今日は火薬委員会の仕事がある為、小三郎は伊助と共に火薬倉庫横の詰所に向かっていた。
伊助「失礼しま〜す!一年は組、ニ郭伊助。」
小三郎「並びに食満小三郎。ただいま参りました!」
タカ丸「どうぞ中へ。」
詰所の戸を四年は組の斎藤タカ丸が内側から開けて中に招き入れた。中は座敷になっており、二年い組の池田三郎次、委員長代理の五年い組の久々知兵助、そして顧問の土井半助先生が在庫の早見表や予算表を見ていた。
久々知「よく来たね!伊助。そして小三郎!」
小三郎「よろしくお願いします。久々知委員長。土井先生。」
小三郎は挨拶を終えると伊助の席の隣に座った。
久々知「さて、それではミーティングを始める。」
三郎次「ミーティングって言っていますけど、どうせ掃除と在庫確認と雑談で終わりでしょ?久々知委員長代理。」
話を聞いていると、火薬委員会の仕事は主に在庫確認と掃除が殆どであり、通称、地味委員会と呼ばれているらしい。小三郎は内心ホッとした。どうやら火薬でうんたらはないようだ。
土井先生「どうした?ホッとして。」
小三郎「いやぁ。僕火薬のことは殆どで無知で。湿気はダメくらいしか知らなくて。でも掃除なら任せて下さい!」
三郎次「お前も掃除好きの綺麗好きなのか?」
伊助「小三郎はは組の中で、二番目に部屋が綺麗なんですよ?三郎次先輩。案外先輩より掃除上手ですよ?」
伊助の挑発じみた発言に三郎次がムッとした表情をする。
久々知「まぁまぁ二人とも。それじゃあ一年生とタカ丸は火薬庫の掃除。残りはここで予算計算と火薬の在庫確認を行おう。」
各自がそれぞれの場所に着く。火薬庫では伊助ははたきを持ち埃を払い、小三郎は下で箒を持ち埃を集め、タカ丸は壁や棚をカラぶきで拭く。隣の詰所では久々知兵助委員長が予算計算をして、三郎次は在庫確認、土井先生は足りない火薬の発注の書類を書く。
タカ丸「小三郎が来てくれて大助かりだよ〜。これなら早く掃除が終わりそうだね?」
伊助「真面目だもんね〜?小三郎は。全く団蔵や虎若に君の垢を煎じて飲ませたいよ!」
小三郎「あははは……って言うか、飲ませるほど垢が出たら…伊助、君絶対黙ってないでしょ?」
伊助「親友でもたらいに打ち込む!」
小三郎「せめてお風呂にしてね?伊助。」
タカ丸「つ、冷たいツッコミだね?」
小三郎の冷たいツッコミにタカ丸は苦笑い。
一方で詰所では久々知委員長代理が予算計算を終えた。
久々知「三郎次。これを会計委員会に提出して来てくれ。」
三郎次「分かりました。」
土井先生「すまない三郎次。これも出して来てくれ。」
三郎次「発注表ですね?分かりました。」
三郎次が詰所から出て行き、しばらくしてから小三郎達が入って来た。
小三郎「火薬庫の掃除終わりました。」
久々知「ご苦労様。こっちも片付いたから、三郎次が帰って来たら豆腐シェイクにしようか?」
小三郎「豆腐シェイク?」
小三郎が首をかしげる。
伊助「委員会活動が終わったらみんなで雑談したりおやつ食べたりするんだよ?ちなみに豆腐シェイクは火薬委員会の裏名物なんだ!」
小三郎「火薬…関係ないね?」
それから久々知委員長とタカ丸が豆腐シェイクを作り、小三郎がコップを並べ、伊助がお菓子を用意していた。その時、詰所の戸が勢いよく開き、三郎次が息を切らして入って来た。
三郎次「た、大変です!ぜー、ぜー!」
土井先生「ど、どうした三郎次!そんなに慌てて。」
土井先生が宥め、みんなもなんだなんだ?って集まる。しかし三郎次はかなり切羽詰まった表情をしている。
三郎次「か、か、火器組がこっちに来ます!!」
「「「な、なんだってェェェエエ⁉︎⁇⁉︎」」」
小三郎以外全員が飛び上がった。
小三郎「火器組?」
小三郎は首を傾げた。中編へ続く。