忍たま乱太郎〜食満留三郎の弟〜   作:誰かの影

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い組登場。優秀ない組と真面目かつ穏やかな小三郎。どちらが優れているか。


一年い組の社会見学の段if

お天気は快晴。小三郎は1年い組と共に町に社会見学をしに来ていた。何故は組の小三郎がい組の授業にいるのか。それは数日前に安藤先生が「い組との交流も兼ねて、い組の優秀さも是非知ってもらいたい。小三郎君はは組のようなおバカにはもったいない。」っという事で小三郎は土井先生、山田先生と話し合い、授業に参加する事になった。

 

 

 

 

 

 

彦四郎「それじゃあみんな。優秀ない組らしくちゃんと社会見学しよう!」

一平「今回はは組の編入生。食満小三郎も一緒に受けてもらうからね?」

伝七「まぁ、あの食満留三郎先輩の弟だから他のは組の奴とは違い足手まといにはならないだろうけどね?」

佐吉「まぁ、頑張れよ。」

一平「こら!伝七、佐吉!嫌味な事言わない!」

小三郎「あはは。よろしくね?い組のみんな。」

 

小三郎は嫌味など大して気にも止めなかった。

 

 

 

 

こうしてい組➕小三郎の社会見学が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐吉の場合

 

「はい、いらっしゃい、いらっしゃい!産地直送の野菜だよ〜!」

 

佐吉は八百屋を見学対象に選んだ。水々しい野菜が美味しそう。佐吉は八百屋の老亭主に声をかけた。

 

「あのー。質問いいですか?」

「いいよ。なんだね?」

「さきほどから観察していたのですが、たいへん儲かっているように思うのですが。」

「まあまあだね?」

「まあまあって、どのくらいの儲けですか?」

「あぁ、いや、それは…。」

「正確に教えてもらいたいのですが。あっ、ならお店の売り上げの伝票を見せてください!」

 

佐吉のこの言葉に老亭主は怒った。深聞きも良くないのだ。

 

「そんなもの見せられるかぁ!!帰れ帰れ!」

「うわぁぁ〜〜!」

 

佐吉は町から逃げて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伝七の場合

 

 

「魚〜!魚〜!採れたて新鮮な魚だよ〜!」

 

伝七は魚屋を見学対象に選んだ。どの魚も活き活きしていて客もどれを買おうか悩んでいる。

 

「魚をスケッチさせてもらってよろしいですか?」

「あぁ。いいとも!」

 

魚屋の亭主から許可をもらい、筆と紙を取り出しいざスケッチ……出来なかった。活きが良すぎて魚やエビが飛び跳ねる。

 

「魚もエビも上手く書けません…あっ、タコを書かせていただきます!」

 

気をとり直してタコを書こうとしたが、ウネウネ蠢き回り上手く書けない。

 

「新鮮すぎる、もっと活きの悪い魚介類はないんですか?」

「そんなものうちに置いてある訳ないだろう!帰れこのタコ!」

「グェ!うわぁぁ〜〜!!!」

 

失礼な事を言った為、亭主が怒りタコを投げつけられ伝七はタコと共に町から逃げて行った。

 

 

 

 

その間にもい組は余計な事、場違いな事を口走り、店の人を怒らせ次々に逃げ出して行った。しかし一人だけは逃げることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小三郎はい組が次々に逃げ出しているのを知らず、のびのびと社会見学をしていた。そして餅屋を対象に選んだ。餅に限らず団子なども置いてある。

 

「餅〜!美味しい美味しいお餅はいらんかね〜!」

「美味しそうですね!一つ下さい。」

「はいよ。」

 

お金を支払い、一つ購入。そして実食。

 

「これは美味しいお餅ですね!このもち米は何処から仕入れているんですか?」

「越後さ。あそこは水が綺麗だからいい米が出来るんだよ。」

「なるほど!この中のあんこは甘さひかえめですが、このあんこも仕入れで?」

「いいや、そのあんこは自家製だよ。もちがほんのり甘いから甘さは控えめにしてあるんだよ。」

「へぇ〜。産地もさることながら、ご亭主のあんも最高ですね!」

「そ、そこまで褒められると照れるなぁ。」

「あの、あと25個くらい包みで頂けますか?学園のみんなにも是非食べてもらいたくて。」

「おや、そんなに気に入ってくれたのかい?宣伝もしてくれるなら負けてあげるよ。」

「本当ですか⁉︎ありがとうございます!今度は友達も連れてきます!」

 

小三郎の愛嬌の良さ、褒め言葉ですっかり餅屋の亭主に気に入られた。それから反物屋、八百屋、魚屋、油屋でもお得意の愛嬌と物腰で次々に気に入られ、お陰で社会見学は充実したものになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ、ここは何処だ?忍術学園はどっちだ?」

「こ、小三郎は?」

 

一方でい組のみんなは町から逃げ出している途中で野犬に追い回されて迷子になっていた。しかも小三郎を置いてけぼりにしてしまった事に気がつき真っ青。しまいには泣き出すものも出ててんやわんや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな事とは知らずに小三郎は食事処の一角を借りて報告書をまとめていると日が高くなっている事に気がつきそろそろ集合場所に行こうと立ち上がり、お店の人にお礼を言い向かう事にした。

 

「あれ?」

 

しかし集合場所には誰一人もいなかった。

 

「い組のみんなはまだ社会見学してるのかな?ん?」

 

ふと筆らしき物が落ちている事に気がついた。よく見ると任暁佐吉と書いてある。それだけじゃない、町の外へとい組の落し物が続いているのだ。小三郎は拾いながら追跡を始めた。一応迷子にならない様に草を結んだりしながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕達は優秀ない組なんだ!泣くんじゃない…!」

「みんなぁ。泣くなぁ〜。」

 

伝七と佐吉が一生懸命宥めるが本人たちも涙ぐんでいる。とうとうみんな泣き出す時だった。

 

「お〜い!お〜い!」

 

「「「……え?」」」

 

い組全員が声のする方へ顔を向ける。

 

「お〜い!伝七、佐吉〜!い組のみんな〜!」

 

そこにはまるで仏様の様な後光が差し、満面な笑みを浮かべながら手を振りこちらに駆けてくる小三郎が見えた。

 

「「「け、食満小三郎…!」」」

「探したよ〜。集合場所変更なら言ってよね!っで、何で泣いてるの?」

「こ、小三郎〜…。」

「まぁいいや。それよりもはい、落し物。」

 

佐吉が泣き出そうとしたが小三郎が遮る。そして全員にそれぞれの落し物を配る。全員がぎこちなく泣きながらだがお礼を述べた。

 

「それからね?餅屋さんで社会見学していてお餅美味しかったからみんなの分も買って来たんだ!」

「「「え?」」」

 

小三郎が包みを出し、みんながポカンと口を開け、涙が止まる。

 

「みんなで食べようよ?」(ニコッ)

 

小三郎の笑顔と何より自分達の為に買ってきてくれた気遣いと探しに来てくれた優しさにみんなホロリと涙が溢れた。そして、小三郎を先頭に町近くまで戻り川原で食べる事にした。

 

「「「美味しい〜!」」」

 

い組もすっかり涙が消え、普段はなかなか素直にならない伝七と佐吉も今回ばかりは素直に餅を受け取り食べていた。それからみんなで忍術学園へと、帰路についた。

 

「ねぇ。小三郎。」

「ん?何?伝七、佐吉。」

「社会見学前に……。」

「嫌味な事言って…ごめんな。」

 

謝りを聞いて、小三郎は笑顔を浮かべ、「気にしてない。」っと言った。

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