忍たま乱太郎〜食満留三郎の弟〜   作:誰かの影

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お待たせしました!放置気味ですみません!今回、小三郎が毒されかけます。


ろ組とピクニックの段

秋暮れ。山も色み、夏の暑さが嘘みたいに涼しくなって来た時期。小三郎はいつもの様に出された宿題をこなしている。

 

小三郎「………はぁぁ〜!終わった〜!」

 

忍たまの友を閉じ、筆を置くとパタンと寝転び、グッと伸びる。すると俄に気配を感じた。

 

小三郎「?誰?」

 

起き上り周りを見る。そしてはっと窓を見る。そこには…。

 

平太「フフ…。」

 

再び気配を感じ、今度は天井を見る。

 

怪士丸「アハハ…。」

 

また気配を感じ、部屋の隅の床を見る。そこには床の板が一枚だけ上がっている。

 

孫次郎「ウフフ…。」

 

小三郎「………背後に伏木蔵!!」

 

小三郎がくるっと背後を振り返えり指を指す。そこにはニタっと笑う伏木蔵がいた。

 

伏木蔵「流石小三郎…。よく気がついたね?」

 

伏木蔵が話すと同時にろ組4トップが部屋に入ってくる。

 

小三郎「何か用?」

伏木蔵「いや〜。い組が前に交流会やったじゃない?」

平太「だから親睦を込めて…。」

孫次郎「ピクニックでも行こうかなって思ったんだ〜。」

怪士丸「一緒にどう?」

 

そういえばろ組とはまだあまり交流はしていなかったと思い小三郎は笑顔で頷く。

 

小三郎「いいねぇ!行くよ!僕も伏木蔵達の事もっと知りたいし!」

 

伏木蔵「じゃあ決まりだね?明日朝門の前ね?」

孫次郎「楽しみ〜。」

平太&怪士丸「そうだね〜。」

 

なにやらキラキラが青白いが気にしないでおこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、小三郎は普段着に着替え、食堂のおばちゃんに米をもらい、釜で炊く。炊き上がったらおにぎりを四つ作る。

 

食堂のおばちゃん「小三郎くん上手だね〜。」

小三郎「実家で母さんに家事の手伝いをしていたら身につきました。」

 

出来上がったおにぎりをたけのこの皮に包み、待ち合わせの正門前に行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小三郎「お待たせ〜。」

伏木蔵「おはようぉ。小三郎。」

怪士丸「それじゃあ…。」

 

全員「出発〜………。」

 

ろ組トップ四と小三郎は門を出て森の方へ向かう。小三郎はとりあえずろ組に合わせようと一緒について行く。暑かった夏と比べれば大分涼しくなり風が心地よい。

 

伏木蔵「今年の夏は暑かったよね〜。小三郎?」

小三郎「だよね?日向先生は大丈夫そうだけど…斜堂先生大丈夫だったの?」

 

ろ組の実技担当こと、日向墨男。斜堂影麿先生とは対照的に明るい先生で恐らく最も太陽が大好きな先生だろう。斜堂影麿先生は反対に暗い場所が好きそうだ。

 

怪士丸「大丈夫じゃなかったよ…授業の時倒れちゃって…。」

孫次郎「それから患っちゃて…急に笑い出したり明るくなったりてんやわんや。」

平太「あの時の斜堂先生…怖かった…。」

 

小三郎は明るくなった斜堂先生を想像する。明るい笑顔で太陽の下を駆け回る斜堂先生。

 

小三郎「た、確かにちょっと…。」

 

小三郎でもそれは引く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく森の中を進むと開けた場所に分かれ道がある。

 

伏木蔵「分かれ道だね。」

 

小三郎は周りを見る。左の道は花や太陽光が降り注ぎ明るい道。

 

孫次郎「ピクニックの心得その一は〜。」

平太「気持ちのいい場所、道を歩く。だから…。」

 

ろ組全員「「「「当然こっち〜。」」」」

小三郎「は?」

 

ろ組は右の道を歩く。右の道は更に暗く深い森に続いている。

 

小三郎(ま、まぁ。親睦会だし…ろ組に合わせるのが筋……斜堂先生の影響力すごいなぁ。)

 

反論も考えたが他人を尊重する性格の小三郎はろ組に合わせようと決め一緒に深い森に入って行く。

 

 

 

 

 

 

小三郎は気づかない。顔にろ組の様に縦縞が入り始めていることを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ろ組+小三郎「ひ〜かげが気持ち〜い。コースをあ〜る〜き〜。き〜にい〜た場所〜で〜、お〜べんと〜を〜。」

 

暗く薄気味悪い森の中を歌いながら深い草むらを掻き分けてろ組と小三郎は進んで行く。最初は小三郎も顔が引きつっていたが…何故だろうか?だんだんと慣れてきたのだろうか?なんとも表現し難い…いい気分になっていた。途中で孫次郎のマイペースさに振り回されたり、平太が飛び出した鳥にビビたり。普段はは組のみんなと太陽の下で遊んだりしていたが…これはこれで心地よい。

 

伏木蔵「あ。あれ見て。」

 

