IS世界を舞う剣刃   作:イナビカリ

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第091話:生まれ変わった淑女と暴走気味の黒兎

 ~一夏 Side~

 

 シャルル…いや、シャルロットが親父さんの真意を知った翌日…

 シャルロットは俺よりも先に部屋を出て行ったけど何故か教室には来ていなかった

 どうしたのかと思っていると千冬姉と山田先生が来てしまった

 けど…

 

一夏

「…え?」

 

 2人の後ろに続いて教室に入って来たのは…

 

千冬

「挨拶しろ。」

 

シャルロット

「シャルロット・デュノアです♪」

 

全員

「…え?」

 

 女子の制服を着たシャルロットだった

 クラスの全員(オルコットとのほほんさん以外)がシャルロットの姿に驚いていた

 そりゃそうだよな…

 今迄男と思っていた奴が女の恰好で現れたらな…

 けど…やっぱりオルコットとのほほんさんはシャルロットの正体を知ってたんだな…

 あの2人は4組の更識さんと一緒に火ノ兄の家によく行ってるからな…束さんから聞かされていてもおかしくないか…

 俺がそんな事を考えている間…

 

真耶

「え~…という訳で、デュノア『君』は実はデュノア『さん』でした…」

 

 山田先生の紹介が続いていた

 すると…

 

生徒1

「デュノア君って女だったの!?」

 

生徒2

「美少年じゃなくて美少女だったなんて…」

 

生徒3

「これじゃ折角考えていた『一×シャル』本が描けないよ~…」

 

生徒4

「やっぱり()()()()()()の『永×一』本しかないのね!!」

 

 ………なんか一部寒気を感じる台詞が…

 俺が悪寒に震えていると…

 

生徒2

「アレ?そう言えば昨日って大浴場は男子が使ってたよね?」

 

一夏

「!?」

 

 マズイ!!!

 

生徒3

「うん、火ノ兄君は大怪我をしたから入れない筈だけど…」

 

 ヤバイヤバイヤバイ!!!

 このままじゃ俺が昨日シャルロットと風呂に入ったのがバレちまう!!

 ってシャルロット!?

 そんな風に顔を赤くしてモジモジしたら…

 

「一夏ぁぁぁぁぁっ!!!どういう事だぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 完全にバレるじゃねぇぇぇぇぇかぁぁぁぁぁっ!!!

 キレた箒が木刀で殴りかかって来た

 でも…

 

 ガシッ!

 

一夏

「…え?………ボーデヴィッヒ?」

 

 木刀はISを纏ったボーデヴィッヒが受け止めていた

 

一夏

「あ、ありがとう…ってアレ?」

 

 確かコイツのISって…

 

一夏

「そのIS…火ノ兄が破壊したんじゃ…」

 

 あの事件で暴走したボーデヴィッヒのISは進化した火ノ兄の【戦国龍皇】に破壊されたはずだけど…

 

ラウラ

「コアが無事だったからな…予備パーツで組み直した。」

 

一夏

「そ、そうなんだ…え?」

 

 何かコイツ変だぞ?

 こんなに素直だったか?

 

 ザワザワ…

 

 他の皆も俺と同じ事を思ったのかざわめきが起きていた

 

「貴様!何故私の邪魔をした!!」

 

 そんな中、俺を木刀で殴ろうとしていた箒がボーデヴィッヒを睨んでいた

 邪魔って…アレが当たってたら俺怪我してたんだけどな…

 

ラウラ

「クラスメイトが暴力を振るわれそうになれば助けるのが当然では無いのか?」

 

全員

「へ…」

 

 今…何て言った?

 クラスメイト?

 助ける?

 あのボーデヴィッヒが? 

 

全員

「ええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――――っ!!!!!!」

 

 余りにも様変わりしたボーデヴィッヒに一呼吸おいて全員が驚きの声をあげた

 キレていた箒ですらボーデヴィッヒの発言に度肝を抜かれたのか呆然としていた

 周りがざわめいている中、ボーデヴィッヒはISを解除すると…

 

ラウラ

「教官、発言の許可を頂きたいのですが?」

 

千冬

「あ、ああ…構わんぞ…」

 

 千冬姉まで動揺してる…珍しいものを見たな…

 

ラウラ

「皆…」

 

 ボーデヴィッヒが教壇の前に立つと…

 

ラウラ

「すまなかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

 皆の前で『土下座』をした

 

全員

「ええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――――っ!!!!!!」

 

千冬

「ど、土下座!?」

 

 ボーデヴィッヒの立て続けに起こす行動に千冬姉ですら対処が追いつかずに狼狽えていた

 

ラウラ

「私が悪かった!!これからは心を入れ替えて皆と良き関係を築いて行きたい!!」

 

 しかも今までの事を謝って来た!?

