忍たま乱太郎〜食満留三郎の弟〜   作:誰かの影

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家事全般も出来る小三郎。


用意周到の段

とある日曜日、乱太郎、きり丸、小三郎は部屋の中で布の山を睨んでいた。

 

「これが?」

「あぁ…期限は今日の夕方…。」

「なるほど。それなら善は急げだね?」

 

小三郎達はそれぞれ一人ずつ用意してある座布団に腰を下ろした。その前には針と糸が置いてある、それを各自が手に持つ。

 

「「「それでは、雑巾作り、開始!」」」

 

こうしてきり丸の雑巾作りのバイトが始まった。何故こうなったかと言うと、きり丸がバイトを引き受け過ぎた為であり、また小三郎は土井先生から頭を下げられ私の代わりに手伝ってくれと言われた為である

 

「……よし!……よっ!」

 

家事の得意な小三郎は縫い物もできる為、スラスラと進んでいく。最初はしんべえも誘おうと思ったらしいけど、針で指刺すかも知れないと思い、誘わなかった。普段は潮江文次郎先輩と七松小平太先輩と中在家長次先輩が手伝うらしいがこう言う細かい作業は苦手らしい。

 

「小三郎早いね!」

「さすがサブちゃん!は組一出来る子!手際がいい!」

「さ、サブちゃんって……まぁいいや。忍術学園に来る前は家の手伝いもやっていたからね?縫い物もそれで覚えたんだ。」

「「へぇ~~。」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チクチク、ヌイヌイ、チクチク、ヌイヌイ。それからは与太話を交えながら三人で雑巾を次々生産していく。乱太郎も器用な方で小三郎ほどではないがスラスラ進み、流石のきり丸もササッと仕上げていく。

 

「なんか…凄い貧乏な生徒って感じだね?」

「ぶっ!」

「貧乏って言うなぁ!乱太郎!小三郎も笑うなぁ!俺が惨めじゃないか!」

「ご、ごめんきりちゃん。」

「ごめんなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてお昼を回る頃には全ての布が雑巾になった。きり丸も大喜び。それから小三郎はお礼の代わりに雑巾一枚を貰った。そして納品しにいくきり丸を乱太郎と見送った。

 

「ところで小三郎?なんで雑巾を貰ったの?」

「いや、伊助にあげようかな?ってね?」

「あぁ、なるほど。」

 

綺麗好き、掃除好きな伊助ならきっと雑巾は喜ぶだろうと乱太郎も頷いた。それから乱太郎と別れて、忍たま長屋に戻り伊助に雑巾をプレゼントした。案の定伊助は喜んでくれた。

 

「ありがとう!ちょうど雑巾欲しかったんだ!」

「よかった、喜んでくれて。」

 

それからは伊助と庄左ヱ門の部屋を一緒に雑巾がけをした。普段から整理整頓が行き届いているが、一層ピカピカになった。それから伊助と別れて自室に戻ろうかと廊下を歩いていると、しんべえと喜三太に呼び止められた。

 

「あっ。いたいた。」

「小三郎〜!」

「しんべえ、喜三太!どうしたの?」

 

「実は…。」

 

喜三太によると食堂のおばちゃんがまきを切らしたらしく、これから用具委員会が裏山にまきを集めに行くらしく、小三郎もどう?っと言うことらしい。

 

「でも僕もう火薬委員会だよ?」

「大丈夫!もう留三郎先輩が久々知先輩に許可貰ったらしいから。」

「早っ!ならいいかぁ…えっと…用具委員会メンバーは…兄者に守一郎先輩、作兵衛先輩、平太に喜三太にしんべえ……よし。じゃあ準備して来るから門で待っててって兄者に伝えて?」

 

「「準備?」」

 

喜三太としんべえが首をかしげるが小三郎は自室に入っていった。二人は取り敢えず留三郎先輩に報告をする為に戻った。

 

 

 

 

 

 

そして三十分後、小三郎は荷物を背負いながら用具委員会のいる正門までやって来た。

 

「遅くなりました!兄者、守一郎先輩、作兵衛先輩!」

「やっと来たな?…って、何だ!その荷物は!」

「随分沢山の入ってるな!」

「一体何が入っているんだ?」

 

「えっとですね?忍者の基本的な携帯品一式に平太がちびっちゃった時の替え用の袴と褌に、しんべえがお腹空いた時用のおにぎりと水、喜三太のナメクジさん用のキャベツに、あれば何かと便利なトイレットペーパーに、包帯と薬壺に、目印用の五色米、ほかにもほかにもほかにも………。」

 

 

 

「お前は心配性のお袋か!」

「すまん作兵衛。小三郎は母似でな?」

「ま、まぁ、用意周到で。」

 

 

やいのやいの言う作兵衛の後ろでは平太としんべえと喜三太が潤んだ瞳で小三郎を見ていた。

 

 

「替え用の袴と褌………持って来てくれたんだ……。」

「僕のことまで思ってくれて…。」

「ナメクジさんのことまで思ってくれるなんて…!」

 

「「「仏様だ〜………!ありがたや、ありがたや…」」」

「「「だぁぁぁぁ!!」」」

「ほ、仏様だなんてそんな……。」

 

先輩方は盛大にこけた。小三郎は照れながら頭をかく。

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