私、アイリス。才葉シティのセントラルタウンにある、才葉学園に通う小学6年生。とっても頭のいいお父さんやおじいちゃん、そして普通のお母さんと住んでいて、おじいちゃんの知り合いにとってもすごいアメロッパの軍人さんの親子がいる、いたって普通の女の子。今日は休日で、特に用事もなかったから、散歩がてら公園に来てたんだけど…
「ギャンギャンギャン!!」
「こ、こっちに来ないで…」
何故かロボット犬に襲われちゃってます。
(な、なんで?この子、いつもは大人しいのに、急にこうなっちゃうなんて…もしかして、ウイルスが中に?)
だとしたら、とても困る。私もナビは持っているけど、インターネットをしたり、普段の生活のサポートをしてもらうくらいで、あまり戦闘力は高くないし、そもそも私のオペレートも上手くない。ロボット犬が人を襲うくらいのものだったら、そんなに強くないウイルスだとは思うけど、それでも勝てるかどうか怪しい。
私がそう考えてるうちに、公園の端の方まで来てしまったようで、逃げ道がなくなっていた。
「ギャンギャンギャン!!」
「ど、どうしよう…」
本当にどうしよう。このままじゃ…
「待て!」
「え?」
声が聞こえた方を見ると、青いバンダナを付けたツンツン頭の男の子が、こっちに走ってきた。
「ロックマン、あのロボット犬を止めるぞ!プラグイン!!ロックマン.EXE、トランスミッション!」
…そして、男の子がオペレートを初めて1分も経たないうちに、ロボット犬は大人しくなった。
「大丈夫?怪我、なかった?そのロボット犬ならもう大丈夫だぜ!」
そう言った男の子の声に答えるように、「キャンキャン!!」と鳴いた。
「えっと・・・オレ、光 熱斗。この町には引っ越して来たばっかりなんだ!」
確かに、見たことのない子だ、と今になって気付く。
「そうだ!君、なんて名前?」
そう言われ、自分がぼーっとしていて、お礼すら言ってないことにも気付く。
「わ、私、アイリス。その…た、助けてくれて、あ、ありがと…」
かすれるような声で、いい切れてもいないのに、その場から立ち去ってしまう。
(…なんで逃げちゃったんだろう…光くん、気を悪くしただろうな…)
そう思いつつも、恩人とはいえ、知らない人と話すのが恥ずかしくて、私は結局家に帰ってしまった。
「…なるほど、 そんなことがあったのか」
「うん…きっと気を悪くしてるだろうし、どうしよう……」
家に帰ってから、私は今日のことをワイリーおじいちゃんに話していた。
「ふむ…まあ確かに急に立ち去ってしまったのは良くないが、その子はこっちに引っ越して来たんだろう?もしかしたら、同じクラスに転入してくるかもしれんぞ」
「おじいちゃん、そんな偶然起きないよ…」
「まあもしもの話じゃ。こっちに引っ越して来たのなら、才葉学園に転入するじゃろう。先生にその子のことを聞いて、謝りに行ったらどうじゃ?」
「うん、そうする…」
「…なぁに、そんなに気にせんでも良い。お前はちゃんとその子に会って謝ろうとしておる。それに、きっとその子は笑ってなんでもないと言ってくれるじゃろう」
「…そうかな…」
でも、おじいちゃんのその言葉で、だいぶ楽になった気がする。
「ありがとう、おじいちゃん。なんだかスッキリした」
「なに、お前の役に立てたのならワシだって嬉しいわい。…それにしても、なんでいつもワシなんじゃ?たまにはリーガルにでも話してみれば良いのに」
「え?えっと、なんていうか、お父さん、こう言った経験がなさそうだし…」
「……」
この会話を、お父さんがこっそり聞いていたことを、私は知らなかった。そしてその日の晩ごはん、やけに落ち込んでいたお父さんを、私は心配し、お母さんとおじいちゃんは苦笑しながら見ていた。
翌日。今日は平日なので、いつも通り学校に通う。私の通っている才葉学園はセキュリティがすごくて、生徒手帳を持っていないと警報が鳴って、警備ロボが捕まえに来る、というシステムになっている。…これ、おじいちゃん達が考えたらしいけど、町の警備システムに関わってるって、やっぱり凄いんだなぁ…
「おはよう」
「あ、アイリスさん!おはようッス!」
「よう、アイリス」
「おはよう、大森くん、新垣くん」
男友達である、大森くんと新垣が声をかけてくれたため、あいさつを返す。…何故か、大森くんがそわそわしてるけど…
「アイリスさん、今日ッスよ!ついに、転入生がやってくるッス!」
「…え、そうだったっけ?」
「先生が言ってただろ…もしかして、聞いてなかったのか?」
「うん…覚えがないし、聞いてなかったかも…」
「たく、先生の話はちゃんと聞かなきゃダメだぜ」
「コジロー、それブーメランって言うッスよ…」
確かに聞いてなかったのは事実だけど、いつも問題事を起こしている新垣くんに言われたくはない。
「ほらみんな、席につけ!HR始めるぞー!」
と、話しているうちに麻波先生が教室にやって来た。
「さてみんな!前から言っていたように、今日は転入生を紹介する!」
麻波先生がそう言った途端、教室が騒がしくなる。どんな子だろう、男の子か女の子か…新垣くんは興味なさそうにしてるけど…そう言えば、昨日おじいちゃんが、光くんがこのクラスに転入してくるかもって…まさかね。
「よーし、みんな静かに!入っておいで、新しいクラスメイト!」
麻波先生がそう言って、教室の扉が開かれる。
「……えっ」
…本当に、このクラスに…
「ひ、光、ね、ね、熱斗です!よろしくお願いします!!」
自己紹介が終わり、みんなが拍手をしている間、私は光くんの事を黙って見つめていた。
はい、今更感溢れるエグゼ小説です。アイリスが人間な上に明確な描写はしていませんがWWWやその他諸々の組織が存在していない平和な世界という大幅な原作改変をしております。ほんとにこれエグゼなのかな。ちなみに作者はテレビの契約がされてなかった、インターネットも繋がれてなかったということでアニメ版は見れてませんでした。アイリスちゃん見たかったです。ゲーム本編の大昔に起きていた出来事はちゃんと残ってるので、一応電脳獣くんはいます。まあこの小説続けないのでどうでもいいですけど。