伏木蔵が指差した先には岸壁にポッカリと口を開けた洞窟がある。

 

孫次郎「洞窟って僕たちにぴったりのコース。」

怪士丸「小三郎も洞窟でいい?嫌なら変えるけど?」

 

怪士丸の言葉に小三郎は首を横に振る。

 

小三郎「ううん…ああいう場所…意外と好きだから…。」

 

小三郎の表情がだんだんと暗くなって来た事にろ組トップ四はニタっと笑う。そして洞窟に入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

洞窟の中はひんやりとしていて薄暗い。

 

小三郎「あっ。打竹あるんだった…。」

 

小三郎は懐から小さな竹筒と火の付いてない松明を取り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

忍具ミニコーナー。

斜堂先生「打竹と言うものは竹筒に火種を入れたもので、マッチやライターがない時代に直ぐに火をつけたい時に使うものです…。意外と火種は長持ちしますので、アウトドアに最適ですよ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

打竹から火種を取り出し松明につける。すると光に反応したのか蝙蝠が飛び出した。

 

平太「ギャァァァァ!!」

 

飛んで来た蝙蝠に平太がビビリすってんころりん。

 

孫次郎「平太ってばビビリなんだから…。」

怪士丸「でも凄いね?その懐。」

小三郎「まぁね…。ウフフ…。」

 

笑う小三郎の背後に人魂が浮かぶ。ろ組メンバーは再びニタっと笑う。

 

伏木蔵「そろそろお昼じゃないかな?ピクニックの心得その二。気に入った場所でお弁当を食べる。」

小三郎「そうだね…確かに気に入ったかも…。」

 

適当な場所に松明を置き、五人はお弁当のおにぎりを食べる。

 

孫次郎「中身何かな?」

小三郎「僕のは朝早めに起きて自分で作ったんだ…。全部塩むすびだけど。」

孫次郎「わぁ。美味しそう。」

小三郎「なんだったら交換しようか?」

 

お弁当のおにぎりを互いに交換し合い食べる。

 

怪士丸「これ美味しいね。塩が丁度いいね。」

孫次郎「こんな塩むすび始めて〜。」

平太「形も綺麗…。」

 

小三郎の塩むすびはろ組に好評。お弁当を食べ終わり再び歩き出すと再び森の中に出た。さっきよりも深い。

 

伏木蔵「じゃあ。ピクニックの心得その三。みんなで遊ぶ。」

 

荷物を木の下において……。日陰ボッコをしたりかくれんぼをしたりと遊ぶ。森の中にろ組と小三郎の含み笑いが木霊する。

 

小三郎(ろ組って暗いけど居心地良いかも………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、一年は組の教室。

 

 

土井先生「みんなおはよ………な、なんだ!?このモヤモヤした空気は!」

 

土井先生が教室に入るや否や暗くジメッとした空気を感じ取った。

 

伊助「小三郎!しっかりして!!」

 

慌ててふためく伊助が小三郎を揺する。土井先生は小三郎を見てギョッとした。そこには笑顔が可愛らしい小三郎ではなく、顔に縦縞が入り、人魂が浮かぶろ組っぽい小三郎が座っていた。

 

小三郎「あ…おはようございます…土井先生…。」

土井先生「こ、こ、小三郎どうした!?」

乱太郎「昨日ろ組の伏木蔵達とピクニックに行ったらしくて、帰ってきたらこんな状態に!」

土井先生「い、い、一体何が!?………!?」

 

その時、土井先生は背後に気配を感じ振り返ると、戸を半開きにして斜堂影麿先生が、障子の隙間から伏木蔵達がじっと小三郎を見ている。

 

斜堂先生「小三郎くん…。」

伏木蔵「小三郎〜。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ろ組全員「こっちにおいで…こっち…。」

 

手招きする無数の手。小三郎は立ち上がりフラフラと伏木蔵の元へ歩み寄る。しかし、は組全員が小三郎を抑え込む。

 

庄左ヱ門「だめだぁ!小三郎!!」

団蔵「戻ってこれなくなるぞ!!」

小三郎「呼んでる…行かなくちゃ……。」

三治郎「ダメダメダメ!!君はは組の!!ろ組の子じゃない!」

 

小三郎を抑え込み、みんなが戻って来いと言う。すると小三郎の縦縞取れて行き、人魂も消失。それを見ると斜堂先生はすっと戸を閉める。そして乱太郎は伏木蔵を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伏木蔵「ちっ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伏木蔵が舌打ちしたのが見えた様な気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

斜堂先生「失敗ですね…ですが諦めませんよ?土井先生。小三郎くんはろ組に欲しい人材ですから…。」

 

伏木蔵「絶対サブちゃん手に入れるよ〜。」

孫次郎「サブちゃんだ〜い好き。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなやりとりを柱の向こうから一年い組の安藤先生と伝七と佐吉が見ていた。

 

安藤先生「絶対渡しません!小三郎くんはい組です!」

伝七「絶っったい渡すもんか!」

佐吉「な、なんでそんなにマジになってるの?伝七?」

 




みんな小三郎が欲しいのです。
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