忍たま乱太郎〜食満留三郎の弟〜   作:誰かの影

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今回は小三郎があの歌を歌います。春といえばあの歌ですよね?


小三郎の歌の段

春爛漫、ようやく長い冬が過ぎ忍術学園に春がやって来た。

 

小三郎「これはこっちで、胴着はもう着ないかな?よし!箪笥の整理完了!あとは火鉢を片付けてと…。」

 

小三郎は冬物を片付け、火鉢を水洗いして事務の小松田さんに返却した。そして忍たま長屋に戻る時ふと草はらを見ると、乱太郎、きり丸、しんべえが何やら気の抜けた表情で寝転んでいた。小三郎は何かを思いつき、三人の背後に回り込む。

 

乱太郎「春だね~?」

きり丸「だなぁ~?」

しんべえ「ね~?」

 

三人とも暖かくなり、眠そうな表情を浮かべている。

 

 

 

 

っと、その時!

 

 

 

 

 

 

ガサガサガサ!

 

小三郎「ばぁぁ!!」

らんきりしん「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」

 

背後の茂みから突如小三郎が現れ、大声を上げた。途端に乱太郎達は猫の如くジャンプをした後ひっくり返った。

 

乱太郎「こ、小三郎ぉぉ……。」

きり丸「脅かすなよぉ~。」

しんべえ「び、びっくりしたぁ……はぁ、はぁ…。」

 

小三郎「あっははは♪ごめんね?あんまりだらーっとしてたから喝を入れたんだけど?」

乱太郎「お陰様で目が覚めました!」

 

それからは小三郎もしんべえの隣に寝そべる。

 

小三郎「でも暖かいね?春爛漫。」

しんべえ「春肉まん⁉︎美味しいそう!」

 

乱太郎&きり丸「だぁぁぁぁ!」

しんべえ「えへへ〜〜♪」

小三郎「春一番のボケありがとう。しんべえ。」

乱太郎&きり丸「ツッコミ冷た!」

 

しんべえのボケにひっくり返えり、小三郎の冷たいツッコミに反応する。

 

 

しばらく他愛もない話をしていると小三郎の鼻の先に何かが触れた。

 

小三郎「ん?………桜の花びら?」

 

手に取るとそれは薄桃色の桜の花びらだった。

 

乱太郎「もう四月だからね?日当たりの良い場所は咲いてるかもね?」

しんべえ「はぁ〜。お団子食べたい!」

きり丸「満開の銭〜!アヒャヒャヒャ!」

小三郎「花より団子、花より銭って感じ?」

乱太郎「そ、そんな変なふうにかけなくても…。」

 

乱太郎が苦笑いを浮かべると、小三郎は立ち上がった。

 

小三郎「歌っても良いかな?」

乱太郎「あっ!是非歌って!」

しんべえ「小三郎歌上手だもんね!」

 

きり丸「ちょ〜っと待ったぁ!」

 

二人が賛同する中、きり丸がストップをかけた。

 

小三郎「……何か銭儲け思いついたの?」

きり丸「正解!」

乱太郎&しんべえ「だぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

用具倉庫、現在、用具委員会の先輩方が何かを修復中。

 

留三郎「守一郎。そっち持っててくれ。」

守一郎「はい。」

作兵衛「留三郎委員長。釘追加持って来ました!」

留三郎「俺の側に置いてくれ。」

 

テキパキと作業する中、三人の耳に何かが聞こえて来た。

 

小三郎「皆さん一緒に夢咲かせましょ〜♪ 皆さん一緒に花咲かせましょ〜♬」

 

留三郎「お?」

守一郎「この歌声は……。」

作兵衛「留三郎先輩の弟、小三郎の歌声ですね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴシゴシゴシ、サッサッサ。

 

一方で生物委員会、ただいま飼育小屋の掃除中。

 

八左ヱ門「ふぅ。こんなもんか。よし!みんな!お疲れ様!」

一平「はい!お疲れ様でした!」

孫次郎「お疲れ様さまで〜す……。」

三治郎「はぁ〜!やっと終わりましたね?孫兵先輩。虎若。」

孫兵「あぁ。」

虎若「これでやっと遊べる!」

 

掃除が終わり、みんなが飼育小屋から出る。その時、伊賀崎孫兵のペット、マムシのジュンコが首から滑り降り何処かへ行く。

 

孫兵「ん?お〜い!ジュンコ!待って!どこに行くんだ?」

 

孫兵が慌てて追いかける中、孫次郎が何かを聞き取った。

 

小三郎「チョイトお花見気分で♬イナセに決めたところで♪世の中はチャッカリシッカリ 花より団子♫」

 

孫次郎「あれ?何か聞こえない?」

三治郎「へ?……あっ。虎若この歌声って!」

虎若「うん!小三郎が歌っているんだ!」

一平「ちょうどジュンコが行った先だね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園長「ふぅ〜。暖かいのぉ。」

ヘムヘム「ヘム?ヘムヘムゥ!」

 

学園長とヘムヘムがお茶飲みまったりしていると突如ヘムヘムが何かを感じ取った。

 

学園長「なんじゃ?ヘムヘム。ん?」

 

小三郎「チョイト移り気な恋は 春爛漫の花には〜♫どんな娘もウットリシットリ あばたもえくぼ〜♩」

 

 

聞こえて来たのは小三郎の歌声。意外と上手な歌声に学園長も思わず耳を傾ける、そして立ち上がった。

 

学園長「聞きに行くか!ヘムヘム。」

ヘムヘム「ヘムヘムゥ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小三郎「ア~♩ 義理と人情に ほだされて泣かされても〜♪愛を一途に〜♬ ただ信じる花であれ〜♬……あれ?」

 

 

乱太郎「どうしたの?あっ。」

 

小三郎が急に止めたので乱太郎が聞くがその理由は直ぐにわかった。

 

 

喜三太「ちょっとぉ。急に止めないでよ?」

金吾「続けて!」

団蔵「やっぱり上手だね〜?」

 

見るといつの間にか小三郎を生徒、教師陣が囲んでいた。よく見るときり丸がすでに弁当とキャラメルを売っている。

 

小三郎「な、なんか大事になっちゃった。」

乱太郎「良いじゃない?歌えば?」

 

乱太郎に笑顔で言われ、小三郎も笑顔になり、息を吸う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小三郎「桜咲いて春が来ました〜♬喜び咲かせます〜♫いつか風に散ってゆきます♪ だから生きるのです〜♫」

 

 

 

 

 

 

小三郎が再び歌い出すと、何処からか再び桜の花びらが飛んで来た。

 

兵太夫「いよっ!小三郎!」

庄左ヱ門「一年は組一できる子!」

伊助「ピュイーーー!(指笛)」

 

 

 

 

 

 

小三郎「花吹雪キラキラ♪ 儚くてキラキラ♫人の世もキラキラ♬ せつなくてキラキラ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パチパチパチパチ!ピュイーーー!ピュイーーー!

 

 

小三郎が歌い終わると見に来た全員から拍手喝采が送られた。

 

 

 

小三郎「ありがとう!どうもありがとう〜!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

観客に手を振りお礼を述べる。少し後ろの方では山田先生と土井先生が顔を合わせ苦笑い。

 

土井先生「小三郎…あいつは忍者より歌い手の方が向いているんじゃないか?」

山田先生「才能が沢山ありますな?」

 

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