 本当にどうしたんだよコイツ!?

 

 ~一夏 Side out~

 

 

 

 ~千冬 Side~

 

 一体何があったんだ!?

 昨日クロニクルと二人で話させたが…いくらなんでも変わり過ぎだぞ!?

 アイツ一体何を話したんだ!?

 

千冬

「オ、オイ、ラ、じゃなくてボーデヴィッヒ!!お前悪い物でも食ったのか?」

 

 マズイマズイ!危うく公私混同しかけた

 

ラウラ

「いえ、食べてませんが?」

 

 殆ど勢いとはいえかなり失礼な事を聞いたが…普通に答えて来るとは…

 

千冬

「では何があった?言い方はアレだが今までのお前と変わり過ぎだぞ!?」

 

ラウラ

「ハッ!実は先日の事で色々と思う所がありまして、これからは『兄上』と『姉上』に相応しい『妹』になろうと思いました!!」

 

全員

「へ!?」

 

千冬

「兄に姉だと?」

 

 姉と言うのはクロニクルの事だが…兄だと?…ってまさか!?

 

千冬

「おいボーデヴィッヒ!まさかとは思うが兄と言うのは…」

 

ラウラ

「ハッ!()()()()()の事であります!!!」

 

全員

「ええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――――っ!!!!!!」

 

 今日何度目か分からない絶叫がまたもや響いたか…

 

 ~千冬 Side out~

 

 

 

 ~一夏 Side~

 

千冬

「やはり火ノ兄の事だったか…確かに…お前ならアイツを『兄』と呼べるかもしれんが…」

 

全員

「え?」

 

 どう言う事だよそれ!?

 火ノ兄が兄!?

 アイツは天涯孤独の筈だぞ!?

 

一夏

「ちふ、織斑先生!!どういう意味ですか!?何で火ノ兄が兄になるんですか!?」

 

 俺は遂口出ししてしまった

 でも俺の質問に皆も頷いていた

 

千冬

「それはな…以前火ノ兄の妹を名乗る奴がISを持ってきただろ?」

 

 それって【ラインバレル】の時の事だよな?

 たしか…

 

一夏

「えっと…クロエ・クロニクルさん…だっけ?」

 

千冬

「そいつだ。私も先日知ったんだが実はアイツとボーデヴィッヒは血の繋がった正真正銘の姉妹だったそうだ。」

 

全員

「ええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――――っ!!!!!!」

 

 あの人、ボーデヴィッヒの姉さんだったのか!?

 言われてみるとクロニクルさんとボーデヴィッヒはそっくりだった!?

 

生徒1

「でも織斑先生、2人が姉妹なら何であの時何も無かったんですか?」

 

 そうだな…

 ボーデヴィッヒはお姉さんを見ても何も反応してなかったし、クロニクルさんも相手にしてなかった…

 

千冬

「あ~、それはな…コイツ等には複雑な事情があってな…ボーデヴィッヒは自分に姉がいる事を知らなかったらしい…」

 

生徒3

「え?知らなかった?」

 

ラウラ

「…そうだ…私は自分に姉がいた事を知らなかった…先日、兄上の見舞いに来た姉上と会って初めてその事を聞かされたんだ…」

 

生徒2

「それなら何で最初に来た時に名乗らなかったの?」

 

ラウラ

「それは…」

 

 何だ?答えづらそうな顔になったな?

 でもクロニクルさん…何でボーデヴィッヒに姉って名乗らなかったんだろ?

 って…よく思い出してみたら…

 

一夏

「そう言えばあの人…確かあの時『七徹』してたよな?」

 

全員

「あ!?」

 

千冬

「(でかした一夏!)織斑の言う通りだ…あの時のアイツは徹夜が祟って異常なまでにテンションが上がってたからな…火ノ兄と私くらいしか見えていなかったんだろう…(コレで誤魔化せる筈だ!)」

 

 それなら仕方ないよな…

 千冬姉の説明に皆が納得したみたいに頷いた

 何だかボーデヴィッヒがホッとしてるけど…

 

生徒4

「じゃあ火ノ兄君を兄って呼ぶのは…」

 

千冬

「義理とは言え火ノ兄とクロニクルは兄妹だからな…クロニクルの妹のボーデヴィッヒなら火ノ兄を兄と呼んでもおかしくは無い…だがなボーデヴィッヒ?」

 

