忍たま乱太郎〜食満留三郎の弟〜   作:誰かの影

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授業と学園案内の段

留三郎は6年生の教室に帰り、ようやく静かになった一年は組。

 

「さて、小三郎の席はどこにしたものか…。」

 

土井先生が見回す。その時、喜三太が手を挙げた。

 

「先生!僕と金吾の隣なら空いてますよ〜?金吾も良いよね?」

「もちろん!歓迎するよ!」

 

喜三太と金吾が小三郎に向かってカムカムと手を振る。

 

「決まりだな。小三郎の席は喜三太と金吾の間だ。」

「はい。」

 

小三郎は足早に喜三太と金吾の間に座った。

 

「よろしくね〜。小三郎。僕は喜三太。」

「よろしく!僕は金吾!」

「よろしく。喜三太、金吾。」

 

にこやかに笑う小三郎に喜三太も金吾もその他みんなもにこやかになる。

 

「ほらほら。質問攻めは休み時間にやれ。では授業を再開するぞ?」

 

「「「は〜い。」」」

 

「…さて、小三郎も入った事だし。今までの復習をする。忍たまの友の火器のページを開け。」

 

全員が教科書忍たまの友を開く。小三郎も持ち物から忍たまの友と筆記用具を取り出す。

 

「さて、お前たち火器は知っているな?」

「「「はい、甘柿!渋柿!干し柿!山柿!」」」

 

小三郎以外全員の間違った発言に小三郎はずっこけ、土井先生はパタッと床に伏した。

 

「教えたはずだ、教えたはずだ……。」

 

(こ、これは流石に……よし。)「はい!」

 

小三郎が勢いよく挙手をする。

 

「ん?な、なんだ。小三郎。」

 

小三郎はすっと息を吸ってから吐く。

 

「火器という物は火と火薬を使った武器のことで、火縄銃、焙烙火矢、石火矢などの総称であります。」

 

小三郎の淡々とした説明をは組一同はまるで神仏を見るような目で小三郎を見ていた。

 

「い、以上です。」

「「オォォ!!」」

 

説明が終わると拍手喝采!土井先生が駆け寄り頭を撫でる。

 

「偉い!よく分かったな!編入したばかりなのに!」

「いや、忍たまの友のこのページに書いてありました。」

 

 

「えっ⁉︎」

「マジで⁉︎」

「ほ、ほんとだ!全然気がつかなかった!」

「お前たち授業中、忍たまの友の何処を読んでいるんだぁぁぁ!!!」

 

土井先生の罵声に小三郎は苦笑いを浮かべた。

 

(これは…頑張ることがたくさんありそうだな?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休み時間になるとは組全員が小三郎を取り囲んでいた。

 

「それでは新しい仲間!食満小三郎に色々質問してみよう!」

「「「「◯✖️△☆□!!!」」」」

「ち、ちょとちょと!一遍に質問しないで!聖徳太子じゃないんだよ!」

 

庄左ヱ門の言葉を合図に一斉に質問攻めにされたが制止をかけて一人づつにしてもらった。

 

乱太郎「えっと、得意なことは?」

「家事手伝いかな?あと体動かす事。」

しんべえ「好きな食べ物は?」

「なんでも食べるよ?強いて言うなら厚揚げかな?」

きり丸「おれよくバイトするんだけど。バイトやったことはある?」

「バイトはないけどボランティアなら。」

きり丸「タダ働き⁉︎」

団蔵「うち馬借なんだけど馬は好き?」

「好きだよ。たまに畑耕す時に借りるし。」

兵太夫「からくりは好き?」

「うん。面白いよね?なんであんな風に動くんだろう?」

虎若「火縄銃は好き?」

「もった事ないから分かんないなぁ。」

伊助「綺麗好き?掃除はちゃんとする?」

「好きかどうかは分からないけど人並みには掃除はするよ?」

庄左ヱ門「お茶好き?」

「大好きだよ?京都のお茶美味しいよね?」

喜三太「ナメクジ好き?」

「き、嫌いじゃないよ?」

金吾「僕、剣術学んでいるだけど、何か出来る?」

「兄者から簡単な武芸なら。」

三治郎「僕生物委員会何だけど、生き物好き?」

「蚕が好きかな?」

 

