忍たま乱太郎〜食満留三郎の弟〜   作:誰かの影

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久々です。

小三郎が初の女装をします。


同行厳禁?の段

六年い組、立花仙蔵。今日は学園長からの指示のもと、密書をとある所まで届ける為に関所付近まで来ていた。いつもなら一人だが今回は後ろに旅姿をした可愛らしい一人の姫君を連れていた。

 

仙蔵「此処を抜ければすぐに目的地です。もう少しですよ。食満子姫。」

????「あの〜…。立花先輩?何故に僕がお姫様の姿で?」

 

可愛らしい姫君、その正体はなんと一年は組、食満小三郎。ちなみにメイクと衣装は立花仙蔵がやりました。ちなみに何故小三郎が同行しているかと言うと、偶然に学園長に用があり、仙蔵と鉢合わせたからである。

 

仙蔵「嫌か?よく似合っていると思うが?」

小三郎「そうじゃなくて!なんで僕だけ女装なんですか⁉︎結構恥ずかしいですよ!」

 

地団駄を踏む小三郎を見て仙蔵は関所を指差した。

 

仙蔵「あそこの関所は男性には特に厳しく検査をする。しかし女へはかなり緩い。ましてや何処かの姫君なら尚更だ。その為にはお前に女になってもらわねば。それにお前は……悔しいがかなり可愛いぞ。髪はさて置き……肌は……負けた……クソッ!!!」

 

仙蔵は近くに生えていた草花を太刀で叩き斬った。

 

小三郎「立花先……コホン。仙蔵様。人や物、動植物に当たるのは感心しませんよ?父上様が聞いたらお嘆きになります。」

仙蔵「⁉︎」

 

仙蔵は思わず小三郎、食満子姫に見惚れた。風になびく、仙蔵には負けるがそれでも美しい黒髪が揺れ、憂いの表情。優しき姫君の姿がそこにあった。

 

小三郎「どうしました?」

仙蔵「………留三郎の弟LOVEの気持ちがなんとなくわかった気がする。」

小三郎「は?」

 

 

 

小三郎は首を傾げるが列が進み前に進む。その時、仙蔵が急に立ち止まった。

 

小三郎「どうしましたか?」

仙蔵「や、山本喜三太。福富しんべえ…。」

小三郎「え?」

 

小三郎がヒョイっと脇から覗くとそこにはクラスメイト二人の姿が。

 

 

 

 

 

 

 

 

喜三太「あれって立花先輩?」

しんべえ「うん。でも……連れているあの凄〜く可愛いお姫様は誰だろう?」

喜三太「うん。誰だろう?……でも……はにゃ〜ん。」

しんべえ「うん……えへへ〜。」

 

喜三太&しんべえ「可愛い〜。立花先輩〜!」

 

 

 

 

 

二人は笑顔を浮かべかけて来た。仙蔵はかなり嫌そうな顔をしているが小三郎は割と普通にしている。

 

喜三太「立花先輩!」

仙蔵「や、やぁ。喜三太。しんべえ。」

しんべえ「そちらの可愛いお姫様は誰ですか?」

仙蔵「いやぁ。こ、この方は……。」

 

小三郎は察した。立花先輩はこの二人が苦手なのだと。そして。喜三太としんべえに歩み寄る。

 

小三郎「お初にお目にかかります。私はこの先の武家の娘で食満子と申します。」

 

小三郎は正体がバレていない事を逆手に取って食満子姫を演じる。喜三太もしんべえも気づいていない様子。小三郎のまったく動じない姿に仙蔵は少し驚いている。

 

喜三太「僕は山本喜三太。」

しんべえ「僕は福富しんべえ。よろしく。所で立花先輩?どうしてこんな可愛いお姫様と一緒で?」

 

小三郎「訳があり、私は今まで親戚の家に預けられておりまして、実家がようやく落ち着きましたから、先日父上様から帰って来るように言われたのです。しかし最近は何かと物騒なので、仙蔵様に警護を依頼したのです。」

 

仙蔵(留三郎。お前の弟……絶対将来有望だわ。)

 

次々と紡ぎ出す小三郎の演技に仙蔵は感心する。

 

喜三太「それなら僕たちもお使いがあるから。」

しんべえ「お伴します。」

仙蔵「い、いやぁ!お前は自分たちのお使いに……。」

小三郎「良いではありませんか。仙蔵様。私は賑やかな方が好きですし……。(立花先輩。この場合は喜三太もしんべえもあえて連れだった方が吉です。)」

 

小三郎はなるべく小さな声で仙蔵に話しかけた。

 

仙蔵(どう言う意味だ?)

