名前…
永遠
「違うじゃろ!」
あ!やっぱり違うんだ…
簪
「第5世代型IS【ワイバーン・ガイア】…それがあの機体の名前!」
全員
「ええええぇぇぇぇーーーーっ!!」
ラウラ
「だ、第5世代だと!?」
シャルル
「あのドラゴンが!?」
千冬
「【ワイバーン・ガイア】…見た目通りの名前だな。」
鈴
「確かにそうですね。」
楯無
「まず名前ですか!第5世代って所は気にならないんですか!?って言うか何で織斑先生と凰さんはそんなに冷静なのよ!?」
千冬
「ん?…私と凰、山田先生は束が第5世代を造っているのは聞いていたからな…それが完成したと言うだけだ。」
鈴
「まさかあんなドデカい機体だなんて思わなかったけどね。」
シャルル
「それでも第5世代ですよ!何で驚かないんですか!」
ラウラ
「教官も知ってる筈です!今は第3世代の開発に取り掛かった所なんですよ!」
楯無
「それを、第4を飛ばして第5を造るなんてありえません!」
千冬
「束ならそのくらい出来るだろ。」
ラウラ&シャルル&楯無
「………」
その一言で納得出来るのが束さんの凄い所よね…
と言っても実際は永遠の機体のデータを使ったんだろうけど…それでも造れたのは束さんだからとしか言えないわね…
一夏
「………そんなに凄い事なのか?」
鈴
「アンタちゃんと勉強してんの?誰だって驚く事よ?私達だって最初に聞いた時は驚いたんだから。」
一夏
「え!あ、いや…」
千冬
「…織斑………」
一夏
「は、はい!?」
千冬
「…後で詳しく聞かせて貰うぞ…」
一夏
「…はい…」
コイツもしかして勉強してないんじゃないの?
~鈴 Side out~
~千冬 Side~
ラウラ
「オイ!」
本音
「な~に~?」
ラウラ
「何故お前ごときが第5世代の機体を手に入れたんだ!答えろ!」
本音
「束さんがくれたんだよ~♪」
ラウラ
「くれた、だと!」
セシリア
「そうですわ。束さんが完成した第5世代の実働データを取るのを条件に本音さんに差しあげましたの。」
簪
「束さんが本音を気に入ったのも理由だけど…」
ラウラ
「………」
永遠
「何じゃチビッ子?羨ましいんか?」
ラウラ
「そんな訳あるか!?」
永遠
「それはすまんな。そう見えたんじゃよ。」
ラウラ
「ぐぬぬ………フンッ!」
シャルル
「怒らせたら駄目だよ…」
鈴
「ほっときなさいよ!………アレ?セシリア…アンタ【ブルー・ティアーズ】は?」
そう言えば、オルコットの耳についている待機状態のISが無いな
セシリア
「【ブルー・ティアーズ】は博士に預けてきましたわ。束さんに相談したら強化と改造をしてくれると仰ってくれましたので。」
鈴
「何よそれー!?いいな~!」
シャルル
「そうじゃないでしょ!いいのセシリア!勝手に改造なんかして!」
一夏
「え?どういう事だ?」
シャルル
「国家に属しているISは国の許可無しに勝手に改造とかをしてはいけない事になってるんだよ。修理するのはいいんだけど。」
鈴
「そう言えばそうだった!」
セシリア
「許可なら貰ってますわよ。束さんが改造をしてくれるなら好きな様に弄ってくれて構わないと二つ返事で許可してくれましたわ。」
シャルル
「あ…そうなんだ…」
鈴
「い~い~な~~~!!」
セシリア
「…ですが…戻ってくる時は、元の原形は留めていないでしょうね…」
千冬
「それは間違いないな…あの束が改造するんだ…改造では無く魔改造されて戻ってくるぞ!」
セシリア
「織斑先生もそう思いますか?」
千冬
「賭けてもいいぞ?」
セシリア
「あははは…やっぱりですか?」
千冬
「…さて、いつまでもココで話している訳にもいかんな。火ノ兄、お前達が今日遅れたのは布仏の機体が理由か?」
永遠
「そうじゃよ。昨日の夜から徹夜で作業しておってな、終わったのが朝の9時頃何じゃよ。」
千冬
「それならそうと連絡した時に説明しろ。」
永遠
「驚かそうと思うてな!」
千冬
「やり過ぎだ!お陰で授業を中止する羽目になったんだぞ!」
永遠
「あ~それは~…」
永遠&セシリア&簪&本音
「ごめんなさい!」
千冬
「全く!…布仏、お前の機体を調査したい。すまんがこちらに預けてくれ。」
本音
「は~い♪」
千冬
「すまんな。」
3つの勾玉がついた首飾り、これが【ワイバーン・ガイア】の待機状態か…
永遠
「織斑先生、一応言っとくが【ワイバーン・ガイア】は本音しか使えんように調整されとる。束さんか本音自身でなければ機体にアクセスする事も出来んからな。」
これは私に対して言ったものでは無いな…他の奴…別の国の連中に対して言ったな…
千冬
「…分かった。」
火ノ兄の言葉に何人か反応したな…まあいい…今は泳がせておくか…
千冬
「火ノ兄、オルコット、更識、布仏はこの後、詳しい話を聞くから私について来い。他の者は其々の教室に戻って授業を再開するように!以上解散!」
全員
「はい!」
第5世代機…束め、遂に完成させたか…
しかし…何か忘れてる気がするな…
永遠
「どうかしたんか?」
千冬
「いや、何か忘れてる気がしてな………まあ思い出せないなら大した事では無いのだろう…」
永遠
「さよか…」
~千冬 Side out~
~箒 Side~
箒「………」
第5世代…何故姉さんはあんな奴に新型を与えたんだ?
まあいい…姉さんに造って貰わなくても私には相応しい機体がある…
あんな図体だけのデカ物は私には必要ないからな…
私には…【戦国龍】があるのだからな!?
~箒 Side out~
次回『第080話:制限時間』