小三郎は全員の質問にきちんと答えた。午後からは授業が無い為、は組全員で忍術学園内を案内した。お風呂場、厠、用具倉庫、医務室、食堂、そして…。

 

「此処が忍たま長屋だよ?」

 

忍たま長屋とは忍たまが忍術学園にいる間に寝泊まりする宿舎のような物。

 

「おっ。来たな?」

「土井先生!」

 

長屋の前で土井先生が立っていた。

 

「小三郎の部屋は此処だ。」

 

土井先生に案内されついた場所は丁度金吾、喜三太の部屋の隣だった。開けると既に荷物が運び込まれてあった。

 

「うわぁぁ……こんな立派な部屋を…ありがとうございます!」

「いいなぁ!一人部屋!」

「でも荷物多いね!」

「よし、それじゃ私たちの部屋にも案内しよう!」

 

乱太郎、きり丸、しんべえを先頭に土井先生も連れだってそれぞれの部屋を見て回る。しかし、団蔵、虎若の部屋に来た時、事件が起きた。

 

「此処が、団蔵、虎若の部屋で〜す!」

「「あ、開けちゃダメ〜!!」」

「な、なんで?」

「「とにかくダメ〜!」」

 

二人が必死に止める姿に土井先生は何かを感じた。

 

「さては団蔵!虎若!」

 

土井先生が勢いよく戸を開ける、途端に悪臭が流れてきた!

 

「グアッ!」

「「「ウエェェェ!!!」」」

 

中には脱ぎ捨てらた変えようの装束や褌など洗濯物が大量に散らばっていた。

 

「コラァァ!洗濯物はその日のうちに出せとあれほど言っただろう!!!」

 

土井先生の怒りが爆発、しかしより怒る者がいた。

 

「団蔵〜!虎若〜!!!ウガァァァアア!!!」

「「ヒィィィイイィィィ!!!」」」

 

なんと伊助が烈火の鬼の如く怒り狂い、団蔵と虎若に襲いかかったのだ!

 

「どうしてお前らはいっつもいっつも片付けないんだ!!!」

「ごめんごめん!片付けるから!」

「ヒィィィイイィィィ!!!」

 

「おい、伊助!それくらいにしてやれ!」

 

それから伊助をなんとか落ち着かせたが団蔵、虎若はしどろもどろして中々片付かない。その時、小三郎が声をかけた。

 

「洗濯物、よこして?洗ってあげるから。」

「えっ⁉︎」

「おいおい!編入したばかりの小三郎がそんな事しなくても…。」

「いや、やらせてください。これからみんなと過ごすんだもの…困っているなら助けないと。伊助。井戸はどこ?」

 

小三郎は伊助に案内され井戸に向かう。その他のは組は部屋の掃除になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

井戸でたらいと洗濯板を用意して、小三郎と伊助はゴシゴシと洗う。しかし溜め込まれていた為、汚れが中々落ちない。

 

「ウガァァァアア、落ちない!」

「確かにしつこいね?うっ、臭いも取れない。……そうだ!伊助。食堂から灰を貰ってきてよ!」

「は、灰?なんでまた?」

「あれで汚れや臭いが取れるんだよ?」

 

それを聞くや否や、伊助は食堂まで走っていき、戻ってくる時は、カゴに灰を入れて戻って来た。

 

「これだけあればいい?」

「上等!」

 

小三郎は灰を水の中に入れ、再び洗濯を始める。するとどうだろう。あれほどしつこかった汚れや汗臭さが一気に剥がれるようになくなったのだ。

 

「す、凄い!どうなっているの!」

「母さんから教えてもらったんだけどね?」

 

 

『木灰・ワラ灰などにはアルカリ成分が含まれており、油を乳化したりタンパク質を分解する性質があります。これを利用すれば大概の汚れは落ちるんです。読者の皆さんも是非お試しあれ。あと、最後には綺麗な水ですすぐように。」

 

 

「てな訳。」

「へぇ〜、君絶対いいお嫁さんになれるよ!」

(ドテ〜ン!)

「よ、嫁って……。」

 

すっ転んだ後に、伊助が手を差し出した。

 

「小三郎とは仲良くなれそうだよ!改めて僕、二郭伊助!よろしくね!」

「あっ…あはは!改めてよろしく。食満小三郎だよ。よろしくね伊助!」

 

 

 

 

 

二人はがっちりと握手を交わした。

 

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