小三郎(下手に突き放したら、検問の時に乱入されかねません。)

仙蔵「!……なるほど。」

 

思えば自分は神経質になっていたのかも知れない。ならばあえて連れだつのもありかと仙蔵は考えた。

 

仙蔵「よし。ならば同行を許可しよう。ただし!あまり騒がないように!」

喜三太&しんべえ「は〜い♪」

 

こうして、喜三太&しんべえを加えて関所の列に並んだ。そしてやがて順番が回って来た。

 

役人A「次の者入れる!」

仙蔵「はい。さっ。食満子姫。」

小三郎「はい。」

 

役人複数「!!!」

 

思わず役人達は小三郎の女装姿に見惚れた。可憐で幼く、しかし何処か凜としている。

 

役人B「か、可愛い!」

役人C「やばい!マジでやばい!目が天国!」

 

役人のほぼ全員が目がハートになり釘付け。

 

小三郎「お勤め、ご苦労様です。」

 

ニコッと微笑みかけた。その途端倒れ出す者続出!

 

それからはやはり男である仙蔵、喜三太、しんべえは厳しく検査をされた。しかし小三郎は完全に姫君だと思われ、小道具の飾り袋だけを調べられただけだった。

 

役人A「しかし、姫君の護衛に子供もいるとは面妖な。」

仙蔵「彼らは私の後輩で、用心棒の卵です。今回は実戦も兼ねて同行しているのです。」

役人A「あぁ。だから先輩と呼ばれているのか。」

 

 

役人Aを仙蔵は上手く言いくるめた。

 

 

 

役人B「なんだ!このナメクジ壺は!それにお前鼻をかめ!」

喜三太「それは僕のペットです!乱暴にしないでください!」

しんべえ「ごめんなさい。」

役人B「まったく!それでもあの姫君の護衛か?」

喜三太「いえ。お使いの途中で出会って。」

しんべえ「ついでに家まで護衛することに。」

役人B「なんだ。お前達小間使いなのか。」

 

 

役人Bは勝手に喜三太としんべえを小間使いと勘違いした。

 

 

こうして無事に四人とも関所を通り抜けれた。

 

喜三太「お姫様、足元に気をつけてくださいね?」

しんべえ「疲れたらいつでも言ってくださいね?」

小三郎「はい、お気遣いありがとうございます。……ん?」

 

小三郎はにわかに気配を察知し、林の中を見る。仙蔵もすでに気がついており同じ方向を見ている。

 

仙蔵「 分かるか?」

小三郎「はい。誰か見ています。」

 

二人が立ち止まった、その時!しんべえと喜三太の悲鳴が轟いた。

 

しんべえ「うわぁぁぁ!」

喜三太「キャァァ!」

 

仙蔵「!…しまった!」

小三郎「しんべえ、喜三太!」

 

現れた山賊にしんべえと喜三太が捕まっていた。気配に気を取られて気がつかなかった。仙蔵が脇差を抜く。

 

仙蔵「おのれ!俺の後輩から手を離せ!」

山賊A「おっと。下手に動くな?こいつらの首が飛ぶぞ?」

仙蔵「くっ。卑怯者め!」

山賊B「返してほしくばそこのお姫さんを差し出しな?お侍様?」

喜三太「立花先輩!」

しんべえ「ダメです!」

 

 

小三郎「私がそちらに行けば、その子達を解放するのですね?」

 

山賊との会話の間に小三郎が入り込んだ。

 