ラウラ

「は、はい!」

 

千冬

「お前とクロニクルは血の繋がった姉妹だ。だが火ノ兄とクロニクルは『義理』の兄妹でしかない。あいつ等は血の繋がりや義理なんて物は気にしていないが、だからと言ってあの2人の間にお前も入れる訳では無いぞ?」

 

ラウラ

「!?」

 

千冬

「アイツが拒絶してもお前は文句を言えない…それを分かってるのか?」

 

ラウラ

「…はい…分かってます…兄上と言うのも私が一方的に言ってるだけと言うのは自覚してます…」

 

千冬

「そうか…なら私からは何も言う事は無い…(だがあの火ノ兄が拒絶するとは思えん…普段のアイツは恐ろしい程能天気な奴だからな…私の杞憂で済むだろうが一応は忠告してやらんとな…)」

 

一夏

「………」

 

 多分、これは千冬姉なりの優しさなんだろうな…火ノ兄はまだ療養中だからここで起きてる事を知らない…

 だから、この事を知った時の火ノ兄がボーデヴィッヒを拒絶した時の事も覚悟していろって言ってるんだろうな…

 

全員

「………」

 

 クラスの皆もそれが分かってるのか何も言わずに静かにしている…

 

千冬

「さて!少し暗い話になってしまったが…ところでボーデヴィッヒ?さっきの土下座と兄上、姉上と言う呼び方は何だ?」

 

 今の空気を変えようと千冬姉が話題を変えた

 でもそうだよな?

 ドイツ人のボーデヴィッヒが土下座やあんな古い呼び方をするのは確かに変だよな?

 

ラウラ

「ハッ!実はみんなへの謝罪とお二人の呼び方を部下に相談しました!」

 

千冬

「部下?…あぁ、そう言えばお前はドイツではISの部隊を率いる隊長だったな?」

 

全員

「ええっ!?」

 

 ISの部隊の隊長!?

 ボーデヴィッヒが!?

 

ラウラ

「その通りです!私の部隊【シュヴァルツェ・ハーゼ】の副隊長『クラリッサ』に相談した所、謝るなら『土下座が一番』!呼び方は『兄上』『姉上』と呼ぶのが相応しいと教えられました!!」

 

全員

「………」

 

 自信満々に言うけど…コレって明らかに偏ってるよな?

 

千冬

「そ、そうか…ところでボーデヴィッヒ…コレは私からの忠告だ…その副隊長にプライベートな事を相談するのは止めておけ…」

 

ラウラ

「何故ですか?」

 

千冬

「お前に変な知識を与えそうで怖いからだ…」

 

 あ~、千冬姉も同じ事考えてたんだな…

 何て言うかそのクラリッサって人…聞く限りオタクっぽい感じだもんな~…

 

ラウラ

「わ、分かりました…」

 

千冬

「まあ、土下座はこの際置いておくとして…要するにお前はこれまでの事を反省しているから皆に謝りたいという事でいいんだな?」

 

ラウラ

「はい!!」

 

千冬

「では土下座では無くお前の言葉でもう一度伝えろ。」

 

ラウラ

「ハッ!」

 

 千冬姉がそう言うとボーデヴィッヒは姿勢を正して…

 

ラウラ

「今まで本当にすまなかった!これからは良き学友として接して行きたい!よろしく頼む!!」

 

 そう言って今度は土下座では無く頭を下げて謝った

 ボーデヴィッヒの謝罪に…

 

生徒1

「こちらこそよろしくね♪」

 

生徒2

「仲良くしようね♪」

 

 クラスの皆は受け入れていた

 

ラウラ

「あ、ありがとう!…それから…織斑一夏…」

 

一夏

「え?俺?」

 

ラウラ

「お前にも本当に迷惑をかけた!今迄すまなかった…」

 

 更に俺個人に謝って来た

 

一夏

「い、いや、俺も皆と同じだ…もう気にしてないから…」

 

ラウラ

「そうか…じゃあこれからよろしくな!」

 

一夏

「あ、ああ…それから俺は一夏でいい。」

 

ラウラ

「なら私も名前でいい。改めてよろしくな一夏♪」

 

 そう言いながらラウラは笑みを浮かべた

 コイツ…こんなに可愛く笑えるんだな…

 

「………」

 

一夏

「?」

 

 今、変な視線を感じた気が…気のせいかな?

 

千冬

「では授業を始めるぞ!」

 

 千冬姉が授業を始めた

 

「………」

 

 ~一夏 Side out~

 

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