仙蔵「なりません!姫!」

小三郎「仙蔵様、私なら大丈夫です。(立花先輩、僕が奴らに隙を作ります。)」

仙蔵「し、しかし。(出来るのか?)」

小三郎「人の命には帰られません。(こういう事もあろうかと色々準備してきましたから。)

 

相手に分からないくらい小さな声で会話をする。そして小三郎が再度山賊を見る。敵は二人、林の中に二人、何となる。

 

そして小三郎が山賊に歩み寄る。

 

小三郎「さぁ!その者達を離しなさい!」

山賊B「よし、これでお前らは用済みだ!おらっ!とっとと行け!」

 

しんべえ&喜三太「うわぁぁぁ!!」

 

しんべえと喜三太は蹴飛ばされ解放された。そして小三郎が山賊に捕まる、その時だった。

 

小三郎「おんどりゃぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キィィィィイン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

山賊A「ぐっ………あああぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小三郎は山賊の大事な部分を思い切り膝で蹴り上げた。山賊は泡を吹いて倒れた。突然の出来事にもう片方の山賊は思考が遅れた。仙蔵はその隙を見逃さなかった。

 

仙蔵「もらった!」

山賊B「し、しまった……(ドスッ!)グアッ……!」

 

仙蔵は峰打ちを食らわし、山賊は伸びてしまった。

 

 

喜三太「お、お姫様!」

しんべえ「つ、強い!」

 

喜三太達が見惚れているて、後ろからガサガサと音がした。残りの山賊がやって来たのだ。その時。

 

仙蔵「喜三太、しんべえ!伏せろ!」

 

仙蔵は焙烙火矢を投げた。喜三太としんべえは顔を青くして伏せた。焙烙火矢は頭上を通過し茂みの中へ、そして爆発。

 

山賊C「ギャァアァァァァァァ!!!」

 

山賊D「こ、こいつら只者じゃねぇ!うわぁぁぁぁぁ!」

 

 

最後の一人だけ討ち漏らし、逃げる。しかし、小三郎は逃さなかった。

 

小三郎「させない!中在家先輩直伝の技!踢腿飛針!!」

 

 

小三郎が今度は足を蹴り上げる。すると、つま先から何かが飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブスッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山賊D「ギョエ〜!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仙蔵「て、踢腿飛針⁉︎しかも中在家先輩直伝の技って…。」

小三郎「はい。中在家長次先輩に伝授して貰いました。」

仙蔵「あいつ……物騒な技教えやがって…。」

 

 

『踢腿飛針とは、履物のつま先に仕込んでおく、針。暗器の事で、蹴り上げると同時に針が飛ぶと言う者です。』

 

 

 

 

 

ポカンっとしているしんべえと喜三太に小三郎が歩み寄る。

 

小三郎「ごめんね?喜三太、しんべえ?」

喜三太「へ?」

しんべえ「その声って……小三郎⁉︎」

 

声をいつものトーンに戻すとやっとしんべえと喜三太は姫君の正体が小三郎だとわかった。小三郎はもう関所は越したので女物の着物を脱ぎ、普段着になり、髷を直す。いつもの姿に戻った。

 

喜三太「小三郎!」

しんべえ「う、うわぁぁぁん……!怖かったよぉ〜!!」

 

小三郎「ち、ちょっ……は、鼻水!鼻水垂れてるから!」

 

緊張の糸が解れ、喜三太としんべえは泣き出してしまった。

 

 

 

それから四人である所、っという場所に着き、無事に密書を届け終えた。立花仙蔵は小三郎に感謝を述べた。厳禁トリオが初めて成すべきことが成せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

 

 

きり丸「サブちゃん!姫様になって!」

伊助「僕たちも食満子姫見てみたい!」

 

小三郎「嫌だよ!恥ずかしかったんだから!!こっちに来ないでぇ!!」

 

留三郎「減るもんじゃないし、してやれよ。俺も見てみたい!」

 

小三郎「兄者までぇ!」

 

女装見たさに小三郎を追いかけ回すは組と留三郎の姿があった。

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